コッコロ(儀装束) 第2話
コッコロは、{player}を連れて、昔修行していた森を訪れる。そこでは里を離れたいと考える少年が修行に励んでいた。コッコロは、冒険者の先輩として強さの源を伝え、彼に加護をかけるのだった。
-------------- situation:
心の力
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
コッコロが懐かしい顔ぶれとの時間を楽しんだあと、
もう一箇所案内をしたいと{player}に申し出る。
voice: vo_adv_1155002_000
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
主さま。
個人的にどうしても行きたい場所が、一つありました。
voice: vo_adv_1155002_001
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
幼き頃、よく一人で修行をしていた場所でございます。
【chara 115511 face 1 (normal)】
初心に帰りたいと思い、【chara 115511 face 6 (surprised)】
よければお付き合いしていただきたいのです。
voice: vo_adv_1155002_002
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
木々が生い茂る山間で、山頂から風が吹き下ろす、
マナの通り道になっている場所でございます。
voice: vo_adv_1155002_003
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
まだ精霊の使役が、今ほど上手ではなかった頃、
その周囲のマナの力を借りて、修行に励んでおりました。
voice: vo_adv_1155002_004
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
里の結界から出るため、魔物との遭遇もあり得ます。
【chara 115511 face 1 (normal)】
十分にご注意なさってくださいまし。
voice: vo_adv_1155002_005
コッコロ:
【chara 115511 face 1 (normal)】
確か、この辺りだったはずでございますが……【chara 115511 face 6 (surprised)】
おや?
voice: vo_adv_1155002_006
少年:
【chara 5311 face 3 (anger)】
精霊よ! えーい!
voice: vo_adv_1155002_007
少年:
【chara 5311 face 4 (sad)】
もう、なんでだよ! 【chara 5311 face 3 (anger)】
精霊さんってば!
voice: vo_adv_1155002_008
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
こんにちは。
【chara 115511 face 1 (normal)】
こんなところに人がいるとは、珍しいですね。【chara 115511 face 6 (surprised)】
あなた、お一人ですか?
voice: vo_adv_1155002_009
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
はっ!?
【chara 5311 face 4 (sad)】
……くっ!
voice: vo_adv_1155002_010
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
ああっ、待ってくださいまし!
【chara 115511 face 4 (sad)】
一人でいては危険でございます!
voice: vo_adv_1155002_011
少年:
【chara 5311 face 4 (sad)】
はあ、はあ……
voice: vo_adv_1155002_012
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
ふぅ……
voice: vo_adv_1155002_013
コッコロ:
【chara 115511 face 1 (normal)】
あなた、里のかたでございますね。
【chara 115511 face 6 (surprised)】
確か、以前に何度か見かけたことがあります。
voice: vo_adv_1155002_014
コッコロ:
【chara 115511 face 4 (sad)】
どうしてわたくしを見て、逃げ出されたのでしょう……?
【chara 115511 face 6 (surprised)】
それに、こんなところで一体何をなさっているのですか?
voice: vo_adv_1155002_015
少年:
【chara 5311 face 4 (sad)】
えっと……それは、あなたが……
voice: vo_adv_1155002_016
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
わたくしが……?
voice: vo_adv_1155002_017
少年:
【chara 5311 face 5 (shy)】
あなたが……尊敬している人だからです、コッコロさん。
【chara 5311 face 4 (sad)】
それで緊張してしまって思わず……
voice: vo_adv_1155002_018
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
なんと。
voice: vo_adv_1155002_019
少年:
【chara 5311 face 1 (normal)】
あなたみたいに僕も里から出て行きたくて、
ここで修行をしていました。
voice: vo_adv_1155002_020
少年:
【chara 5311 face 2 (joy)】
コッコロさんが里に伝えてくれる王都の暮らしや冒険の話を知って、
ずっと憧れていたんです。
voice: vo_adv_1155002_021
少年:
【chara 5311 face 1 (normal)】
新しい話を聞くたびに、その思いが大きくなっていって……
【chara 5311 face 3 (anger)】
こんな退屈な里での暮らしは、もう飽き飽きなんです!
