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幽明結界前
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霧雨 魔理沙:
あー寒い寒いっ。
霧雨 魔理沙:
ふー……、この結界の先が冥界か。
向こうから、桜の花びらが舞って来てるな。
霧雨 魔理沙:
しっかし霊夢のやつ、本当に来ないとは……。
博麗 霊夢:
あー寒い寒いっ。雪が降ってるじゃない!
この唐突な冬化は、白玉楼の再上映ね。
霧雨 魔理沙:
白玉楼か……、そういや、幻想郷から
春を奪ってった、迷惑な異変があったっけな。
霧雨 魔理沙:
「西行妖」とかいう変な桜を満開にするために、
幽々子が春を集めてたんだよな。
博麗 霊夢:
あの時は、春なのに雪で寒くて最悪だったわ。
ま、この再上映でも、それは同じみたいだけど。
博麗 霊夢:
と、いうわけで異変解決は任せたわよ、魔理沙。
二回目だし、こんなの楽勝よね?
霧雨 魔理沙:
任せたって……、おいおい。
まさか、霊夢は行かないつもりか?
博麗 霊夢:
だって、寒いの苦手なんだもん。
私は、コタツでぬくぬくしとくわよ。
博麗 霊夢:
魔理沙なら、今回の異変も解決できるはず。
信じてるからね。じゃ、いってらっしゃ~い。
霧雨 魔理沙:
まったく、調子のいいやつだぜ。
あそこまで動く気がないとは……。
霧雨 魔理沙:
ま、確かに二回目だしな。
しょうがない、私一人で行くことにするか。
十六夜 咲夜:
急に雪が降るなんて変だと思ったら、
やっぱり再上映のようね。
霧雨 魔理沙:
咲夜じゃないか。こんな所に来て、
いったいどういう風の吹き回しだ?
十六夜 咲夜:
ずっと冬のままだと、お嬢様がごねるのよ。
早いとこ、異変を解決したくてね。
十六夜 咲夜:
それに、少し気になることもあるし……。
霧雨 魔理沙:
ふ~ん、気になること、ね。
私は一人でもいいんだけど……。
霧雨 魔理沙:
ま、二人の方が実際、早く片付くかもな。
それじゃ、さっそく白玉楼へ行こう。