クロエ(聖学祭) 第3話
滅ぶべしなかよし部を掲げる鋼の聖女マリアは、ただのクロエちゃんすこすこ侍だった。クロエについて色々知りたいマリアは{player}を尋問するが、ろくな情報が得られずしょんぼりしてしまう。


-------------- situation:
生徒会諜報調書/孤高の狼
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 正午を過ぎて『聖学祭』が昼休みを迎えているその頃──。

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ──一般生徒の立ち入りが禁止されている古びた校舎に、
用心深く周囲を警戒している白い制服姿がひとつあった。

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 その女生徒は、制服の内ポケットに隠していた封筒を取りだす。

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マリア:
【chara 7111 face 1 (normal)】 よし、ここなら誰もいないな……

voice: vo_adv_1162003_001
マリア:
【chara 7111 face 2 (joy)】 えへへ、それじゃあさっそく中身を確認──。

voice: vo_adv_1162003_002
マリア:
【chara 7111 face 4 (sad)】 えぇー、被写体ちっさ! しかも微妙にブレてる! 

voice: vo_adv_1162003_003
マリア:
【chara 7111 face 4 (sad)】 もう……
ナタリーちゃん書記なのに、
転写魔法あんまり得意じゃないのかな……

voice: vo_adv_1162003_004
マリア:
【chara 7111 face 2 (joy)】 でも……
はー、やっぱり似合ってるなあ……
クロエちゃんのメイド姿は、いいね7兆回だよ永久保存版だよ……

Choice: (1) 何を見てるの?
----- Tag 1 -----
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マリア:
【chara 7111 face 6 (surprised)】 んほおおお!?

voice: vo_adv_1162003_006
マリア:
【chara 7111 face 6 (surprised)】 あ、あなた……
あなた、【chara 7111 face 4 (sad)】 ええと、えーっと……
【chara 7111 face 6 (surprised)】 名前は失念しましたがルーセント学院からの特別編入生……!

voice: vo_adv_1162003_007
マリア:
【chara 7111 face 1 (normal)】 こほん。こんなところで何をしているのです。
立ち入り禁止区域ですよ、許可は得ているのですか。

voice: vo_adv_1162003_008
マリア:
【chara 7111 face 6 (surprised)】 は? ああいえ、これは。
【chara 7111 face 1 (normal)】 何でもありません。あなたが知る必要のないものです。
当学生徒会の最重要機密につき、何人たりとも知ることはなりません。

Choice: (2) クロエちゃんが写ってた気がする。
----- Tag 2 -----
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マリア:
【chara 7111 face 6 (surprised)】 おく、憶測で不確かな情報を発信しないでいただきたい!

voice: vo_adv_1162003_010
マリア:
【chara 7111 face 1 (normal)】 そのようなものを──
【chara 7111 face 3 (anger)】 この私が聖学祭のさなかに会長職を放置して、
誰もいない所で秘かに愛でていたとでも言いたいのですか。

voice: vo_adv_1162003_011
マリア:
【chara 7111 face 3 (anger)】 違います。
濡れ衣も甚だしい。話になりません。
私は所用がありますので聖学祭へ戻ります、失礼。

voice: vo_adv_1162003_012
マリア:
【chara 7111 face 4 (sad)】 …………

voice: vo_adv_1162003_013
マリア:
【chara 7111 face 4 (sad)】 な……なんですか。
なぜ付いてくるのですか。

voice: vo_adv_1162003_014
マリア:
【chara 7111 face 6 (surprised)】 は? 迷子?

voice: vo_adv_1162003_015
マリア:
【chara 7111 face 4 (sad)】 はあ。学院の中で迷子。
【chara 7111 face 1 (normal)】 あまり聞かない話ですが、
その朴訥きわまる表情を見る限り嘘ではなさそうですね。

voice: vo_adv_1162003_016
マリア:
【chara 7111 face 1 (normal)】 敵に塩を送る義理はありませんが、
迷える子羊を見放す道理もありません。
付いてきたいというなら勝手に付いてくればよろしい。

voice: vo_adv_1162003_017
マリア:
【chara 7111 face 1 (normal)】 ただし、私は急いでいます。
あなたのガイドではありませんので、気を使っている余裕は──。

voice: vo_adv_1162003_018
マリア:
【chara 7111 face 3 (anger)】 ──そこ、気を付けなさい。
この建物は老朽化が進んでいて、あちこち倒壊の恐れがあります。
いたずらに壁際を歩くのは危険です。

Choice: (3) ありがとうマリアちゃん。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1162003_019
マリア:
【chara 7111 face 6 (surprised)】 ……ちゃん?

