ラビリスタ 第1話
ある日、模索路晶が椿ヶ丘の公園にてクレープ屋を営んでいると、同じ七冠であるラジニカーントが姿を現す。しばらく旧友との再会を楽しんだ晶は後のことを託し、もう一つの世界へ帰還するのだった。


-------------- situation:
Re:Dive
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ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ──{player}が【レイジ・レギオン】との新たな戦いに
身を投じている中、もう一つの世界では
とある人物が行動を起こしていた。

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 はいお待たせ、イチゴクレープ! 美味しいよ〜!

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女の子:
【chara 231 face 2 (joy)】 お姉さん、ありがとう〜!

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 また来てね〜! いやぁ、やっぱりクレープ作りは楽しいなー!

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???:
【chara 107331 face 1 (normal)】 ……

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 ラジラジ! いらっしゃーい! ご注文は?

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 ……現状の説明を。

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 ごめんね、それは品切れ♪
ほら、見ての通りうちってクレープ屋さんだから。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 3 (anger)】 殴り飛ばしますよ?

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晶:
【chara 106832 face 6 (surprised)】 冗談だって冗談! 怒んないでよ!
【chara 106832 face 4 (sad)】 そうやってすぐフルコンタクトルール採用しようとしないで!

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 3 (anger)】 元からあなたの冗談を聞いてやれるほど、お人好しではありません。
話を逸らさないでください。

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晶:
【chara 106832 face 4 (sad)】 もう、久しぶりだっていうのに相変わらず冷たいんだから……

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 こちらはアストルムのサービス開始直後から昏睡状態だったのです。
なりふりなど、今まで以上に構っていられません。

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 そうだったね。
でもそれだったら、なんですぐに話聞きに来なかったの?

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 目覚めてから今までは、
落ちた体力を取り戻すのを優先していましたから。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 その間にも少しずつ情報を集めた結果、真那たちとは違い……
晶。あなただけが、最近こちらへ戻って来たと知ったのです。

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 アタシもなんとなくは聞いてたよ。
ラジラジがこっちで動き始めてるって。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 ならば話は早い。
あちらの状況についても詳しいあなたなら、
私の欲する情報を提供できると考え、ここまで足を運んだのです。

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 そっか。遠路はるばるようこそ日本へ。
それで? 何が聞きたいの?

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 ……こちらとあちら、二つの世界の現状について。

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晶:
【chara 106832 face 1 (normal)】 オッケー。……今日は店じまいだね。
片付けながら話すけど、いいよね?

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 構いませんよ。情報の内容に変化が無ければ。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 ほーい。まずこっちの世界はだいぶ落ち着いてきたよ。
戻ってきたら色々とぐちゃぐちゃになってたけど、
全部ウィズダムの権限でなんとかしといたから。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 6 (surprised)】 あなた一人で? それは骨が折れたことでしょう。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 そうなの! もうホントに大変でさ〜! 【chara 106831 face 4 (sad)】 復職してから無休だったし、
義体じゃなかったら今頃全身ボロボロだったね。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 6 (surprised)】 義体……長老が作った機械の肉体ですか。
【chara 107331 face 1 (normal)】 晶。話が終わったら少しだけ手合わせを……

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 やだよ! ラジラジこの体がいくらするか知らないでしょ!?
素体だけでも大都市の年間予算くらいかかるんだから!

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 だからこそ壊してみたいものですが……今はやめておきましょう。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 『今は』じゃないから。ずっと壊さないで!
【chara 106831 face 1 (normal)】 とにかく、アストルムにいる人たちの肉体は無事だよ。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 肉体は……というと意識は?

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晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 んー……簡単には戻せないかも。
真那の野望が実現した世界より、もっとややこしいことになってる。

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晶:
【chara 106831 face 7 (special_a)】 あっちにいるプレイヤーは、
みんなアストルムを現実だと認識させられてる。
記憶まで書き換えられてね。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 4 (sad)】 ふむ……細部ではなく意識データ全体の同期が取れていないと。
【chara 107331 face 1 (normal)】 誰の仕業かは知りませんが、厄介な枷をかけられましたね。
生者を強引にエリュシオンへ引き込むような所業だ。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 さっすがラジラジ! 寝込んでても七冠、話が早い!
一応プレイヤー側から同期を取れるように手は打ってみたんだけど、
【chara 106831 face 4 (sad)】 上手くいってるかは分からない。

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晶:
【chara 106831 face 7 (special_a)】 アストルムを掌握した真那を倒せば、全てが終わるはずだった……
でもそうはならなかった。アタシは今、その原因を探ってる。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 なるほど……
ではあなたは、しばらくアストルムの対応に専念するのですか?

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 そうだね。【chara 106831 face 4 (sad)】 アタシのプリンセスナイトのことも心配だし。
【chara 106831 face 1 (normal)】 ラジラジは? どうするの?

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 操作できるアカウントが手元にない以上、
こちらの世界でウィズダムの中から対応に当たろうと考えています。
これでも七冠の一人ですから。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 そういえばそっか。
【chara 106831 face 4 (sad)】 あっちで見かけたラジラジ、あれ何者なんだろ?
本人でもなければ、あの子でもないだろうし……

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 操作してるのが何者であろうと、私にはどうでもいいことです。
事が済んだ後で奪還する。それだけです。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 ……ふと思ったんだけどラジラジさ、今回の件に責任を感じてるの!?
悪いことしてなくてずっと寝てただけなのに!?
アタシの聞き違いかな……

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 3 (anger)】 ……晶。先ほどからあなたの言動は、
自分から殴られたがっているようにしか思えませんね。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 そりゃ驚くよ!
自分さえ良ければそれでいいのがラジラジだもん!

