アユミ（怪盗） 第2話
錬金術師のおばあさんから奪われた惚れ薬を取り返してほしいと依頼されたアユミ。{player}と屋敷に潜入するが、薬を盗んだ貴族から複雑な事情を聞かされ、彼を説得して惚れ薬を返してもらう。
-------------- situation:
鍵のかかった恋心
--------------
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
ある日のこと。アユミは飲食店の掲示板に
貼り出された記事を見て、小さく震えていた。
voice: vo_adv_1215002_000
アユミ：
【chara 105511 face 4 (sad)】
『麗しの怪盗、見えざる乙女。今宵も密かに参上！
謎に包まれた新怪盗、そのルーツに迫る！』
voice: vo_adv_1215002_001
アユミ：
【chara 105511 face 4 (sad)】
な、なんで、どうして……
こんなことになっちゃったの……？
Choice: (1) また記事になってるね。
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1215002_002
アユミ：
【chara 105511 face 4 (sad)】
『誰にも姿を捉えられず、気配すらなく、
法の力では救えぬ者を夜ごとに救う、不可視の怪盗。
ゆえに彼女は見えざる乙女と呼ばれ』──
voice: vo_adv_1215002_003
アユミ：
【chara 105511 face 4 (sad)】
げ、げ、現実を受け止めきれません……
先輩、私どうしたら……
voice: vo_adv_1215002_004
おばあさん：
【chara 611 face 1 (normal)】
──なるほどねえ。そっちのお嬢ちゃんは坊やの助手かなにかかと
思ってたけれど……【chara 611 face 2 (joy)】
アンタが『見えざる乙女』だったのかい。
voice: vo_adv_1215002_005
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
ひゃいっ！？ あ、あなたは……？
【chara 105511 face 4 (sad)】
というか、えっと……ななな、なんのことでしょう……！？
voice: vo_adv_1215002_006
おばあさん：
【chara 611 face 6 (surprised)】
おや、とぼけるのかい？ 【chara 611 face 2 (joy)】
あいにくもう聞いちまったよ。
【chara 611 face 1 (normal)】
アンタが噂の『見えざる乙女』ご本人で……
そっちの坊やは助手ってところかい？
voice: vo_adv_1215002_007
アユミ：
【chara 105511 face 4 (sad)】
そ、そんな……ちちち、違いますよ、おばあさん！
【chara 105511 face 6 (surprised)】
先輩は助手なんかじゃ──
voice: vo_adv_1215002_008
おばあさん：
【chara 611 face 6 (surprised)】
おや、自分がご本人だってのは否定しなくていいのかい？
voice: vo_adv_1215002_009
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
あっ。【chara 105511 face 4 (sad)】
うぅ～……はい、そうです……
私が……み、『見えざる乙女』でしゅ、か、噛んじゃった……
voice: vo_adv_1215002_010
おばあさん：
【chara 611 face 1 (normal)】
私は実際に会った相手しか信用できないタチでねえ。
こうして直々に訪ねてきたわけなんだけど……
【chara 611 face 2 (joy)】
依頼を受けてくれるかい？
voice: vo_adv_1215002_011
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
はっ、はい。【chara 105511 face 1 (normal)】
役に立てる範囲でですけど、
盗まれたものをこっそり取り返すとか、そういうのでしたら……
voice: vo_adv_1215002_012
おばあさん：
【chara 611 face 2 (joy)】
なら適任だ。【chara 611 face 1 (normal)】
私にも取り返してほしいものがあるんでね。
【chara 611 face 2 (joy)】
ちょいと向こうの席で、食事でもしながら話そうじゃないか。
voice: vo_adv_1215002_013
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
──ほほほ、惚れ薬！？
【chara 105511 face 5 (shy)】
えっ、あの、あのぅ、惚れ薬っていうのは、つまりその……
……ほっ、惚れ薬ってことですか！？
voice: vo_adv_1215002_014
おばあさん：
【chara 611 face 2 (joy)】
ああ、こう見えて私は錬金術師の端くれでね。
【chara 611 face 1 (normal)】
昔、徹夜続きで研究をしてたとき、ほんの気晴らしのつもりで、
惚れ薬を作ってみたことがあったのさ。
voice: vo_adv_1215002_015
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
気晴らしで惚れ薬を……【chara 105511 face 2 (joy)】
すっ、すごいです！
【chara 105511 face 6 (surprised)】
あっ、いえ、別に欲しいとか、【chara 105511 face 5 (shy)】
興味があるとかじゃないんです、けど……
voice: vo_adv_1215002_016
おばあさん：
【chara 611 face 2 (joy)】
