イリヤ(儀装束) 第4話
{player}から本当に吸血鬼なのかと聞かれたイリヤは、空を飛ばせてやると約束。待ち合わせた展望台から飛び立った二人は、天地に宝石を散りばめたような絶景の中、空中散歩を楽しんだのだった。


-------------- situation:
夜空に隠した宝石箱
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 旅行から帰ってきた、明くる日の朝──
イリヤと{player}は旅行鞄に詰め込んだ
荷物の荷ほどきをしていた。

voice: vo_adv_1262004_000
イリヤ:
【chara 126211 face 1 (normal)】 よし、この鞄はこれで空っぽじゃな。
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ……やれやれ、備えあれば憂いなしとあれこれ詰め込んだが、
【chara 126211 face 1 (normal)】 結局は荷ほどきすらせぬままだったのう。

voice: vo_adv_1262004_001
イリヤ:
【chara 126211 face 1 (normal)】 次に旅行へ行くときには、もっと身軽にすべきじゃな。
【chara 126211 face 2 (joy)】 旅行鞄一つに収まる程度がちょうどよいわ。

voice: vo_adv_1262004_002
イリヤ:
【chara 126211 face 1 (normal)】 しかしこの、旅行鞄に荷物を出し入れする時間というのは、
新たな門出を期待してか、妙に胸が躍って……
【chara 126211 face 6 (surprised)】 気付けば大荷物になってしまうのう。

voice: vo_adv_1262004_003
イリヤ:
【chara 126211 face 1 (normal)】 うむ。やはり荷物は我が眷属が持てばよいから、
多少かさばっても構わぬな。今後は旅行鞄二つで手を打つとしよう。

voice: vo_adv_1262004_004
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 して、お主。そっちの鞄の荷ほどきはもう終えたかの?
【chara 126211 face 4 (sad)】 ……なに、今開けるところじゃと?
仕方ないのう、わらわも手伝ってやるわい。

voice: vo_adv_1262004_005
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ──うむ? なんじゃ、この鞄は……
なにやら中から光が漏れておらぬか?

voice: vo_adv_1262004_006
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 って、ぬわーっ! 【chara 126211 face 4 (sad)】 きゅ、急に全開にするでないわ!
眩しくてなにも見えぬではないか~っ!

--- Switch scene ---

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 ある日、イリヤと連れ立って街を歩いていた{player}は、
唐突に頭に浮かんだ疑問を口にしてみた。

voice: vo_adv_1262004_007
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ──お、お、お主……今なんと申したのじゃ?
わらわの聞き間違いでないのなら、【chara 104431 face 4 (sad)】 とんでもなくいまさらな
質問をされた気がするのじゃが……

Choice: (1) イリヤって本当に吸血鬼なの?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1262004_008
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 今まで信じておらんかったのかっ!!

voice: vo_adv_1262004_009
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 よもやわらわの眷属ともあろうものが、
主の出自を腹の底では疑っておったとはのう……

voice: vo_adv_1262004_010
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 嘆かわしい、実に嘆かわしいのじゃ!
お主、詫びとしてそこの自販機に売っておるトマトジュースを
わらわに献上せよ! ……ボタンが高くて届かぬのじゃ。

Choice: (2) お納めください。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1262004_011
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 うむ。苦しゅうないぞ。
【chara 104431 face 4 (sad)】 ……じゃがな、お主。たかがトマトジュース一つで、
先ほどの失言が許されると思ったら大間違いじゃぞ。

voice: vo_adv_1262004_012
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 なにゆえそのような疑心を抱いたのじゃ。
【chara 104431 face 4 (sad)】 わらわの一番の眷属であるお主から、そのような放言が飛び出すなど、
並大抵の理由がなければあり得ぬことじゃろう。

voice: vo_adv_1262004_013
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 もし言い分があるなら聞かせてみせよ。
【chara 104431 face 1 (normal)】 このトマトジュースがわらわの機嫌を取っているうちにな。

Choice: (3) 吸血鬼っぽいとこを見たことがなくて……
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1262004_014
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……言われてみればそうかもしれぬな。

voice: vo_adv_1262004_015
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 し、しかしほれ……
このようにトマトジュースを愛飲しておるではないか!

voice: vo_adv_1262004_016
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 いや確かに最近は、トマトジュースを扱っておる自販機も
減ってしまったし、【chara 104431 face 4 (sad)】 やっとの思いで見つけても先ほどのように
ボタンに手が届かぬしで、忸怩たる思いを抱えておるが!

