八雲 紫:
さて……、
この前のことを、おさらいしましょうか。
八雲 紫:
どうやら霊夢は、形代を使って、
遠隔でダンマクカグラを妨害しているようね。
八雲 紫:
妨害をかいくぐりながら、魔理沙たちが
ダンマクカグラに励んでいるみたいだけれど……。
八雲 紫:
それじゃ、二人の様子を見てみましょう。
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紅魔館
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霧雨 魔理沙:
くっそ~! また割られた!
高麗野 あうん:
これでもう十回連続……。
最近、本当にユメミタマを浄化できませんね。
霧雨 魔理沙:
あ、また! ええい、今度は割らせるかっ!
霧雨 魔理沙:
へへん! どうだ、撃ち落としてやったぜ!
紙きれのくせに調子に乗りやがって……。
霧雨 魔理沙:
のわああ!?
高麗野 あうん:
どんどん形代が飛んでくる……。
ひとつ落としたくらいじゃダメそうですね。
高麗野 あうん:
あれから、ずいぶん数が増えたみたいです。
見て。形代が、空にたくさん……。
霧雨 魔理沙:
こいつらがユメミタマを割りまくるせいで、
今や、幻想郷は瀝青まみれだ。
霧雨 魔理沙:
霊夢は、本気でこの幻想郷を
ぶち壊すつもりなのか!?
高麗野 あうん:
このままじゃ、復興どころじゃないですよ~。
なんとか遠隔システムを止めないと……。
霧雨 魔理沙:
ああ。形代の出どころを突き止めて、
霊夢の思惑を阻止してやろう!
高麗野 あうん:
あれっ? 魔理沙さん、
さっき撃墜した形代が動きだしてますー。
霧雨 魔理沙:
本当だ。どこへ行くつもりなんだろ。
……あ、そうか!
霧雨 魔理沙:
あうん! こいつを追いかけるぞ!
高麗野 あうん:
え? は、はい~っ!
高麗野 あうん:
……あれ?
彷徨月って、あんな色だったかしら?
高麗野 あうん:
なんだか、初めて見た時と、
ちょっと様子が違うような……。
霧雨 魔理沙:
おーい、早く来いよ~!
高麗野 あうん:
あ、はーいっ!