カスミ 第8話
日ごと弱々しくなってゆくキーリを救いたいカスミ。アメスの夢の中で{player}とかすみは、キーリと名付けた猫と戯れる。アメスは、キーリの自我を安全なところに隔離したと語る。
-------------- situation:
もうひとりの私
--------------
voice: vo_adv_1014008_000
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
助手くん!
夜分遅くに呼び出してすまないね、
緊急事態だ!
voice: vo_adv_1014008_001
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
申し訳ないけれど、
【chara 101411 face 4 (sad)】
私もちょっと混乱していてうまく説明できない……
voice: vo_adv_1014008_002
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
とりあえず百聞は一見に如かずだし、
キーリの様子を確認してほしい。
voice: vo_adv_1014008_003
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
【chara 101411 face 4 (sad)】
うむ。
キーリの調子がおかしいんだ。
voice: vo_adv_1014008_004
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
どんどんコミュニケーションができるようになっていたし、
元気そうだったから油断していたけれど。
voice: vo_adv_1014008_005
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
彼女は『シャドウ』だ。
正体不明の、おぼろげな存在……
生理も性質も研究途上の曖昧な代物だ。
voice: vo_adv_1014008_006
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
それを忘れていた、
これは私の落ち度だね。
voice: vo_adv_1014008_007
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
名探偵失格だ。
想定できない事態ではなかったはずなのに。
voice: vo_adv_1014008_008
キーリ:
【chara 101421 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_1014008_009
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
キーリ!
大丈夫かね、
私のことが分かるかい?
voice: vo_adv_1014008_010
キーリ:
【chara 101421 face 4 (sad)】
『め……い……さん』
voice: vo_adv_1014008_011
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
むう。
声が何だかノイズ混じりというか、
聞き取りづらくなっている。
voice: vo_adv_1014008_012
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
それに見たまえ助手くん、
何だか彼女の姿が透けていないかね?
voice: vo_adv_1014008_013
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
輪郭が揺らぎ、姿が霞んでいる。
質量が低下して、消え失せようとしているのだよ。
夢か、幻のようにね。
voice: vo_adv_1014008_014
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
だが、そんな事態は避けたい。
まだまだ『シャドウ』の研究を進めるべきだし、
個人的にもキーリには親しみを抱き始めていた。
voice: vo_adv_1014008_015
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
お別れなんか、願い下げだよ。
voice: vo_adv_1014008_016
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
だから助手くん、頼みがある。
voice: vo_adv_1014008_017
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
キーリを、
君の例の特殊な力で強化してほしい。
voice: vo_adv_1014008_018
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
他者をパワーアップする、
あの不可解な力を使ってほしいんだ。
voice: vo_adv_1014008_019
カスミ:
【chara 101411 face 1 (normal)】
君にのみ扱える、
固有の、奇跡のような現象……
【chara 101411 face 3 (anger)】
君にしか頼めないんだ、助手くん。
voice: vo_adv_1014008_020
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
これは私の推理であり、統計学的な事実だが。
そもそも『シャドウ』は不安定で、
長くその存在を保っていられないと思われる。
voice: vo_adv_1014008_021
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
滅多に目撃されないのも当然だ、
『シャドウ』はすぐに消えてしまう。
voice: vo_adv_1014008_022
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
それこそ日が差しこめば拭い去られてしまう、
影のように。
voice: vo_adv_1014008_023
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
そんな『シャドウ』であるキーリが、
こうして例外的に長く存在を保っていられたのは……
恐らく、君の例の力のおかげだ。
voice: vo_adv_1014008_024
カスミ:
【chara 101411 face 1 (normal)】
君がキーリを、
その存在を強化したのだよ。
voice: vo_adv_1014008_025
カスミ:
【chara 101411 face 1 (normal)】
そのために彼女はこの世界から消え失せることなく、
留まることができた。
本当に、まさに奇跡のようにね。
voice: vo_adv_1014008_026
カスミ:
【chara 101411 face 1 (normal)】
そう考えると、辻褄があう。
【chara 101411 face 3 (anger)】
単なる私の、希望的観測かもしれないが……
voice: vo_adv_1014008_027
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
君と出会い、接触し、親しむことで、
彼女は知らず知らずに影響を受けていた。
【chara 101411 face 1 (normal)】
その力の恩恵を、甘受していた。
voice: vo_adv_1014008_028
カスミ:
【chara 101411 face 1 (normal)】
だから彼女は、『シャドウ』としては例外的に長生き……
【chara 101411 face 4 (sad)】
あぁ、他に表現のしようがない。
長く、この世界に留まっていたのだよ。
voice: vo_adv_1014008_029
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
そう考えて、期待して、
君に望みを託すしかない。
voice: vo_adv_1014008_030
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
お願いだよ。
どうか彼女を、
キーリを助けてほしい……助手くん。
voice: vo_adv_1014008_031
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
うっ……
またあの光か?
