レイ(サマー) 第3話
夜の海辺で花火大会を待つ二人。レイは{player}への思いを伝えようとする中でしがらみに囚われている自身に気づく。いつか迷いなく思いを伝えられる日まで、レイは胸に思いを秘めようと決める。
-------------- situation:
夜空に想いを溶かして
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
花火大会が開催されると聞いたレイと{player}は、
見物するために夜の海岸を訪れたが──
voice: vo_adv_1225003_000
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
すごい人だかりだね……
voice: vo_adv_1225003_001
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
花火を見るならこのビーチがおすすめだと聞いたけれど、
みんな考える事は同じか。
voice: vo_adv_1225003_002
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
しかし、どちらを見ても目に入るのはカップルばかりだ。
こうなると、ある程度予想はしていたけれど……
voice: vo_adv_1225003_003
レイ:
【chara 122511 face 5 (shy)】
誰も彼も、手を繋いだり腕を組んだり、
あそこの二人なんて、あんなに肩を寄せ合って……
し、周囲の視線が気にならないのか?
voice: vo_adv_1225003_004
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
……わ、私たちも、
手をつなぐくらいの事はした方がいいんだろうか。
【chara 122511 face 4 (sad)】
でも、周りがそうだからといって雰囲気に流されるのは……
voice: vo_adv_1225003_005
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
う……この空気の中にいると、
なんだか妙な居心地の悪さを感じてしまう。
……私には、どうもちょっと刺激が強すぎるみたいだ。
Choice: (1) 他の場所を探してみる?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1225003_006
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
確かにもう少し静かな場所だとありがたいけど……
キミ、心当たりがあるの?
voice: vo_adv_1225003_007
レイ:
【chara 122511 face 2 (joy)】
ビーチのすぐそばに、こんな場所があったのか。
【chara 122511 face 1 (normal)】
誰もいないみたいだね。
voice: vo_adv_1225003_008
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
少し離れただけで随分静かになるんだ。
【chara 122511 face 2 (joy)】
さっきより、息をするのが楽になった気がするよ。
voice: vo_adv_1225003_009
レイ:
【chara 122511 face 2 (joy)】
ふぅ……【chara 122511 face 1 (normal)】
こんなにゆっくりした時間を過ごすのは、
このバカンスで初めてかもしれない。
voice: vo_adv_1225003_010
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
今日までずっとキミと走りっぱなしだった気がする。
【chara 122511 face 2 (joy)】
本当にいくら時間があっても足りないくらいだ。
voice: vo_adv_1225003_011
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
最初の方なんて、何をしたらいいのか
なんて言ってたくらいだったのに。
【chara 122511 face 2 (joy)】
今じゃ信じられないくらいだよ。
voice: vo_adv_1225003_012
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
でもこんな場所、よく見つけたね。
Choice: (2) 特別なバカンスにしたくて。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1225003_013
レイ:
【chara 122511 face 2 (joy)】
ふふっ……うん、そうだね、キミの言う通りだ。
【chara 122511 face 1 (normal)】
私たちだけのバカンスを過ごそうって決めたからね。
voice: vo_adv_1225003_014
レイ:
【chara 122511 face 2 (joy)】
見て、空に星が……あんなにたくさん。
こういうのを、幻想的な景色って言うのかな。
voice: vo_adv_1225003_015
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
そういえば、リゾートのガイドブックでも
特集記事で紹介されていたな。
voice: vo_adv_1225003_016
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
星空と海の静けさの、ロマンチックな雰囲気が
【chara 122511 face 6 (surprised)】
あなたの気持ちを伝える後押しをしてくれる……とか。
voice: vo_adv_1225003_017
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
………………
voice: vo_adv_1225003_018
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
き、奇麗な星空だね……
【chara 122511 face 4 (sad)】
海も……波が、きらきら光って……【chara 122511 face 5 (shy)】
その……奇麗だ。うん。
voice: vo_adv_1225003_019
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
……そ、そうだ。
花火が始まる前に何か食べ物でも買ってこようか。
Choice: (3) 僕が行ってくるよ。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1225003_020
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
待って、ここは私が……【chara 122511 face 4 (sad)】
ああ、行ってしまった。
voice: vo_adv_1225003_021
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
このバカンスで、キミはずっと良くしてくれているのに……
少しくらい私に返させてくれたっていいじゃないか。
voice: vo_adv_1225003_022
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
でも、正直なところ……
こうやって時間ができたのは助かった。
【chara 122511 face 4 (sad)】
彼と何を話せばいいか、分からなくなるなんて。
voice: vo_adv_1225003_023
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
いつもは会話が途切れるくらいなんて事ないのに。
今日になって、どうして沈黙が耐えられないんだ?
