ユキ(儀装束) 第4話
雪と{player}は永遠の美をテーマとした撮影会を始める。写真という形ならば美しさはずっと残る。雪は自分という美を失った後世のため、大量の写真を{player}に撮らせるのだった。
-------------- situation:
100年後の世界のために
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
ある昼下がり。{player}は、
ユキに呼び出され、買い物に付き合っていた。
voice: vo_adv_1263004_000
ユキ:
【chara 126311 face 2 (joy)】
へぇ、いいね、その紫色のマニキュア。
このドレスとピッタリの色だと思わない?
【chara 126311 face 1 (normal)】
買い物かごに入れておいてくれる?
voice: vo_adv_1263004_001
ユキ:
【chara 126311 face 1 (normal)】
あと、そっちのヘアオイルも前から気になってたんだよね。
つややかに光り輝く髪になるんだって。
【chara 126311 face 2 (joy)】
それも買い物かごに入れておいて。
Choice: (1) 高そうだけどお金は大丈夫?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1263004_002
ユキ:
【chara 126311 face 2 (joy)】
ははっ、まさか。お金なんてちっともないよ。
【chara 126311 face 1 (normal)】
この前、全財産をはたいて美容液を買ったばかりだからね。
voice: vo_adv_1263004_003
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
でも、これはボクがますます美しくなるチャンスだよ?
【chara 126311 face 1 (normal)】
キミも言ったでしょ。
もっときれいになっていくボクを見ていたいって。
voice: vo_adv_1263004_004
ユキ:
【chara 126311 face 2 (joy)】
というわけで、宇宙一美しいボクからのお願いさ!
【chara 126311 face 1 (normal)】
ここの支払い、立て替えてくれないかい?
【chara 126311 face 2 (joy)】
もっと美しくなって返すからさ♪
voice: vo_adv_1263004_005
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
……って、また、急にまぶしく輝くなんて……!
【chara 126311 face 4 (sad)】
やっぱりズルいなぁ、ボクもそんなふうに輝きたいのに!
【chara 126311 face 6 (surprised)】
ドレスの力でなんとかならないかな……?
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1263004_006
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
うん、いつ来てもシンプルな部屋だね。
片付いてて結構好きだよ、キミの部屋。
voice: vo_adv_1263004_007
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
けど、ちょっとシンプル過ぎる気もするな。
【chara 100831 face 1 (normal)】
例えば壁に、ボクのポスターを貼ったりすると、
もっと華やいで、いい部屋になると思わないかい?
Choice: (2) この状態が気に入ってるから……
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1263004_008
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
ふぅん。【chara 100831 face 1 (normal)】
まあ気が向いたらいつでも言ってよ。
【chara 100831 face 2 (joy)】
何枚でもポスター用意してあげるからさ♪
voice: vo_adv_1263004_009
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
それはそうと。
【chara 100831 face 1 (normal)】
今日、ボクが来た理由……ちゃんと覚えてるよね?
voice: vo_adv_1263004_010
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
──そう、永遠の美を残すためさ!
voice: vo_adv_1263004_011
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
ボクは今日という日を楽しみにしてたんだ!
【chara 100831 face 1 (normal)】
もちろん、キミもだよね?
voice: vo_adv_1263004_012
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
じゃあ、ちょっとボクは着替えてくるよ。
キミもテーブルをどかしたりして準備を進めておいて。
voice: vo_adv_1263004_013
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
着替えてきたよ。
じゃあ始めようか──【chara 100831 face 2 (joy)】
ボクの撮影会を!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1263004_014
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
ふふっ、どうだい?
【chara 100831 face 1 (normal)】
この間も話したように、今回のテーマは永遠の美……
voice: vo_adv_1263004_015
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
そのテーマを表現するために、
ヴァンパイアをイメージした衣装を用意したのさ!
voice: vo_adv_1263004_016
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
高貴で神秘的で妖しくて……
【chara 100831 face 2 (joy)】
まさにボクにピッタリでしょ?
voice: vo_adv_1263004_017
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
さぁ、思う存分に撮って。
ありとあらゆる角度から、ボクの美をカメラに収めるんだ!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1263004_018
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
……それにしても。【chara 100831 face 1 (normal)】
撮影会のために、
短時間でずいぶん念入りに準備してくれたんだね。
voice: vo_adv_1263004_019
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
雰囲気作りのために、
直射日光が入らないようにしてあるし……
voice: vo_adv_1263004_020
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
日常感の出るパソコンやデスクもちゃんと片付けてある。
【chara 100831 face 2 (joy)】
いいね。これこそ、ボクを撮るにふさわしい舞台さ!
voice: vo_adv_1263004_021
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
ふふふ。キミを選んでよかったよ。
それでこそ、ボク専属のカメラマンさ。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1263004_022
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
……うん? 今の表情はよかったって?
