ユニ 第2話
世界の真理を追究しているというユニは、異界に繋がると伝承が示す『碧の深淵』を目指していた。襲い来る魔物を撃退した末に辿りついたそこは単なる古井戸だったが、ユニは結果より経過こそ学びだと誇った。


-------------- situation:
民間伝承の成り立ちと反証
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 『碧の深淵』を目指す道中、プチ遭難していたユニ。
偶然その危機を救ってしまった{player}は、
そのままがっつり頼られてなし崩し的に同行者となっていた。

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ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 「そこからの旅は、順調を極めた」

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ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 「あたしは足取りも軽やかに街道を進む。
 靴に羽が生えたかのような錯覚を覚えるのは、きっとアイツのせい。
 荷物持ちを兼任する、あたしにとって初めての友──」

Choice: (1) その手帳は何?
----- Tag 1 -----
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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 ほわあぁあぁあ!?

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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 な、なんだね君は、いきなり背後から……!
【chara 111011 face 3 (anger)】 みだりに乙女の休憩時間を覗きこむんじゃあないよ。
ぼかあ創作活動の際、登場人物になりきるタイプなのだ。

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 ……まあ、この手帳が何かと問われれば、答えは様々だ。
これはぼくにとって、旅行記であり、備忘録であり、ネタ帳であり、
またときにはポエムノートでもありうる。

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ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 ぼくはいわゆるメモ魔なのでね。

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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 むろん言うまでもなく、我ら魔法を修める者にしてみれば、
情報の保存には『書く』以外の手段も幾つかあるのだが──

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ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 ぼかあね、単純に『書く』という行為が好きなのだよ。

voice: vo_adv_1110002_008
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 何故かと言われれば、
学びや気付きを文字にして可視化させる作業は、
その過程において、単なる「情報」を「知識」へ昇華させるからさ。

voice: vo_adv_1110002_009
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 人に伝えるためではなく、
世に遺すためでもなく。
【chara 111011 face 7 (special_a)】 ただ自らを学び高めるためにこそ、ぼくはペンを走らせるのだ!

voice: vo_adv_1110002_010
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 ──などと、理想も高く宣明できれば格好も付くのだがね。
【chara 111011 face 4 (sad)】 学びに生きると謳ってはみても、この身は未だ学者でも賢者でもない。

voice: vo_adv_1110002_011
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 多少の特別扱いはされているものの、
ぼくとて現状は、学院に課題を提出して単位をいただく、
しがない修学の徒に過ぎないのだよ。はふう。

voice: vo_adv_1110002_012
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 というわけで、今日はその課題論文を進める一環として、
実地調査の必要が生じたので『象牙の塔』から外へ出たのだ。

Choice: (2) 課題論文とは?
----- Tag 2 -----
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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 ぼくの研究しているテーマについてかね?
【chara 111011 face 2 (joy)】 ふむ、それはだな、何を隠そう──

voice: vo_adv_1110002_014
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 …………ん?

voice: vo_adv_1110002_015
ユニ:
【chara 111011 face 4 (sad)】 ……ありゃ、なんだっけ?

Choice: (3) 忘れちゃったの?
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1110002_016
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 おいおい、馬鹿を言うんじゃあないよ、ぼくを誰だと思っている。
【chara 111011 face 1 (normal)】 自己申告などしたくはなかったが、
あの聖テレサ女学院の入学試験に主席合格した、当代一の才媛だぞ。

voice: vo_adv_1110002_017
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 さりとて才媛も人の子、往々にして度忘れというものはあろう。
しばし待ちたまえ、【chara 111011 face 6 (surprised)】 えー、こんなこともあろうとメモ帳のどこかに──

voice: vo_adv_1110002_018
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 ああ、よし、書いてある。
【chara 111011 face 1 (normal)】 では改めて、ぼくの研究するテーマ。それは──

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ユニ:
【chara 111011 face 3 (anger)】 『世界にわだかまる根源的な虚構』。

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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 まあ、いまだ多くを語れる段階ではない。
【chara 111011 face 1 (normal)】 だが端的に言って、今この世界には何か大いなる欺瞞がある──

voice: vo_adv_1110002_021
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 と、ぼくは仮定しているのだ。
【chara 111011 face 2 (joy)】 ふふん、どうだね、壮大だろう。
こいつを発表した暁には、学会が震撼すること請け合いだ。

Choice: (4) さっきまで度忘れしてたのに……
----- Tag 4 -----
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ユニ:
【chara 111011 face 3 (anger)】 二度言わせるな。
才媛も人の子なのだ、そういう日もある。