voice: vo_adv_1225003_024
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
はぁ……ダメだ。余計な雑念ばかり浮かんでくる。
とても冷静になるどころじゃない。
voice: vo_adv_1225003_025
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
一人になれば落ち着けると思ったのに。
彼が戻ってくるまでに、なんとかしないと……
voice: vo_adv_1225003_026
ナンパ男:
【chara 1111 face 6 (surprised)】
あれー? 【chara 1111 face 1 (normal)】
そこの彼女、一人なの?
【chara 1111 face 2 (joy)】
よかったら、ちょっとお茶しない?
voice: vo_adv_1225003_027
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
……結構です。人を待っているので。
voice: vo_adv_1225003_028
ナンパ男:
【chara 1111 face 2 (joy)】
ままま、そう冷たい事言わないで!
【chara 1111 face 6 (surprised)】
そうだ、それならその子も一緒にどうよ?
【chara 1111 face 2 (joy)】
オレ、もっと花火がキレイに見える場所、知ってっからさ。
voice: vo_adv_1225003_029
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
全く興味ありませんので。
お誘いいただいても迷惑です。
voice: vo_adv_1225003_030
ナンパ男:
【chara 1111 face 2 (joy)】
そこをなんとか!
ちょっとくらい話を聞いてくれてもいいっしょ?
voice: vo_adv_1225003_031
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
……なんなんだ、この男は。
【chara 122511 face 4 (sad)】
これだけ断っているのに、立ち去る気配もない。
voice: vo_adv_1225003_032
レイ:
【chara 122511 face 3 (anger)】
こちらの話を聞くつもりもないようだし……
この徒労としか思えない問答を繰り返すのにも、
いい加減耐えられなくなりそうだ。
voice: vo_adv_1225003_033
レイ:
【chara 122511 face 3 (anger)】
……っ。
これ以上、しつこいと──
Choice: (4) ごめん、遅くなって。
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1225003_034
ナンパ男:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
【chara 1111 face 6 (surprised)】
あ? 【chara 1111 face 3 (anger)】
なんだ兄ちゃん。
見ての通り、オレ今大事な話をしてるんだわ。
voice: vo_adv_1225003_035
ナンパ男:
【chara 1111 face 3 (anger)】
このお姉ちゃんとどういう関係?
単なるお友達なら、ちょっと引っ込んでてくんない?
voice: vo_adv_1225003_036
レイ:
【chara 122511 face 3 (anger)】
……もういい。キミ、行こう。
こんな輩の相手をするなんて、時間の無駄──
Choice: (5) 大事な人です。
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1225003_037
ナンパ男:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
【chara 1111 face 6 (surprised)】
大事な人……?
【chara 1111 face 4 (sad)】
チッ、なんだ男連れかよ。
voice: vo_adv_1225003_038
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
……とんだ災難だった。
【chara 122511 face 1 (normal)】
ありがとう。迷惑をかけてしまったね。
voice: vo_adv_1225003_039
レイ:
【chara 122511 face 3 (anger)】
キミが来なければ、あの男には
少し痛い目に遭ってもらったかもしれない。
voice: vo_adv_1225003_040
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
……私が、剣の柄に手を掛けてたから
そんな気がしたって?
voice: vo_adv_1225003_041
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
見られてたのか……
余計な気を遣わせてしまったかな。
voice: vo_adv_1225003_042
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
それで、その……【chara 122511 face 4 (sad)】
さっきのあれだけど……
voice: vo_adv_1225003_043
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
ごめん。あの場をやり過ごすためとはいえ、
キミに嘘までつかせてしまった。
大事な人だなんて──
Choice: (6) 嘘なんかじゃない。
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1225003_044
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
嘘、じゃない……? それは……
voice: vo_adv_1225003_045
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
キミは……私を大事な人だと、
そう、思ってくれている……の?
