レイ 第10話
視察へ出発しようとするレイと{player}は街中で、詐欺に遭った老人を救う。そのために剣を振るったレイは自分のやり方に疑問を抱くが、{player}の言葉で迷いを振り切る。


-------------- situation:
剣で救えるものがあるなら
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ──視察に行くレイに同行するため、
待ち合わせ場所へ向かう{player}。
そこにはすでに、レイが到着していた。

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レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 キミ、こっちだよ!
やあ。無事に到着してなによりだ。

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レイ:
【chara 100311 face 2 (joy)】 ふふっ、準備万端って感じの装いだね。
【chara 100311 face 1 (normal)】 なんだか、いつもより頼もしく感じるよ。

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レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 さて、馬車を待たせている場所に行こうか。

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老人:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 【chara 511 face 6 (surprised)】 ──そ、そんな……!
話が違うではありませんか!

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レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 ……何だ? キミも気になる?
【chara 100311 face 3 (anger)】 よし、行ってみよう。

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老人:
【chara 511 face 6 (surprised)】 屋根の修理は無料だからと聞いて頼んだのです。
【chara 511 face 4 (sad)】 急に報酬を求められても……!

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荒くれ者1:
【chara 911 face 2 (joy)】 なるほど〜! そういうことでしたらしょうがありませんなぁ!
【chara 911 face 1 (normal)】 野郎ども! あの屋根を元の穴だらけの状態に戻しちまえ!

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荒くれ者たち:
【chara 1 face 1 (normal)】 へ~い!!

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老人:
【chara 511 face 6 (surprised)】 ああ……!
そんな……ようやく雨風がしのげるようになったのに……!

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レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 まさか、あいつら……
近頃現れるようになった、ボランティアを装う詐欺集団か。

Choice: (1) 捕まえないの?
----- Tag 1 -----
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レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】 ……そうはいかないんだ。
ここまで話が拗れているのに契約書が出てこない。
【chara 100311 face 3 (anger)】 おそらくは口約束で契約を結んでいるんだ。

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レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】 今のままでは、依頼主が修理費を踏み倒そうとしているか、
詐欺の被害にあっている最中なのか……どちらが悪党か分からない。
犯罪の証拠が無いのに、無理やり場を収めるわけにはいかない。

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レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】 しかも騎士団から各ギルド宛てに、
こういう場合はうかつに手を出すなと通達が来ている。
【chara 100311 face 4 (sad)】 下手をすれば冤罪を生み出してしまうからね。

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レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】 ……王宮の力が弱まっている今、
ランドソル全体で同じようなことが日常的に起きている。
【chara 100311 face 3 (anger)】 だからいち早く状況を確認して、正しい法と秩序の元に復興を……

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荒くれ者2:
【chara 811 face 1 (normal)】 前の屋根の状態なんて覚えてないからな……
【chara 811 face 2 (joy)】 適当に穴だらけにしてやるかねぇ!

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老人:
【chara 511 face 6 (surprised)】 や、やめてくれ~!

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レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 ……

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レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】 ……すまない。どうやら出発が少し遅れそうだ。
あんなやりかたは、どう見ても間違っている。

Choice: (2) 準備はできてる。
----- Tag 2 -----
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レイ:
【chara 100311 face 2 (joy)】 ふふっ、お見通しというわけか。
【chara 100311 face 3 (anger)】 ……行くよ!

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老人:
【chara 511 face 4 (sad)】 ああ……このままでは家が……

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荒くれ者1:
【chara 911 face 2 (joy)】 へっへっへっ、金を払うなら今のうちだぜぇ?

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レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】 ……それくらいにしておくんだ。

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荒くれ者1:
【chara 911 face 3 (anger)】 あ? なんだてめえは?

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レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 通りすがりの者さ。
【chara 100311 face 3 (anger)】 それより、今すぐその家から離れるんだ。

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荒くれ者1:
【chara 911 face 6 (surprised)】 おいおいおい……補修したのは事実だぜ?
支払いを強制しているわけでもねえし、
【chara 911 face 1 (normal)】 俺たちに何か問題でもあるのかぁ?

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レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】 ……補修作業を行えるのは、
王宮からの認可を受けたギルドだけのはずだ。
おまえたちが認可を受けている証拠はあるのか?

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荒くれ者1:
【chara 911 face 6 (surprised)】 に、認可……そんなの聞いたことが……い、【chara 911 face 3 (anger)】 いや、なんでもねえ!

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レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 ……キミ、私を強化して。

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荒くれ者1:
【chara 911 face 2 (joy)】 ……しょうがねえなぁ。
今見せてやるよぉ。

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レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】 認可の話はハッタリ……こっちが悪人か! 

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荒くれ者1:
【chara 911 face 3 (anger)】 こいつが……その証拠だぁ!!

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レイ:
【chara 100312 face 3 (anger)】 ──ふんっ! 甘いっ!!

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荒くれ者1:
【chara 911 face 6 (surprised)】 がふっ!?

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荒くれ者2:
【chara 811 face 6 (surprised)】 親分!?

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レイ:
【chara 100312 face 3 (anger)】 狡猾な真似を……どちらが悪党か、はっきりしたな。

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レイ:
【chara 100312 face 3 (anger)】 おまえたちのような者は、今ここで斬り捨てる!
はあぁぁぁっ!