これはいったい、何なんだい?
voice: vo_adv_1014008_032
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
皮肉のように聞こえるかもしれないけど。
本当に、君と一緒にいると難事件に事欠かないね。
voice: vo_adv_1014008_033
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
不思議な出来事ばかりおきて、
『名探偵』は休む暇もないのだよ。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1014008_034
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
先輩、先輩!
こっちです……!
voice: vo_adv_1014008_035
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
えへへ。
ごめんなさい、
急に呼び出しちゃって。
voice: vo_adv_1014008_036
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
先輩のことだから、
何か他に用事でもあったんじゃないですか?
voice: vo_adv_1014008_037
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
えっ、【chara 101431 face 1 (normal)】
とくに用事はなかった?
暇を持て余してたんですか?
voice: vo_adv_1014008_038
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ふふ……
先輩も私と同じで、
灰色の青春を過ごしてるみたいですね。
voice: vo_adv_1014008_039
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
やっぱり放課後は仲良しのお友達と、
買い食いしたりゲーセンで遊んだりしたいですよね……
【chara 101431 face 1 (normal)】
分かります。
voice: vo_adv_1014008_040
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
でも私、
【chara 101431 face 4 (sad)】
先輩以外には気心の知れた相手がいなくて……
voice: vo_adv_1014008_041
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
何か面白い発見をしても、
誰かと共有することもできないんです。
voice: vo_adv_1014008_042
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
それはやっぱり、
ちょっと寂しいですね。
voice: vo_adv_1014008_043
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
えへへ。
ともあれ、今日はすてきな発見をしたんです。
voice: vo_adv_1014008_044
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
先輩に教えたくって、
こうして呼び出しちゃいました。
ご迷惑でなかったなら、良かったです。
voice: vo_adv_1014008_045
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ふふん。
見てください、先輩。
この子のこと、覚えてます?
voice: vo_adv_1014008_046
キーリ:
【chara 1711 face 1 (normal)】
にゃあ~……♪
voice: vo_adv_1014008_047
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
わわっ?
【chara 101431 face 1 (normal)】
キーリ、先輩に飛びついちゃ駄目……
制服に毛がついちゃうでしょ?
voice: vo_adv_1014008_048
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ふふ。
相変わらず先輩のことが大好きですね、キーリは。
voice: vo_adv_1014008_049
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
……んん?
あれっ、先輩ったら忘れちゃったんですか。
【chara 101431 face 3 (anger)】
先日、私たちである事件を解決しましたよね?
voice: vo_adv_1014008_050
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
学校の飼育小屋や、
花壇が荒らされてるっていう事件で……
voice: vo_adv_1014008_051
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
二人で『名探偵』っぽく捜査して、
その犯人が猫だったって突き止めたんです。
voice: vo_adv_1014008_052
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
事件のオチは、
全然ドラマチックじゃなくて残念だったんですけど。
voice: vo_adv_1014008_053
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
その犯人の猫が、
【chara 101431 face 3 (anger)】
ひとに迷惑をかけたから~
【chara 101431 face 1 (normal)】
って保健所に処分されそうになって。
voice: vo_adv_1014008_054
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
慌てて、私たちで保護したんです。
【chara 101431 face 2 (joy)】
処分されちゃうのは、【chara 101431 face 4 (sad)】
やっぱりかわいそうですしね……
voice: vo_adv_1014008_055
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
それが、この子です。
【chara 101431 face 1 (normal)】
忘れちゃったんですか、先輩?
Choice: (1) ごめん。記憶にない。
Choice: (2) ……この猫が、キーリ?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1014008_056
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
んもう。
【chara 101431 face 1 (normal)】
先輩、まだ若いのに健忘症ですか?
voice: vo_adv_1014008_057
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
脳みそは、ちゃんと使わないと衰える一方ですよ。
今後も私と一緒に難事件を解決して、
記憶力や推理力を鍛えていきましょうね。
Jump to tag 3
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1014008_058
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
はい。
この子、どうも捨て猫らしいですけど。
voice: vo_adv_1014008_059
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
首輪をつけてて、
そこにキーリっていう名前が書かれてたんです。
voice: vo_adv_1014008_060
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
あれっ?