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 そも欠点のないキャラよりどこか抜けているぐらいの方が、
読者も親しみやすいと、ものの本にも書いてあった。
【chara 111011 face 7 (special_a)】 さあ、親しめ。存分にぼくを親しめ。

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ユニ:
【chara 111011 face 4 (sad)】 ひぃ……【chara 111011 face 1 (normal)】 ふぅ……
待て後輩、そろそろ休け……【chara 111011 face 6 (surprised)】 ああいや、
【chara 111011 face 1 (normal)】 この辺りは魔物の出現報告がある、少し慎重に進むとしよう。

voice: vo_adv_1110002_025
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 いま感知魔法の網を張る。
【chara 111011 face 2 (joy)】 ここまで来たら慌てることはない、
『碧の深淵』があるとされる場所はそう遠くないはずだ。

Choice: (5) その『碧の深淵』というのは?
----- Tag 5 -----
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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 さあ。よく分からん。

voice: vo_adv_1110002_027
ユニ:
【chara 111011 face 4 (sad)】 いや待て、やめたまえ後輩。
当代一の才媛にいよいよ可哀想な眼差しを送るのはやめたまえ。

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 これは度忘れではない、今ぼくは道理を説いたのだ。
【chara 111011 face 6 (surprised)】 だって、そうだろう、よく分からんからこそ知りに来たのだよ。
【chara 111011 face 2 (joy)】 この知的探求こそが学びというものだ。

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 ともあれ、ぼくの持つ僅かな情報は共有しておこう。
【chara 111011 face 6 (surprised)】 古文書によれば、この辺りはかつて人里だったらしい。
【chara 111011 face 1 (normal)】 『碧の深淵』は、当時の民に恐れられた謎の大穴とのこと。

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 その果ては底知れず、深く冥府にまで通じている……とか何とか。
【chara 111011 face 2 (joy)】 はん、冥府──亡者の国とはな。昔の語り部も大きく出たものだ。

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 学院からギリ徒歩圏内に、異界と繋がる神秘スポット。
世界の秘密に挑まんとするぼくがそんな噂を知ってしまったら、
【chara 111011 face 7 (special_a)】 そりゃあ重い腰をあげてご近所考古学にも繰り出すというものさ。

voice: vo_adv_1110002_032
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 というわけで、この先たとえ魔物に遭遇したとて、
撤退という選択肢はあまり取りたくないのが正直なところだ。

voice: vo_adv_1110002_033
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 そこでだ、荷物持ち後輩あらため用心棒後輩。
【chara 111011 face 2 (joy)】 有事の際は、君の漢ぶりを頼りにしている。
【chara 111011 face 6 (surprised)】 腰に提げたその剣、よもや伊達や酔狂ではあるまいな?

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 ちなみに、ぼくが携行しているこの無闇に物騒な戦斧は、
【chara 111011 face 2 (joy)】 伊達40%、酔狂40%、転写魔法映え20%から成る
完全ハッタリ武装につき、一切戦力にはならないので悪しからず。

voice: vo_adv_1110002_035
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 いや、当然だろう、君。
日頃ページをめくる程度にしか使わないぼくの甘やかされ筋肉が、
こんな重たそうに見えるものを振り回せるはずはない。

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ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 武の象徴であるいかつい戦斧に
知の象徴であるペン先をあしらったユニークな意匠が
なんとも浪漫をそそるので、旅の途中で衝動買いしてしまっただけだ。

Choice: (6) 魔法で戦うのは?
----- Tag 6 -----
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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 は?
何を頓狂なこと言っとるんだ、君は。

voice: vo_adv_1110002_038
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 見て分からんかね、ぼくの専門は学術研究だぞ。
『ペンは剣より強し』を体現する立場なのだぞ。
【chara 111011 face 4 (sad)】 火の弾を飛ばすような野蛮な術は、理論としてしか学んでおらんよ。

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ロゼッタ:
【chara 1 face 1 (normal)】 ぽーん!
ロゼッタよりドクター・ユニへ通告!

voice: vo_adv_1110002_040
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 むっ? どうしたロゼッタ。

voice: vo_adv_1110002_041
ロゼッタ:
【chara 1 face 1 (normal)】 動体反応複数、こちらへ微速接近中!
歩容解析の結果、非知的生命体と推測されます!

