八雲 紫:
さて。前回は、菫子の頑張りによって、
ついに正邪を助けることができたんだったわね。
八雲 紫:
手放しで喜びたいところだけれど……。
今は、新しい異変の方が気がかりよね。
八雲 紫:
幻想郷中のユメミタマを吸い込んでいる、
あの禍々しい黒い球体……。
八雲 紫:
今頃みんなも、あれが浮かぶ場所、
……博麗神社に集まってきているはずよ。
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博麗神社
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霧雨 魔理沙:
霊夢、何やってんだよ!
なんか、黒い変なもん作りやがって……!
霧雨 魔理沙:
こんな異変起こして、どうするつもりなんだ!?
博麗 霊夢:
どうもこうも。私はロカを守るために、
必要なことをしているだけよ。
博麗 霊夢:
この球体は、幻想郷に現れた
すべてのユメミタマを吸い込む装置。
博麗 霊夢:
ロカのために、もう誰にも、
ユメミタマの浄化はさせないわ。
高麗野 あうん:
また、ロカですか……。
霧雨 魔理沙:
なんなんだよ……。
いい加減、ちゃんと話してくれたっていいだろ。
霧雨 魔理沙:
なんで、幻想郷の復興を邪魔するんだ?
なんで、ダンマクカグラをさせたくない?
霧雨 魔理沙:
ちゃんと言ってくれれば、
協力できることだって、あるかもしれないのに!
博麗 霊夢:
あのねぇ……。だから、ずっと言ってるでしょ。
私は、ロカを守らなきゃいけないんだってば。
博麗 霊夢:
もうね、ロカが限界なのよ。だから、
幻想郷を守るためには、こうするしかないの。
霧雨 魔理沙:
おまえ、バカの一つ覚えもいい加減にしろ!
幻想郷を守る? この状況のどこがだよ!
博麗 霊夢:
あーあ。これだから、魔法バカは嫌なのよ。
うるさい、邪魔くさい、視野が狭い。
宇佐見 菫子:
ちょ、ちょっと二人とも……?
霧雨 魔理沙:
はっ。そうかいそうかい。
結局こうなるわけだな、霊夢?
博麗 霊夢:
そうね、魔理沙。
人の話を聞かないおバカさんは……。
博麗 霊夢:
全力で叩きつぶすしかないわね?
霧雨 魔理沙:
全力で吹っ飛ばしてやるぜ!