voice: vo_adv_1155002_022
少年:
【chara 5311 face 1 (normal)】
だから、僕もコッコロさんみたいになりたくて。
【chara 5311 face 4 (sad)】
それで一日でも早く里から出られるように、ここで修行を……
voice: vo_adv_1155002_023
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
わたくしも、里を出る前はここでよく修行に励んでおりましたが……
voice: vo_adv_1155002_024
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
しかし、見たところあなたは、まだ精霊との契約を結べていないご様子。
【chara 115511 face 1 (normal)】
まずは精霊使いの大人から手ほどきを受けるのがよろしいかと。
voice: vo_adv_1155002_025
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
このことは両親には内緒にしてるんです。
【chara 5311 face 4 (sad)】
あなたみたいに重要なお役目を担っているわけでもないから、
憧れだけで里を出ることを許してくれるとは思えなくて……
voice: vo_adv_1155002_026
少年:
【chara 5311 face 4 (sad)】
それで、どうして精霊と契約する必要があるんだ?
って聞かれたら、どう答えていいか……
だから、見よう見まねでこうやって……
voice: vo_adv_1155002_027
少年:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
【chara 5311 face 6 (surprised)】
あの……コッコロさんは、僕とそんなに年齢も違わないのに、
どうして色んな冒険をしたり、あの儀式も成功させられたんですか?
voice: vo_adv_1155002_028
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
ふむ……
voice: vo_adv_1155002_029
コッコロ:
【chara 115511 face 1 (normal)】
その答えは、わたくしが里のことを、
【chara 115511 face 2 (joy)】
いついかなる時も大切に思っているからではないかと……
voice: vo_adv_1155002_030
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
えっ!?
voice: vo_adv_1155002_031
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
あなたの仰る通り、わたくしはお役目を与えられて王都に旅立ちました。
voice: vo_adv_1155002_032
コッコロ:
【chara 115511 face 1 (normal)】
しかし、その果たすべき責任を負ったのは、
生まれ育ったこの里でございます。
voice: vo_adv_1155002_033
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
里から遠く離れた王都で暮らす中でも、
故郷の存在を忘れたことはありません。
voice: vo_adv_1155002_034
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
お役目を果たす場所、王都。
そして……お役目を負った場所、故郷。
voice: vo_adv_1155002_035
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
わたくしは、いつも二つの土地に属している気持ちで過ごしております。
voice: vo_adv_1155002_036
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
自分の始まりとなった故郷があるからこそ、
負った責任の大きさを常に意識し、力へと変えることができました。
voice: vo_adv_1155002_037
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
それが、コッコロさんの強さの秘訣……?
【chara 5311 face 4 (sad)】
僕には、なんだかよく分かりません……
voice: vo_adv_1155002_038
コッコロ:
【chara 115511 face 1 (normal)】
確かにわたくしのお土産話は、
この里で暮らすあなたには、魅力的に思えるかもしれません。
voice: vo_adv_1155002_039
コッコロ:
【chara 115511 face 1 (normal)】
それに憧れて、旅立ちたいという気持ちは十分に理解できます。
【chara 115511 face 2 (joy)】
わたくしも、あなたの立場でしたら、
同じように憧れの気持ちを抱いていたでしょう。
voice: vo_adv_1155002_040
コッコロ:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
【chara 115511 face 6 (surprised)】
ですが……【chara 115511 face 2 (joy)】
だからといって……
生まれ育った故郷を捨てて、無理に出ようとする必要はございません。
voice: vo_adv_1155002_041
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
今はこの里でしっかりと生活し、
ここでの責任や役割を担うべきだと思います。
負うべき責任が大きいほど、その存在が力になるのですから。
voice: vo_adv_1155002_042
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
……里のことをそんな風に思っていたんですね。
【chara 5311 face 1 (normal)】
お土産物がいつも魅力的だから、
てっきり里での暮らしを忘れてしまっていたとばかり……
魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】
──グオオオオオッ!
voice: vo_adv_1155002_043
少年:
【chara 5311 face 4 (sad)】
ひいっ!?
voice: vo_adv_1155002_044
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
むっ……!