Choice: (4) トマトジュース以外には?
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1262004_017
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ……ケ、ケチャップも嗜んでおるぞ。
【chara 104431 face 1 (normal)】 特にオムライスにあのソースがかかっておると格別じゃな。
【chara 104431 face 2 (joy)】 頬が落ちるがごとき味わいがするのじゃ。

voice: vo_adv_1262004_018
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 しかし最近はやれデミグラスじゃ、ふわとろじゃのと
【chara 104431 face 4 (sad)】 ケチャップを蔑ろにしたオムライスが巷に溢れかえっておってのう。

voice: vo_adv_1262004_019
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 まこと憂慮すべき事態じゃ。あげくの果てには、
オムカレーなどという冒涜的な代物まで出回っておる始末。
別々でいいじゃろ。なぜ足したんじゃ。

Choice: (5) ケチャップとナポリタン以外には?
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1262004_020
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ケチャップ以外じゃと【chara 104431 face 1 (normal)】 ナポリタンも──
【chara 104431 face 4 (sad)】 って、お主、卑怯じゃぞ! まだナポリタンの話はしておらぬじゃろ!

voice: vo_adv_1262004_021
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 まあナポリタンのどこにナポリの要素があるのかは
わらわにも皆目見当がつかなんだが……
【chara 104431 face 1 (normal)】 あれはあれで美味なのじゃぞ。

Choice: (6) 食べ物以外にはないの?
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1262004_022
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……はぁ、お主もやはり現代人には違いないのう。
なにゆえそうも目に見えるものばかりに執着するのじゃ。

voice: vo_adv_1262004_023
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 よいか、我が眷属……【chara 104431 face 2 (joy)】 いや、人の子よ。
胸に手を当て、感覚を研ぎ澄ませ、心の目でわらわを見てみよ。

voice: vo_adv_1262004_024
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 ほ、ほれ、なんとなく雰囲気で分かるじゃろ?
【chara 104431 face 2 (joy)】 わらわから溢れ出る、こう、得も言われぬ圧というか……
本能的な嗅覚の察するところというか……

Choice: (7) トマトの匂いがする。
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1262004_025
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 本当に嗅ぐでないわっ!
まさかわらわをおちょくっているのではあるまいな!?

voice: vo_adv_1262004_026
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ともかくじゃ。もし、わらわに吸血鬼らしい力が
備わっておったとして、そんなものを白昼堂々ひけらかし、
市井を練り歩いておるわけがないじゃろ。

voice: vo_adv_1262004_027
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ……ほれ、もうトマトジュースも切れたのじゃ。
これ以上わらわの機嫌を損ねたくないなら、潔く諦めるのじゃな。

Choice: (8) 嫌だったらごめん……
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1262004_028
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 い、嫌というわけでは……
諦めよとは言ったが、謝れなどとは言っておらぬじゃろ。【chara 104431 face 4 (sad)】 ただ──

voice: vo_adv_1262004_029
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 はぁ……ついにこの日が来てしまったのじゃな。

voice: vo_adv_1262004_030
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 好奇心は人の性。【chara 104431 face 6 (surprised)】 悪意あってのことではないと、
わらわとて承知はしておるが……【chara 104431 face 4 (sad)】 それこそが厄介なのじゃ。

voice: vo_adv_1262004_031
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 これまでわらわの力の片鱗を目の当たりにした者と、
それがきっかけで親しくなったことなど一度もない。

voice: vo_adv_1262004_032
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 しかし、こやつは……
【chara 104431 face 4 (sad)】 傍目には奇異に映るじゃろう、わらわの言動や姿を見ても、
【chara 104431 face 6 (surprised)】 これという警戒もせず懐いてきおった。

voice: vo_adv_1262004_033
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 こやつならば、あるいは──

voice: vo_adv_1262004_034
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……のう、お主。
そんなにわらわの吸血鬼らしいところが見たいか? どうしてもか?