【chara 101431 face 1 (normal)】
そのはずなんですけど、
首輪に名前なんか書いてないですね……
voice: vo_adv_1014008_061
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
おかしいなぁ、
私の記憶ちがいでしょうか?
voice: vo_adv_1014008_062
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
でも。
この子の名前は、キーリです。
【chara 101431 face 2 (joy)】
それだけは、はっきり覚えてます。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1014008_063
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
それよりも。
【chara 101431 face 2 (joy)】
先輩、私は大発見をしたんです。
voice: vo_adv_1014008_064
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
この子、キーリはかなり賢いみたいで……
mimiを用いて、
簡単なコミュニケーションができるんですよ。
voice: vo_adv_1014008_065
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ずいぶん昔に流行った、
猫や犬と会話ができる~
っていう触れこみのオモチャみたいに。
voice: vo_adv_1014008_066
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
この子にmimiを操作させてみたら、
ちゃんと会話が成立したんです。
voice: vo_adv_1014008_067
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
はい。
【chara 101431 face 1 (normal)】
先輩のお知りあいの、リマさんでしたか……
voice: vo_adv_1014008_068
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
その子も動物なのに、
mimiを用いてコミュニケーションできるんでしょう?
【chara 101431 face 2 (joy)】
それと同じです、すごいですよね。
voice: vo_adv_1014008_069
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
眠かったらちゃんと『眠い』って、
お腹がすいたら『ごはん食べたい』って言うんですよ。
voice: vo_adv_1014008_070
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
本当です。
【chara 101431 face 2 (joy)】
証明してみせましょう。
voice: vo_adv_1014008_071
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
見ててください、先輩。
……キーリ、先輩にご挨拶しましょう?
voice: vo_adv_1014008_072
キーリ:
【chara 1711 face 1 (normal)】
『こんにちは』
voice: vo_adv_1014008_073
キーリ:
【chara 1711 face 1 (normal)】
『光栄です』
『生きていられて、うれしいです』
『消えたくなかったので』
voice: vo_adv_1014008_074
キーリ:
【chara 1711 face 1 (normal)】
『先輩たちのことが、大好きです』
『だから、お別れは嫌でした』
voice: vo_adv_1014008_075
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
あれっ?
【chara 101431 face 1 (normal)】
な、何か変なことを言ってますね……?
voice: vo_adv_1014008_076
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
おっかしいなぁ、
さっきはちゃんと会話っぽくなったのに。
voice: vo_adv_1014008_077
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
う~ん。
偶然会話っぽく聞こえただけでしょうか?
voice: vo_adv_1014008_078
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
お猿さんにタイプライターを与えれば、
【chara 101431 face 3 (anger)】
いつか必ずシェイクスピアの作品が偶然……
書き上がることもある。
voice: vo_adv_1014008_079
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
みたいな話、聞いたことがありますし。
voice: vo_adv_1014008_080
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
な~んだ……
大発見だと思ったのに、
【chara 101431 face 1 (normal)】
私の勘違いだったんでしょうか。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1014008_081
キーリ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
【chara 1711 face 1 (normal)】
『名探偵さん』
voice: vo_adv_1014008_082
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
ん?
なぁにキーリ……
【chara 101431 face 6 (surprised)】
わわっ、ほっぺたを舐めちゃ駄目!
voice: vo_adv_1014008_083
キーリ:
【chara 1711 face 1 (normal)】
『ありがとう』
『お別れが寂しいって、思ってくれて』
『愛してくれて、ありがとう』
voice: vo_adv_1014008_084
キーリ:
【chara 1711 face 1 (normal)】
『私の生存を願ってくれて、ありがとう』
voice: vo_adv_1014008_085
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
ん、んん~?
