ユキ 第10話
突如街へと戻されたユキは、そこに現れた男と{player}を口説き落とす対決をすることになる。男が示す破格の報酬に揺らぐ{player}だが、ユキはあごクイと殺し文句で勝負を決める。


-------------- situation:
誘惑の狭間で
--------------

--- Switch scene ---

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 無事に最初の試練を突破したユキと{player}。
だが、出口を抜けた先に広がっていたのは──

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 ここって……ランドソル?
ど、どういうこと? ボクたち、街へ戻されちゃったの?

Choice: (1) 僕たち、合格したよね?
----- Tag 1 -----
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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 じゃあ合格したから帰されたってこと?
でも、女神の祝福的なものは特に感じないけど……

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ユキ:
【chara 100811 face 2 (joy)】 うん、いつも通りのかわいいボクだ。
【chara 100811 face 1 (normal)】 あくまでいつも通りだけど。

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大男:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 【chara 911 face 6 (surprised)】 お、おまえ……なんてこった……【chara 911 face 2 (joy)】 一目ぼれだぜ……

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 え、おじさんいきなり何?

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大男:
【chara 100811 face 4 (sad)】 【chara 911 face 3 (anger)】 頼む! 付き合ってくれ!

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ユキ:
【chara 100811 face 4 (sad)】 うわあビックリした! 【chara 100811 face 1 (normal)】 もしかしてナンパ?
こんなストレートかつアグレッシブなナンパ、はじめてだよ。

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ユキ:
【chara 100811 face 2 (joy)】 ホント、存在するだけで美しいっていうのも大変だよ。
【chara 100811 face 1 (normal)】 でもごめんね。悪いけど全然ボクの好みじゃないからお断りするよ。

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 ほら、顔上げて? 【chara 100811 face 2 (joy)】 おじさんの土下座なんて誰も見たくないんだから。

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大男:
【chara 911 face 4 (sad)】 ああん? 何言ってんだ?
【chara 911 face 1 (normal)】 おまえじゃなくてそっちの兄ちゃんに聞いてるんだよ。

Choice: (2) え!? 僕……?
----- Tag 2 -----
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大男:
【chara 911 face 2 (joy)】 そう、おまえだよ兄ちゃん! 俺はおまえにぞっこんだぜ!

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 ぞ、ぞっこん……? 【chara 100811 face 3 (anger)】 あ、ちょっと!
勝手に彼に触れないでよ!

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大男:
【chara 911 face 2 (joy)】 ああ、この手……俺の見込んだとおりだ……
こいつは最高の働き者の手だ!

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 ……はい?

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 手だけじゃねえ、その目、忠犬のような優しさと強さ、
そして誠実さを秘めている!
【chara 911 face 2 (joy)】 俺はおまえのような男を探していたんだ!

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 頼む! 人手が足りないんだ! 俺の船に乗ってくれ!

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 な、なんだ……そういう意味か。【chara 100811 face 3 (anger)】 驚かせないでよ、もう……

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 でもお生憎さま、ボクたち今忙しいんだ。
おじさんの手伝いなんかしてる暇はないよ。

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 さぁ、もう一度聖域へ行こう。
【chara 100811 face 3 (anger)】 魔物にされたのに祝福されないなんて、ボク納得いかないよ。

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ユキ:
【chara 100811 face 3 (anger)】 女神様相手だからってこのまま泣き寝入りなんて
絶対イヤだからね!

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 なるほど、おまえらにやるべきことがあるってのは分かった。
【chara 911 face 3 (anger)】 でもな、こっちもはいそうですかって簡単に諦めきれねえんだよ。

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大男:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 【chara 911 face 1 (normal)】 なあ兄ちゃん、おまえんとこのギルド、財政難なんだろ?

Choice: (3) ど、どうしてそれを……
----- Tag 3 -----
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大男:
【chara 911 face 2 (joy)】 細けえことは気にすんな。うちの報酬は破格だぞ?
なんせギルド管理協会公認ギルドだからな!
これは安心安全・高報酬の仕事だからすぐ取り合いになる!

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 でも兄ちゃんなら長期で契約してやってもいい!
【chara 911 face 2 (joy)】 どうだ、俺が話を持ってきた今しかチャンスはねぇぞ!

Choice: (4) ほ、本当に……?
----- Tag 4 -----
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ユキ:
【chara 100811 face 3 (anger)】 ちょっと、なに揺らいでるのさ?
かわいいボクとの約束を反故にするなんて、
そんなのダメに決まってるよ!

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 どっちが先とか関係ねぇよ。【chara 911 face 2 (joy)】 より価値ある方を選ぶのは当然だろ?