Choice: (9) 見てみたい!
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1262004_035
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……それはなぜじゃ?
お主はわらわが吸血鬼であるから、付き従っておるわけではあるまい。
ならば吸血鬼であるかどうかの証明なぞ、本来不要であろう。

voice: vo_adv_1262004_036
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 見せるかどうかは、その理由による。
【chara 104431 face 6 (surprised)】 {player}……我が眷属よ、正直に言ってみよ。

Choice: (10) 知ればもっと仲良くなれるかなって。
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1262004_037
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ……はぁ、そうであればどんなによいか。
【chara 104431 face 1 (normal)】 なんにせよ、特別覚悟があっての話ではないようじゃな。
【chara 104431 face 6 (surprised)】 人の気も知らずにぽけっと言いおって……

voice: vo_adv_1262004_038
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 ──まあ、及第点としておこうかの。
【chara 104431 face 6 (surprised)】 トマトジュースのお代わりで手を打とうではないか。
【chara 104431 face 1 (normal)】 もうワンプッシュじゃ。ほれ、ぽちっとせよ。

Choice: (11) ぽちっと。
----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1262004_039
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 うむ。よきに計らおうぞ。
【chara 104431 face 1 (normal)】 今宵、午前零時に展望台に来るがよい。

voice: vo_adv_1262004_040
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 手始めに空を飛ぶ心地というのがどのようなものか、
【chara 104431 face 2 (joy)】 お主に体験させてやろうではないか。

voice: vo_adv_1262004_041
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ──で? 遅刻せずに来たのはよいが……
お主、なにゆえ箒なぞ持ってきたのじゃ。

Choice: (12) 飛ぶのに必要かと……
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1262004_042
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 それでずっと箒にまたがって待っておったのか……
【chara 104431 face 4 (sad)】 すこしばかり声をかけるのを躊躇してしまったではないか。
危うく警察沙汰じゃぞ。

voice: vo_adv_1262004_043
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ともかくその箒は不要じゃ。お主はわらわと手を繋いでさえおればよい。

voice: vo_adv_1262004_044
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 わらわにとっては空を飛ぶことなぞ、
歩いたり息をするのと同じくらい容易いことであるからのう。

Choice: (13) そんなに簡単ならどうして展望台に……?
----- Tag 13 -----
voice: vo_adv_1262004_045
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 そ、それはその……
【chara 104431 face 1 (normal)】 実を言えば、わらわも空を飛ぶのはひさびさじゃからな。

voice: vo_adv_1262004_046
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 なるべく高いところから、こう……
【chara 104431 face 2 (joy)】 助走とかつけたほうが安全かもしれぬと思って──

voice: vo_adv_1262004_047
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 え、【chara 104431 face 4 (sad)】 ええい、なんじゃその不安そうな顔は!
お主らの使っておるあのバカにやかましい飛行機なぞより、
わらわのほうがよっぽど安全、快適じゃ!

voice: vo_adv_1262004_048
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 ほれ、【chara 104431 face 4 (sad)】 さっさと手を繋がぬか。
【chara 104431 face 2 (joy)】 ……うむ。いつもよりぎゅっと強めに握っておくのじゃぞ。

voice: vo_adv_1262004_049
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ──む? こやつの手、【chara 104431 face 2 (joy)】 若干震えておらぬか?
なかなかかわいいところもあるではないか。

voice: vo_adv_1262004_050
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 ……こやつもこやつで、
いささかの勇気が必要じゃったということか。

voice: vo_adv_1262004_051
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 であれば──わらわも勇気をもって応じるほかあるまい。

voice: vo_adv_1262004_052
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 ──さて、そろそろテイクオフといこうかの。
【chara 104431 face 1 (normal)】 お主、準備はよいか?

