アメス 第1話
覇瞳皇帝の攻撃で消滅したはずだったフィオは、再構築された世界に新たな姿で再生していた。ともに戦った{player}を捜す中、コッコロを見つけたフィオはアメスとして彼女に託宣を授ける。
-------------- situation:
勇気は朽ちることなく
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
{player}やヒヨリ、ユイ、レイとともに
ソルの塔の頂上を目指していた妖精フィオは一人、
ソルの塔の中で目を覚まし──
voice: vo_adv_1230001_000
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
……うぅ……
voice: vo_adv_1230001_001
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
こ、ここは……ソルの、塔……?
あたし、なんで……
voice: vo_adv_1230001_002
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
たしかあの時、覇瞳皇帝の前に飛び出して……
それで……
voice: vo_adv_1230001_003
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
でもここがまだあるなら{player}、
勝ったのね……!
voice: vo_adv_1230001_004
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
良かった……あいつならきっとやれるって、
信じて良かった……
voice: vo_adv_1230001_005
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
みんな元の世界には無事に帰れたのかしら?
……まあいいわ。それは今度また会えたらきけばいいわよね!
voice: vo_adv_1230001_006
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
ぐすっ……やだ、あたしったらなんで泣いて──
voice: vo_adv_1230001_007
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
──なに、この手……? だれ……え?
うそ……あたし、なの……?
voice: vo_adv_1230001_008
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
そういえばあたし、飛んでない。……違う! 飛べない!
なんで!? うそ、あたし、なにが……?
どこかに鏡は……そうだ、水面なら!
voice: vo_adv_1230001_009
フィオ?:
【chara 1 face 1 (normal)】
はぁっ、はぁっ……!
voice: vo_adv_1230001_010
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
……!
【chara 190011 face 4 (sad)】
……あんた、誰? 誰なのよ!
voice: vo_adv_1230001_011
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
違う、あたしじゃない。あんたはあたしじゃない……!
だってあたしは、きれいな羽があって、服だって……!
voice: vo_adv_1230001_012
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
なによこれ。何がどうなっちゃったら、あたしがこんなふうに……
voice: vo_adv_1230001_013
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
ミネルヴァさま……あたし、一体どうしたら──
voice: vo_adv_1230001_014
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
──ミネルヴァ……さま……?
【chara 190011 face 4 (sad)】
そんな! ミネルヴァさまとの繋がりが、感じられない……!
voice: vo_adv_1230001_015
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
あたしたち妖精をいつも見守ってくれていたあの気配が、
なくなっちゃってる! 【chara 190011 face 6 (surprised)】
じゃあ、まさか……!
voice: vo_adv_1230001_016
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
あいつ……負けちゃったの……?
voice: vo_adv_1230001_017
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
ここに誰もいないのは、{player}たちが
倒されちゃって、世界が再構築されちゃったから……
voice: vo_adv_1230001_018
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
だからあたしも、こうなった……?
あいつだけじゃない。ヒヨリもユイもレイも、
みんなやられちゃって、消えちゃったっていうの……?
voice: vo_adv_1230001_019
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
そんな……あたし、どうしたらいいのよ……
ねぇ{player}。あたしを一人にしないでよ……!
voice: vo_adv_1230001_020
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
……
voice: vo_adv_1230001_021
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
このまま落ち込んでちゃだめ。できることを探さないと。
【chara 190011 face 3 (anger)】
再構築されたからって、まだ消えたって決まったわけじゃないわ。
voice: vo_adv_1230001_022
フィオ?:
【chara 190011 face 3 (anger)】
よしっ!
まずは塔を出て、誰か知ってる人を見つけるところからはじめましょ!
voice: vo_adv_1230001_023
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
今のあたし、ちゃんと飛べるのかしら……?
【chara 190011 face 4 (sad)】
ここから飛び降りてぺしゃんこになっちゃわないわよね……
【chara 190011 face 6 (surprised)】
ちょっと手だけ出してみてっと……
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_024
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
あぐぅっ!
痛っ……【chara 190011 face 3 (anger)】
なんなのよもう! 失礼しちゃうわね!
【chara 190011 face 6 (surprised)】
ってちょっと待ってこれ、データが書き換えられかけてるの!?
voice: vo_adv_1230001_025
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
やっぱり再構築されちゃってるんだわ……
状況から察するにあたしはまだ前の世界のままなところがあって、
【chara 190011 face 6 (surprised)】
外の世界に出ると、新しい世界に合わせて修正されちゃう……!
voice: vo_adv_1230001_026
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
ヤバい、データの修正が止まらないわ……このままじゃ……!【chara 190011 face 3 (anger)】
なんとかしなくちゃ!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_027
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
なにこれ、クリスタル……? っ! すごい!
