カスミ 第11話
シャドウの中で、見覚えのない光景を目にするカスミ。霧原かすみという少女の何気ない日常に懐かしさを覚えつつも、その記憶も次々と消えてゆく。暗闇の中でカスミは、自身が消えることを悟るのであった。
-------------- situation:
混ざる虚実に落ちてゆく
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
カスミの心を奪った『シャドウ』を捜す{player}とキーリ。
それと同じころ──
voice: vo_adv_1014011_000
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
……あれ……?
voice: vo_adv_1014011_001
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
ここは……【chara 101411 face 6 (surprised)】
ランドソル……?
voice: vo_adv_1014011_002
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
私、どうして……
【chara 101411 face 4 (sad)】
なんで、意識が……
voice: vo_adv_1014011_003
店員:
【chara 4911 face 6 (surprised)】
そうだ探偵さん、【chara 4911 face 2 (joy)】
驚かせちまったお詫びだ。
串焼き一本、持っていきな!
voice: vo_adv_1014011_004
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
……!?
voice: vo_adv_1014011_005
???:
【chara 101412 face 1 (normal)】
『ありがとう、ございます』
『……はむ』
voice: vo_adv_1014011_006
???:
【chara 101412 face 2 (joy)】
『……♪』
voice: vo_adv_1014011_007
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
あれは……私と、助手くん!?
voice: vo_adv_1014011_008
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
あんな串焼き、食べた覚えない……
【chara 101411 face 6 (surprised)】
私……何を見てるんだろう……?
voice: vo_adv_1014011_009
女性:
【chara 1511 face 6 (surprised)】
えっ? 探偵さんっ!?
voice: vo_adv_1014011_010
???:
【chara 101412 face 2 (joy)】
『にゃん』
voice: vo_adv_1014011_011
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
~~~~~こ、こらぁっ!?
私! なにやってるのーーー!
【chara 101411 face 4 (sad)】
スカート! スカートーーーーー!
voice: vo_adv_1014011_012
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
助手くん! 見ないで~~~~~!
voice: vo_adv_1014011_013
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
うぅ……声、届かない……
【chara 101411 face 6 (surprised)】
なんなんだろう、この光景……?
voice: vo_adv_1014011_014
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
そもそも、私はどこから、
なにを通して、これを見ている……?
voice: vo_adv_1014011_015
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
まさか……!
voice: vo_adv_1014011_016
シャドウ:
【chara 101421 face 1 (normal)】
『…………』
voice: vo_adv_1014011_017
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
『シャドウ』の、中に……!?
voice: vo_adv_1014011_018
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
じゃあ、私の視線の先にいる、あの私は……!?
voice: vo_adv_1014011_019
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
状況が何も分からない……【chara 101411 face 6 (surprised)】
と、とにかく……!
voice: vo_adv_1014011_020
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
助手くん!
私はここだよ! 気づいて!
【chara 101411 face 4 (sad)】
ねぇ、お願い……!
voice: vo_adv_1014011_021
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
助手くんっ、{player}さん──!
voice: vo_adv_1014011_022
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
っ、なんだか、意識が遠のいて……
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1014011_023
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
は……犯人は、【chara 101431 face 4 (sad)】
えっと、【chara 101431 face 3 (anger)】
あなたですね。
voice: vo_adv_1014011_024
男子生徒:
【chara 6832 face 6 (surprised)】
えっ、お、俺……!?
【chara 6832 face 4 (sad)】
なんだよ、いきなり何を言い出すんだ……!?
voice: vo_adv_1014011_025
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
あ、あの……【chara 101431 face 4 (sad)】
せ、先輩……
Choice: (1) 大丈夫、僕がついてるよ。
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1014011_026
かすみ:
【chara 6832 face 6 (surprised)】
【chara 101431 face 6 (surprised)】
は、はい……!
【chara 101431 face 1 (normal)】
あの──美術室の鍵。
持ったままですよね?
voice: vo_adv_1014011_027
男子生徒:
【chara 6832 face 6 (surprised)】
美術室の、【chara 6832 face 4 (sad)】
鍵……
voice: vo_adv_1014011_028
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
さ、最後に美術の授業があったのはこのクラス、ですよね。
【chara 101431 face 4 (sad)】
その時、先生から鍵を閉めるのを任されませんでしたか?
voice: vo_adv_1014011_029
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
えっと、美術部の方々が教室に入れなくて困っていますので……
【chara 101431 face 1 (normal)】
捜してみて、いただけませんか?
voice: vo_adv_1014011_030
男子生徒:
【chara 6832 face 6 (surprised)】
いや知らないって!
