ラム 第3話
とある事情で{player}の世話をすることになったラム。日頃、コッコロたちから過保護にされる彼に疑問を抱いていたラムだが、共に行動したことでその人となりに触れ、考えをあらためることに。
-------------- situation:
従者の形
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
再び、それはある日の昼下がりのこと──
voice: vo_adv_1098003_000
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
主さま、
顔をこちらへ向けてください。
voice: vo_adv_1098003_001
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
はい、お口を拭かせていただきます。
……【chara 105913 face 1 (normal)】
ちょんちょんと、【chara 105913 face 2 (joy)】
はい、とてもお綺麗になりました。
voice: vo_adv_1098003_002
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
……
voice: vo_adv_1098003_003
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】
では、ナプキンを外させていただきますね。
【chara 105913 face 2 (joy)】
こう、バンザーイとしていただけますか?
voice: vo_adv_1098003_004
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
はい、とてもお上手です。
もはやバンザイの達人と言っても間違いありません。
voice: vo_adv_1098003_005
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
……
voice: vo_adv_1098003_006
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】
それでは、
このあとはどうされますか?
voice: vo_adv_1098003_007
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
なるほど、お腹がいっぱいに。
【chara 105913 face 2 (joy)】
でしたら、わたくしの膝でお昼寝でも……
voice: vo_adv_1098003_008
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
……待ちなさい。
voice: vo_adv_1098003_009
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
はい?
どうされましたか、ラムさま。
voice: vo_adv_1098003_010
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
どうされましたか、じゃないでしょう。
voice: vo_adv_1098003_011
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ここがどこだと思っているの。
普通の、食事をする店の中よ。
voice: vo_adv_1098003_012
ラム:
【chara 105913 face 4 (sad)】
【chara 109811 face 3 (anger)】
その中で、
どうすればこれだけ甘えられるの。
voice: vo_adv_1098003_013
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
レムの可愛さと姉思いに
延々と甘え続けているラムでもおののく甘えぶりだわ。
voice: vo_adv_1098003_014
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
いくら何でも、
コッコロは少し甘やかしすぎていない?
voice: vo_adv_1098003_015
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
い、いえ、そんなことは決して。
【chara 105913 face 1 (normal)】
それに主さまのお世話はわたくしの使命なのです。
voice: vo_adv_1098003_016
コッコロ:
【chara 109811 face 1 (normal)】
【chara 105913 face 1 (normal)】
もちろん、
使命というだけでお仕えしているわけではありませんが。
voice: vo_adv_1098003_017
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
ラムさまもメイドなのですよね?
【chara 105913 face 4 (sad)】
ご主人様にお仕えする気持ちはおわかりいただけるのでは。
voice: vo_adv_1098003_018
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
……そうね、わからなくはないわ。
ラムも、ロズワール様へ忠誠を誓っているもの。
voice: vo_adv_1098003_019
ラム:
【chara 105913 face 1 (normal)】
【chara 109811 face 3 (anger)】
でも、ロズワール様は
身の回りのことは何でもご自分でなされるお方。
voice: vo_adv_1098003_020
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
この{player}とは、
大前提からして大きく違っているのよ。参考にならないわ。
voice: vo_adv_1098003_021
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
ラムさまのお考えもわかりますが、
主さまには今しばらく、時間が必要なのです。
voice: vo_adv_1098003_022
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】
ですから、
もう少しだけわたくしたちを見守っていただけませんか?
voice: vo_adv_1098003_023
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
どうしてそこまで……
【chara 109811 face 1 (normal)】
いえ、そもそもラムが出すぎたことを言ったわね。
voice: vo_adv_1098003_024
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ただ、これだけは言っておくわ。
甘やかしすぎると、お互いのためにならない。
voice: vo_adv_1098003_025
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
それはきっと、{player}、
この男の成長を妨げることになるということよ。
voice: vo_adv_1098003_026
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
ラムさま……
voice: vo_adv_1098003_027
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
……
Choice: (1) 一人で、立てるよ。
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1098003_028
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
あ、主さま……!
voice: vo_adv_1098003_029
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
わたくしの膝を借りずに、
ねむたい眼をこすって立ち上がられた……!
voice: vo_adv_1098003_030
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
ご立派です、主さま。
わたくしは心から、感動で震えております……
voice: vo_adv_1098003_031
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
これは、
しばらくはダメね……
voice: vo_adv_1098003_032
男性:
【chara 1411 face 1 (normal)】
なぁ、お嬢ちゃんたち。
あんたたち、ギルド【美食殿】の人かい?
voice: vo_adv_1098003_033
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
うん……?