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ユキ:
【chara 100811 face 3 (anger)】 ならボクの美しさ以上に価値のあるものなんてないよ。
ほら、さっさと行こう!

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大男:
【chara 911 face 3 (anger)】 そっちこそ男同士の話に首を突っ込むな!
【chara 911 face 2 (joy)】 兄ちゃん、おまえが来るべきはこっちだ!

Choice: (5) 痛い痛い!
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1008010_028
ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 あ、ごめんごめん。

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大男:
【chara 911 face 6 (surprised)】 おっといけねえ、大事な体を痛めちまうところだった。

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 でもキミもよくないよ? はっきりとこの人の依頼を断らないんだから。

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大男:
【chara 911 face 3 (anger)】 なんでこっちが断られる前提なんだ?
【chara 911 face 1 (normal)】 でも実際金と愛、どちらを取るかってのは難しい問題だよな。

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 相手によっちゃ忖度して本心を言えないことだってあるぜ。
【chara 911 face 2 (joy)】 そういうときは──コイツの心に従おうじゃねえか!

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 何、これ……魔道具?

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 説明しよう! これは『トゥンクアラート』!
これを持った者がときめきを感じると、
この魔道具が発光するって代物だ。

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大男:
【chara 911 face 2 (joy)】 その光が強ければ強いほど、トゥンクしているということになる!

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 ……仕組みはわかったけど、なんでこんな物持ってるの?

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 どうでもいいだろそんなこたぁ。
【chara 911 face 2 (joy)】 こいつを使って俺と勝負しようじゃねえか。

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 どっちがコイツを一番トゥンクさせられるか……
【chara 911 face 2 (joy)】 つまりコイツを口説き落とした方が兄ちゃんをお持ち帰りだ!

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 ……はぁ、これ以上話し合ってもらちが明かないし、
下手にゴネて力ずくでこられるのも困るしね。

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ユキ:
【chara 100811 face 2 (joy)】 いいよ、受けて立ってあげる。
【chara 100811 face 1 (normal)】 海より広い心を持つボクに感謝してよね。

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 決まりだな。【chara 911 face 2 (joy)】 それじゃあまずはお手本がてら俺からいくぜ!

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 兄ちゃん、人材は誰でもいいわけじゃない。
俺は──【chara 911 face 2 (joy)】 おまえだから、欲しいんだ。

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 お、まずまずの反応だな。

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ユキ:
【chara 100811 face 3 (anger)】 ちょっとキミ、チョロすぎない? 簡単にときめかないでよ!
そんな台詞、引き抜きたい人たち全員に言う常套句に決まってるよ。

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 ふん、なんとでも言いな。【chara 911 face 2 (joy)】 さあ、次はおまえの番だぜ?

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 わかってるよ……【chara 100811 face 2 (joy)】 ねえ、キミはボクと一緒に行くんだろう?
【chara 100811 face 1 (normal)】 かわいいボクがもっとかわいくなる姿、
【chara 100811 face 6 (surprised)】 ここで別れたら見られなくなっちゃうよ?

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ユキ:
【chara 100811 face 2 (joy)】 ボク、キミになら色々見せてあげてもいいんだけどなぁ?

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 【chara 100811 face 2 (joy)】 ふふ、キミわかってるじゃない。

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大男:
【chara 911 face 4 (sad)】 くっ……! 色仕掛けとは小癪な……!
【chara 911 face 1 (normal)】 だがな! パチパチパチっと……

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 あれって、そろばん……?

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大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 あまり大きな声じゃ言えねえけどよ、俺と一緒に来れば
毎月報酬は──【chara 911 face 2 (joy)】 これぐらい出すぞ?

--- Switch scene ---

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ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 はぁ!? 【chara 100811 face 3 (anger)】 この美しいボクの誘いがお金なんかに負けるの?
ありえないんだけど!

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大男:
【chara 911 face 2 (joy)】 ふっ、兄ちゃんは分かってるな。
金額の高さはイコール正当な評価だってことがな。

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ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 ああもう、仕方ないね。【chara 100811 face 2 (joy)】 いい? 特別大サービスだからね。
【chara 100811 face 1 (normal)】 ボクは、キミとなら同じ鏡に映ってもいいって思ってる……
【chara 100811 face 5 (shy)】 神殿で自撮りする時も、キミと一緒に映ってもいいよ……?