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荒くれ者2:
【chara 811 face 6 (surprised)】 ひぃぃぃぃいい!!!!

voice: vo_adv_1003010_037
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 ……ヤツらは適当に、向こうの板にくくりつけておいたよ。
【chara 100311 face 2 (joy)】 後は騎士団に任せようか。

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老人:
【chara 511 face 2 (joy)】 本当にありがとうございました。
なんとお礼を言っていいのやら……

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レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 被害が最小限でよかった。
【chara 100311 face 4 (sad)】 ですが今はこういった詐欺は多い。注意した方がいいですよ。

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老人:
【chara 511 face 4 (sad)】 はい……分かってはいたのですが……
実は、街がこんなことになったのもあって、
長年連れ添った妻が心労で伏せっているのです。

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老人:
【chara 511 face 4 (sad)】 以前の生活を少しでも思い出せるようになれば、
妻の体調がよくなるのではと思い、
急いで家を元に戻そうとしたのですが……

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老人:
【chara 511 face 4 (sad)】 ……こんなことになるなら、
何もしなければよかったのかもしれませんね……

voice: vo_adv_1003010_043
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 ……それは違います。

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老人:
【chara 511 face 6 (surprised)】 えっ?

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レイ:
【chara 100311 face 2 (joy)】 奥さんを想っての行動なら、想いは伝わっているはず……【chara 100311 face 1 (normal)】 それとも、
お二人の絆は、気持ちすら伝わらないものなのですか?

voice: vo_adv_1003010_046
老人:
【chara 511 face 6 (surprised)】 そ、そんなことはありません!!

voice: vo_adv_1003010_047
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 でしたら、胸を張ってください。
【chara 100311 face 2 (joy)】 そして、愛する奥さんのための行いを悔やむなんて、
悲しいことはしないでください。

voice: vo_adv_1003010_048
老人:
【chara 511 face 1 (normal)】 たしかにそうですね……【chara 511 face 2 (joy)】 ありがとう。
これからも、妻と二人で頑張っていこうと思います。

voice: vo_adv_1003010_049
老人:
【chara 511 face 1 (normal)】 では、私は騎士団に知らせに行ってきます。
【chara 511 face 2 (joy)】 このたびは、本当にありがとうございました。

voice: vo_adv_1003010_050
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】 ……どうも上手くいかないな。
我ながら、本当に不器用だと思うよ。

Choice: (3) どうしたの?
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1003010_051
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 いや、もっといい解決方法があったんじゃないかと思って。

voice: vo_adv_1003010_052
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 ヒヨリだったら、もっと上手く収めるかも知れない。
ユイだったら、彼らとまず話し合ったかも知れない。
【chara 100311 face 4 (sad)】 ……でも私は、戦って止めるしかなかった。

voice: vo_adv_1003010_053
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 【chara 100311 face 1 (normal)】 ……大丈夫。自分がやったことを後悔しているわけじゃないよ。
【chara 100311 face 4 (sad)】 ただ時々、どうにも自分以外を羨ましく感じてしまうときがある。

voice: vo_adv_1003010_054
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】 でも私は自分の目の前に助けられる人がいるなら、
ためらわずに力を行使したい。

voice: vo_adv_1003010_055
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】 たとえ後で後悔することになっても、
剣を振るおうと決める瞬間に、判断を迷いたくないんだ。

voice: vo_adv_1003010_056
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 そのために、もっと色んなことを見聞きして、
何があろうとも自分の決断を悔やまない……【chara 100311 face 4 (sad)】 そんな人間になりたいよ。

Choice: (4) レイならきっとなれるよ。
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1003010_057
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】 ……ありがとう。
やっぱり、キミの言葉は私に力をくれるね……
【chara 100311 face 2 (joy)】 そんなキミがそばに居てくれるだけで、私は……

voice: vo_adv_1003010_058
従者1:
【chara 1011 face 6 (surprised)】 ……うんんっ!!

voice: vo_adv_1003010_059
従者2:
【chara 1211 face 4 (sad)】 ……レイ様、そこまでに。

voice: vo_adv_1003010_060
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 あなたたちは父の……どうしてここに?

voice: vo_adv_1003010_061
従者1:
【chara 1011 face 1 (normal)】 ……旦那様に、出立を見届けろと仰せつかったので、
馬車の前でお待ちしていたのですが、
【chara 1011 face 4 (sad)】 レイ様が現れませんでしたので、お迎えに参りました。

voice: vo_adv_1003010_062
従者2:
【chara 1211 face 1 (normal)】 いつでも出発できるよう、御者には伝えてあります。

voice: vo_adv_1003010_063
レイ:
【chara 100311 face 2 (joy)】 ありがとう、助かるよ。

voice: vo_adv_1003010_064
従者1:
【chara 1011 face 1 (normal)】 もったいなきお言葉。【chara 1011 face 4 (sad)】 ですがレイ様……

voice: vo_adv_1003010_065
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 まだ何か?

voice: vo_adv_1003010_066
従者1:
【chara 1011 face 4 (sad)】 こほん……親しい『ご友人』がご一緒されるとはいえ、
此度の視察では、その、あまり羽目を外されませぬように……

voice: vo_adv_1003010_067
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 なっ!? ば、馬鹿を言うな! そんなつもりは毛頭ない!
【chara 100311 face 4 (sad)】 何を言い出すかと思えばまったく……【chara 100311 face 3 (anger)】 父にもそう伝えておいて!

voice: vo_adv_1003010_068
従者1:
【chara 1011 face 1 (normal)】 ……はっ。

voice: vo_adv_1003010_069
従者2:
【chara 1211 face 1 (normal)】 では、失礼いたします。

voice: vo_adv_1003010_070
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】 まったく、あの二人め……
今の今まで意識してなかったというのに……

voice: vo_adv_1003010_071
レイ:
【chara 100311 face 5 (shy)】 ……なんだか、変な気持ちになってしまうじゃないか。

Choice: (5) 何か言った?
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1003010_072
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】 べ、別に!? なんでもない!
さあ、すぐに出発しよう! 

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ──心の中にもやもやとした気持ちを抱えたまま、
レイは{player}と共にランドソルを旅立つのであった。