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魔法の森
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霧雨 魔理沙:
だぁーかぁーらぁっ!!
盗んだのは私じゃないって!
パチュリー・ノーレッジ:
嘘おっしゃい!
アナタしかいないの!
アリス・マーガトロイド:
現場に落ちていたホウキのワラが、
何よりの証拠よ!
河城 にとり:
私のメカハンド返してよ!
大事な商売道具なんだから!
博麗 霊夢:
ほら、魔理沙。
おとなしく白状しなさい。
霧雨 魔理沙:
だから、違うって言ってるのに!
くそー、今は逃げないと!
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ほら穴
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霧雨 魔理沙:
ふぃ~。なんとか、逃げ切れたか……。
ほら穴があって、助かったぜ。
霧雨 魔理沙:
しかし、まったく腹立つ話だ。
私のフリして、盗みを働くヤツがいるなんてな。
霧雨 魔理沙:
どうにか真犯人をとっ捕まえて、
濡れ衣を晴らしたいが……。うん?
霧雨 魔理沙:
なんかキラキラしてるな……。
……あれ? この機械の手、にとりのじゃないか?
霧雨 魔理沙:
この本も、勾玉も、人形も、全部アイツらのだ!
ってことは、ここが真犯人の根城ってことか?
霧雨 魔理沙:
いったい誰が……。ん?
鬼人 正邪:
くくく、楽勝だぜ。
誰も犯人が私だって気づいてない……。あ?
魔理沙・正邪:
あ、ああ~~っ!?
霧雨 魔理沙:
お、お前ー! その手に持ったホウキ……、
そうか、お前が真犯人だったんだな!?
鬼人 正邪:
よ、よりによって、なんでコイツに見つかるんだ!
ちくしょー、とにかく逃げ……!
アリス・マーガトロイド:
見つけたわよ、魔理沙! さあ観念して……、
あら? なんで天邪鬼が?
鬼人 正邪:
げえっ!?
ど、どうして、こいつらまで……。
河城 にとり:
あー! これ私のだ! 本とか人形とかもあるし、
これ全部、盗まれたヤツじゃない?
霧雨 魔理沙:
ふっふっふ……。どうやら観念するのは
私じゃないみたいだな。正邪。
鬼人 正邪:
な、何を……!
霧雨 魔理沙:
ここにある物は、すべてお前が盗んだんだ!
その手に持ったホウキが、動かぬ証拠だぁー!!
アリス・マーガトロイド:
な、なんですって!?
鬼人 正邪:
くそっ、魔法使いに罪をなすりつけて、
好き放題盗みまくる私の完璧な計画がぁ~!
博麗 霊夢:
そういうことだったのね……。
さあ天邪鬼、覚悟なさい!
鬼人 正邪:
や、やめ……ぎゃああぁ~!
アリス・マーガトロイド:
悪かったわね、疑って。
ちょっと頭に血がのぼってたわ。
霧雨 魔理沙:
まあ、私も日頃の行いがよくなかったよ。
やっぱ盗みはいけないよな、うんうん。
博麗 霊夢:
魔理沙、今日はやけに素直ね。
パチュリー・ノーレッジ:
あれ? おかしいわ。
盗まれた魔導書がない……。
河城 にとり:
私のメカハンドも!
さっきまであったのに……。
アリス・マーガトロイド:
まさか……、魔理沙!
霧雨 魔理沙:
おっと、これは盗みじゃあない。
ちょっと借りていくだけさ。じゃあな!
アリス・マーガトロイド:
こらー! 待ちなさーい!
博麗 霊夢:
反省していると思ったら……。天邪鬼より
よっぽどタチが悪いわ、あの魔法使い。