Choice: (14) いつでも大丈夫!
----- Tag 14 -----
voice: vo_adv_1262004_053
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 よかろう。【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……おっと、忘れるところじゃった。
お主、この帽子を預かっておくがよい。

voice: vo_adv_1262004_054
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 被ったままじゃと風にさらわれてしまうかもしれぬからな。
【chara 104431 face 1 (normal)】 わらわのお気に入りの帽子じゃ。【chara 104431 face 6 (surprised)】 この手と同じように……
ゆめ、手放すでないぞ。

voice: vo_adv_1262004_055
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 では、出発じゃ。
【chara 104431 face 1 (normal)】 3……2……1──

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 イリヤが指を鳴らした次の瞬間──
猛烈な突風が吹き荒れ、{player}は思わず目を閉じた。

voice: vo_adv_1262004_056
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 ……ふふ、お主、いつまで目をつむっておるんじゃ。
瞼を開けてみよ。さすれば、生涯最高の絶景を目にすることになろうぞ。

--- Switch scene ---

story_still_126200401
voice: vo_adv_1262004_057
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 見るがよい。これこそが──
わらわのように天地を自在にする支配者の視点、
天国に最も近い景色じゃ!

Choice: (15) と、と、飛んでる!
----- Tag 15 -----
voice: vo_adv_1262004_058
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 そう慌てるでない。無作法じゃぞ。
【chara 104431 face 1 (normal)】 空を飛ぶことは、歩くことと同じくらい容易いと言ったじゃろう?

voice: vo_adv_1262004_059
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 ゆっくり、ゆっくり、足を前へと踏み出すんじゃ。
【chara 104431 face 2 (joy)】 うむ、その調子じゃぞ。コツを掴むのが早いではないか♪

voice: vo_adv_1262004_060
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 空中散歩の作法もわきまえたところで──
どうじゃ、わらわと同じ世界を目の当たりにした感想は?

Choice: (16) 街の明かりが、夜空が、すごい……!
----- Tag 16 -----
voice: vo_adv_1262004_061
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 そうじゃろうそうじゃろう♪
まばゆい街明かりの七色と、夜空に瞬く星の七色。
まるで宝石箱をひっくり返したようなこの景色……

voice: vo_adv_1262004_062
イリヤ:
【chara 104431 face 2 (joy)】 天国に最も近いという文句も頷けるじゃろう?
このような絶景、そうそう目にできるものではないぞ。

voice: vo_adv_1262004_063
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 これこそが、わらわの見ている世界。
支配者の眼から見た世界なのじゃ。

voice: vo_adv_1262004_064
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……怖くなったのであれば言うがよいぞ。
このような景色、常人からすれば足がすくむばかりじゃろうからな。

voice: vo_adv_1262004_065
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 お主が望むのであれば、すぐにでも地上に帰して──

Choice: (17) もっともっと見ていたい!
----- Tag 17 -----
voice: vo_adv_1262004_066
イリヤ:
【chara 104431 face 5 (shy)】 ……そ、そうか。
【chara 104431 face 2 (joy)】 ふふ、まったく呆れるほどのはしゃぎっぷりじゃな。

voice: vo_adv_1262004_067
イリヤ:
【chara 104431 face 5 (shy)】 {player}……お主はやはり、特別──
【chara 104431 face 2 (joy)】 いや、とんだ変わり者じゃのう。

voice: vo_adv_1262004_068
イリヤ:
【chara 104431 face 1 (normal)】 ──あれこれ思い煩っておったのが、ばかみたいじゃな。
【chara 104431 face 5 (shy)】 こやつ相手には、悪意だの境界だのは、要らぬ心配だったようじゃ。

Choice: (18) ねえ、イリヤ。
----- Tag 18 -----
voice: vo_adv_1262004_069
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……う、うん? 急にどうしたのじゃ。
【chara 104431 face 4 (sad)】 そのように切なそうな顔で、わらわをじっと見て……

voice: vo_adv_1262004_070
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 な、なんじゃ、この空気……
よもやこのタイミングで、こやつ、【chara 104431 face 5 (shy)】 愛の告白でもしようというのか!?
【chara 104431 face 6 (surprised)】 た、確かに絶好の機会やもしれぬ。しれぬが……! 

voice: vo_adv_1262004_071
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 それは予想してなかったのじゃ~……っ!
【chara 104431 face 4 (sad)】 なにも準備しておらぬぞ! ふ、服とかいつもと変わらぬし、
身支度だってなにもしてきておらぬのに……! 

