アンナ 第11話
タブレットで書いた冥風戦記を間違ってネットに公開してしまう杏奈。慌てて消そうとするが{player}に止められたことで思いとどまり、そのおかげで読者からの感想を受け取り自信を持つのだった。
-------------- situation:
望まれる姿
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
式典での出来事以来、思い悩むことが増えたシュテッヒパルム。
その結果、気が乗らないままに「冥風戦記」の執筆は滞っていた。
voice: vo_adv_1009011_000
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 4 (sad)】
むう……あまりの筆の進まなさに外に来てしまったが……
【chara 100911 face 6 (surprised)】
最近は本当に平和だな……
voice: vo_adv_1009011_001
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
式典以降【トワイライトキャラバン】の悪評も
少し減ったように感じるな。
【chara 100911 face 1 (normal)】
あの時の貴族たちが悪い噂を否定してくれているからだろうか。
voice: vo_adv_1009011_002
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
英雄どの、か……
【chara 100911 face 4 (sad)】
世間に好まれるのは、
やはりああいうしとやかな私なのだろうな。
voice: vo_adv_1009011_003
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
ならば賞金稼ぎとして、「冥風戦記」作者としての疾風の冥姫の私は、
【chara 100911 face 4 (sad)】
本当に誰かに求められているのだろうか……?
【chara 100911 face 6 (surprised)】
と、いかんいかん、何を考えているんだ……
voice: vo_adv_1009011_004
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 1 (normal)】
前回の永劫魔幻竜との戦いを綴った
「冥風戦記」新章の発売日はそろそろか……
voice: vo_adv_1009011_005
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 2 (joy)】
よし、少しだけ店を見てくるか。
【chara 100911 face 1 (normal)】
売れ行きも気になるしな……
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
シュテッヒパルムは、「冥風戦記」を取り扱っている店へとたどり着く。
voice: vo_adv_1009011_006
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 3 (anger)】
よし、ここなら人目につかずに観察できそうだ……
【chara 100911 face 6 (surprised)】
さて、もう店頭にでているか……?
Choice: (1) 何してるの?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1009011_007
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 4 (sad)】
きゃっ!
【chara 100911 face 6 (surprised)】
って、シグルド!?
な、なぜここに……買い物? 【chara 100911 face 4 (sad)】
そ、それはそうか……
voice: vo_adv_1009011_008
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
わ、私か?
【chara 100911 face 4 (sad)】
私は、その……
voice: vo_adv_1009011_009
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 4 (sad)】
い、言いづらい……自分の本が売れてるか気になってきた、
というのはなんかかっこ悪い気がする……
voice: vo_adv_1009011_010
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 1 (normal)】
私も買い物だ! うん。
【chara 100911 face 2 (joy)】
ああそうそうこれ。この光る……【chara 100911 face 6 (surprised)】
うん?
こ、この光はまさか……!
--- Switch scene ---
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
街中を歩く{player}は、聞き覚えのある声に足を止めた。
voice: vo_adv_1009011_011
???:
【chara 1 face 1 (normal)】
我ら煉獄に舞いし……
Choice: (2) 一陣の疾風!
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1009011_012
杏奈:
【chara 100931 face 2 (joy)】
あっはは、さすがは閃光のシグルド、
気付いてくれると信じていたぞ。
voice: vo_adv_1009011_013
杏奈:
【chara 100931 face 2 (joy)】
うん? どうした?
何か気になるのか?
voice: vo_adv_1009011_014
杏奈:
【chara 100931 face 2 (joy)】
ふっふっふ、そうかそうか。
やはりこれが気になるようだな!
voice: vo_adv_1009011_015
杏奈:
【chara 100931 face 1 (normal)】
そう! これこそ我らの魂の記憶を綴った「冥風戦記」だ!
【chara 100931 face 6 (surprised)】
なに? ただのタブレットだと?
【chara 100931 face 2 (joy)】
まあ落ち着くがいい。
voice: vo_adv_1009011_016
杏奈:
【chara 100931 face 1 (normal)】
レジェンドオブアストルムを通じて再び巡りあった我らだ。
その記憶が電脳の海を揺蕩っていてもおかしくはあるまい。
voice: vo_adv_1009011_017
杏奈:
【chara 100931 face 2 (joy)】
うむ、つまり電子のアカシックレコード、電霊偏在記憶だ!
これでいつでもどこでも、思いついた……
【chara 100931 face 6 (surprised)】
ではなく【chara 100931 face 1 (normal)】
思い出した時に記憶を書き記すことができるのだ。
voice: vo_adv_1009011_018
杏奈:
【chara 100931 face 1 (normal)】
ちょうど切りのいいところまで書けたところで
貴様の姿を見かけてな。
【chara 100931 face 2 (joy)】
あっはは、これこそまさに天命というのかもしれん。
Choice: (3) 読みたい!