voice: vo_adv_1162003_020
マリア:
【chara 7111 face 1 (normal)】 …………

voice: vo_adv_1162003_021
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 気安いですね、ルーセントの方。
あなたとは同学年ですがそのような呼び方をされる謂れはありません。
生徒会長と呼んでいただきたい。

Choice: (4) 生徒会長どうして眼鏡を外したの?
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1162003_022
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 は? いや、それは──。

voice: vo_adv_1162003_023
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 だって……仕方ないじゃん……
相手の顔が見えちゃうと、言いたいことも言いにくくなるし……

voice: vo_adv_1162003_024
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 きりっとするには、顔よく見えないぐらいのが丁度いいし……
私、眼鏡なきゃ歩けないぐらいのド近眼でもないし……

voice: vo_adv_1162003_025
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 ──それは一身上の都合です。
あなたの関与するところではありません。

voice: vo_adv_1162003_026
マリア:
【chara 7112 face 3 (anger)】 そして私は、気安いと言っているのです。
【chara 7112 face 1 (normal)】 我々生徒会となかよし部……を名乗るあなた方は、現在交戦状態です。
言わずもがな、敵同士のはずですが。

voice: vo_adv_1162003_027
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 ……なぜ首をひねるのです。
何も難しいことは言っていません。

voice: vo_adv_1162003_028
マリア:
【chara 7112 face 3 (anger)】 そして、なぜ穏やかな微笑を湛えるのです。
何も面白いことは言っていません。

voice: vo_adv_1162003_029
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 え、何なのこの人……
何考えてるか分かんない……
こわっ、助けてナタリーちゃん! 

voice: vo_adv_1162003_030
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 ……先を急ぎます。
私には軽率に話しかけないでいただきたい。

voice: vo_adv_1162003_031
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 …………

voice: vo_adv_1162003_032
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 ……

voice: vo_adv_1162003_033
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 ……なぜ黙っているのです。

voice: vo_adv_1162003_034
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 軽率に話しかけるなとは言いましたが、
ひたすら無言のまま背後を歩かれるのもそれはそれで負荷です。
【chara 7112 face 1 (normal)】 許可しましょう。ルーセントの編入生、適度に話しなさい。

Choice: (5) さっきの写真なに?
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1162003_035
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 …………

voice: vo_adv_1162003_036
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 最重要機密です。他の話題を。

Choice: (6) 生徒会長はクロエちゃんの友達なの?
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1162003_037
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 ともっ……

voice: vo_adv_1162003_038
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 どうでしょうね。
その言葉の定義によるのではないですか。

voice: vo_adv_1162003_039
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 広い世の中には、
教室を同じくするだけの関係をそう呼ぶ主観もあるでしょう。
その解釈に当てはめるなら、私と彼女は友人ということになります。

voice: vo_adv_1162003_040
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 ちなみに私は、入学して間もないころ、
忘れ物をした彼女に教科書を見せたことがあります。
一冊の書を、二人肩を並べて分かち合ったということです。

voice: vo_adv_1162003_041
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 おっと、自慢がましく聞こえてしまったでしょうか。
そんなつもりはなかったのですが。失敬、失敬。

voice: vo_adv_1162003_042
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 さて、あなたはどうなのですか、ルーセントの。

voice: vo_adv_1162003_043
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 彼女──クロエ二年生は、本質的に孤高の狼です。
学院という社会の中で便宜上の群れに身を置くことはあっても、
おいそれと他者に尾を振るような愛玩犬とは違います。

voice: vo_adv_1162003_044
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 その気高き魂には、
私も敵とはいえ一定の敬意を払っているものです。

Choice: (7) 僕もクロエちゃんと友達。
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1162003_045
マリア:
【chara 7112 face 3 (anger)】 ……ふぅん。

voice: vo_adv_1162003_046
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 まあ、定義によりますからね。
あなたがそう言い張るなら、
あなたの主観においてはそうなのでしょう。

voice: vo_adv_1162003_047
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 ただ、彼女はどう思っているでしょうね。
【chara 7112 face 1 (normal)】 ちなみに私は、一冊の書を二人肩を並べて──
【chara 7112 face 6 (surprised)】 おっと、またうっかり自慢が。失敬失敬。

voice: vo_adv_1162003_048
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 では、あなたの証言を裏付ける、
彼女との印象深い具体例はありますか。

voice: vo_adv_1162003_049
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 ふむ……道に迷っていたら助けてくれたと?
【chara 7112 face 1 (normal)】 はて、どこかで聞いたような話ですね。
あなたは迷子がライフワークなのですか。

voice: vo_adv_1162003_050
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 ともあれ関係性の裏付けとしては弱いですね。
迷子を助けて友情が成立するのなら、
今まさに私とあなたも友人ということになってしまいます。

