トモ 第10話
剣術稽古中に{player}と賭け試合に興じ、自分の好きなところを言うようねだるトモ。しかし率直な誉め言葉に動揺して次の試合で負けてしまい、彼から思わぬ仕返しをされることになるのだった。
-------------- situation:
剣に賭した願い事
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
ランドソルの郊外。
{player}はトモに誘われて、
彼女との剣術稽古に打ち込んでいた。
voice: vo_adv_1037010_000
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
──ふっ!
【chara 103711 face 2 (joy)】
残念、今のは少し踏み込みが浅かったね。
voice: vo_adv_1037010_001
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
でも、剣筋は悪くなかったよ。
【chara 103711 face 2 (joy)】
あなた相手になら、いい鍛錬ができそうだ。
Choice: (1) どうして急に稽古を?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1037010_002
トモ:
【chara 103711 face 6 (surprised)】
それは……【chara 103711 face 1 (normal)】
ほら、常々話している通り、
私はミクマ流の跡取り娘だからね。
voice: vo_adv_1037010_003
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
おじいさまに発破をかけられた以上、
これからはより一層、剣術の研鑽に励まなくちゃいけない。
voice: vo_adv_1037010_004
トモ:
【chara 103711 face 6 (surprised)】
特にミクマ流の奥義……
【chara 103711 face 4 (sad)】
これを体得しないことには、婿探しをする以前に
流派の跡取りを名乗れないからね。
Choice: (2) ミクマ流の奥義?
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1037010_005
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
ふふ、やっぱり気になる?
【chara 103711 face 1 (normal)】
ミクマ流奥義──その名も「開光の構え」
voice: vo_adv_1037010_006
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
瞬く間に守勢から攻勢に転じ……
閃光のごとき一撃で、いわゆる「後の先」を制する剣技だよ。
voice: vo_adv_1037010_007
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
剣の速さ、身のこなし、機を見極める目……
およそ剣士に求められる資質、そのすべてが試される。
voice: vo_adv_1037010_008
トモ:
【chara 103711 face 4 (sad)】
習得の難しさは並大抵じゃない。
【chara 103711 face 1 (normal)】
……だからこそあなたには、本気で打ち込んできてほしいんだ。
voice: vo_adv_1037010_009
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
手加減はいらない。
この剣ごと私を打ち据えるつもりで、力いっぱいやってみて。
Choice: (3) 分かった。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1037010_010
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
うん、その意気だ。
【chara 103711 face 1 (normal)】
さあ、どこからでも打ってきて!
Choice: (4) えいっ!
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1037010_011
トモ:
【chara 103711 face 4 (sad)】
……ちょっとちょっと。
本気でって言ったじゃないか。
【chara 103711 face 3 (anger)】
さっきより勢いがなくなってない?
voice: vo_adv_1037010_012
トモ:
【chara 103711 face 3 (anger)】
こっちだって本気なんだから。変に手心を加えられたら、
あなたに怪我をさせてしまうかもしれないよ?
Choice: (5) 緊張しちゃって……
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1037010_013
トモ:
【chara 103711 face 4 (sad)】
うーん、まあ無理もないか。
【chara 103711 face 1 (normal)】
あなたってば、たまにこっちが申し訳なくなるくらい、
ものすごーく優しいから。
voice: vo_adv_1037010_014
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
ひとまずは私との稽古に慣れないとだね。
【chara 103711 face 1 (normal)】
そんなにガチガチに緊張されたら、私だって打ち込みにくいし。
voice: vo_adv_1037010_015
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
そこで提案なんだけど……
私とちょっとしたゲームをしてみない?
voice: vo_adv_1037010_016
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
本気で打ち込まなくてもいい。
どんな形でも、相手に一撃浴びせたら勝ち。
voice: vo_adv_1037010_017
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
ただし負けたほうは、なんでも一つ相手の言うことを聞く。【chara 103711 face 2 (joy)】
……ちょっとした賭け試合だね。
voice: vo_adv_1037010_018
トモ:
【chara 103711 face 6 (surprised)】
まあ、そんな遊びごとで奥義が体得できるとは、私も思わないけど。
【chara 103711 face 1 (normal)】
今日のところは、お互いの緊張を解くことに専念してもいいかなって。
voice: vo_adv_1037010_019
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
どう? やってみない?