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1009011_019
杏奈:
【chara 100931 face 1 (normal)】
おっ? やはり見たいのか?
【chara 100931 face 2 (joy)】
そうだろうそうだろう。
【chara 100931 face 6 (surprised)】
あっ……いや、ちょっと待ってくれ。
voice: vo_adv_1009011_020
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
……別に怖気づいたとかそういうわけではないぞ!
【chara 100931 face 4 (sad)】
ただちょっと気になる所があった気が……
Choice: (4) それでもすごく読みたい!!
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1009011_021
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
くっ! なんとまっすぐな目をするのか!
そこまで言われてはしょうがないな……
voice: vo_adv_1009011_022
杏奈:
【chara 100931 face 1 (normal)】
ならば、見せてやろうではないか。
一番最初の読者となる栄誉を……【chara 100931 face 6 (surprised)】
ん?
voice: vo_adv_1009011_023
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
あ、あれ……?
なんで? え、閲覧数がさっきより多い……
【chara 100931 face 4 (sad)】
間違ってリロードしちゃった?
voice: vo_adv_1009011_024
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
え、違う。今も増えてる……
【chara 100931 face 4 (sad)】
なにこれ……もしかして全体公開になってる!?
voice: vo_adv_1009011_025
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
あ、あああ……【chara 100931 face 4 (sad)】
ああああああああああ
あああああー!
voice: vo_adv_1009011_026
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
ななな、なんでぇ!?
も、もし学校の子に見られたら!!
voice: vo_adv_1009011_027
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
ど、どうしようシグルド!
一体どうしたら……ああああああああ!
Choice: (5) 落ち着いて。
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1009011_028
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
そ、そうだな……落ち着いて……
【chara 100931 face 4 (sad)】
って、そうしている間にどんどん閲覧数が増えてる!?
voice: vo_adv_1009011_029
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
こ、こうなったらもはや……
【chara 100931 face 4 (sad)】
全てを灰燼に帰するしかない……
Choice: (6) どうするの?
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1009011_030
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
最終手段だ……
アカウントごと爆破する!!
もうそれしか方法はない!
Choice: (7) 本当にそれでいいの?
Choice: (8) それはダメだ!
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1009011_031
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
だ、だがそうするしかない!
【chara 100931 face 6 (surprised)】
こうしている間にもどんどん閲覧者が増えてるんだぞ!?
Jump to tag 9
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1009011_032
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
なっ、なんでだ?
【chara 100931 face 4 (sad)】
こうなったら消すしかないじゃないか!!
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1009011_033
杏奈:
【chara 100931 face 3 (anger)】
シグルドに一体なにが分かるんだ!
Choice: (10) 分かるよ。
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1009011_034
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
え……?
Choice: (11) これは、杏奈ちゃんの大事なものだから。
----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1009011_035
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
確かにこれは、私が一生懸命書き続けてきたものだ……
【chara 100931 face 4 (sad)】
私の魂そのものと言ってもいい……
voice: vo_adv_1009011_036
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
くううう!
だからこそ恥ずかしいんだが!?
Choice: (12) それに、僕がまだ読んでない。
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1009011_037
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
くっ……わ、分かった。
そんなまっすぐな目をされては、見せるしかないな……
【chara 100931 face 3 (anger)】
じゃあ、読んでくれ。その後で、消すかどうか決めるから……
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
タブレットを受け取り「冥風戦記」を読み始める{player}。
杏奈はそわそわしながらその姿を見つめている。
voice: vo_adv_1009011_038
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
よ、読み終わったのか?
【chara 100931 face 4 (sad)】
そ、それで……どう、だった?
Choice: (13) 面白かった。
----- Tag 13 -----
voice: vo_adv_1009011_039
杏奈:
【chara 100931 face 3 (anger)】
よし! じゃあ消そう!
もう消そう! 早く消そう!
【chara 100931 face 6 (surprised)】
……え? これって……メッセージ?
voice: vo_adv_1009011_040
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
え? うそ……なんで? スーパーハッカーの仕業?
あ……全体公開になったときにメッセージフォームも開放されてる……
Choice: (14) 確認しないの?
----- Tag 14 -----
voice: vo_adv_1009011_041
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
ああああ……だめだ……
きっと叩きかクレームだあ……
一生ネットで晒され続けるんだあ……
voice: vo_adv_1009011_042
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
……怖くて見れない……
シグルド……代わりに見てくれないか?
Choice: (15) 一緒に見よう。
----- Tag 15 -----
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1009011_043
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
う、うう……分かった……
【chara 100931 face 6 (surprised)】
い、一緒だぞ? 頼んだぞ?
voice: vo_adv_1009011_044
杏奈:
【chara 100931 face 4 (sad)】
怖い……怖いけど……【chara 100931 face 6 (surprised)】
今は隣にシグルドがいる……
だったら、私は……!
voice: vo_adv_1009011_045
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
だ、大丈夫か? 本当に?
