-------------- 輝針城 -------------- 博麗 霊夢： いいわよねぇ、魔理沙は。八卦炉と一緒で。 私のお祓い棒は、どこかに行っちゃったのに……。 霧雨 魔理沙： まあまあ、いいじゃないか。 異変を解決すれば、すぐに戻ってくるって。 博麗 霊夢： そうだけど、私を見放したのは事実でしょ？ 戻ってきても、なんか気まずくなりそうだわ。 霧雨 魔理沙： わっ！　またなんか飛んで来たぞ！ 今度は、いったいなんだ……？ 魂魄 妖夢： なんだ、誰が来たのかと思ったけれど、 あなたたちだったのね。 博麗 霊夢： 妖夢に咲夜じゃないの。どうしてここへ？ 霧雨 魔理沙： はは～ん、わかったぞ。 お前たちも道具に見捨てられたクチだろ？ 十六夜 咲夜： いえ、違うわ。 私たちは、いつも道具を大事に扱っているもの。 十六夜 咲夜： ここに来たのは、 そんな道具たちに協力するためよ。 霧雨 魔理沙： 道具たちに、協力……？ 魂魄 妖夢： この子たちは、不遇な仲間を助けようと この城まで来た。私たちは、その持ち主でしょ。 魂魄 妖夢： 今まで尽くしてくれたお返しに、 力を貸してあげようと思ったの。 霧雨 魔理沙： ふ～ん。 それで道具の下克上に協力してるってわけか。 博麗 霊夢： でも、このまま放っておくことはできないわ。 あんたたちには悪いけど、ここで止めてみせる。 魂魄 妖夢： そう言うけど、あなた、いつものお祓い棒は？ ひょっとして、見捨てられたんじゃないの？ 十六夜 咲夜： 当然よね。きっと今まで、こき使うだけ使って、 ろくに感謝もしていなかったんでしょう？ 博麗 霊夢： う、うるさいわねっ！　話は終わりよ。 まとめてブッ飛ばしてやるから！ 霧雨 魔理沙： 武器もないのに、どうするんだよ……。 しょうがない、また私が頑張るか。 博麗 霊夢： くっ……！　思ったより、ヤバいかも……。 魂魄 妖夢： ふっ、武器がなければ博麗の巫女も形無しね。 すぐに終わらせてあげるから。 魂魄 妖夢： いくわよ、白楼剣、楼観剣！ トドめを刺してあげましょう！ 博麗 霊夢： ま、まずい……！ 魂魄 妖夢： うっ！？　急に、背中に衝撃が……。 い、いったああ……！ 博麗 霊夢： なに？　妖夢が急に倒れちゃった……。 魔理沙が援護してくれたのかしら？ 霧雨 魔理沙： なんだ霊夢、呼んだか？ こっちは咲夜の相手で忙し……って、おお！ 霧雨 魔理沙： 武器なしで妖夢を倒すとは、やるじゃないか！ それじゃ、私も負けてられないな。 霧雨 魔理沙： いくぞ八卦炉、妖器「ダークスパーク」！！ 十六夜 咲夜： くっ……。や、やるわね。 私たちの負け…よ……。 霧雨 魔理沙： ふぅー、間一髪だったな。 それじゃ、このまま進もうぜ。 博麗 霊夢： あのとき妖夢を攻撃したのは、魔理沙じゃない。 それなら、いったい誰が……？