voice: vo_adv_1162003_051
マリア:
【chara 7112 face 3 (anger)】 いえ、無邪気に喜ばなくて結構。
謹んでお断りします。

voice: vo_adv_1162003_052
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 さあ、他にはないのですか。
【chara 7112 face 6 (surprised)】 ですから……つまり、その、【chara 7112 face 1 (normal)】 彼女に関するエピソードは。

voice: vo_adv_1162003_053
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 キラーペンシル? なんですか、それは。
プレゼントに? もらったのですか?
【chara 7112 face 4 (sad)】 なんだろう……【chara 7112 face 1 (normal)】 よく分かりませんが、ユニークな感性ですね。

voice: vo_adv_1162003_054
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 他には?
例えば、彼女の食べ物の嗜好やよく行く場所は?
最近ハマッている趣味は? 身長・体重・スリーサイズは?

voice: vo_adv_1162003_055
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 ……はい? 髪型を褒めると怒りながら喜ぶ?

voice: vo_adv_1162003_056
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 …………

voice: vo_adv_1162003_057
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 えっ、何それ、ただの萌えキャラじゃん。
気高き孤高の狼に、まさかそんなキャッチーな一面が……?

voice: vo_adv_1162003_058
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 は? 家に呼ばれたことがある?
【chara 7112 face 2 (joy)】 フッ、なにを馬鹿な……それはあなたの聞き間違いでしょう。
【chara 7112 face 1 (normal)】 彼女がそのような毒婦のごとき振る舞いをするはずはありません。

voice: vo_adv_1162003_059
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 やれやれ……
どうやらあなたの情報は著しく信憑性に欠けるようですね。
【chara 7112 face 1 (normal)】 とんだ時間の無駄遣いでしたよ、ルーセントの。

voice: vo_adv_1162003_060
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 ですが幸い、昇降口も見えてきました。
外に出れば、あとは分かるでしょう。

voice: vo_adv_1162003_061
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 間もなく昼休みが終わり、聖学祭も後半戦が始まります。
【chara 7112 face 6 (surprised)】 もっとも、すでに勝負は見えていますが。

voice: vo_adv_1162003_062
マリア:
【chara 7112 face 3 (anger)】 滅ぶべし、なかよし部。

voice: vo_adv_1162003_063
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 それではごきげんよう。

voice: vo_adv_1162003_064
マリア:
【chara 7112 face 6 (surprised)】 …………

voice: vo_adv_1162003_065
マリア:
【chara 7112 face 1 (normal)】 ……なんですか。
なぜまだ付いてくるのですか。

voice: vo_adv_1162003_066
マリア:
【chara 7112 face 4 (sad)】 そうですか、また迷いそうですか。
はぁ……【chara 7112 face 1 (normal)】 勝手になさい。

voice: vo_adv_1162003_067
クロエ:
【chara 116211 face 8 (special_b)】 あれ。
なに、ちょっと手洗いつって、どこまで行ってたの。
謎に時間かかってるけど。

Choice: (8) 生徒会長といっぱい話してた。
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1162003_068
クロエ:
【chara 116211 face 6 (surprised)】 ハ? マリアと?

voice: vo_adv_1162003_069
クロエ:
【chara 116211 face 4 (sad)】 え、どゆこと。あいつまた煽りに来たの。
だいじょぶ? なんかヤなこと言われたら言いなよ?
【chara 116211 face 1 (normal)】 うちナシつけに行ったるから。

Choice: (9) すごく楽しかった。
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1162003_070
クロエ:
【chara 116211 face 1 (normal)】 ふーん……
【chara 116211 face 4 (sad)】 なんだろな、あいつ。
うちに対してはやたらガン飛ばしてくンだけど──。

voice: vo_adv_1162003_071
クロエ:
【chara 116211 face 1 (normal)】 ──あ、いた。
【chara 116211 face 4 (sad)】 ほら見てみ? 冗談みたいにシブい顔してこっち睨んでるでしょ。
昔ッからああなんだよ、なんでかやたら嫌われててさあ。

voice: vo_adv_1162003_072
クロエ:
【chara 116211 face 4 (sad)】 えー、うち何したってのよ。
なんであんなメンチ切られなきゃなんないだか、超イミフだわ。

voice: vo_adv_1162003_073
マリア:
【chara 7112 face 3 (anger)】 ああ、クロエちゃんがいる……!
眼鏡してないからよく見えないけど……

voice: vo_adv_1162003_074
マリア:
【chara 7112 face 3 (anger)】 くっ……ぼんやりして……
見えない、ちくしょ、なんとか見え……見え……! 

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 近視のその目にクロエの姿を克明に焼きつけようと、
いつものように眉間にきつく皺を寄せ、
睨むように目の焦点を絞るマリアだった。