voice: vo_adv_1225003_046
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
……い、いや。彼が言っているのは仲間としてだ。
【chara 122511 face 6 (surprised)】
恋愛的な意図なんてないんだろう。
voice: vo_adv_1225003_047
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
そんな事、観光スポットを巡った時にも散々分かっている。
変に意識しているのは、私ばっかりだったじゃないか。
voice: vo_adv_1225003_048
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
…………なのに。
voice: vo_adv_1225003_049
レイ:
【chara 122511 face 5 (shy)】
なのに、どうして……私の鼓動は治まらないんだ。
voice: vo_adv_1225003_050
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
……キミは、勘違いさせるような事ばかり言うね。
voice: vo_adv_1225003_051
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
でも、そんな事ばかり言っていると……
私だって、本気にしてしまいそうになる事もあるんだ。
voice: vo_adv_1225003_052
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
キミが、どんな思いでこの場所を探してくれたのか
それは知らない。【chara 122511 face 1 (normal)】
でも、その優しさが私を連れ出してくれた。
このバカンス……【chara 122511 face 2 (joy)】
ううん、もっと前からだ。
voice: vo_adv_1225003_053
レイ:
【chara 122511 face 2 (joy)】
……私の、この夏はキミが始めてくれたんだ。
【chara 122511 face 1 (normal)】
キミがいなければ、こんなに楽しくならなかった。
voice: vo_adv_1225003_054
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
でも、このバカンスが終われば……
私たちはいつもと同じ日常に戻るんだろう。
voice: vo_adv_1225003_055
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
この夏が、いつまでも終わらなければいいのにね。
voice: vo_adv_1225003_056
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
何のしがらみもない、このバカンスがずっと続けば……
キミとずっと一緒にいられれば、どれだけいいか。
voice: vo_adv_1225003_057
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
……ねえ。もし、もしも。
voice: vo_adv_1225003_058
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
キミがそばに居てくれるなら、
【chara 122511 face 4 (sad)】
このまま、ずっと一緒に──
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1225003_059
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
──今、私は何を言いかけた?
彼とずっといたいと……【chara 122511 face 5 (shy)】
そう、言おうとして……
voice: vo_adv_1225003_060
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
いや、違う……【chara 122511 face 4 (sad)】
私は戻りたくないんだ。
家とのしがらみも忘れていられた……
彼との、このバカンスがあまりにも楽しかったから。
voice: vo_adv_1225003_061
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
でも、それは……私を取り巻くしがらみから逃げ出したい、
そんな迷いと逃避の混じった、澱んだ感情で。
voice: vo_adv_1225003_062
レイ:
【chara 122511 face 4 (sad)】
こんな気持ちのままで彼と同じ道は歩めない。
迷いも未練も断ち切れるほど、もっと強くなりたい……!
voice: vo_adv_1225003_063
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
そうなったら、その時初めて……彼に伝えられる気がする。
voice: vo_adv_1225003_064
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
だから、それまでは……【chara 122511 face 2 (joy)】
まだこの胸の中に。
Choice: (7) ずっと一緒にいるよ。
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1225003_065
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
キミ……さっきの聞こえてたの?
voice: vo_adv_1225003_066
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
そうか……【chara 122511 face 2 (joy)】
ううん、もう大丈夫。
【chara 122511 face 1 (normal)】
バカンスの浮かれた空気に当てられて、
少し疲れが出てしまったかもしれない。
voice: vo_adv_1225003_067
レイ:
【chara 122511 face 6 (surprised)】
でも、そうだね。【chara 122511 face 1 (normal)】
いつか……
私が自信をもって進む道を定められたら。
voice: vo_adv_1225003_068
レイ:
【chara 122511 face 2 (joy)】
その時、それでもキミがそばにいてくれるなら……
もう一度今の答えを聞かせてくれるとうれしい。
voice: vo_adv_1225003_069
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
その日まで私は……キミに恥じない私でありたい。
ううん、あらねばならないんだ。
voice: vo_adv_1225003_070
レイ:
【chara 122511 face 1 (normal)】
こんな私に、迷いなく付いてきてくれると言ってくれた……
【chara 122511 face 2 (joy)】
そんなキミに釣り合うために。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
胸に秘めた想いを糧に、決意を新たにするレイなのだった。