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 やはり魔物か……
【chara 111011 face 4 (sad)】 ううむ、先へ進むならば避けては通れんな。

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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 うん? ああ、今の声かね?
【chara 111011 face 2 (joy)】 紹介しよう、ぼくの愛玩鉱物。
孤独な旅のナビゲーター、即席簡易疑似ゴーレムのロゼッタだ。

Choice: (7) ただの小石に見えます。
----- Tag 7 -----
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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 ときとして孤独は人を狂気へいざなう。
【chara 111011 face 1 (normal)】 永きに亘る引き籠り生活中、話相手の必要性を感じたぼくが、
【chara 111011 face 2 (joy)】 道端の石ころに仮想自我を付与したものだ。

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ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 見た目通りのカチカチのお堅いやつだが、
ぼくに似てお茶目な一面も隠し持っている。
【chara 111011 face 2 (joy)】 魔力切れまでの短い命だが、仲良くしてやってほしい。

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ロゼッタ:
【chara 1 face 1 (normal)】 初めてだから優しくしてね!

Choice: (8) ユニ先輩の声に聞こえます。
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1110002_047
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 良い耳をしている。【chara 111011 face 1 (normal)】 然り、ゴーレムも仮想自我も専門外なのでな。
種を明かせば、事前に吹きこんだぼくの台詞を
設定条件に応じて適宜再生させているに過ぎない。

voice: vo_adv_1110002_048
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 だが、そう馬鹿にしたものでもないぞ。たとえばだな……
【chara 111011 face 1 (normal)】 OKロゼッタ、今日のぼくのバイオリズムはどうだい?

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ロゼッタ:
【chara 1 face 1 (normal)】 ユニちゃん綺麗!
ユニちゃんセクシー!
ユニちゃん才色兼備のめちゃモテ女王!

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ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 ふへへー

voice: vo_adv_1110002_051
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 と、このように、ほのかな精神高揚効果が得られたりする。

Choice: (9) 今の台詞も自分で収録?
Choice: (10) なぜオウムっぽい口調?
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1110002_052
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 孤独は人を狂気へいざなう。
ぼくとて女だ、たまには滅茶苦茶になってしまいたい夜もある。
【chara 111011 face 4 (sad)】 いや、少年、そんな穢れを知らない瞳で見詰めてくれるな。

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----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1110002_053
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 当時の心情をつぶさには思いだせないが、
【chara 111011 face 1 (normal)】 おそらく多少なりと別人感を出したかったのだろう。
【chara 111011 face 2 (joy)】 前言の通り、ぼくらにはお茶目な一面があるのだ。

----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1110002_054
ロゼッタ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 【chara 1 face 1 (normal)】 ぽーん!
当該反応、視認範囲に入りました!
撤退または迎撃フェイズへ移行してください!

魔物:
【chara 1611 face 1 (normal)】 ──グオオオオオッ!

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ユニ:
【chara 111011 face 3 (anger)】 むう、呑気な雑談をしている場合ではないな。
魔物め、思ったより数が多いではないか。
【chara 111011 face 6 (surprised)】 今ならまだ撤退という選択も間に合おうが……

voice: vo_adv_1110002_056
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 どうするね、{player}後輩。
戦うのは君だ、往くか引くかは君に委ねよう。

voice: vo_adv_1110002_057
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 むっ……?
おい、なんだ君、その魔法……【chara 111011 face 4 (sad)】 いや、魔法かそれ?
【chara 111011 face 6 (surprised)】 いったい何をして──

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ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 ──お、おおお!?
これは……ぼくに強化魔法をかけたのか?

voice: vo_adv_1110002_059
ロゼッタ:
【chara 1 face 1 (normal)】 識別不能!
該当データが登録されていません!

voice: vo_adv_1110002_060
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 ほわぁ……なんだ、何かが来る……!
何か、ぼくの知らない力が……!
ふぉおおお……興味深い、全身の細胞が沸き立つような感覚ッ!

voice: vo_adv_1110002_061
ユニ:
【chara 111011 face 7 (special_a)】 なんか来たァーーーーッ!!

魔物:
【chara 1611 face 1 (normal)】 ──グオオオオオッ!

voice: vo_adv_1110002_062
ユニ:
【chara 111011 face 3 (anger)】 ほわあああ!

魔物:
【chara 1611 face 1 (normal)】 ──ギャオオオオオッ!

voice: vo_adv_1110002_063
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 おお、脳が開く……知っていただけの理屈が神経に繋がり……
腕を振りぬけば武具の先から野蛮な光弾がほとばしるではないか……
なんだこれは……一体どういう原理の奇跡なんだ……!

voice: vo_adv_1110002_064
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 ふふ、ふふふ……未曽有の体験をありがとう……
ぼくの知的探求心はいま大いに震えている。
【chara 111011 face 7 (special_a)】 端的に換言すれば、負ける気がしない。

魔物:
【chara 1611 face 1 (normal)】 ──グオオオオオッ!

voice: vo_adv_1110002_065
ユニ:
【chara 111011 face 3 (anger)】 学びだコノヤロウ!