ふふ、期待させて悪いけどレシピは残っちゃいないよ。
【chara 611 face 1 (normal)】
徹夜明けに泥のように眠って目が覚めたときには、
なにをどうやったかさっぱり忘れちまってたからね。
voice: vo_adv_1215002_017
アユミ：
【chara 105511 face 4 (sad)】
あっ、そ、そうなんですか……
【chara 105511 face 1 (normal)】
それで……その惚れ薬が、誰かに盗まれちゃったんですよね？
voice: vo_adv_1215002_018
おばあさん：
【chara 611 face 3 (anger)】
ああ、外出してる隙にまんまとやられたよ。
腹いせのつもりか、家に火まで放たれちまった。
voice: vo_adv_1215002_019
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
えぇっ！？ 【chara 105511 face 4 (sad)】
ひ、ひどいです……
おばあさん、怪我とかは大丈夫なんですか……？
voice: vo_adv_1215002_020
おばあさん：
【chara 611 face 1 (normal)】
幸い大したことなかったよ。
【chara 611 face 3 (anger)】
ただ、書斎に保管しておいた惚れ薬だけがなくなってた。
……単なる物取りの犯行じゃないってことさ。
voice: vo_adv_1215002_021
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
じゃ、じゃあ、おばあさんは犯人に心当たりが……？
voice: vo_adv_1215002_022
おばあさん：
【chara 611 face 1 (normal)】
……惚れ薬が盗まれる数日前のことさね。
その薬を無心しに来た貴族の坊やがいたんだよ。
voice: vo_adv_1215002_023
おばあさん：
【chara 611 face 3 (anger)】
悪用されちゃ困るから、知らん顔して袖にしてやってたんだが、
恨み言を吐いて来なくなった……きな臭いだろ？
voice: vo_adv_1215002_024
アユミ：
【chara 105511 face 3 (anger)】
た、たしかにそう聞くと……その人が怪しいかもです。
voice: vo_adv_1215002_025
おばあさん：
【chara 611 face 3 (anger)】
だがあいにく証拠はない……【chara 611 face 1 (normal)】
そこであの坊やが惚れ薬を
盗んだかの調査と、できれば薬も取り返してほしいのさ。
voice: vo_adv_1215002_026
アユミ：
【chara 105511 face 1 (normal)】
な、なるほど……
【chara 105511 face 4 (sad)】
でもそれって、その貴族のお屋敷に
潜入するってことですよね……？
voice: vo_adv_1215002_027
おばあさん：
【chara 611 face 1 (normal)】
ああ。【chara 611 face 3 (anger)】
聞くところによるとここ最近になって
急に警備を増やしたらしいからね。一筋縄じゃあいかないだろう。
【chara 611 face 1 (normal)】
だからこそアンタを頼みの綱と見込んだわけさ。
voice: vo_adv_1215002_028
アユミ：
【chara 105511 face 4 (sad)】
そ、そんな、買いかぶりすぎですよ……
私にうまくできるかどうか──
Choice: (2) 『見えざる乙女』のアユミならできる！
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1215002_029
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
しぇ、しぇんぱい……！？ 【chara 105511 face 4 (sad)】
あ、あのぉ……
き、期待してくれるのはうれしいんですけど、【chara 105511 face 5 (shy)】
なんていうか、その──
voice: vo_adv_1215002_030
アユミ：
【chara 105511 face 5 (shy)】
そ、そんなにじっと見つめられながら言われちゃったら……
でっ、できませんなんて言えるわけないよぉ……！
voice: vo_adv_1215002_031
おばあさん：
【chara 611 face 4 (sad)】
……熱く見つめ合ってるとこ水差して悪いけどね、
【chara 611 face 1 (normal)】
どうなんだい？ やってくれるのかい？
voice: vo_adv_1215002_032
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
は、はひぃっ！？ ややや、【chara 105511 face 3 (anger)】
やりましゅ！
voice: vo_adv_1215002_033
おばあさん：
【chara 611 face 2 (joy)】
よしきた……【chara 611 face 6 (surprised)】
そうだ。
なら、ちょっとした小道具をやるよ。
【chara 611 face 1 (normal)】
アンタなら悪用はしないだろうしね。
voice: vo_adv_1215002_034
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
？ こ、これって……？
voice: vo_adv_1215002_035
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
ふぅっ、やっぱりものすごく警備が厳重です……
正門からここまで来るだけでも、だいぶ時間がかかっちゃいました。
voice: vo_adv_1215002_036