キーリの声、
私の音声を登録したものが再生されるから……
voice: vo_adv_1014008_086
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
何だか私自身に喋りかけられてるみたいで、
変な気分ですね。
言ってることは、意味不明だし……
voice: vo_adv_1014008_087
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
まぁ、いいか。
キーリが元気に、生きていてくれるだけで。
処分されそうだったこの子を、助けられただけで。
voice: vo_adv_1014008_088
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
名探偵の冥利に尽きる、
という話ですよね……先輩♪
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_1014008_089
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
はい、お疲れさま。
voice: vo_adv_1014008_090
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
最初に謝っておくわね、{player}。
【chara 190011 face 1 (normal)】
あたしも全知全能の神ってわけじゃないから、
できないこともある。
voice: vo_adv_1014008_091
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
『こっち』の、
『シャドウ』のキーリはもう間もなく消滅するわ。
【chara 190011 face 4 (sad)】
その運命は、避けられない。
voice: vo_adv_1014008_092
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
元来『シャドウ』というものは、
『再構築』の際に生じたバグでしかない。
voice: vo_adv_1014008_093
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
あってはならない不具合だから、
世界の自浄作用によって素早く拭い去られちゃうの。
voice: vo_adv_1014008_094
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
人体で喩えると。
【chara 190011 face 4 (sad)】
『シャドウ』っていうのは、
元々は体内に存在しなかった異物……
voice: vo_adv_1014008_095
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
ウイルスみたいなもので、
免疫機能によってすぐに除去されちゃうわけ。
voice: vo_adv_1014008_096
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
……そんな説明をしても、
今のあんたには意味不明だろうけど。
voice: vo_adv_1014008_097
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
ただし。【chara 190011 face 2 (joy)】
私の権限で、
キーリの中に芽生え始めていた自我のようなもの……
心は保護して、安全なところに隔離したわ。
voice: vo_adv_1014008_098
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
具体的に言うと、
あたしの空き容量の中に保護してる。
voice: vo_adv_1014008_099
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
あんたかカスミちゃんが夢を見ているときだけ、
あの子を解放して会わせてあげるわ。
voice: vo_adv_1014008_100
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
あんたたちが見つけて、
【chara 190011 face 2 (joy)】
育てて、愛した子供みたいなものだし……
永遠に会えなくなるのは寂しいもんね、{player}。
voice: vo_adv_1014008_101
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
あたしもキーリと似たようなものよ、
偶発的に生まれた心だから……共感しちゃうのよね。
voice: vo_adv_1014008_102
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
それが当然とはいえ、
【chara 190011 face 4 (sad)】
消えちゃうのはかわいそうだって思うのよ。
voice: vo_adv_1014008_103
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
だから、お節介を焼いたわ。
感謝してくれとは言わないわよ。
voice: vo_adv_1014008_104
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
単なる、あたしの自己満足だし。
【chara 190011 face 2 (joy)】
これ以上のことはできないし、ね。
voice: vo_adv_1014008_105
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
ともあれ。
あんたの『プリンセスナイト』の力を注いでも、
対症療法にしかならないわ。
voice: vo_adv_1014008_106
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
もって数日で、
【chara 190011 face 4 (sad)】
『こっち』のキーリは消え失せる。
voice: vo_adv_1014008_107
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
それは覚えていて。
忘れないで。
【chara 190011 face 1 (normal)】
せめて、ちゃんとお別れをしてね。
voice: vo_adv_1014008_108
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
あたしは、
【chara 190011 face 4 (sad)】
あんたとちゃんと笑顔で『さよなら』もできなかった……
それをずっと、後悔してるのよ。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1014008_109
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
う、ん……
あ、あれっ?
voice: vo_adv_1014008_110
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
私、寝ていたのかね。
何だかうれしいような哀しいような、
奇妙な夢を見ていた気がするよ。
voice: vo_adv_1014008_111
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
あっ、助手くんも寝てるね……
【chara 101411 face 3 (anger)】
起きたまえ。
voice: vo_adv_1014008_112
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
さっきの怪しげな光について、
何か知っているなら説明してほしい。
voice: vo_adv_1014008_113
キーリ:
【chara 101421 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_1014008_114
カスミ:
【chara 101411 face 3 (anger)】
キーリ!
き、君は大丈夫かね?
voice: vo_adv_1014008_115
キーリ:
【chara 101421 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_1014008_116
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
は、反応がない。
【chara 101411 face 4 (sad)】
どんどんぼやけて、実在感がなくなっていく……
君は消えてしまうのかい、キーリ?
voice: vo_adv_1014008_117
キーリ:
【chara 101421 face 7 (special_a)】
…………
voice: vo_adv_1014008_118
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
キーリ?
今、笑った?
【chara 101411 face 4 (sad)】
どうして?
voice: vo_adv_1014008_119
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
あぁ、キーリ……
君は私にとって、
出会った瞬間から今の今までずっと、謎そのものだった。
voice: vo_adv_1014008_120
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
私と同じ顔をした、
私の影(シャドウ)……
voice: vo_adv_1014008_121
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
私は『名探偵』に憧れ、
そう装って生きてきたけど。
voice: vo_adv_1014008_122
カスミ:
【chara 101411 face 1 (normal)】
弱くてみじめな私自身を、
【chara 101411 face 5 (shy)】
捨て去りたいわけじゃなかったよ。
voice: vo_adv_1014008_123
カスミ:
【chara 101411 face 1 (normal)】
君も、私だ。
【chara 101411 face 4 (sad)】
だからキーリ……
お願い、どうか消えないで。