Choice: (6) それなら……
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1037010_020
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
それじゃあ早速、第一試合といこう。
【chara 103711 face 1 (normal)】
さあ、見合って見合って……
voice: vo_adv_1037010_021
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
……ふふ、様子見してていいのかな?
【chara 103711 face 1 (normal)】
ぐずぐずしてると、こっちから仕掛けちゃう──よっ!
Choice: (7) や、やられた……
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1037010_022
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
あははは、ごめんごめん。
遊びとはいえ私と正面からやり合ったら、まあこうなるよね。
voice: vo_adv_1037010_023
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
今のは練習ってことにしよう。
【chara 103711 face 2 (joy)】
次からはハンデもつけてあげる。
voice: vo_adv_1037010_024
トモ:
【chara 103711 face 6 (surprised)】
まずはそうだな……【chara 103711 face 1 (normal)】
私は片手しか使わない。
ついでに、剣を落としても負けと見なす。
voice: vo_adv_1037010_025
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
なんなら、私の方は連勝するたびに別のハンデを足してもいいよ。
これならあなたにも勝ち目がありそうでしょ。
voice: vo_adv_1037010_026
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
……ふふ、どうする?
挑戦してみる?
Choice: (8) 勝負だ!
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1037010_027
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
よしきた。【chara 103711 face 1 (normal)】
さあ、ここからは本番だよ。
……もう待ったなしだからね?
voice: vo_adv_1037010_028
トモ:
【chara 103711 face 2 (joy)】
いざ尋常に、【chara 103711 face 1 (normal)】
勝負!
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
かくして始まった賭け試合だったが──
ハンデをつけてなお、結果はトモの連戦連勝だった。
voice: vo_adv_1037010_029
トモ:
【chara 103711 face 1 (normal)】
──そこだっ!
【chara 103711 face 2 (joy)】
ふふ、また私の勝ちだね♪
voice: vo_adv_1037010_030
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
ええと、「片手しか使わない」「剣を落としても負け」
【chara 103712 face 1 (normal)】
「後ずさっても負け」「反撃以外では仕掛けない」……【chara 103712 face 2 (joy)】
だったっけ?
voice: vo_adv_1037010_031
トモ:
【chara 103712 face 2 (joy)】
これだけハンデをつけてあげてるんだから、
そろそろ勝ててもよさそうなものだけど……残念だったね♪
voice: vo_adv_1037010_032
トモ:
【chara 103712 face 2 (joy)】
さて、願い事はなににしようかな~
【chara 103712 face 1 (normal)】
手を繋ぐ、ハグをする、肩を揉む、まではやったから、【chara 103712 face 6 (surprised)】
次はもっと……
voice: vo_adv_1037010_033
トモ:
【chara 103712 face 2 (joy)】
ふふ、悔しそうな顔してる。
【chara 103712 face 5 (shy)】
なんだか悪いことしてるみたいでドキドキするなぁ。
voice: vo_adv_1037010_034
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
もっとからかっていたいけど……
【chara 103712 face 1 (normal)】
なんでも言うことを聞いてもらえる、せっかくの機会だし。
【chara 103712 face 2 (joy)】
ここはひとつ──
voice: vo_adv_1037010_035
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
そうだな。
【chara 103712 face 1 (normal)】
……私のことをどう思ってるか、聞かせてもらおうかな。
voice: vo_adv_1037010_036
トモ:
【chara 103712 face 1 (normal)】
もちろん、ウソやお世辞はだめだよ。
【chara 103712 face 2 (joy)】
私に対して、心から思ってることだけを聞かせて。
Choice: (9) ……すごく強い?