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
お屋敷が見えてきましたけど……
ここから先は、正面から行くのは難しそうです。
【chara 121511 face 1 (normal)】
ここはおばあさんからもらった道具を使うしか──
Choice: (3) 伏せて！
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1215002_037
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
──へっ？ 【chara 121511 face 4 (sad)】
あ、あわっ……けけ、警備の人がこっちに……！
voice: vo_adv_1215002_038
警備１：
【chara 311 face 6 (surprised)】
うん？ 今なにか物音が……【chara 311 face 4 (sad)】
獣でも迷い込んだか？
voice: vo_adv_1215002_039
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
だだ、大丈夫、大丈夫……
このまま茂みの中でじっとしてれば、やり過ごせま──
犬：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
【chara 1811 face 1 (normal)】
クゥ～ン。
voice: vo_adv_1215002_040
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
っ！ わわわ、わんちゃんがいますぅ～……っ！？
voice: vo_adv_1215002_041
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
ど、どうしよう……いくら存在感のない私でも、
さすがに匂いを辿られたらバレちゃうかも……【chara 121511 face 6 (surprised)】
そうだ！
voice: vo_adv_1215002_042
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
にゃ、にゃお～……ん。
voice: vo_adv_1215002_043
警備１：
【chara 311 face 1 (normal)】
猫か……【chara 311 face 6 (surprised)】
って、なんだ今のあからさまに怪しい鳴きまねは！？
【chara 311 face 3 (anger)】
やはり誰かいるな！！
voice: vo_adv_1215002_044
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
バババ、バレちゃいましたぁ～っ！？
【chara 121511 face 4 (sad)】
ど、どうしましょう、{player}先輩……このままじゃ……！
Choice: (4) 僕が囮になるから、その隙に！
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1215002_045
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
……わ、分かりました、お願いしましゅっ！
【chara 121511 face 3 (anger)】
その隙に私がこの道具で……いっ、行ってきまふ！
【chara 121511 face 4 (sad)】
うう、何度も噛んじゃった……！
voice: vo_adv_1215002_046
警備１：
【chara 311 face 6 (surprised)】
むっ、今そっちの茂みが揺れたぞ……？ 【chara 311 face 3 (anger)】
見てこい、相棒！
voice: vo_adv_1215002_047
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
わんちゃんが{player}先輩のほうに……
【chara 121511 face 3 (anger)】
よ、よし。今のうちに後ろから……
voice: vo_adv_1215002_048
アユミ：
【chara 121511 face 3 (anger)】
やっ、やぁ～っ！
voice: vo_adv_1215002_049
警備１：
【chara 311 face 6 (surprised)】
もがっ！？ ふごごっ！
【chara 311 face 4 (sad)】
──ぶはっ！ こっ、この……【chara 311 face 3 (anger)】
やはりいたな、曲者がっ！
いったいなにを嗅がせ……【chara 311 face 4 (sad)】
んふぅ……フゴー……
voice: vo_adv_1215002_050
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
ふぅっ、【chara 121511 face 1 (normal)】
や、やりました！
【chara 121511 face 2 (joy)】
おばあさんからもらった眠くなる香水……本当によく効きます。
Choice: (5) 犬が追いかけてくる！
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1215002_051
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
あっ、先輩！ 【chara 121511 face 4 (sad)】
そそそ、そうでした、まだわんちゃんが……！
どうしよう……【chara 121511 face 6 (surprised)】
あ、そ、そうだ！？
【chara 121511 face 1 (normal)】
ほーら、よしよし、いい子だね～♪ 【chara 121511 face 2 (joy)】
ほら、これ！
犬：