このカチコチなので包まれたところだけ修正の影響を受けてない!
【chara 190011 face 3 (anger)】
だったらとにかく今はこれで体を守らないと……!
voice: vo_adv_1230001_028
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
妖精だった頃はこんな力持ってなかったのに……
【chara 190011 face 6 (surprised)】
体が大きくなったりした影響なのかしら?
【chara 190011 face 4 (sad)】
本当なら飛び回りたいのに、もどかしいったらないわ!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_029
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
……で、ここはどこなの?
【chara 190011 face 4 (sad)】
気を失う前と……景色は同じね。
ただ意識だけが存在できる場所……ってとこかしら。
voice: vo_adv_1230001_030
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
さっきのクリスタルといい、ここに来られたことといい、
前の体だった時にはなかった力が、あたしに宿ってる。
voice: vo_adv_1230001_031
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
ひょっとしてこういう力って、
ミネルヴァさまが残してくれたものかも……?
【chara 190011 face 1 (normal)】
そうだといいな……
voice: vo_adv_1230001_032
フィオ?:
【chara 190011 face 3 (anger)】
気を取り直して、ここで何かできることがないか探すわよ~!
【chara 190011 face 6 (surprised)】
えーっと、どれどれ……
voice: vo_adv_1230001_033
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
操作のしかたも分からない機能ばっかり。
これを、こうすればいいのかしら?
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_034
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
なんか出てきた! これって、契約したプレイヤーのデータに
触れる機能!? 【chara 190011 face 1 (normal)】
こんなものがあったのね……
【chara 190011 face 6 (surprised)】
あっ! じゃあ、あいつのデータが見られるんじゃ!
voice: vo_adv_1230001_035
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
……どうなってるのよ。データが存在しないじゃない!
【chara 190011 face 4 (sad)】
{player}が、いなくなってる……?
voice: vo_adv_1230001_036
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
あいつとパートナーだったプレイヤーとの繋がりは……
ダメね、消えちゃってる……記憶も再構築で封じられたの?
voice: vo_adv_1230001_037
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
仲間だった人から逆に辿れば、
何か見つかるかもって思ったのに……
……まさか、あの子たちもみんな消えちゃったの……?
voice: vo_adv_1230001_038
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
どうすればいいのよ……どうしようもないっていうの……?
誰か……いるなら応えてよ。教えてよ……! 誰か……!
voice: vo_adv_1230001_039
???:
【chara 1 face 1 (normal)】
──ス……ま……
voice: vo_adv_1230001_040
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
誰!? 今の声……確かに聞こえた……!
【chara 190011 face 4 (sad)】
待って、いかないで! お願いもう一度だけでいいから!
あたしを呼んで!
voice: vo_adv_1230001_041
???:
【chara 1 face 1 (normal)】
アメ……さま……
voice: vo_adv_1230001_042
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
どうやって見つけたらいいのよ! ああもう……!
【chara 190011 face 6 (surprised)】
あったわ! これを使えば今のコールに応答できるはず……!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_043
???:
【chara 105913 face 2 (joy)】
……おはようございます。我らが女神、アメスさま。
今日も我らが里に、尊き実りを与えて下さり、ありがとうございます。
voice: vo_adv_1230001_044
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
……あたし、そんなことしてないわよ?
voice: vo_adv_1230001_045
???:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
きゅっ!? い、今のお声は……?
【chara 105913 face 4 (sad)】
周りには……誰もいません、よね……
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_046
フィオ?:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
あたしの言葉が届いた! つながった!
……? この子が祈ってるの、なんかあたしに似てない?
え、待って、【chara 190011 face 5 (shy)】
超かわいい~! ちっちゃくて真っ白~!
voice: vo_adv_1230001_047
フィオ?:
【chara 190011 face 2 (joy)】
ふふっ、相変わらずね……【chara 190011 face 6 (surprised)】
ってあたし、この子に見覚えがある?
なんでだろう。会ったこともないはずなのに……
あたしの中に、あたしの知らない記憶が……?
voice: vo_adv_1230001_048
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
なんか気持ち悪ぅ~……
【chara 190011 face 6 (surprised)】
……あれ? もしかしてこれって、ミネルヴァさまの記憶なの?