【chara 100831 face 1 (normal)】
そうかい? ボクの表情はいつだって最高だけど……
voice: vo_adv_1263004_023
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
でも、そうだね。
キミと一緒にいる時だけの表情があるのかもしれない。
【chara 100831 face 5 (shy)】
なんだか、ちょっと不思議な感じだけど。
voice: vo_adv_1263004_024
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
まあいいさ。それより、バンバン撮ってよ。
【chara 100831 face 2 (joy)】
ボクの美をあまさず写真に残すためにもね!
--- Switch scene ---
Choice: (3) この大量の写真、どうするの?
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1263004_025
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
そんなの決まってるじゃないか。SNSにあげるんだよ。
それからもちろん、現像もするつもりさ。後世の人々のためにもね。
voice: vo_adv_1263004_026
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
……どういうこと、って顔してるね。
【chara 100831 face 1 (normal)】
いいよ、ボクが美しく説明してあげる。
voice: vo_adv_1263004_027
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
いくらボクが美しくて、この世の存在とは思えないとはいえ、
【chara 100831 face 6 (surprised)】
さすがに100年後には多分、死んじゃってるだろう?
voice: vo_adv_1263004_028
雪:
【chara 100831 face 4 (sad)】
100年後の世界の人たちってかわいそうでならないよね。
ボクという絶対的な美を失った世界を生きなきゃいけないんだから。
voice: vo_adv_1263004_029
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
けれど、未来の人々にだって救いはあるとも。
voice: vo_adv_1263004_030
雪:
【chara 100831 face 4 (sad)】
心の底から残念だけど、
ボクの肉体はいつか終わりを迎える。【chara 100831 face 1 (normal)】
だけど──
voice: vo_adv_1263004_031
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
写真やデータという形でなら、
ボクの美しさはいつまでだって残せる。
voice: vo_adv_1263004_032
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
そう、つまり。【chara 100831 face 2 (joy)】
永遠にボクの美を残すことができるんだ。
【chara 100831 face 1 (normal)】
それもある種の『永遠の美』でしょ?
voice: vo_adv_1263004_033
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
だからボクはSNSに写真をアップするのさ。
今を生きる地球上のみんなのため。【chara 100831 face 2 (joy)】
そして、後の世のためにね!
voice: vo_adv_1263004_034
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
それこそが、
美の化身としての義務なのさ♪
voice: vo_adv_1263004_035
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
さぁ、わかったら、もっともっと撮って!
【chara 100831 face 1 (normal)】
未来永劫残る写真になるんだ、キミも責任重大だよ!
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_1263004_036
雪:
【chara 100831 face 5 (shy)】
ああ……なんてことだ!
どの写真も全て美し過ぎる!
voice: vo_adv_1263004_037
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
こんなにも尊い至宝をSNSにあげるんだ。
【chara 100831 face 2 (joy)】
世界はボクに感謝して、
今日という日を記念日にしてもいいぐらいだよね。
voice: vo_adv_1263004_038
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
それにしても。
ヴァンパイア風の衣装にしたのは大正解だったね。
voice: vo_adv_1263004_039
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
おかげで今回のテーマ、
『永遠の美』を完璧に表現できたよ。
voice: vo_adv_1263004_040
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
ヴァンパイアは、永遠に生きて、
永遠に美しくあり続ける……そういう存在だからね。
voice: vo_adv_1263004_041
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
実はちょっとだけ憧れてるんだ。そんな耽美な生き物にさ。
【chara 100831 face 1 (normal)】
それも、あの衣装を選んだ理由の一つさ。
voice: vo_adv_1263004_042
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
もし本当に吸血鬼がいるのなら、ぜひ会ってみたいな。
【chara 100831 face 2 (joy)】
ボクほどではないとはいえ、きっと美しいんだろうね。
Choice: (4) いるよ、吸血鬼の知り合い。
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1263004_043
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
へぇ。吸血鬼が実在するって?
他の人が聞いたら笑うかもしれないよ。
voice: vo_adv_1263004_044
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
もちろん、ボクはキミのこと信じるけどね。
voice: vo_adv_1263004_045
雪:
【chara 100831 face 5 (shy)】
だって、そうだろう? ボクのような
本来この世にあってはならないほどの美が実在しているんだもの。
voice: vo_adv_1263004_046
雪:
【chara 100831 face 1 (normal)】
吸血鬼ぐらいいたっておかしくない。
ボクはそう思うよ。
voice: vo_adv_1263004_047
雪:
【chara 100831 face 6 (surprised)】
……というか、ボクも吸血鬼になりたい!