【chara 1811 face 1 (normal)】
ウォンッ！？
ハッハッハ、クゥ～ン♪
voice: vo_adv_1215002_052
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
……あっ、まだだめだよ！
【chara 121511 face 1 (normal)】
待てっ。お手っ。【chara 121511 face 2 (joy)】
よ、よくできました～
Choice: (6) すごくなついてるね。
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1215002_053
アユミ：
【chara 121511 face 2 (joy)】
えへへ、【chara 121511 face 1 (normal)】
私、誰も気づいてくれなくて寂しいときは、
わんちゃんや猫ちゃんと遊んでいるので、こういうのには慣れてて……
【chara 121511 face 2 (joy)】
ポケットに犬猫用のおやつがあってよかったです。
voice: vo_adv_1215002_054
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
そ、それはそうと、これで警備に隙間ができました……！
【chara 121511 face 1 (normal)】
今のうちに潜入しちゃいましょう。
voice: vo_adv_1215002_055
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
……ふわぁ、す、すごいお屋敷ですね。
【chara 121511 face 1 (normal)】
なにからなにまでピカピカに磨かれて、飾りつけられてる……
voice: vo_adv_1215002_056
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
あっ、{player}先輩、【chara 121511 face 1 (normal)】
あそこにいる人が……
おばあさんの言ってた人じゃないでしょうか？
voice: vo_adv_1215002_057
貴族：
【chara 2513 face 3 (anger)】
──ほら、お前たち！ 早く準備をしないか！
今夜中には出迎えの用意を済ませるんだ！
voice: vo_adv_1215002_058
執事：
【chara 2512 face 6 (surprised)】
しかし坊ちゃま、あのかたと婚約されたというのは確かなのですか？
【chara 2512 face 4 (sad)】
この前まで、あれほど告白するかどうかで悩んでいらしたのに……
voice: vo_adv_1215002_059
貴族：
【chara 2513 face 6 (surprised)】
う、うるさい！ 【chara 2513 face 4 (sad)】
告白は、まだだけど……【chara 2513 face 3 (anger)】
秘策があるんだよ！
【chara 2513 face 1 (normal)】
確実に彼女の愛をものにする秘策がね！
voice: vo_adv_1215002_060
貴族：
【chara 2513 face 2 (joy)】
フフッ。見ろ、この惚れ薬を！
これさえあれば、彼女は必ず僕に振り向いてくれるはず！
voice: vo_adv_1215002_061
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
惚れ薬……！
【chara 121511 face 3 (anger)】
ということは、あの人が薬を盗んで
おばあさんの家に火を付けた犯人……！？
Choice: (7) 取り返そう！
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1215002_062
アユミ：
【chara 121511 face 1 (normal)】
はい！ 【chara 121511 face 6 (surprised)】
……あっ、でも、その前に少し準備を……
ちょっと待っててください。【chara 121511 face 1 (normal)】
えっと、ここにこれを括りつけて──
voice: vo_adv_1215002_063
執事：
【chara 2512 face 6 (surprised)】
ほ、惚れ薬ですと……いったいそんなものをどこから？
【chara 2512 face 4 (sad)】
もしや坊ちゃま、先日話していた錬金術師の……
voice: vo_adv_1215002_064
貴族：
【chara 2513 face 3 (anger)】
ああもう、うるさいなぁ！ ちょっと手違いがあっただけだ！
あの騒ぎと僕とは、なんの関係もな──
voice: vo_adv_1215002_065
アユミ：
【chara 2513 face 6 (surprised)】
【chara 2512 face 6 (surprised)】
【chara 121511 face 3 (anger)】
──やはりあなたが盗んでいたんですね……！
その惚れ薬が動かぬ証拠です！ 【chara 121511 face 6 (surprised)】
かかか、返してもらいまひゅっ！
【chara 121511 face 4 (sad)】
……あぅ、噛んじゃったぁ……
voice: vo_adv_1215002_066
貴族：
【chara 2513 face 6 (surprised)】
だ、誰だっ！？ 【chara 2513 face 3 (anger)】
……こ、この惚れ薬は僕のものだぞ！
【chara 2513 face 6 (surprised)】
──お前たち、なにをボサっと突っ立ってるんだ！
【chara 2513 face 3 (anger)】
警備だ！ 警備を呼んでこいっ！
voice: vo_adv_1215002_067
アユミ：
【chara 121511 face 1 (normal)】
