リリ(フォールン) 第2話
戦闘訓練中、温室育ちな上に非力な自分には冒険者としての適性がないのでは、と落ち込むリリ。しかし、仲間として自分を信じてほしいという{player}の言葉に勇気をもらい、見事魔物を討伐する。


-------------- situation:
随喜渇仰
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 冒険初心者のリリに、
先輩として心得を教えることになった{player}。

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 その日はランドソルの郊外で、戦闘の修練をすることになった。

voice: vo_adv_1258002_000
リリ:
【chara 125813 face 4 (sad)】 ──て、てーいっ!

小さい魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】 ──ギャオオオオオッ!

voice: vo_adv_1258002_001
リリ:
【chara 125813 face 4 (sad)】 はぁ、はぁ……
【chara 125813 face 6 (surprised)】 た、倒せたのでしょうか……?

Choice: (1) よくやったね、リリちゃん。
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1258002_002
リリ:
【chara 125813 face 2 (joy)】 あ、ありがとうございます、兄様……!

voice: vo_adv_1258002_003
リリ:
【chara 125813 face 1 (normal)】 ですが……
すべては兄様からの強化と、
ご助言によるお力添えの賜物です。

voice: vo_adv_1258002_004
リリ:
【chara 125813 face 6 (surprised)】 このような小型の魔物一匹でも、
わたくし一人では
決して勝つことはできませんでした。

Choice: (2) そんなことないよ。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1258002_005
リリ:
【chara 125813 face 4 (sad)】 ……その。
『黒い天使の力』を使えば、
攻撃の威力や速度を大きくあげることはできるのですが……

voice: vo_adv_1258002_006
リリ:
【chara 125813 face 3 (anger)】 あれは所詮、偶然得た忌むべき力。
【chara 125813 face 4 (sad)】 いつ使えなくなるかもわかりませんし……
【chara 125813 face 3 (anger)】 ならば本来の自分自身を鍛えるのに、越したことはないと思うのです。

voice: vo_adv_1258002_007
リリ:
【chara 125813 face 6 (surprised)】 それに、力が増すといっても、わたくしの経験などは変化するわけでは
ありませんので。【chara 125813 face 1 (normal)】 いつぞやコッコロ様がおっしゃられていた通り、
慣れない包丁を振り回すのとあまり変わりがなく……

voice: vo_adv_1258002_008
リリ:
【chara 125813 face 6 (surprised)】 ……あっ!
で、ですが、兄様から頂戴する強化はまた別です。

voice: vo_adv_1258002_009
リリ:
【chara 125813 face 1 (normal)】 そもそも兄様のお力は、
わたくしの『黒い天使の力』などとは比べられない、
清廉潔白のものです。

voice: vo_adv_1258002_010
リリ:
【chara 125813 face 4 (sad)】 せっかくいただいた兄様からのお力を使いこなせず、
この程度の魔物に苦戦してしまうのは……
ひとえに、わたくしの未熟ゆえで……

Choice: (3) なら、特訓して使えるようになろう。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1258002_011
リリ:
【chara 125813 face 6 (surprised)】 ……!
【chara 125813 face 4 (sad)】 で、ですが、それでは……

voice: vo_adv_1258002_012
リリ:
【chara 125813 face 4 (sad)】 ……兄様の、貴重なお時間を
ますます無駄にしてしまうのではありませんか。
わたくしなどのために……

Choice: (4) 仲間なら、当然のことだよ。
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1258002_013
リリ:
【chara 125813 face 7 (special_a)】 兄様……!
なんとお優しく、
思慮深い方なのでしょう……

voice: vo_adv_1258002_014
リリ:
【chara 125813 face 2 (joy)】 ただでさえ、返しきれない御恩があるというのに。
これでは……

voice: vo_adv_1258002_015
リリ:
【chara 125813 face 3 (anger)】 ──いえ。
でしたらなおさら、
わたくしの懊悩など一秒たりとも許されませんね。

voice: vo_adv_1258002_016
リリ:
【chara 125813 face 1 (normal)】 どうかお願いいたします、兄様。
わたくしに、強化の力を使いこなすための特訓を……!

Choice: (5) やろう!
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1258002_017
リリ:
【chara 125813 face 2 (joy)】 はい……!

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ~1000m走~

voice: vo_adv_1258002_018
リリ:
【chara 125812 face 3 (anger)】 たああぁっ……!

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ~走り幅飛び~

voice: vo_adv_1258002_019
リリ:
【chara 125812 face 3 (anger)】 たああぁっ……
【chara 125812 face 6 (surprised)】 ──あっ!?

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ~大岩運び~

voice: vo_adv_1258002_020
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 はぁ、はぁ……
お、重っ……

voice: vo_adv_1258002_021
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 あぁっ~……!?

