-------------- 霧のない湖 -------------- チルノ： えええーーー！？ 霧の湖から……、霧がなくなってる～！？ 湖の妖精A： 最初は、どうなるかと思ったけど……。 湖の妖精A： 霧がないから遠くまで見渡せて綺麗だし、 人も増えてきて、これはこれでいいかもね！ チルノ： そうかなぁ……。 あたいは、前の方が好きだったけどなぁ……。 湖の妖精B： うえええん！　チルノちゃああん！！ チルノ： な、なに！　なんでそんなにボロボロなの！？ 湖の妖精B： さっきぶつかってきた妖怪に ヨーヨーにされちゃって……！ チルノ： ええ！　そんなのひどいっ！ 湖の妖精C： わたしも人間に気付かれずに、 踏んづけられちゃって……。 湖の妖精D： あたしも、飛んでただけなのに、 通りすがった妖怪に……。 チルノ： 霧がなくなって、人がたくさん 来るようになったのがいけないんだ！ チルノ： やっぱり湖には、霧がなくちゃ！ あたいたちの湖じゃなくなっちゃう！ チルノ： よーし、決めた！　あたいが原因を突き止めて、 湖に霧を取り戻してやる！！ 湖の妖精A： チルノちゃ～ん！　大丈夫かな……。 チルノ： やい！　そこの沈没船おばけ！ お前だな！　湖から霧を消したのは！！ 村紗 水蜜： え！　急に、なんのことですか？ チルノ： とぼけるな！　どうせ舟で遊ぶために、 霧を消したんだろ！！ 村紗 水蜜： 何かの間違いです！ 私はただ、この湖に遊びに来ただけです！ チルノ： ウソだね！　あんたみたいな舟おばけは、 舟のことしか頭にない、バカなんだ！！ チルノ： 湖の平和のために、あたいが成敗してやる！！ 村紗 水蜜： 言わせておけば……、もう頭に来ました！ チルノ： えっ、大きな波が……！？ うわ、こっちに来る！　ぎゃあーーっ！！ チルノ： ふぅ……。ひどい目にあった。 あいつが犯人じゃないなら、いったい……。 チルノ： ん？　あそこに見えるのは……。 チルノ： やい！　お前だな！　湖の霧を消したのは！ イタズラ好きなお前が、やりそうなことだ！ 鬼人 正邪： ……ん？　なんだ妖精、藪から棒に。 たしかに霧を消したのは私だが……。 チルノ： なんだとーっ！　やっぱりそうか！ お前を倒して、霧を戻す！ 鬼人 正邪： とっさに嘘を吐いたが、霧が消えたのは 私のせいじゃないぞ。本当にな。 チルノ： く、くそぅ……。 あたいは、絶対あきらめないぞ……。