よし、警備の人が集まってきました……！
【chara 121511 face 3 (anger)】
あとはこの眠くなる香水の瓶を、秘密道具その一、
ワイヤーガンで床に撃ち込めば……！
Choice: (8) よく狙って……！
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1215002_068
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
は、はひっ！ 【chara 121511 face 4 (sad)】
外しちゃダメ、外しちゃダメ……！
瓶はこれだけだから、絶対に当てなくちゃ……えいっ！
voice: vo_adv_1215002_069
警備２：
【chara 1111 face 6 (surprised)】
窓が！？
【chara 1111 face 3 (anger)】
おのれ、そこにいるのか！！
voice: vo_adv_1215002_070
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
あ、あれー！？
全然違うところに当たっちゃった！！？？
すっ、すみません、緊張しちゃって……！！
voice: vo_adv_1215002_071
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
こうなったら、さっきハンカチに染みこませたものを使うしか……
{player}先輩は、ここで待っててください！
voice: vo_adv_1215002_072
警備２：
【chara 1111 face 3 (anger)】
くそっ、窓の外にもいないぞ。さっきの声はどこから……
【chara 1111 face 4 (sad)】
むぐぅっ！？ ……スピー……
voice: vo_adv_1215002_073
警備３：
【chara 1011 face 6 (surprised)】
なっ！？ おい、どうした！？ いったい誰にやられて……
【chara 1011 face 4 (sad)】
もがーっ！！ ……フニャ……
voice: vo_adv_1215002_074
貴族：
【chara 2513 face 7 (special_a)】
お、お前ら、なんで倒れて……【chara 2513 face 4 (sad)】
くっ、いやだいやだ！
この惚れ薬は絶対に渡さないっ！ 渡すもんかっ！
Choice: (9) ここは通さない！
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1215002_075
貴族：
【chara 2513 face 7 (special_a)】
うわっ、誰だ、お前はっ！？
【chara 2513 face 3 (anger)】
ぶ、無礼なっ！ 僕は貴族だぞ！ そこをどけ、どけったら！
voice: vo_adv_1215002_076
アユミ：
【chara 121511 face 1 (normal)】
──{player}先輩、ありがとうございます！
【chara 121511 face 3 (anger)】
……惚れ薬、返してもらいますっ！ えいっ！
voice: vo_adv_1215002_077
貴族：
【chara 2513 face 7 (special_a)】
なっ！？ いつの間に後ろに……！？
【chara 2513 face 4 (sad)】
返せっ！ 返してくれっ！
voice: vo_adv_1215002_078
アユミ：
【chara 121511 face 3 (anger)】
返しませんよ……！
この惚れ薬は、あなたのものじゃないでしょう。
返すとしたら、もとの持ち主さんに、です！
voice: vo_adv_1215002_079
貴族：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
【chara 2513 face 4 (sad)】
……い、い、い……いやだぁぁぁっ！！
お、お願いしますっ！
なんでもしますから、それだけは、それだけはぁ～っ！！
voice: vo_adv_1215002_080
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
あ……あの、なにもそんな、うずくまって泣かなくても。
な、なんだか悪いことしてるような気になってきちゃいました……
voice: vo_adv_1215002_081
執事：
【chara 2512 face 4 (sad)】
はぁ、坊ちゃま……なんと情けない。
【chara 2512 face 6 (surprised)】
──あの、そちらのかた、もしやと思いますが、
お噂に聞く『見えざる乙女』……ではありませんかな？
voice: vo_adv_1215002_082
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
えっ、あっ、はい。そうですけど……
【chara 121511 face 4 (sad)】
あっ、あの、すみません。さっき窓ガラス割っちゃって……
voice: vo_adv_1215002_083
執事：
【chara 2512 face 2 (joy)】
お気になさらず。ひとまずお話を聞いてはいただけませんか。
【chara 2512 face 1 (normal)】
……さあ、坊ちゃま。この際、正直に事情をお話しになられてください。
voice: vo_adv_1215002_084
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
──す、好き合ってるんですか……？
この人と……【chara 121511 face 4 (sad)】
えぇと、幼馴染の女の人は……？
voice: vo_adv_1215002_085
執事：
【chara 2512 face 1 (normal)】
ええ。その方は当家に出入りする庭師のご息女で、
坊ちゃまとは幼少から懇意にしていただいており、