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 それについては否定しません。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 そうでしょ? だったらアタシが驚くのも無理ないでしょ?

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 私がアストルムの開発に関わった人間として、
道義上の責任を感じるのがそれほど不思議ですか?

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 うん。不思議。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 4 (sad)】 ……ハッキリと言いますね。
【chara 107331 face 1 (normal)】 私は戦う前に敗れたようなものですから。ミネルヴァについて、
これ以上の闘争は望まないというだけの話ですよ。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 ふーん……戦士っていうか格闘家ってそういうものなの?
【chara 106831 face 1 (normal)】 でもこっちにいる七冠だとラジラジが一番適任だと思うし、
いいんじゃないかな。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 3 (anger)】 ミネルヴァを殴り壊すためでもありますが。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 前っ言っ撤っ回っ!!

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 2 (joy)】 ふっ……冗談ですよ。先ほどのお返しです。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 嘘だね。絶対まだあの子に反撃する気満々のくせに……
【chara 106831 face 1 (normal)】 そういうイヤミなところも相変わらずだ。元気そうで良かったよ。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 あなたも。迷宮のように人を惑わせるところは、相変わらずですね。

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晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 そう? これでも本調子じゃないんだよ?
結局元の体にはまだ戻れてないし……【chara 106831 face 1 (normal)】 よし、片付け終わり!

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 じゃ、アタシはそろそろアストルムに戻るから。
後のことはよろしく!

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 6 (surprised)】 待ちなさい。やると言いましたが待ちなさい。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 どうしたの? ああ、あっちのモニターがしたいなら、
アタシの使ってた機材があるから好きに使っていいよ。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 4 (sad)】 正気ですか? もう二度と目覚めないかもしれないのですよ?

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 大丈夫。クリスじゃないけど、絶対に目覚めるよ。
向こうには頼りになる人たちもいるしね。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 似々花やクリスティーナですか?
それとも、ノウェムやオクトー?

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 違う違う。アタシがプリンセスナイトに選んだ少年と、その仲間たち。
頼りになるんだ。似々花も今はその子たちに手を貸してくれてる。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 そうですか。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 晶、あなたは最初から私にこちら側を……
……これで貸し借りは無しにしましょう。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 ん〜? なんのこと〜?

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 知っていますよ。
昏睡状態だった私の体を保護したのは、あなたなのだと。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 あら、バレちゃった? 内緒にしといてって言ったのに!

voice: vo_adv_1068001_066
ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 ……答えが分かれば、これほど簡単な話もない。
まったく、本当に相変わらず頭の中が迷宮そのものですね、晶。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 迷宮女王だしね、アタシ。
心配しないで、眠り姫と違ってキスしなくても目覚めるから!

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 4 (sad)】 心配せずともあなたに口づけする気など一切起きません。
さっさと行きなさい。

voice: vo_adv_1068001_069
晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 ちぇっ、相変わらずノリが悪いなぁ。

voice: vo_adv_1068001_070
ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 ……あちらのことは頼みましたよ。

voice: vo_adv_1068001_071
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 ……うん、頼まれた。

voice: vo_adv_1068001_072
ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 ……そういえば晶。停めてあるこの車はどうするつもり──

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 ──ダイブ、アストルム!

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 待っててね、少年。みんな──!! 

voice: vo_adv_1068001_075
ラジニカーント:
【chara 107331 face 6 (surprised)】 晶! 待ちなさい晶!

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 4 (sad)】 ……間に合わなかった。
人のことは言えませんが、本当に自分勝手な。
やはり七冠など、まともな人間の手合いではありませんね。

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 さて……本来であれば殴り壊してしまいたいところですが、
仕方ありませんね。どこかへ運ばなければ──

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ラジニカーント:
【chara 107331 face 6 (surprised)】 ふむ、これは……手紙ですか?

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 ヤッホーラジラジ! 元気? 怒ってる? 怒ってても殴らないで!
住所は書いておいたから、この場所まで屋台を運転してね!
場所が分からない時は、そこにあるタブレットの地図アプリ起動して。

voice: vo_adv_1068001_080
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 あと義体の管理は長老にもらった指示書が置いてあるから、
それ読んで! じゃあまたね〜! 

voice: vo_adv_1068001_081
ラジニカーント:
【chara 107331 face 6 (surprised)】 ……ここまで自分本意な行動をとるつもりでしたか。
【chara 107331 face 1 (normal)】 まあいいでしょう。これも貸し借りのうちと思っておきますよ。

voice: vo_adv_1068001_082
ラジニカーント:
【chara 107331 face 1 (normal)】 あなたとその仲間に、太陽と星の祝福を。

voice: vo_adv_1068001_083
ラビリスタ:
【chara 106812 face 1 (normal)】 ん……

voice: vo_adv_1068001_084
ラビリスタ:
【chara 106812 face 1 (normal)】 ん〜! 帰ってきた〜!
【chara 106812 face 6 (surprised)】 あれ? リノちゃんとシズルちゃんがいない……

voice: vo_adv_1068001_085
ラビリスタ:
【chara 106812 face 1 (normal)】 まずは情報収集から始めるとしよう。
待っててね、少年。みんな!

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 再びもう一つの世界に降り立ったラビリスタは、
仲間と合流するために行動を開始するのだった。