voice: vo_adv_1098003_034
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】
はい、わたくしたちは【美食殿】のメンバーです。
【chara 105913 face 6 (surprised)】
何かございましたでしょうか?
voice: vo_adv_1098003_035
男性:
【chara 1411 face 2 (joy)】
いや、ギルドハウスの件で、
ちょっと関係者の人に話があって探してたんだよ。
voice: vo_adv_1098003_036
男性:
【chara 1411 face 1 (normal)】
そんな時間は取らせないが、
今から話ができるとありがたいんだ。
voice: vo_adv_1098003_037
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
お話、ですか。
【chara 105913 face 1 (normal)】
わかりました。ここはわたくしが。
voice: vo_adv_1098003_038
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】
ペコリーヌさまやキャルさまはご不在ですし、
主さまのお手を煩わせる局面でもございません。
voice: vo_adv_1098003_039
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】
このコッコロが、
【chara 105913 face 2 (joy)】
毅然と話し相手を務めさせていただきます。
voice: vo_adv_1098003_040
男性:
【chara 1411 face 6 (surprised)】
お、おお?
【chara 1411 face 1 (normal)】
そうか? なら、ギルドハウスまでついてきてくれ。
voice: vo_adv_1098003_041
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】
わかりました。
……【chara 105913 face 2 (joy)】
主さま、では、いって参ります。
voice: vo_adv_1098003_042
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
いって参るのですが……
voice: vo_adv_1098003_043
ラム:
【chara 109811 face 6 (surprised)】
……なに? いってきたらいいわ。
どうしてラムを見つめているの。
voice: vo_adv_1098003_044
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
ラムさま、大変不躾なお願いなのですが、
わたくしが戻るまで、主さまと一緒にいてくださいませんか?
voice: vo_adv_1098003_045
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
ラムさまはしっかりしていらっしゃるので、
主さまとご一緒してくださるとわたくしも安心できます。
voice: vo_adv_1098003_046
ラム:
【chara 109811 face 6 (surprised)】
ついさっき、
独り立ちさせなさいと言ったばかりのラムに?
voice: vo_adv_1098003_047
ラム:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
【chara 109811 face 3 (anger)】
喜んで引き受けると思ったら大間違いよ。
ラムは善良が服を着て歩いているエミリア様とは違うの。
voice: vo_adv_1098003_048
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
それに、
押しに弱いところが可愛いレムとも違うわ。
voice: vo_adv_1098003_049
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
ラムさまのご意見ももっともです。
ですが、そこをどうかお願いいたします。
voice: vo_adv_1098003_050
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
主さまはわたくしの大切な方なのです。
片時も、危うい状況に置かれてほしくありません。
voice: vo_adv_1098003_051
ラム:
【chara 109811 face 6 (surprised)】
……
voice: vo_adv_1098003_052
ラム:
【chara 109811 face 6 (surprised)】
片時も、危ない目に遭ってほしくない、ね。
voice: vo_adv_1098003_053
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
……
voice: vo_adv_1098003_054
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ラムは甘やかしはしないわ。
ただ見ているだけよ。それが条件。
voice: vo_adv_1098003_055
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
はい、それで結構です。
ラムさま、ありがとうございます!
voice: vo_adv_1098003_056
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
礼を言われるほどのことじゃないわ。
本当に、ラムはただ見ているだけだもの。
voice: vo_adv_1098003_057
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
だから、
それ以上のことは期待しないことね。
voice: vo_adv_1098003_058
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
待ちなさい、危なっかしい。
そこは馬車が通る道でしょう、端に寄りなさい。
voice: vo_adv_1098003_059
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
どうして、道を跨ごうとするの。
こっちに……ああもう、ラムの隣にきなさい。
voice: vo_adv_1098003_060
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
あんな見るからに怪しい見た目の連中、
ついていったらひどい目に遭うのは見えていたでしょう。
voice: vo_adv_1098003_061
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
もっと自分を大切にしたらどうなの?