わたくしたちの話し声に引き寄せられて現れたようですね。
voice: vo_adv_1155002_045
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
あ、あの魔物……【chara 5311 face 4 (sad)】
最近、里の周りによく出るっていうやつです!
voice: vo_adv_1155002_046
少年:
【chara 5311 face 4 (sad)】
精霊使いの大人が、
数人がかりでやっと追い返せるかどうかってくらい凶暴です!
そのせいで行商の回数も減らしていて……
voice: vo_adv_1155002_047
コッコロ:
【chara 115511 face 1 (normal)】
ふむ……
【chara 115511 face 3 (anger)】
ならば、なおさらここで討伐しなければなりませんね。
voice: vo_adv_1155002_048
少年:
【chara 5311 face 4 (sad)】
いくらコッコロさんでも、一人じゃ無理です!
里の結界の中に戻りましょう!
voice: vo_adv_1155002_049
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
……わたくしは今この瞬間、二つの責任を担っております。
voice: vo_adv_1155002_050
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
こんな時に責任の話なんていいですよ!
【chara 5311 face 4 (sad)】
いいから逃げましょう!
voice: vo_adv_1155002_051
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
こんな時だからこそ、でございます。
voice: vo_adv_1155002_052
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
ここで里の同胞であるあなたを守る責任と、
これからの里の安全を守る責任の二つでございます。
voice: vo_adv_1155002_053
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
ですから、里のエルフとして一歩も引くわけにはいかないのです。
voice: vo_adv_1155002_054
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
責任を負うことが、どのように力になり得るかをお見せいたしましょう。
Choice: (1) コッコロちゃんと僕を信じて。
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1155002_055
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
え? そ、【chara 5311 face 4 (sad)】
そんなこと言われたって……!
voice: vo_adv_1155002_056
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
参りましょう、主さま!
voice: vo_adv_1155002_057
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
猛き風の精霊よ……
voice: vo_adv_1155002_058
コッコロ:
【chara 115511 face 3 (anger)】
悪しき者払う刃を放て!
緑翠の絆風!
魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】
──ギャオオオオオッ!
voice: vo_adv_1155002_059
コッコロ:
【chara 115511 face 6 (surprised)】
ふぅ……
voice: vo_adv_1155002_060
少年:
【chara 5311 face 6 (surprised)】
す、すごい……! あの魔物をたった一撃で……!
これが進化した精霊の力……!
voice: vo_adv_1155002_061
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
いいえ、精霊は力を貸してくれただけに過ぎません。
わたくしの責任を果たそうとする思いの強さに、呼応してくれたのです。
voice: vo_adv_1155002_062
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
そして主さまも同様に、わたくしの思いにお力を。
voice: vo_adv_1155002_063
少年:
【chara 5311 face 1 (normal)】
思いの強さが力に……!
voice: vo_adv_1155002_064
少年:
【chara 5311 face 2 (joy)】
……このあと帰ったら両親と話してみます。
【chara 5311 face 1 (normal)】
許してくれるか分からないけど、里の外に本気で憧れてるって伝えます!
voice: vo_adv_1155002_065
少年:
【chara 5311 face 3 (anger)】
憧れを持った責任として、
そうしなきゃいけないって……【chara 5311 face 2 (joy)】
コッコロさんを見て、思いました!
voice: vo_adv_1155002_066
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
ええ、その調子でございます。
応援しておりますよ。
voice: vo_adv_1155002_067
少年:
【chara 5311 face 2 (joy)】
ありがとうございます。それでは!
voice: vo_adv_1155002_068
コッコロ:
【chara 115511 face 2 (joy)】
……猛き風の精霊よ。
……幼き者の旅路に祝福の加護を与えよ。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
コッコロは、未来に向かって歩きだそうとする少年の背中を、
加護の風で優しく後押しするのだった。