クレームじゃないか? 煽られてないか?
Choice: (16) 大丈夫だよ。
----- Tag 16 -----
voice: vo_adv_1009011_046
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
これ、は……感、想……?
「冥風戦記」を読んだ子からの感想だ!
voice: vo_adv_1009011_047
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
見てくれ、シグルド。
面白かった、って書いてある。
voice: vo_adv_1009011_048
杏奈:
【chara 100931 face 1 (normal)】
読んですぐに感想送っちゃいました、って……
【chara 100931 face 2 (joy)】
あっはは、はははは……
voice: vo_adv_1009011_049
杏奈:
【chara 100931 face 2 (joy)】
た、叩きじゃなくてよかったあ……
ふふ……
感想をもらうっていうのは、うれしいものだな。
voice: vo_adv_1009011_050
杏奈:
【chara 100931 face 6 (surprised)】
シグルドが止めてくれなかったら……
全て消してしまっていたら、この感想も読めなかった。
voice: vo_adv_1009011_051
杏奈:
【chara 100931 face 5 (shy)】
ありがとう。
シグルドがいてくれて、本当に良かった。
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_1009011_052
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
はい、お疲れさま。
【chara 190011 face 2 (joy)】
うん、今回はよく止めてくれたわね。
【chara 190011 face 4 (sad)】
あのまま消しちゃってたら、絶対後悔する結果になってたもの。
voice: vo_adv_1009011_053
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
アンナってばいつもは大胆に見えるけど、
結構小心者、っていうか恥ずかしがり屋なところがあるわよね。
voice: vo_adv_1009011_054
アメス:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
どっちが本当の彼女なの? って思っちゃうけど……
【chara 190011 face 1 (normal)】
両方ともアンナの本心だってこと、
あんたはちゃんと分かってるみたいね。
voice: vo_adv_1009011_055
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
それなら大丈夫よ。
これからも、そばでしっかり見守ってあげなさい。
閃光のシグルドさん♪
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1009011_056
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 4 (sad)】
うう……私の魂……
voice: vo_adv_1009011_057
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
はっ!? なんと……また夢を見ていたのか……?
そうだ、シグルド!
【chara 100911 face 1 (normal)】
ふう、そちらも無事か。よかった……
voice: vo_adv_1009011_058
客:
【chara 413 face 2 (joy)】
あ、あった! 新刊♪
楽しみだったんだあ……
voice: vo_adv_1009011_059
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
ん……?
あの客が手に持っているのは……「冥風戦記」?
voice: vo_adv_1009011_060
客:
【chara 413 face 1 (normal)】
あら、あなたも買いに来たの?
「冥風戦記」の新作!
voice: vo_adv_1009011_061
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 4 (sad)】
いや、そういうわけではないが……
voice: vo_adv_1009011_062
客:
【chara 413 face 2 (joy)】
もう、隠さなくてもいいのに。
あなたも店頭にあるうちに確保しといたほうがいいわよ?
すぐ売り切れちゃうから。
voice: vo_adv_1009011_063
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
そ、そうなのか?
voice: vo_adv_1009011_064
客:
【chara 413 face 1 (normal)】
っと、早く帰って読まなくちゃ。
それじゃあね!
voice: vo_adv_1009011_065
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
……売れた。
楽しみって、言ってた……
私の、魂……
Choice: (17) よかったね。
----- Tag 17 -----
voice: vo_adv_1009011_066
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 1 (normal)】
ああ……
いるのだな、この私を待っている人々が……
voice: vo_adv_1009011_067
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
なに? やっと私がいつも通りになった、だと?
【chara 100911 face 1 (normal)】
そうかもしれないな……
Choice: (18) そのままが一番だよ。
----- Tag 18 -----
voice: vo_adv_1009011_068
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
なっ……【chara 100911 face 3 (anger)】
急に変なことを言うな!
別に赤くなってなど……
voice: vo_adv_1009011_069
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 1 (normal)】
賞金稼ぎとしての私、作家としての私、
これまでの私にも、意味はあるのかもしれない。
voice: vo_adv_1009011_070
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 6 (surprised)】
シグルドが言うそのまま、というのがどれなのかは
よく分からないが……
【chara 100911 face 5 (shy)】
まずは、期待してくれる読者たちのために!
voice: vo_adv_1009011_071
シュテッヒパルム:
【chara 100911 face 5 (shy)】
よーし、こうしてはおれん!
戻って続きを書かねば!
【chara 100911 face 1 (normal)】
ゆくぞ、シグルドよ!
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
少しだけ晴れやかな笑顔で
{player}と共に駆けだすシュテッヒパルムであった。