--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1008010_055
ユキ:
【chara 100811 face 2 (joy)】 ふふん、さすがボク。【chara 100811 face 1 (normal)】 これはもうボクの勝ちでしょ。

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大男:
【chara 911 face 6 (surprised)】 おいおい、それぐらいでトゥンクしちゃうのかよ……
【chara 911 face 4 (sad)】 同意したくはないがチョロすぎだぜ!
【chara 911 face 1 (normal)】 だが残念だったな……【chara 911 face 2 (joy)】 俺の本気は、これからだっ!

voice: vo_adv_1008010_057
大男:
【chara 911 face 2 (joy)】 俺を選べば、ボーナス報酬が入るぜ? それも、一・年・分……

--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1008010_058
大男:
【chara 911 face 6 (surprised)】 うお、まぶし! 【chara 911 face 2 (joy)】 でもこのすさまじい輝き、こいつは勝負あったな!

voice: vo_adv_1008010_059
ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 そ、そんな……

Choice: (6) トゥンクしちゃってごめんね……
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1008010_060
大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 無理もねえ。兄ちゃんはこれまでずっと貧乏生活だったんだからな。
【chara 911 face 4 (sad)】 宿なしでサレンディア救護院に世話になったり、
今のギルドでも食費がかさんでやがる。

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大男:
【chara 911 face 4 (sad)】 暮らしと仲間のために懸命に労働に励んでたんだ、
おいしい仕事があれば食いついちまうのは仕方ねえ話だ。

voice: vo_adv_1008010_062
大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 さて、どうする嬢ちゃん?
おまえにこれ以上兄ちゃんをトゥンクさせられるのか?

voice: vo_adv_1008010_063
ユキ:
【chara 100811 face 4 (sad)】 ……

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大男:
【chara 911 face 4 (sad)】 戦意喪失か……【chara 911 face 1 (normal)】 よし兄ちゃん、早速契約の話を進めよう──

voice: vo_adv_1008010_065
ユキ:
【chara 100811 face 3 (anger)】 {player}さん、ボクをよく見て……

Choice: (7) わっ!?
----- Tag 7 -----
--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1008010_066
大男:
【chara 911 face 6 (surprised)】 バカな! あごクイだけでアラートが壊れるほどの反応だと!?

voice: vo_adv_1008010_067
ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 ボクね、気付いちゃったんだ。どんな時だってボクは美しいけど、
キミと一緒の時が、最も美しいんだって。
ボクがより美しくなるためには、キミが必要なんだ。だから──

voice: vo_adv_1008010_068
ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 だから、【chara 100811 face 5 (shy)】 ずっとボクのそばにいてよ。

--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1008010_069
ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 【chara 100811 face 4 (sad)】 うわぁ、まぶしくて前が見えないよ!

voice: vo_adv_1008010_070
大男:
【chara 911 face 1 (normal)】 完敗だぜ、おまえたち……【chara 911 face 2 (joy)】 試練、ごーかあぁーくっ!

--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1008010_071
ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 ……あれ、ランドソルじゃない……? おじさんもいないし……
そういえば光に包まれたとき、おじさん合格とか言ってたよね?

voice: vo_adv_1008010_072
ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 ということは……今のは全部試練で、幻を見てた、ってこと?

voice: vo_adv_1008010_073
ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 そうだよね、【chara 100811 face 1 (normal)】 よく考えたらあのおじさん、一目ぼれだ!
とか言ってたくせにキミの事情に詳しすぎだったしさ。

Choice: (8) じゃあ、あのおいしい仕事は……
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1008010_074
ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 そんなの最初からなかったんだよ。
【chara 100811 face 2 (joy)】 あはは、ガッカリしてる。そんなおいしい話、あるわけないって。

voice: vo_adv_1008010_075
ユキ:
【chara 100811 face 6 (surprised)】 でもさ、これで二度目だけど結局ボクはどうして合格したわけ?
【chara 100811 face 2 (joy)】 まぁ、進めるならなんでもいいけど。

voice: vo_adv_1008010_076
ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 それにしても、このボクがキミを口説く羽目になるなんて。
仕方なかったとはいえ、ちょっとサービス過剰だったかも。

Choice: (9) でも、すごくトゥンクしたよ。
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1008010_077
ユキ:
【chara 100811 face 2 (joy)】 当然だよ。【chara 100811 face 1 (normal)】 このボクが本気を出せば、
落とせない人はいないんだから。
【chara 100811 face 6 (surprised)】 まぁでも、今のところ【chara 100811 face 1 (normal)】 キミ以外にするつもりはないんだけどね。

Choice: (10) ……もしかして、ユキって僕のこと──
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1008010_078
ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 あーあ、慣れないことしたから疲れちゃった。
ていうかここ登っていくんでしょ?

voice: vo_adv_1008010_079
ユキ:
【chara 100811 face 1 (normal)】 汗かきたくないし、脚が太くなったら困っちゃうよ。
【chara 100811 face 2 (joy)】 だから、ボクのことおんぶしていいよ? {player}さん♪

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 そう言って甘い笑みを浮かべるユキ。
ユキの真意は結局うやむやになってしまうのだった。