【chara 6832 face 4 (sad)】
ほら、ズボンのポケットの中にはハンカチと財布しかないし。
voice: vo_adv_1014011_031
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
そのハンカチの中を、よく調べてみてください。
【chara 101431 face 2 (joy)】
美術の授業のあとは手を洗いますよね。
その時、くしゃくしゃにポケットに入れたりすると……
voice: vo_adv_1014011_032
男子生徒:
【chara 6832 face 6 (surprised)】
あ……っ。
voice: vo_adv_1014011_033
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
事件解決、ですね。
聞き込みと足取りをたどるだけで分かる、簡単な事件でしたけど。
迅速に答えを出せて、美術部の皆さんにも喜んでもらえてよかったです。
Choice: (2) 探偵みたいだったよ。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1014011_034
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
えへへ。
先輩にそう言ってもらえると、胸が躍りますね。
voice: vo_adv_1014011_035
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
前にもお話ししたと思いますけど、
私、引っ込み思案でお話しできる人が先輩くらいしかいませんので……
voice: vo_adv_1014011_036
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
こうして先輩と事件解決の余韻に浸る時間が、
何よりも……大切なんです。
voice: vo_adv_1014011_037
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ふふっ、そうだ先輩。
知っていますか?
私たち、この学校の中でも噂になってるんですよ?
Choice: (3) 噂って……もしかして……
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1014011_038
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
……あっ!
【chara 101431 face 5 (shy)】
ち、違います!
voice: vo_adv_1014011_039
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
噂といっても、私と先輩の関係がどうとか、
そういうのではなくてですね……!
voice: vo_adv_1014011_040
かすみ:
【chara 101431 face 5 (shy)】
困り事を相談すると解決してくれる二人組、的な噂です。
voice: vo_adv_1014011_041
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
私としては探偵コンビ、みたいな周知を期待していましたが、
今はまだ……学校の便利屋さん、みたいな感覚ですね。
voice: vo_adv_1014011_042
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
まぁ、物語じゃない現実の探偵なんて、
調べものばかりの便利屋さんみたいなものなんですけどね。
voice: vo_adv_1014011_043
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
それでも、少しだけ……
灰色の青春だと思ってた毎日に、色がついたような気がします。
voice: vo_adv_1014011_044
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ありがとうございます、先輩。
voice: vo_adv_1014011_045
かすみ:
【chara 101431 face 5 (shy)】
……なんだか、恥ずかしい感じの空気になっちゃいましたね。
【chara 101431 face 2 (joy)】
そろそろ……帰りましょうか。
voice: vo_adv_1014011_046
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
家で──キーリが待っていますし。
voice: vo_adv_1014011_047
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
あれ? キーリ……私の、家に?
【chara 101431 face 4 (sad)】
どうしてだっけ……?
voice: vo_adv_1014011_048
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
まぁ、【chara 101431 face 2 (joy)】
いいか。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1014011_049
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
それでねキーリ。
犯人がいる教室の前で緊張してる私を、
先輩が勇気づけてくれたの。
voice: vo_adv_1014011_050
キーリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
にゃあ~……♪
voice: vo_adv_1014011_051
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
かすみちゃんの考えは間違ってないよ、
僕がいるから、怖がらないでって。
voice: vo_adv_1014011_052
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
えへへ……♪
先輩、かっこよかったなぁ~
voice: vo_adv_1014011_053
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
私が探偵を名乗るなんておこがましいけど、
【chara 101431 face 2 (joy)】
私が探偵だとしたら、先輩は……助手、かなぁ。
voice: vo_adv_1014011_054
キーリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
……にゃ?
voice: vo_adv_1014011_055
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
先輩って私の考えてることを上手く聞き返してくれて、
思考を整理してくれるんだ。
voice: vo_adv_1014011_056
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
それって、推理小説に出てくる探偵役に必須の、助手の役割だよね。
voice: vo_adv_1014011_057
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
私と先輩って、もしかしたらすごく相性がいいのかも。
それこそ、推理小説の主役コンビになれるくらい!