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 その後しばらく
{player}とリリは訓練を続けたが、
なかなか力を使いこなせるようにはならなかった。

voice: vo_adv_1258002_022
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 ……はぁ……

Choice: (6) 大丈夫?
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1258002_023
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 ご心配をおかけして、申し訳ありません。兄様。
【chara 125812 face 1 (normal)】 身体のほうは、なんともありません……

voice: vo_adv_1258002_024
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 ですが……いくらわたくしが未熟者とはいえ、
何故、こうもうまくいかないのでしょうか。

voice: vo_adv_1258002_025
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 もちろん、
一朝一夕ではペコリーヌ様やキャル様のように
軽やかに動けないことは承知しておりますが。

voice: vo_adv_1258002_026
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 もしや……いえ。
やはりわたくしには、冒険者としての適性が不足しているのでは……

Choice: (7) 誰だって、最初は初心者だよ。
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1258002_027
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 そ、それは、そうかもしれませんが。
【chara 125812 face 4 (sad)】 その……

voice: vo_adv_1258002_028
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 わたくしはこれまでの、15年の人生の中で……
自分から外の世界に触れることが、まったくありませんでした。

voice: vo_adv_1258002_029
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 学ぶ知識も、関わる人も、すべて家が選んだもので。
特に荒事からは、徹底的に遠ざけられていたため……【chara 125812 face 6 (surprised)】 初心者というより
まだ冒険者として、スタートラインに立てていないのかと……

voice: vo_adv_1258002_030
リリ:
【chara 125812 face 1 (normal)】 もちろん、育ててくださった両親には感謝しておりますし。
【chara 125812 face 4 (sad)】 自分の至らない理由を家のせいにしてしまうのは、
甘えた考えかもしれませんが……

Choice: (8) やっぱり、訓練するしかない。
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1258002_031
リリ:
【chara 125812 face 3 (anger)】 ……はい。
兄様。

voice: vo_adv_1258002_032
リリ:
【chara 125812 face 1 (normal)】 では、次は……
武器の素振り、でしたでしょうか?

voice: vo_adv_1258002_033
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 ……?
兄様、どうしたのですか? 剣を構えるなど……
【chara 125812 face 4 (sad)】 わたくしが何か、ご不快なことをしてしまったのでしょうか?

Choice: (9) 素振りじゃなくて、僕に打ち込んでみて。
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1258002_034
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 ええっ!?
実戦稽古、ということでしょうか……!?

voice: vo_adv_1258002_035
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 そんな……できません!
兄様に対して刃を向けるなど、わたくしにできるはずが……!

voice: vo_adv_1258002_036
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 もちろん、わたくしの技量は兄様には遠く及びませんが……
【chara 125812 face 4 (sad)】 万が一、ということもありえますっ。

voice: vo_adv_1258002_037
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 もし兄様にお怪我をさせてしまうようなことあらば……
【chara 125812 face 3 (anger)】 わたくしは決して、自分を許せません。
いっそ、自刃したほうがましです……!

Choice: (10) もっと僕を信用して。
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1258002_038
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 えっ……?

voice: vo_adv_1258002_039
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 せ、僭越ながら……
【chara 125812 face 6 (surprised)】 わたくしは兄様のことを、
他のどなたのことよりも信じています。

voice: vo_adv_1258002_040
リリ:
【chara 125812 face 3 (anger)】 いえ、崇敬させていただいているといえるかもしれません。
【chara 125812 face 2 (joy)】 なぜなら兄様は英雄で、偉大な冒険者で、
わたくしを救ってくださった方で……

Choice: (11) そうじゃなくて、仲間として。
----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1258002_041
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 仲間……

voice: vo_adv_1258002_042
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 さきほども、そうおっしゃってくださいましたが。
わたくしなどが兄様のお仲間を
名乗らせていただくのは、おこがましいことかと……

巨大な魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】 ──グオオオオオッ!

voice: vo_adv_1258002_043
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 えっ!?
きゃっ……!!

voice: vo_adv_1258002_044
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 こ、これほど大きな魔物が、ランドソルの近くに!?
【chara 125812 face 4 (sad)】 いえ、それよりも……!

voice: vo_adv_1258002_045
リリ:
【chara 125812 face 4 (sad)】 街に入られてしまう前に、討伐しなくては!
【chara 125812 face 6 (surprised)】 兄様、お願いいたします……!

Choice: (12) 僕だけじゃムリだよ!
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1258002_046
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 兄様……!?

voice: vo_adv_1258002_047
リリ:
【chara 125812 face 6 (surprised)】 もしやわたくしに、実戦の経験を積ませようと?
【chara 125812 face 2 (joy)】 なんとお優しい……! 

voice: vo_adv_1258002_048
リリ:
【chara 125811 face 3 (anger)】 そ、そうとあらば。
今のわたくしの全力で、参ります……!

voice: vo_adv_1258002_049
リリ:
【chara 125811 face 3 (anger)】 たあああぁっ!