【chara 100831 face 1 (normal)】
その人のこと、紹介してよ!
voice: vo_adv_1263004_048
雪:
【chara 100831 face 2 (joy)】
そしてボクは永遠の美を手に入れるんだ!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1263004_049
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
はい、この夢はここまで。
【chara 190011 face 1 (normal)】
で、この後、ユキちゃんはどうなったかっていうと……
voice: vo_adv_1263004_050
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
結局、吸血鬼は鏡に映らないって、
あんたは親切心でユキちゃんに教えてあげるのよ。
voice: vo_adv_1263004_051
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
その言葉でユキちゃんはやる気を失って、
吸血鬼になるのを諦めるの。
voice: vo_adv_1263004_052
アメス:
【chara 190011 face 6 (surprised)】
つまり、この前の事件と同じような結末になったってわけ。
とんだ偶然よね。
voice: vo_adv_1263004_053
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
ところで。今の世界を生きる人たちや、
100年後の人のために写真を残そうとするなんて……
【chara 190011 face 6 (surprised)】
かなりスケールの大きな考え方をするわよね、ユキちゃん。
voice: vo_adv_1263004_054
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
それもこれも、美への信念を持っているから。
【chara 190011 face 1 (normal)】
あの子は案外、強い子なのよ。
voice: vo_adv_1263004_055
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
とはいえ。お金遣い荒いのが玉に瑕だけど。
【chara 190011 face 6 (surprised)】
ユキちゃんのそういうところ、ちゃんと注意して見てあげてね?
voice: vo_adv_1263004_056
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
そうしないと、本当にあの子無一文になりかねないから。
【chara 190011 face 1 (normal)】
じゃ、頼んだわよ。バイバーイ♪
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1263004_057
ユキ:
【chara 126311 face 1 (normal)】
やぁ、お目ざめかい? また不思議な夢を見ちゃったね。
【chara 126311 face 2 (joy)】
ふふ、夢の中のボクも美しかったなぁ。
voice: vo_adv_1263004_058
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
……にしても。なにか忘れてるような……
【chara 126311 face 1 (normal)】
ああ、そうだ。買い物の途中だったね。で、お金が足りないんだった。
voice: vo_adv_1263004_059
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
……なんだって、無駄遣いはよくない?
それにまだ使ってないコスメもたくさんあるでしょ、だって?
voice: vo_adv_1263004_060
ユキ:
【chara 126311 face 1 (normal)】
どうやらわかってないようだね。欲しいものはすぐに手に入れる。
ストレスを溜めないことだって美には大事なんだよ。
Choice: (5) ごめん、僕もお金なくて……
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1263004_061
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
む……それなら仕方ないね。
【chara 126311 face 1 (normal)】
じゃあ、最終手段といこう。
voice: vo_adv_1263004_062
ユキ:
【chara 126311 face 1 (normal)】
ねぇ、店主さん。この商品、
取り置きしてもらってもいいかい?
voice: vo_adv_1263004_063
店主:
【chara 413 face 6 (surprised)】
ごめんなさいね。ウチではそういうのお断りしてるの。
【chara 413 face 4 (sad)】
ユキちゃん、常連さんだからひいきにしてあげたいんだけどね。
voice: vo_adv_1263004_064
店主:
【chara 413 face 2 (joy)】
お金がたまったらまた来てね。待ってるから。
voice: vo_adv_1263004_065
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
なっ……! 【chara 126311 face 4 (sad)】
うう、諦めるしかないっていうのか……!?
欲しかったのに……!
voice: vo_adv_1263004_066
ユキ:
【chara 126311 face 4 (sad)】
はぁ……今、こうして思い出しても残念だよ。
きっとお金がたまる頃には売り切れちゃってるんだ……
サヨナラ、ボクに相応しい、運命のマニキュアとヘアオイル……
Choice: (6) ……これから撮影会をしない?
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1263004_067
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
へ、急にどうしたのさ?
【chara 126311 face 1 (normal)】
……ああ、もしかしてボクを慰めようとしているの?
voice: vo_adv_1263004_068
ユキ:
【chara 126311 face 2 (joy)】
……ふふ、そういうことならキミの提案に乗ってあげるよ。
【chara 126311 face 1 (normal)】
もちろん、撮影会のカメラマンはキミだよね?
voice: vo_adv_1263004_069
ユキ:
【chara 126311 face 6 (surprised)】
もう、うろ覚えだけど、【chara 126311 face 1 (normal)】
たしか夢の中でも、
ボクの美しさを残すために、写真を撮ってた気がするんだ。
voice: vo_adv_1263004_070
ユキ:
【chara 126311 face 2 (joy)】
よし、じゃあいこうか!
100年後の人も魅了するくらいきれいに撮ってよね?
voice: vo_adv_1263004_071
ユキ:
【chara 126311 face 5 (shy)】
──もっとも、どう撮ろうとボクは美しいんだけどね♪
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
そして、その後。{player}は、
ユキが満足いくまで写真を撮り続けるのだった。