【chara 101431 face 6 (surprised)】
……って、結論が飛躍し過ぎかな?
voice: vo_adv_1014011_058
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ねぇキーリ、どう思う?
voice: vo_adv_1014011_059
キーリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
にゃ~お。
voice: vo_adv_1014011_060
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
ふふっ、キーリには分からないよね。
voice: vo_adv_1014011_061
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
そうだ、またmimiを付けてみる?
【chara 101431 face 2 (joy)】
眠いとかごはんとか、それだけでもいいよ。
voice: vo_adv_1014011_062
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
はい、これでよし。
それじゃ、キーリ、お話ししよ──
voice: vo_adv_1014011_063
キーリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
『名探偵さんは先輩のことが好きですか?』
voice: vo_adv_1014011_064
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
へっ!?
キ、キーリ……!?
【chara 101431 face 5 (shy)】
今、なんて──
voice: vo_adv_1014011_065
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
えっ、うそ、今までの話、理解してた?
【chara 101431 face 2 (joy)】
すごい! 賢いどころか、天才じゃ……
voice: vo_adv_1014011_066
かすみ:
【chara 101431 face 5 (shy)】
あっ、でも違う、違うの!
【chara 101431 face 6 (surprised)】
確かに先輩のことは特別だけど、
すっ、好きとか、そういうのは……!
voice: vo_adv_1014011_067
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
だってね? 先輩ってすごく知り合いがたくさんいて、
【chara 101431 face 4 (sad)】
それもやけに女の子が多くて……
voice: vo_adv_1014011_068
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
こんな私じゃ、先輩には……
voice: vo_adv_1014011_069
キーリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
『このままでは』
voice: vo_adv_1014011_070
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
え……?
voice: vo_adv_1014011_071
キーリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
『名探偵さんの想いが消えてしまいます』
voice: vo_adv_1014011_072
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
!
voice: vo_adv_1014011_073
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
どういう、こと……?
【chara 101431 face 6 (surprised)】
キーリ、なにを伝えようとしてるの……?
voice: vo_adv_1014011_074
キーリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
『…………』
voice: vo_adv_1014011_075
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
……しゃべらなく、なっちゃった。
【chara 101431 face 6 (surprised)】
どういうことだったんだろう……
voice: vo_adv_1014011_076
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
それに、名探偵さんって……
【chara 101431 face 4 (sad)】
前にもそう、呼ばれたような……
voice: vo_adv_1014011_077
かすみ:
【chara 101431 face 4 (sad)】
私の想いが、消える?
【chara 101431 face 6 (surprised)】
もしかして……
voice: vo_adv_1014011_078
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
先輩に、想いを伝えろって言いたかったの?
voice: vo_adv_1014011_079
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
たとえ女の子の知り合いがたくさんいても、
諦めるなって?
voice: vo_adv_1014011_080
かすみ:
【chara 101431 face 1 (normal)】
そう、だよね……
伝えないままじゃ、想いは消えちゃうんだよね。
voice: vo_adv_1014011_081
かすみ:
【chara 101431 face 3 (anger)】
自分自身の真実を、解き明かさなきゃ。
voice: vo_adv_1014011_082
かすみ:
【chara 101431 face 2 (joy)】
分かった、キーリ。
私……頑張ってみるね。
voice: vo_adv_1014011_083
かすみ:
【chara 101431 face 6 (surprised)】
え、でも、こういうのってどこで言えばいいの?
屋上? 校庭の真ん中とか?
【chara 101431 face 5 (shy)】
わ、分からないよ~!
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_1014011_084
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
……あれ……?
voice: vo_adv_1014011_085
カスミ:
【chara 101411 face 6 (surprised)】
なにを、見てたんだっけ……?
voice: vo_adv_1014011_086
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
なんだかすごく、懐かしいような……
voice: vo_adv_1014011_087
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
もう、思い出せない……
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1014011_088
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
そっか、私……
voice: vo_adv_1014011_089
カスミ:
【chara 101411 face 4 (sad)】
──消える、んだ。