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1037010_037
トモ:
【chara 103712 face 1 (normal)】
まあこれだけ負けてればそうも思うよね。
【chara 103712 face 4 (sad)】
でも、女の子にかける言葉としてはいまいちかな~
voice: vo_adv_1037010_038
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
もっと内面的なところを見てほしいね。
【chara 103712 face 1 (normal)】
ほら、私が納得するまで答えてくれなきゃ。ほかには?
Choice: (10) トモちゃんはかっこいい。
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1037010_039
トモ:
【chara 103712 face 2 (joy)】
ふふ、正直それは言われ慣れてるけど、
年上のあなたに言われると、なんだかむずがゆいね。
voice: vo_adv_1037010_040
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
……それから、それから?
【chara 103712 face 1 (normal)】
そんなかっこいい私のことを、あなたはどう思ってる?
Choice: (11) あと、すごくかわいい。
----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1037010_041
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
……う、うん? 【chara 103712 face 4 (sad)】
なんでそうなるのかな。
さっきかっこいいって言ったばっかりじゃない?
voice: vo_adv_1037010_042
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
適当な誉め言葉で誤魔化そうったって、そうは……
ううん、いや、【chara 103712 face 6 (surprised)】
その目は本気でそう思ってる目だね。
voice: vo_adv_1037010_043
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
ぐ、具体的には、その……どんなところが?
【chara 103712 face 5 (shy)】
ほら、ちゃんと説明してくれなきゃ分からないよ。
Choice: (12) かわいいものが好きなところ。
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1037010_044
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
なっ、ここでその話を持ち出すの!?
【chara 103712 face 4 (sad)】
べ、別にそんなの、私に限った話じゃないし……
voice: vo_adv_1037010_045
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
……さ、さては、この間のお菓子のことも言う気でしょ。
【chara 103712 face 4 (sad)】
そのいたずらっぽい目を見れば分かるよ!
voice: vo_adv_1037010_046
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
はぁ、もしかして私のこと、からかってるつもりだったりする?
いつも私がからかってるから、その仕返しに?
Choice: (13) 本気でそう思ってる。
----- Tag 13 -----
voice: vo_adv_1037010_047
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
ちょっ、そんなにじっと見つめながら言わないでよ……!
【chara 103712 face 4 (sad)】
わ、分かった、分かったから!
voice: vo_adv_1037010_048
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
ほら、この願い事はもうおしまい!
まだ私をからかいたいなら、勝負に勝ってそうしてよ。
……もう。
voice: vo_adv_1037010_049
トモ:
【chara 103711 face 4 (sad)】
じ、自分から聞き出しておいてなんだけど……
うう、顔が熱い。だめだ、平静を装わないと。
【chara 103711 face 6 (surprised)】
……あ、あれ? 今ってどんなハンデをつけてたっけ?
voice: vo_adv_1037010_050
トモ:
【chara 103711 face 6 (surprised)】
……ど、ど忘れしちゃった。
【chara 103711 face 4 (sad)】
片手しか使わないのと、剣を落としても負けなのと、
あとはえっと──
Choice: (14) ──隙あり!
----- Tag 14 -----
voice: vo_adv_1037010_051
トモ:
【chara 103711 face 6 (surprised)】
あっ!? ちょ、ちょっと……!
まだ始めていいって言ってない……!
voice: vo_adv_1037010_052
トモ:
【chara 103711 face 4 (sad)】
いや、そんな合図は決めてなかったけど!
だからって……うう、油断した……
voice: vo_adv_1037010_053
トモ:
【chara 103711 face 4 (sad)】
ま、まあ勝ちは勝ちだ。
私も剣士である以上、負けは潔く認めるよ。
voice: vo_adv_1037010_054
トモ:
【chara 103712 face 1 (normal)】
いくら遊びとはいえ、勝負には違いないからね。
【chara 103712 face 4 (sad)】
……ほ、ほら、煮るなり焼くなり好きにすればいい。
voice: vo_adv_1037010_055
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
うう、私としたことが、
こんな絶好のタイミングで負けてしまうなんて……
voice: vo_adv_1037010_056
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
い、いったいなにをさせられちゃうんだろう?
