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妖怪の山
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博麗 霊夢:
ここも復興されたわねぇ。
多くの妖怪たちが住む、妖怪の山……。
霧雨 魔理沙:
で、妖怪退治の専門家である私たちは、
危険がないかどうか、様子を見に来たわけだ。
博麗 霊夢:
あなたも私も、まったく仕事熱心なことよね。
ま、それはさておき。
博麗 霊夢:
こうして山に来ると、嫌でも思い出すわね。
あの時のこと……。
霧雨 魔理沙:
ああ。博麗神社が、
営業停止命令を出された時のことだな。
霧雨 魔理沙:
たしか早苗に、山にいる神様に
神社を明け渡せって言われたんだっけ?
博麗 霊夢:
そうよ。まあ、うちに信仰心が集まるなら、
それもありかもしれないんだけどさぁ……。
???:
見つけましたよ、博麗の巫女!
東風谷 早苗:
さあ、博麗神社の営業を停止し、
私と私の神様に、神社を明け渡しなさい!
霊夢・魔理沙:
は、はあっ!?
東風谷 早苗:
山の上の神社にて、返答をお待ちしています。
それでは!
霧雨 魔理沙:
こ、これは……。
博麗 霊夢:
どうやら、この山でも
例の再上映異変が起きているみたいね……。
霧雨 魔理沙:
で、再上映異変の解決のため、あの時みたいに
空を飛びつつ登山をしているわけだが……。
博麗 霊夢:
さーて、今回は何が出てくるのかなー。
河城 にとり:
そこの人間たち! 止まれ!
これ以上先には進ませないぞ!
博麗 霊夢:
なんだ。あの時と同じ河童じゃない。
つまんないわね。
河城 にとり:
あの時? なんだか知らんが、
博麗の巫女が来たということは、やっぱりあれか。
河城 にとり:
私たちの、素敵な素敵な神様がおわす、
守矢神社へのカチコミだな!?
霧雨 魔理沙:
……は?
す、素敵な神様だって?
霧雨 魔理沙:
あの時は、守矢神社を嫌っていたじゃないか!
新入りのくせに挨拶もないとか言ってさ。
河城 にとり:
はぁ~ん? 何言ってんのさ。
守矢最高! 神様最高! 博麗は帰れ!
博麗 霊夢:
な、なんか腹立つ~……っ!
霧雨 魔理沙:
しかし、そうか。妖怪どもが守矢を
受け入れているってことが、前回と違う部分なんだな。
博麗 霊夢:
そんなこと、もうどうでもいいわ。それより、
守矢が妖怪から信仰を集めていることの方が重要。
霧雨 魔理沙:
たしかにそうだな。妖怪を手下につけて、
あいつら、何を企んでいるのか……。
博麗 霊夢:
ちがうわよ! 守矢ばっかりズルいじゃない!
うちは相変わらず、信仰心不足で悩んでいるのに!
霧雨 魔理沙:
お、おう?
博麗 霊夢:
どうやったら、そんなに人気が……。
くぅっ、なんて生意気な神社なの!
博麗 霊夢:
あいつらのことよ。山の妖怪を足掛かりにして、
すぐに人間からの信仰も集めだすに違いないわ。
博麗 霊夢:
そうなる前に、なんとしても
この再上映を終わらせるわよ!
霧雨 魔理沙:
そうだな。巫女か神様か知らないが、
とにかく、この再上映の核を見つけるとしよう。
博麗 霊夢:
そういうわけで、とりあえず、
あんたをぶちのめすことにするわ。河童。
博麗 霊夢:
痛い思いをしたくないなら、
今すぐ、そこをどくことね。
河城 にとり:
なに言ってんのか、よくわからないけど、
引き返さないというなら、戦うまでよ。
河城 にとり:
神の土地を荒らす不届き者は、
山の妖怪一同、許さない!