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聖輦船・船内
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霧雨 魔理沙:
さて、それじゃあ質問させてもらうぞ。
血海を逝く漆黒船長キャプテン・ダークムラサ。
霧雨 魔理沙:
聞きたいことはたくさんあるが、
あんたの主は、聖白蓮で間違いないのか?
霧雨 魔理沙:
私の知ってる白蓮とは、
かなり違う思想を持ってるようなんだが……。
村紗 水蜜:
ああ。……主は、妖怪のために尽力されていた。
だが人間どもによって、封印されてしまったのだ。
博麗 霊夢:
当然よね。人間は家畜、なんて言っているんだし。
村紗 水蜜:
お前にはわかるまい。
人間にすら勝てぬ、か弱き妖怪もいるのだ。
村紗 水蜜:
主は、そんな妖怪たちを助けてくれた。
私も主に手を引かれ、今ここにいる。
東風谷 早苗:
船長さんが白蓮さんを慕う点は、同じですね。
村紗 水蜜:
あの方は、すべての妖怪が救われる世界を
目指しているのだ。
村紗 水蜜:
ミストラルマジシャン・マリサ。共に来ないか?
お前ならば、私たちの考えを理解できるはずだ。
霧雨 魔理沙:
そうだな。大事な人のために頑張ることと、
あんたのネーミングセンスは嫌いじゃないぜ。
霧雨 魔理沙:
だけど、人間を家畜にするってのは理解できない。
話を聞く限り、私の知ってる白蓮じゃない。
霧雨 魔理沙:
漆黒船長。悪いが、あんたの同志にはなれない。
あんたの信じる聖白蓮の復活は、ここで止める!
村紗 水蜜:
ミストラルマジシャン・マリサ……。惜しいな。
場所が違えば、運命の出会いとなったであろう。
霧雨 魔理沙:
安心しな。全部元通りにしてやるさ!
博麗 霊夢:
ねえ、もう全部魔理沙に任せてよくない?
東風谷 早苗:
そうですね、任せましょうか。
村紗 水蜜:
しかし、もう遅い! この船は、魔界に着いた!
我らの主が、ここに顕現される!
霧雨 魔理沙:
な、なんだ!? 船が揺れる!?
???:
あーっはっはっは!
博麗 霊夢:
今の声は……外からね。出るわよ!
博麗 霊夢:
外の景色が変わってる……!
本当に魔界に向かっていたのね。
東風谷 早苗:
霊夢さん、あれ! 空から、人が降りてきます!
聖 白蓮:
ああ、妖怪の世界に、光が満ちる……!