【chara 103712 face 4 (sad)】
私が今までにしたこと……それ以上のこと、だよね?
なにをされても不思議じゃな──
Choice: (15) 頭を撫でてもいい?
----- Tag 15 -----
voice: vo_adv_1037010_057
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
………………
えっ、それだけ?
voice: vo_adv_1037010_058
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
べ、別にいいよ。剣士に二言はなしだ。
【chara 103712 face 4 (sad)】
……でも、もうちょっとそれらしい要求をしてくれたって──
voice: vo_adv_1037010_059
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
……いや、なんでもない。
【chara 103712 face 4 (sad)】
ほら。好きに撫でたらいいよ。
voice: vo_adv_1037010_060
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
……うう、なんでだろう、ただ撫でられてるだけなのに
すごく屈辱的に感じる……!
voice: vo_adv_1037010_061
トモ:
【chara 103712 face 6 (surprised)】
ま、まさかとは思うけど……【chara 103712 face 4 (sad)】
これって、子ども扱いしてる?
そのほうが私が悔しがるから?
Choice: (16) そうかも。
----- Tag 16 -----
voice: vo_adv_1037010_062
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
……ふーん、なるほど。
ちなみに次も勝ったら、なにをお願いするつもり……?
Choice: (17) 足の裏をくすぐる!
----- Tag 17 -----
voice: vo_adv_1037010_063
トモ:
【chara 103712 face 3 (anger)】
……完全に子ども扱いしてるよね、それってば。
一度とはいえ勝てたんだから、もうハンデの追加はいらないよね?
voice: vo_adv_1037010_064
トモ:
【chara 103711 face 3 (anger)】
次からは本気でいかせてもらうから。
──覚悟して。
voice: vo_adv_1037010_065
トモ:
【chara 103711 face 3 (anger)】
……はあ、はあ……はあ……!
【chara 103711 face 2 (joy)】
やった! これで10連勝だ!
Choice: (18) 手も足も出ない……
----- Tag 18 -----
voice: vo_adv_1037010_066
トモ:
【chara 103712 face 1 (normal)】
私をからかおうなんてするからだよ。
【chara 103712 face 2 (joy)】
ふぅっ、いい汗かいた。思いのほかいい稽古になっちゃったね。
voice: vo_adv_1037010_067
トモ:
【chara 103712 face 2 (joy)】
さてと……10連勝したんだから、
願い事も10回分、聞いてもらわないとね~?
voice: vo_adv_1037010_068
トモ:
【chara 103712 face 2 (joy)】
より取り見取りで、なにをしてもらおうか迷っちゃうな。
【chara 103712 face 1 (normal)】
でも、ひとまずは──
voice: vo_adv_1037010_069
トモ:
【chara 103712 face 1 (normal)】
「明日も稽古に付き合ってもらう」
【chara 103712 face 2 (joy)】
……これで手を打とうかな。
voice: vo_adv_1037010_070
トモ:
【chara 103712 face 2 (joy)】
ふふ、これで少なくとも向こう10日間は、
稽古に付き合ってもらえるってことだよね?
【chara 103712 face 1 (normal)】
ちゃんと予定を空けておいて。
voice: vo_adv_1037010_071
トモ:
【chara 103712 face 1 (normal)】
それじゃ、今日の稽古はここまでにしようか。
【chara 103712 face 2 (joy)】
続きはまた明日……約束だよ♪
voice: vo_adv_1037010_072
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
──はあ。一度とはいえ、
自分で言わせた言葉で、あんなに浮足立っちゃうなんて……
voice: vo_adv_1037010_073
トモ:
【chara 103712 face 4 (sad)】
私の剣の腕前も、まだまだってことかな。
【chara 103712 face 6 (surprised)】
……次の稽古は、もっと真面目にやらないとだね。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
帰路につく{player}の背中を
ひたむきな眼差しで見つめながら、
トモは郊外の稽古場をあとにしたのだった。