あなたに何かあったらコッコロが泣くわよ。
voice: vo_adv_1098003_062
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
お年寄りの荷物を運んであげるのは立派ね。
悪いことじゃないわ。それは確かよ。
voice: vo_adv_1098003_063
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
だけど、
ランドソルの外までついていくのは正気じゃないわ。
voice: vo_adv_1098003_064
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
片道何時間もかけて、
縁側でお茶して帰ってくるなんて労力に見合ってないわよ。
voice: vo_adv_1098003_065
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
すっかり暗くなって……
ただ見ているだけで済むはずだったのに……
Choice: (2) お婆さん、喜んでたね。
Choice: (3) いいことをすると気持ちがいい。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1098003_066
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ええ、ずいぶんなはしゃぎようだったわ。
おかげで3時間も足止めを食ったもの。
Jump to tag 4
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1098003_067
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
片道2時間も大荷物を抱えて歩けば、
どんなお茶でも美味しく感じるでしょうね。
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1098003_068
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
本当、調子が狂うわね。
いつもこの調子で過ごしているの?
voice: vo_adv_1098003_069
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
……なるほど。
これだけ隙だらけだと、目も離しづらい。
voice: vo_adv_1098003_070
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
街中にやけに顔見知りが多いわけだわ。
つまりは放っておけなくて知り合いが増えていくのね。
voice: vo_adv_1098003_071
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
しかも、
危なっかしい相手を放っておけない善人ばっかり。
Choice: (5) 自分のこと?
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1098003_072
ラム:
【chara 109811 face 2 (joy)】
ハッ!
voice: vo_adv_1098003_073
ラム:
【chara 109811 face 2 (joy)】
ラムが善人?
【chara 109811 face 3 (anger)】
笑わせないでちょうだい。
voice: vo_adv_1098003_074
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ラムはたまたま、
コッコロとの約束があるから面倒を見ているだけ。
voice: vo_adv_1098003_075
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
その証拠に、
戻ったらすぐにこのお役目からは御免よ。
voice: vo_adv_1098003_076
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
現にもうすぐ……
voice: vo_adv_1098003_077
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
──あ!
主さま! ラムさま!
voice: vo_adv_1098003_078
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
お二人とも、どちらへ行かれていたのですか?
なかなか戻ってこられないので心配しておりました。
voice: vo_adv_1098003_079
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
街の皆さまへ聞いて回ったところ、
大荷物を抱えて街の外へ向かったと……
voice: vo_adv_1098003_080
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
困っていたお婆さんと、
縁側でお茶してきただけよ。
voice: vo_adv_1098003_081
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
そんなことより……
voice: vo_adv_1098003_082
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
──?
ラムさま、わたくしの頭を撫でて、どうされました?
voice: vo_adv_1098003_083
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
コッコロ、
店でのラムの発言は撤回するわ。
voice: vo_adv_1098003_084
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
{player}には、
まだまだお目付け役が必要よ。
voice: vo_adv_1098003_085
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
そして、その役目が務まるのはコッコロ。
あなたを置いて他にはいないわ。
voice: vo_adv_1098003_086
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
ラムさま……!
おわかりいただけたのですね!
voice: vo_adv_1098003_087
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
わたくしが主さまへお仕えして、
いったい、日々どれだけの幸運に感謝しているのかを。
voice: vo_adv_1098003_088
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
コッコロの感謝は知らないわ。
ただ、苦労の一端を堪能して満足しただけよ。
voice: vo_adv_1098003_089
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
とにかく、これでお役御免ね。
あとは全部、コッコロに任せて……
voice: vo_adv_1098003_090
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
……
voice: vo_adv_1098003_091
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ちょっと、{player}。
どうしてラムの服の裾を摘まんでいるの。
voice: vo_adv_1098003_092
ラム:
【chara 109811 face 6 (surprised)】
今日は楽しかったから、
また一緒にあちこち出歩いて回ろう……?
voice: vo_adv_1098003_093
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
主さまがこんなに懐かれるなんて。
【chara 105913 face 2 (joy)】
よほどラムさまとの時間を楽しまれたのですね。
voice: vo_adv_1098003_094
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ラムは散々な時間だった記憶しかないけれど。
voice: vo_adv_1098003_095
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
……
voice: vo_adv_1098003_096
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
……
voice: vo_adv_1098003_097
ラム:
【chara 109811 face 4 (sad)】
……はぁ、まったく。
そんな捨て犬みたいな目をするんじゃないわよ。
voice: vo_adv_1098003_098
ラム:
【chara 109811 face 1 (normal)】
わかったわ。
また機会があれば、そこで気が向いたら付き合ってあげる。
voice: vo_adv_1098003_099
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ただし、
今度は絶対にコッコロがいないとダメよ。
voice: vo_adv_1098003_100
ラム:
【chara 109811 face 3 (anger)】
ラムはもう絶対に、
壊れ物を扱う手つきが怪しい相手の代わりに、
お年寄りの大荷物を抱えて歩くのなんて御免だから。
voice: vo_adv_1098003_101
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
主さま、
そんなことがあったのですか!?
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
照れ隠しのように頭を掻いた。
人助けはなかなか、一朝一夕にはうまくいかないのだった。