-------------- 紅魔館 -------------- レミリア・スカーレット: あら咲夜、どうしたの? 十六夜 咲夜: お嬢様……。実は妹様の件で、ご相談が。 最近、お元気がないようなのです。 レミリア・スカーレット: そう。それじゃあ、新しい遊び道具を 用意してあげて。それで様子を見ましょう。 十六夜 咲夜: かしこまりました。では、そのように。 -------------- 数日後 -------------- 十六夜 咲夜: お嬢様。その、妹様なのですが……。 レミリア・スカーレット: どうかしたの? 十六夜 咲夜: 実は、お元気になるどころか、 ご機嫌まで悪くなってしまいました……。 レミリア・スカーレット: あらら、どうしたのかしら……。 私が、ちょっと話を聞いてくるわ。 -------------- 地下室 -------------- フランドール・スカーレット: つまんないー! レミリア・スカーレット: ちょ、ちょっと、フラン? フランドール・スカーレット: 復興が進んだら、泥棒とか見物客がたくさん来て、 一緒に遊べるかと思ったのに……。 フランドール・スカーレット: 誰も来ないじゃない。がっかりだわ。 レミリア・スカーレット: ああ、そういうこと……。わかったわ。 フランドール・スカーレット: あら? お姉様が遊んでくれるの? レミリア・スカーレット: 違うわよ。かわりに、 あなたに世話係をつけてあげる。 レミリア・スカーレット: さて! そうと決まれば、 さっそく天狗の新聞に、広告を出すわよ! -------------- 数日後 -------------- レミリア・スカーレット: 誰も応募してこないじゃない! 射命丸 文: いや〜、残念ですねぇ。 せっかく、一面広告まで出したのに。 レミリア・スカーレット: こうなったら、直接スカウトするしか……。 そうだ。あなた、妹の世話係をする気はない? 射命丸 文: あややや。それは無茶です、レミリアさん! 私、取材で忙しい身ですから!それでは! レミリア・スカーレット: ……ちっ、逃げられたか。 まあいいわ。他に当たるとしましょう。 魂魄 妖夢: えっ、お世話係? いや、私はちょっと……。 その……、庭師の仕事があるので。すみません! レミリア・スカーレット: あ、ちょっ……。れ、霊夢! 貴方なら引き受けてくれるでしょう!? ねっ? 博麗 霊夢: 無理。もう諦めた方が、いいんじゃない? レミリア・スカーレット: そんなぁ……。 -------------- 紅魔館 -------------- レミリア・スカーレット: どうして、ここまで断られるのよ……。 引き受けてもらうための策は、何かないかしら。 霧雨 魔理沙: おっ、悩みごとか? ……って、あれか。 新聞に載っていた、フランの世話係のやつ。 霧雨 魔理沙: どうせ、一人も応募が来なかったんだろう? まあ、無理もないけどな。 レミリア・スカーレット: どういうことよ? 霧雨 魔理沙: あいつと遊ぶのは、楽じゃない。あいつは、 力加減ができないからな。遊ぶ方は命がけだ。 霧雨 魔理沙: そんなやつの世話係なんて、たとえ食事付きでも 給料があれじゃ、割に合わないな。 霧雨 魔理沙: もちろん、私もお断りだ。じゃあな! レミリア・スカーレット: ちょ、ちょっと!? ……もう!  それじゃあ、どうしろっていうのよ〜!