どう見ても相思相愛なのですが……
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執事：
【chara 2512 face 4 (sad)】
身分の違いもあり、坊ちゃまは告白に踏み切れずにいたのです。
じれったいことこの上ない話ですが。
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貴族：
【chara 2513 face 4 (sad)】
だって、もし断られたら……ふぐっ、僕はもう生きていけない……
ほっ、ほんとうに僕は……彼女が大切なんだ。
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執事：
【chara 2512 face 1 (normal)】
……そういうわけで当家の主は、
ことのほか恋愛下手なのでございます。
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アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
……事情はなんとなく、分かりましたけど……
だからといって惚れ薬に頼るのも盗むのも、よくないことなんじゃ……
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アユミ：
【chara 2513 face 6 (surprised)】
【chara 121511 face 3 (anger)】
それに……おばあさんの家に火を付けたのは、
いくらなんでもひどすぎます……っ！
どんな理由があったって、許されることじゃ──
voice: vo_adv_1215002_091
貴族：
【chara 2513 face 6 (surprised)】
ち、違うっ！ 違うんだ！
【chara 2513 face 4 (sad)】
前に惚れ薬を譲ってほしいと頼んだとき、
僕は……捨て台詞を吐いてしまって……
voice: vo_adv_1215002_092
貴族：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
【chara 2513 face 4 (sad)】
せめて悪い言葉を使ったことは謝ろうと思って、
おばあさんの家を訪ねたら、【chara 2513 face 6 (surprised)】
窓から煙が出てて……
台所で鍋が燃えてたから僕が消したんだよ！
voice: vo_adv_1215002_093
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
えっ……？ あなたが消したんです、か……？
【chara 121511 face 4 (sad)】
もしかして火事の原因って、
おばあさんがお鍋に火をかけたまま出かけちゃったから……？
voice: vo_adv_1215002_094
貴族：
【chara 2513 face 4 (sad)】
た、たぶん。それでそのあと、おばあさんが逃げ遅れてないか
探し回ってたとき、書斎にあった惚れ薬が目に入って……
彼女の心をものにできると考えたら……つい。
voice: vo_adv_1215002_095
アユミ：
【chara 121511 face 4 (sad)】
そ、それで……惚れ薬を盗んでしまったから、
火事を消し止めたことを言い出せなかったんですか……
voice: vo_adv_1215002_096
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
じ、事情がすごく、ややこしいことに……
【chara 121511 face 4 (sad)】
でも、つじつまは全部合ってるみたいだし、
この人がうそをついてるようには……
voice: vo_adv_1215002_097
アユミ：
【chara 121511 face 1 (normal)】
……それに……自信が持てなくて、
自分の気持ちを言い出せない、この人の気持ち……
私にはなんとなく、分かる気がする……
voice: vo_adv_1215002_098
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
──あ、あのっ！ 【chara 121511 face 4 (sad)】
惚れ薬を取り返しにきた私が
こんなことを言うの、すっごく変かもしれないんですけど……
voice: vo_adv_1215002_099
アユミ：
【chara 2513 face 6 (surprised)】
【chara 121511 face 4 (sad)】
あなたも、その幼馴染の人も……
お互いに自信がなくて、言い出せないだけなんじゃないです、か……？
voice: vo_adv_1215002_100
貴族：
【chara 2513 face 6 (surprised)】
お互いにって……
か、彼女も僕と同じ気持ちでいる、ってことかい……？
voice: vo_adv_1215002_101
アユミ：
【chara 121511 face 1 (normal)】
そ、そうです。もし私がその幼馴染さんの立場だったら……
自分は貴族じゃないから……って、きっと思っちゃいますもん。
voice: vo_adv_1215002_102
アユミ：
【chara 121511 face 1 (normal)】
怖いのは、あなただけじゃなくて……いいえ、
幼馴染さんのほうが、きっと怖がってるはずです。
【chara 121511 face 2 (joy)】
小さいころから親しい相手なら、なおさら……
voice: vo_adv_1215002_103
貴族：
【chara 2513 face 4 (sad)】
彼女も……だ、だから最近、どことなくよそよそしかったのかな……
僕はてっきり、嫌われてしまったんだとばかり……
voice: vo_adv_1215002_104
アユミ：
【chara 121511 face 1 (normal)】