魔物:
【chara 1611 face 1 (normal)】 ──ギャオオオオオッ!

voice: vo_adv_1110002_066
ユニ:
【chara 111011 face 3 (anger)】 おっと、怪我をするぞ、下がっていたまえ後輩。
【chara 111011 face 7 (special_a)】 ふふふ……この未知の力、大いに試行価値がある。
学術的見地から有意義に奮わせてもらおう。

voice: vo_adv_1110002_067
ユニ:
【chara 111011 face 7 (special_a)】 ペンは剣よりも強し!

voice: vo_adv_1110002_068
ユニ:
【chara 111011 face 3 (anger)】 ほわァ! ほわわァー! ほわちゃあああ──ッ!

voice: vo_adv_1110002_069
ユニ:
【chara 111011 face 4 (sad)】 あた、たたた……

voice: vo_adv_1110002_070
ユニ:
【chara 111011 face 4 (sad)】 今日は年甲斐もなくはしゃぎ過ぎてしまった。
はぁー、早く『塔』に籠って書に埋もれたい……

voice: vo_adv_1110002_071
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 しかし。
案の定、伝承は虚構だったな。

--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1110002_072
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 冥府に通ずる、などと謳われる謎の大穴。
【chara 111011 face 1 (normal)】 その実態は、ただの打ち捨てられた古池だったわけだ。

voice: vo_adv_1110002_073
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 周辺には大昔の人里の痕跡があった。
東西多くの伝承を踏まえた上で推察するに、
【chara 111011 face 2 (joy)】 おそらく『碧の深淵』の経緯もまたこんな感じだろう──

voice: vo_adv_1110002_074
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 かつて、その里に生きた人々は、
危険な水場に子供を近づけまいと適当な怪談をでっちあげた。

voice: vo_adv_1110002_075
ユニ:
【chara 111011 face 1 (normal)】 やがて世代が移り、里は廃れ、魔物が棲み。
子供向けの作り話だけがイイカンジにぼやけ。
今の時代に伝承と呼ばれる形で残りましたとさ。おしまい。

--- Switch scene ---

Choice: (12) 残念だったね。
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1110002_076
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 うん? 残念?
何がだね。この結果は、至って予測通りのものだが……

voice: vo_adv_1110002_077
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 ああ、そうか。
【chara 111011 face 2 (joy)】 君は今、ぼくが落ち込んでいると思って、慰めているのだね?

voice: vo_adv_1110002_078
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 その配慮は見当違いなのだが、不思議と喜ばしく感じるものだ。
端的に換言すれば、ありがとう。

voice: vo_adv_1110002_079
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 そういえば最初に伝えていなかったな、申し訳ない。
【chara 111011 face 1 (normal)】 ぼかあね、この伝承には、もとより否定的な立場だったのだよ。
【chara 111011 face 2 (joy)】 そして今、本探索においてそれは立証された。ぼく満悦。

voice: vo_adv_1110002_080
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 ゆえに、君がぼくを慰める必要などないのさ。
むしろ誇ってほしい。君の協力なくして今日の成功はなかった。
重ねて言わせてもらうよ、ありがとう。

voice: vo_adv_1110002_081
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 これはあくまで極論だがね、
【chara 111011 face 1 (normal)】 ぼくの知的探求において、真偽や真理は二の次なんだ。

voice: vo_adv_1110002_082
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 ぼくにとって、学びとは、まさしく『知ること』そのものなのでね。
【chara 111011 face 1 (normal)】 肝要なるは答え合わせであって、答えそのものではない。

voice: vo_adv_1110002_083
ユニ:
【chara 111011 face 6 (surprised)】 ふむ、つまりクイズ大会に例えるとだね。
【chara 111011 face 1 (normal)】 ぼくの目標は、問題に正解することであって、
優勝だとか賞金だとかではない、ということさ。

voice: vo_adv_1110002_084
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 まあ、君もじきに分かるだろう。
学びの快楽は金や名誉よりも尊いということが。

voice: vo_adv_1110002_085
ユニ:
【chara 111011 face 2 (joy)】 そのためにぼくらは日々ペンを走らせるわけさ。
これからもよろしく頼むよ、同志。

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 あたかもいいこと言った風にまとめながら、
さりげなく{player}を同志と呼んで
小間使いに任命しているユニであった。