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霧雨魔法店
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霧雨 魔理沙:
はー……。
やっと片付けが終わった……。
霧雨 魔理沙:
でも、家がキレイだと気分がいいな。
今日はのんびり過ごすとするか。
クラウンピース:
魔法使いさーん! 大変、大変なんだよ!
霧雨 魔理沙:
なんだあ? 今日の霧雨魔法店はお休みだ。
わかったら、さっさと帰った帰った。
チルノ:
あたい、炎の妖精になっちゃった!
霧雨 魔理沙:
は? どういう……、いや、いい、
家の中で炎を出すな。一旦外に出ようか。
霧雨 魔理沙:
なるほど、つまり、能力が入れ替わったのか。
チルノが炎で、クラウンピースが氷……。
霧雨 魔理沙:
なんか面白いし、
しばらくこのままでも、いいんじゃないか?
二人:
よくなーい!
クラウンピース:
考えてみてよ、魔法使いさん!
地獄の炎は、人の狂気を増幅させるんだよ!?
クラウンピース:
そんなの、コイツに扱えるわけないじゃん!?
今に大騒動になるよ!
チルノ:
ふん、あたいだってこんな能力いらないよ。
使うたびに、なんだかすっごく疲れるし。
霧雨 魔理沙:
まあ、しょうがない。
大騒ぎになる前に、なんとかしてみるか。
霧雨 魔理沙:
よし、これでこの呪文は完成だ。
能力を使ってみてくれ。
霧雨 魔理沙:
ダメか。……暗示もダメ、呪文もダメ。
いったいどうすればいいんだ。
クラウンピース:
原因がわかればいいんだけどね。
でも、最近は変なものも食べてないし……。
霧雨 魔理沙:
うーん、どれも妖精には効果がない、のか?
……あっ、そうだ! ちょっと待ってろ!
霧雨 魔理沙:
あった、あった! すぐ見つかった!
おい、二人とも、これを飲んでくれるか?
霧雨 魔理沙:
魔封じの薬だ! 飲めば妖精の性質が下がって、
さっきの呪文がちゃんと効く……かもしれない!
クラウンピース:
うへ~。青白くって変な見た目。
それに、匂いも気になるけど……えいっ。
霧雨 魔理沙:
ちゃんと飲んだか? よし、それじゃ、
さっきの呪文をまたかけるから陣の上に……。
チルノ:
やったー! 氷だ!
やっぱ最強の妖精は、こうじゃないとね!
クラウンピース:
こっちも戻ったみたい!
ありがとう、魔法使いさん! 助かったよ!
霧雨 魔理沙:
えっ、なんでだ!?
まだ、薬を飲ませただけだぞ!?
霧雨 魔理沙:
魔封じの薬の効果か? いや、そんなわけ……。
あ、待て! 帰るな! 色々確認させてくれー!
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数日後
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霧雨 魔理沙:
今日は時間があるからな。のんびり
キノコの整理でも……って、まさかまた……。
霧雨 魔理沙:
お前ら、いい加減ノックを覚えろ!
……あれ? フラン? また何かあったのか?
フランドール・スカーレット:
違うわ。今日はお礼をしに来たのよ。
ほら、これ! 咲夜が作ってくれたお菓子!
霧雨 魔理沙:
おお! 美味しそう! けどすごい量だな。
二人で食べるにしても多いし……。
霧雨 魔理沙:
そうだ、いいことを思いついた。
アイツを呼ぼう!
アリス・マーガトロイド:
それで私に声をかけたのね。
魔理沙にしては、気が利いてるじゃない。
霧雨 魔理沙:
こないだの片付けでは、世話になったからな。
あっ、フラン、やかんを取ってきてくれるか?
アリス・マーガトロイド:
そういえば、こないだ仕掛けた罠はどう?
誤作動とかはしてない?
霧雨 魔理沙:
あ~! 大変だったんだよ、妖精が侵入して。
けどひとつ、気になることがあってさ……
チルノ?:
魔理沙さーん! 大変、大変なんだよ!
霧雨 魔理沙:
お前ら、やっぱりまた来たのか……。
って、んん? 魔理沙『さん』?
クラウンピース?:
もー! 置いていかないでよね、ピース!
霧雨 魔理沙:
はぁ? ピースはお前だろ?
いったい、何が起きているんだ?