あの子とミネルヴァさまが一緒に過ごしてた頃の……?
voice: vo_adv_1230001_049
フィオ?:
【chara 190011 face 1 (normal)】
……そっか。
あたしが{player}を守りたかったみたいに、
ミネルヴァさまにも守りたい子がいたんだ……
voice: vo_adv_1230001_050
フィオ?:
【chara 190011 face 4 (sad)】
そんな子が再構築に巻き込まれたって知ったら、
ミネルヴァさまはきっとすごく悲しむはず。
voice: vo_adv_1230001_051
フィオ?:
【chara 190011 face 3 (anger)】
だったらあたしが、この子のことを見守ってあげないと……!
【chara 190011 face 6 (surprised)】
ええっと? この子さっきあたしのこと、なんて呼んでたのかしら……
【chara 190011 face 1 (normal)】
ああそうそう、アメスね。アメスさま。あたしはアメスさま……
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_052
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
……我に祈りを捧げし巫女よ。そなたの名は?
voice: vo_adv_1230001_053
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
おお、アメスさま……! わたくしの名はコッコロと申します。
この里の巫女として、アメスさまに日々祈りを捧げております。
voice: vo_adv_1230001_054
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
コッコロたん……
voice: vo_adv_1230001_055
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
たん?
voice: vo_adv_1230001_056
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
こほん……なんでもありません。
あなたには一つ、私の願いを叶えてほしいのです。
voice: vo_adv_1230001_057
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
アメスさまの、願い……?
なんでございましょう?
voice: vo_adv_1230001_058
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
あなたには騎士を……一人の騎士を見つけ、
その者の従者となり支えてもらいたいのです。
蒼き外套を纏いし騎士の、ガイド役として……
voice: vo_adv_1230001_059
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
ガイド役、でございますか。
【chara 105913 face 1 (normal)】
わたくしの、主さまを……
voice: vo_adv_1230001_060
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
そうです。そなたの……【chara 190011 face 6 (surprised)】
痛っ!
voice: vo_adv_1230001_061
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
アメスさま!?
voice: vo_adv_1230001_062
アメス:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
クリスタルの中なのに、体が修正を受けた!?
【chara 190011 face 4 (sad)】
長い時間繋げちゃってると、修正されちゃうのか……
ならこの子に話しかけるのは、必要な時だけにしておかないと。
voice: vo_adv_1230001_063
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
恐らく彼は、ほとんどの記憶を失っています。
【chara 190011 face 2 (joy)】
どうか彼を導いてあげて……それでは頼みましたよ。
私のかわいいかわいい巫女、コッコロよ……
voice: vo_adv_1230001_064
コッコロ:
【chara 105913 face 2 (joy)】
……はい。アメスさまから頂戴した託宣、
わたくしコッコロ、必ず成し遂げて参ります……!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1230001_065
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
……お願いね、コッコロたん。
voice: vo_adv_1230001_066
アメス:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
アストルムでできることはしばらくなさそうね。
【chara 190011 face 4 (sad)】
ここからは、変わっちゃった自分のことを理解しつつ、
あいつを捜すとしましょうか。
voice: vo_adv_1230001_067
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
……アメスか。【chara 190011 face 6 (surprised)】
この体と同じで、
ミネルヴァさまが残してくれたのかしら?
voice: vo_adv_1230001_068
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
今はもう感じないけど……【chara 190011 face 2 (joy)】
ミネルヴァさまの優しい眼差しに
いつも元気をもらってた。今度はあたしが、
あいつやコッコロたんに同じことをしてあげたい。
voice: vo_adv_1230001_069
アメス:
【chara 190011 face 3 (anger)】
待ってて……あたしたちが必ずあんたを見つけるから!
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
アメスはそれからも時々コッコロに声を届けながら、
ともに{player}を捜し続けていた。
そして──
voice: vo_adv_1230001_070
アメス:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
何、この反応……!?
っ! もしかして、{player}……?
voice: vo_adv_1230001_071
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
ああ、よかった……【chara 190011 face 6 (surprised)】
なんて感動してる場合じゃないわ!
【chara 190011 face 3 (anger)】
すぐコッコロたんに伝えないと!
【chara 190011 face 1 (normal)】
……コッコロ? 聞こえますか?
voice: vo_adv_1230001_072
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
本当ならあたしも今すぐあんたのそばに行って、
目覚めるまで寄り添ってあげたい……でもね、それはできないの
【chara 190011 face 3 (anger)】
だからコッコロたんにまかせる。【chara 190011 face 4 (sad)】
あの子ならきっと大丈夫よ。
voice: vo_adv_1230001_073
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
今はまだ、ここからあんたを見守るわ。
これは今のあたしにしか、できないことだと思うから。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
ずっと願い続け、捜し続けてきた、
アストルムに{player}が現れる光景を目にしたアメスは、
これまでとは違う寄り添い方で支えようと決意するのだった。