あなたが怖い気持ちも分かります、けど……
まずは自分の気持ちを、その人に伝えてあげたらどうでしょう？
【chara 121511 face 2 (joy)】
おばあさんには私が事情を説明してみますから。
voice: vo_adv_1215002_105
貴族：
【chara 2513 face 4 (sad)】
……わ、わかった。ちゃんと彼女と話してみる。
【chara 2513 face 6 (surprised)】
そ、それと、『見えざる乙女』さん……で、いいんだよね？
一つ頼みたいことがあるんだけど……
voice: vo_adv_1215002_106
アユミ：
【chara 121511 face 6 (surprised)】
な、なんでしょうか……？
voice: vo_adv_1215002_107
貴族：
【chara 2513 face 1 (normal)】
この惚れ薬を、おばあさんに返してほしいんだ。
あとでちゃんと謝りに行くから、その前に……【chara 2513 face 6 (surprised)】
お願いできる、かな。
voice: vo_adv_1215002_108
アユミ：
【chara 121511 face 2 (joy)】
は、はいっ！ 責任を持って、私がお返ししてきます……！
voice: vo_adv_1215002_109
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
──ということだったんですけど……
【chara 105511 face 4 (sad)】
その、信じてもらえますか……？
voice: vo_adv_1215002_110
おばあさん：
【chara 611 face 4 (sad)】
……はぁぁ、なんてこったい。
誰かが火を消そうとした形跡があったとは聞いてたんだよ。
それがまさか、あの貴族の坊やだったとはね。
voice: vo_adv_1215002_111
おばあさん：
【chara 611 face 4 (sad)】
……どのみち惚れ薬を盗んだことには違いないが。
【chara 611 face 1 (normal)】
坊やが火を消してくれてなきゃ、私のしてきた研究が全部
家ごと灰になるとこだった、ってのも事実だね。
voice: vo_adv_1215002_112
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
そ、それじゃあ……！
voice: vo_adv_1215002_113
おばあさん：
【chara 611 face 2 (joy)】
ああ、その愛に免じて許そうじゃないか。
これ以上のろけ話を聞かされちゃ、たまったもんじゃないしね。
voice: vo_adv_1215002_114
アユミ：
【chara 105511 face 2 (joy)】
はっ、はい……！ 【chara 105511 face 6 (surprised)】
あっ、それとこれ……預かってきた惚れ薬です。
【chara 105511 face 1 (normal)】
貴族さんから、おばあさんに返してほしいって。
voice: vo_adv_1215002_115
おばあさん：
【chara 611 face 2 (joy)】
……ありがとう、確かに返してもらったよ。
【chara 611 face 4 (sad)】
面倒をかけたね。盗み返すだけでも大変だったろうに、
ややっこしい話に巻き込んじまって。
voice: vo_adv_1215002_116
アユミ：
【chara 105511 face 1 (normal)】
いえ。
【chara 105511 face 2 (joy)】
誤解し合ったままでいるより、ずっといい結果になって……
私もほっとしてます。
voice: vo_adv_1215002_117
おばあさん：
【chara 611 face 1 (normal)】
しかしまあ、取り返してもらってなんだが、
この惚れ薬は……処分することにするよ。
voice: vo_adv_1215002_118
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
えぇっ！？ 【chara 105511 face 4 (sad)】
で、でも、それ一つしかないんですよね？
レシピは残ってないって……本当にいいんですか？
voice: vo_adv_1215002_119
おばあさん：
【chara 611 face 6 (surprised)】
なんだい、それなら今回のお礼に、アンタにくれてやろうかい？
【chara 611 face 2 (joy)】
……ちょうど、射止めたい相手が近くにいるみたいだしさ。
voice: vo_adv_1215002_120
アユミ：
【chara 105511 face 6 (surprised)】
なっ、あ……【chara 105511 face 5 (shy)】
しょっ、しょんなことないれすよ！！？？
射止めたいだなんて、そんな……いいい、今は隣にいられるだけで、
私は幸せですし……！ お、お気持ちだけで……！
voice: vo_adv_1215002_121
おばあさん：
【chara 611 face 2 (joy)】
ふふ、ほらね。【chara 611 face 1 (normal)】
誰も必要としちゃいないのさ。こんなものは。
【chara 611 face 2 (joy)】
……本当に必要なのは、ちょっとの勇気だけ。違うかい？
voice: vo_adv_1215002_122
アユミ：
【chara 105511 face 1 (normal)】
……はい、そうですね。
少なくともあのお二人に必要だったのは、それだったんだと思います。
【chara 105511 face 2 (joy)】
……告白、うまくいってるといいですね。
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
同じ空の下、愛を告げ合う二人の姿を想像しながら、
アユミとおばあさんは笑い合うのだった。