voice: vo_adv_1262004_072
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 あああ、かつてないほど真剣な顔になってるのじゃ……!
【chara 104431 face 4 (sad)】 ええい、ならばわらわも! ここで覚悟を決めるほかあるまい──

Choice: (19) なんか高度が下がってない?
----- Tag 19 -----
voice: vo_adv_1262004_073
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……なんじゃと?
い、言われてみれば、なにやら大地が近いような気が──

story_still_126200402
voice: vo_adv_1262004_074
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ──しまった……! ままま、魔力が切れかけておるっ!
つ、つい格好をつけたくて……子どもの姿なのを
すっかり失念していたのじゃ~っ! 

voice: vo_adv_1262004_075
イリヤ:
【chara 104431 face 6 (surprised)】 ……わ、我が眷属よ。つかぬことを聞くのじゃが……
この近くに、どこか湖やプールであるとか……
不時着できそうな場所に心当たりはないかの?

Choice: (20) ……あそこに学校のプールがある!
----- Tag 20 -----
--- Switch scene ---

still display end
story_still_126200403
voice: vo_adv_1262004_076
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 そこじゃーーーっ!!
【chara 104431 face 6 (surprised)】 と、特に緊急事態とかではないのじゃが、【chara 104431 face 1 (normal)】 わらわ今ものすごく
水浴びがしたい気分でのう! 【chara 104431 face 4 (sad)】 急ぎそこへ向かうのじゃ!

voice: vo_adv_1262004_077
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 くっ、どんどん高度が下がっておる……!
お、お主も足をばたつかせよ!

voice: vo_adv_1262004_078
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ふんっ! ふんん~~~っ!
あああ、あとすこしじゃ! もうひと踏ん張りで──

--- Switch scene ---

still display end
voice: vo_adv_1262004_079
イリヤ:
【chara 104431 face 4 (sad)】 ──つ、冷たいのじゃぁ~~~っ!!

--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1262004_080
アメス:
【chara 190011 face 6 (surprised)】 イリヤさんって本当に吸血鬼だったのね……
【chara 190011 face 4 (sad)】 いや、あたしだってまったく信じてなかったわけじゃないけど!
【chara 190011 face 1 (normal)】 でもまさか空を飛んじゃうだなんて……

voice: vo_adv_1262004_081
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】 アストルムでは別に珍しくないけど、【chara 190011 face 4 (sad)】 現実でも空を飛ぶ人って
けっこういるの? トマトジュースにそういう作用があるのかしら?
イリヤさんが年を取らないのも、実はそのおかげだったりする?

voice: vo_adv_1262004_082
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】 うーん、謎は深まるばかりだわ。
【chara 190011 face 1 (normal)】 ただ一つ確かなのは、イリヤさんにもし弱点があるとしたら……
それはあんただってことぐらいね。

voice: vo_adv_1262004_083
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】 ……どういう意味か分からない?
そうね、あんたとの関係はイリヤさんにとって、ものすごーく大切で……
【chara 190011 face 4 (sad)】 もし失ってしまったら、ものすごーく嫌なものだってことよ。

voice: vo_adv_1262004_084
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】 傷つけないように、壊さないように……って。
あんたが思ってる何倍も、イリヤさんはあんたを大切に思ってる。
【chara 190011 face 2 (joy)】 ちょっと重いくらいだったりするかしら?

voice: vo_adv_1262004_085
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】 これだけ大切にされてるんだから、
あんたもイリヤさんのこと、末永く大切にしてあげなさいよ?
【chara 190011 face 2 (joy)】 ふふっ、それじゃあね~

--- Switch scene ---

voice: vo_adv_1262004_086
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ──冷たっ!!
【chara 126211 face 4 (sad)】 な、なんじゃ、いったいなにが起きたというんじゃ!?

voice: vo_adv_1262004_087
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 なにやら全身に冷や水を浴びせられたような寒気が……
よもや水遊びごときで、吸血鬼であるわらわが
風邪をひいてしまったというのか……?