巨大な魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】 ──グオオオオオッ!

voice: vo_adv_1258002_050
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 っ……!
強い──
この姿になっても、歯が立たないなんて……!

voice: vo_adv_1258002_051
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 兄様からの強化も、いただいているはずなのに。
やはり、わたくしでは──

巨大な魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】 ──グオオオオオッ!

Choice: (13) 危ないっ!!
----- Tag 13 -----
voice: vo_adv_1258002_052
リリ:
【chara 125811 face 6 (surprised)】 兄様!?

voice: vo_adv_1258002_053
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 あぁっ……、お怪我を!?
申し訳ありません、わたくしのためにっ!

Choice: (14) こ、このくらい大丈夫……!
----- Tag 14 -----
voice: vo_adv_1258002_054
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 ですが……!

巨大な魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】 ──グオオオオオッ!

voice: vo_adv_1258002_055
リリ:
【chara 125811 face 3 (anger)】 っ……!
よくも、兄様をっ!

voice: vo_adv_1258002_056
リリ:
【chara 125811 face 3 (anger)】
ッ~……!

voice: vo_adv_1258002_057
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 兄様──わたくしを心配させないよう振る舞っていても、
浅からぬ傷のはず。【chara 125811 face 3 (anger)】 これ以上のご負担にならないためにも、
いただいた強化のお力、今こそ使いこなさなくては……! 

voice: vo_adv_1258002_058
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 でもっ……!
どうすれば……!?

voice: vo_adv_1258002_059
リリ:
【chara 125811 face 1 (normal)】 ……信じてほしいと、兄様はおっしゃられた……
【chara 125811 face 3 (anger)】 それはきっと、盲信ではなく。
背中を預け合う冒険者として──手を取り合う仲間として……

voice: vo_adv_1258002_060
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 ですが。
罪に穢れたわたくしが、兄様の隣に並び立つなど。
不遜極まりないこと……

voice: vo_adv_1258002_061
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 ……っ……

voice: vo_adv_1258002_062
リリ:
【chara 125811 face 4 (sad)】 ……もし、叶うなら。
そうできるのでしたら、どれほど良いか──

voice: vo_adv_1258002_063
リリ:
【chara 125811 face 3 (anger)】 だってわたくしは、崇敬し、信服するだけでなく。
心より、兄様のことを……! 

Choice: (15) リリちゃん、今だ!
----- Tag 15 -----
voice: vo_adv_1258002_064
リリ:
【chara 125811 face 3 (anger)】 はい!
兄様っ!!

巨大な魔物:
【chara 1614 face 1 (normal)】 ──ギャオオオオオッ!

voice: vo_adv_1258002_065
リリ:
【chara 125811 face 6 (surprised)】 っ……
はぁ、はぁ……

voice: vo_adv_1258002_066
リリ:
【chara 125811 face 6 (surprised)】 た、倒せた……?
これほど大きな魔物を、わたくしが……

Choice: (16) すごかったよ。
----- Tag 16 -----
voice: vo_adv_1258002_067
リリ:
【chara 125811 face 6 (surprised)】 あ……
【chara 125811 face 2 (joy)】 ありがとうございます、兄様。

voice: vo_adv_1258002_068
リリ:
【chara 125811 face 6 (surprised)】 ……

voice: vo_adv_1258002_069
リリ:
【chara 125811 face 1 (normal)】 その……
少しだけ、理解できたかもしれません。
兄様から頂戴したお力を、きちんと使うための秘訣が。

voice: vo_adv_1258002_070
リリ:
【chara 125811 face 1 (normal)】 それは、技量を磨き経験を積むだけでなく。
【chara 125811 face 2 (joy)】 ……きっと、わたくしの心の在り方に……

Choice: (17) 完璧に使えるまで、付き合うよ。
----- Tag 17 -----
voice: vo_adv_1258002_071
リリ:
【chara 125811 face 2 (joy)】 はい、兄様っ……!

voice: vo_adv_1258002_072
リリ:
【chara 125811 face 6 (surprised)】 ……?
ですが、それなら……

voice: vo_adv_1258002_073
リリ:
【chara 125811 face 6 (surprised)】 このままずっと使えなければ、
兄様がずっと、わたくしに付き合ってくださることに……? 

voice: vo_adv_1258002_074
リリ:
【chara 125811 face 5 (shy)】 ~~っ……

Choice: (18) どうしたの?
----- Tag 18 -----
voice: vo_adv_1258002_075
リリ:
【chara 125811 face 5 (shy)】 い、いえ……!
なんでもありません、兄様っ……

voice: vo_adv_1258002_076
リリ:
【chara 125811 face 1 (normal)】 ……その。
まだまだ、至らぬわたくしではありますが。
【chara 125811 face 2 (joy)】 どうぞ、これからもご指導のほど、よろしくお願いいたします……!