voice: vo_adv_1262004_088
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 肌が冷たい一方で、なにやら胸のあたりが熱っぽい心地もするし……
うぅ、さっさと荷ほどきを済ませて休んだほうがよさそうじゃの。

Choice: (21) これはどこに片付ける?
----- Tag 21 -----
voice: vo_adv_1262004_089
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 うん? 【chara 126211 face 6 (surprised)】 それは……例の香水瓶が入っておった化粧箱か?

voice: vo_adv_1262004_090
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 なぜそんなものを後生大事に持って帰ってきたのじゃ……
見るだけでも忌々しい、さっさと捨てて──

voice: vo_adv_1262004_091
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ……いや。やっぱりちょっと待つのじゃ。
確か取扱説明書がついておったじゃろ。それだけ寄こすがよい。

voice: vo_adv_1262004_092
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 危難を惹きつける以外にも、はた迷惑な効能があっては敵わぬからな。
【chara 126211 face 6 (surprised)】 念のため確認しておくのじゃ。どれ……

voice: vo_adv_1262004_093
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ──『降りかかる災厄が、さながら薔薇の棘のように
魔族であるあなたと、あなたの眷属の力を試す』──

voice: vo_adv_1262004_094
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ここまでは読んでおったのう。
【chara 126211 face 4 (sad)】 しかし……そもそもこれはなんのための力試しなんじゃ? 

voice: vo_adv_1262004_095
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ──『そうしてあらゆる危難を乗り越えた先で、
貴方の傍らに最後まで残った者こそ、もはや眷属などではなく……
主従の垣根を超え、貴方の「伴侶」となるべき者なのです』……

voice: vo_adv_1262004_096
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 ………………うん? うん!?

voice: vo_adv_1262004_097
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 しっ……『親愛なるイリヤ・オーンスタイン様。
ぜひこの香水を、貴方の花婿探しにお役立てくださいませ』……?

voice: vo_adv_1262004_098
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 む──婿探しじゃとぉぉぉーーーっ!? 

voice: vo_adv_1262004_099
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 つ、つまり、この香水は……
眷属の中から、花婿となる者を、選り抜くための……
──要するに婚活アイテムということか!? 

Choice: (22) なんて書いてあるの?
----- Tag 22 -----
voice: vo_adv_1262004_100
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 ──ふんっ!!!!!!

voice: vo_adv_1262004_101
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 おーーーっと手が滑って破り捨ててしまったわ!
【chara 126211 face 1 (normal)】 いやなに、あまりにくだらぬたわごとがしたためられておったのでな……
【chara 126211 face 4 (sad)】 ま、まったく読む価値もない代物じゃ! 特にお主にはのう!

Choice: (23) じゃあこの化粧箱も……?
----- Tag 23 -----
voice: vo_adv_1262004_102
イリヤ:
【chara 126211 face 6 (surprised)】 そ、それは取っておくがよい!
【chara 126211 face 1 (normal)】 見目ばかりはわらわ好みであるし……
アカリなどに渡してやれば喜ぶかもしれぬし……

voice: vo_adv_1262004_103
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 ほ、ほれ、さっさとわらわの化粧台にしまってこぬか。
【chara 126211 face 6 (surprised)】 お主も疲れておるじゃろうから、わらわの寝室で一眠りしてもよいぞ。
【chara 126211 face 4 (sad)】 いやそうすべきじゃ! しばし時間を潰してくるがよい!

Choice: (24) じゃあお言葉に甘えて……
----- Tag 24 -----
voice: vo_adv_1262004_104
イリヤ:
【chara 126211 face 2 (joy)】 うむ、ゆっくり休むがよいのじゃ。

voice: vo_adv_1262004_105
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 ……はぁぁぁ。
あの下世話な魔族どもめ。余計な気遣いをしおって……

voice: vo_adv_1262004_106
イリヤ:
【chara 126211 face 4 (sad)】 ……そのような試金石なぞ用いずとも、
【chara 126211 face 2 (joy)】 わらわの心はすでに決まっておるわ……

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 心に決めたただ一人──
{player}の背中を見送りながら、
イリヤは赤らんだ頬をむすっと膨らませるのだった。