エリス 第3話
{player}とともにランドソルへとやってきたエリスは、過去の記録を参考に彼との時間を過ごしていた。するとそこにエリスの恋心を見抜いた少女が現れる。少女の助言を聞いたエリスは……?
-------------- situation:
節介
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
ある日のランドソル。
人々で賑わう繁華街の一角に
{player}とエリスがたたずんでいた。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
二人は、『裏世界』の出入り口とランドソルを繋ぐ転移魔法陣を利用し、
ランドソルへとやってきたのだった。
voice: vo_adv_1290003_000
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……人が……多いね。
Choice: (1) ちょっと賑やかすぎるかな……?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1290003_001
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
テミス銀嶺に比べると、ちょっとザワザワしているけれど……
【chara 129011 face 1 (normal)】
大丈夫だよ。
その分、気温は暖かいし舗装されていて歩きやすいから。
voice: vo_adv_1290003_002
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
……ありがとう、騎士クン。
わたしのことを気遣ってくれて。
voice: vo_adv_1290003_003
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
それじゃあ……
お散歩、しようか。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
{player}に連れられてランドソルの街を歩きながら
エリスは過去を思い返していた。
voice: vo_adv_1290003_004
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……ランドソル。
この世界における、騎士クンの活動の拠点。
voice: vo_adv_1290003_005
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
知らない街ではない。
数えきれないほど、記録で目にしてきた。
voice: vo_adv_1290003_006
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……とはいえ。
こうして歩くのは……はじめて。
voice: vo_adv_1290003_007
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
何も思うところがない、というわけでは……ない。
voice: vo_adv_1290003_008
エリス:
【chara 129011 face 10 (special_d)】
わたしが閉じ込められていたソルの塔から……
ここはあまりに近くて、【chara 129011 face 4 (sad)】
同時に遠い場所だった。
voice: vo_adv_1290003_009
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
この街の至る所に、騎士クンの痕跡がある。
【chara 129011 face 4 (sad)】
あなたが……わたし以外の誰かと、絆を深めていった痕跡が。
voice: vo_adv_1290003_010
エリス:
【chara 129011 face 10 (special_d)】
……それに。
わたしたちの再会の痕跡も。
still display end
voice: vo_adv_1290003_011
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
……あのときとは、随分と状況が変わってしまったけれど……
voice: vo_adv_1290003_012
エリス:
【chara 129011 face 10 (special_d)】
そうでもなければ。
今、騎士クンとここにいることはできなかった。
voice: vo_adv_1290003_013
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
わたしの願いが果たされていれば。
ここ一面は、破壊と炎に呑まれていたのだから。
voice: vo_adv_1290003_014
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
そのこともまた……事実。
voice: vo_adv_1290003_015
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
この事実を、どう受け止めればいいのか……
悩ましい。
voice: vo_adv_1290003_016
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
ただ……
Choice: (2) エリスさん、次はこっちに行ってみよう。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1290003_017
エリス:
【chara 129011 face 1 (normal)】
……うん。
voice: vo_adv_1290003_018
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
楽しそうな騎士クンを間近で見ていられることだけは。
うれしいと、思える。
voice: vo_adv_1290003_019
エリス:
【chara 129011 face 1 (normal)】
今のわたしには、それで十分。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
しばらくの間、街歩きを楽しんだ{player}とエリス。
二人は休憩を兼ね、とある飲食店を訪れていた。
voice: vo_adv_1290003_020
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
………
voice: vo_adv_1290003_021
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
ごめんね、騎士クン。
もう少しだけ注文を待ってくれる?
Choice: (3) ゆっくり選んで。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1290003_022
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
ありがとう。
voice: vo_adv_1290003_023
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
……しかし、どうするべきか……
voice: vo_adv_1290003_024
エリス:
【chara 129011 face 10 (special_d)】
過去、騎士クンがこの店を訪れた際に注文した品……
気に入った様子を見せていた品……そのどれも把握している。当然。
【chara 129011 face 7 (special_a)】
ここは同じものを選び、後追いでも感覚を共有しておきたい。
voice: vo_adv_1290003_025
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……だからといって。
この場でその全てを注文することは現実的ではない。
【chara 129011 face 7 (special_a)】
最もふさわしいものを選択する必要がある。
voice: vo_adv_1290003_026
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
今日はこれからも一緒に過ごすのだから……
【chara 129011 face 7 (special_a)】
匂いが強いものは避けたい。それから口を大きく開く必要があるものも。
量が多すぎるものも、やめておこう。行動に支障をきたす恐れがある。
voice: vo_adv_1290003_027
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
そもそも……
わたしの肉体は、どれだけのエネルギーを必要としているのだろう。
voice: vo_adv_1290003_028
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
潤沢な魔力は少し工夫するだけで、飢えと渇きを忘れさせる。
そして、ミネルヴァが用意した修復の装置にもエネルギーが満ちていた。
……以前も現在も、わたしは空腹を感じたことがない。
voice: vo_adv_1290003_029
エリス:
【chara 129011 face 10 (special_d)】
空腹を知らない以上、憶測で動くことは危険。
【chara 129011 face 7 (special_a)】
ここは飲み物のみにとどめておくのがいいだろう。
【chara 129011 face 4 (sad)】
……しかし、飲み物に限ってもなお選択肢が多い。
voice: vo_adv_1290003_030
エリス:
【chara 129011 face 3 (anger)】
……ならば……
voice: vo_adv_1290003_031
エリス:
【chara 129011 face 1 (normal)】
……騎士クンのオススメはどれかな?
飲み物だけでいいのだけれど……
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
こうして。
エリスは無事にはじめての注文をすることに成功したのだった。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
そして数十分後……
{player}がトイレのために離席したテーブルでは
エリスが一人、紅茶のカップを口に運んでいた。
voice: vo_adv_1290003_032
エリス:
【chara 129011 face 1 (normal)】
……美味しい……
voice: vo_adv_1290003_033
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
……と、感じている。
きっとこの感覚は正しい。
騎士クンのおすすめなのだから、間違いない。
voice: vo_adv_1290003_034
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
……ふふっ。
voice: vo_adv_1290003_035
???:
【chara 1 face 1 (normal)】
──うふふ♪
その紅茶を選ぶなんて、なかなかお目が高いですわね?
voice: vo_adv_1290003_036
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……ん……?
voice: vo_adv_1290003_037
???:
【chara 1 face 1 (normal)】
少々お邪魔しますわ。
よいしょっと。
voice: vo_adv_1290003_038
???:
【chara 211 face 1 (normal)】
ふふっ。
ごきげんよう。
麗しいお姉さま。
voice: vo_adv_1290003_039
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……子ども?
voice: vo_adv_1290003_040
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
……どこかであったかしら。
voice: vo_adv_1290003_041
???:
【chara 211 face 2 (joy)】
うふふ、はじめましてですわ♪
【chara 211 face 1 (normal)】
どうかそんなに身構えないでくださいまし?
voice: vo_adv_1290003_042
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
……敵意はない。魔力も感じられない。
変貌大妃の変装というわけでもなさそうね。
【chara 129011 face 6 (surprised)】
ただのヒューマンの子どもか……
voice: vo_adv_1290003_043
おませな少女:
【chara 211 face 4 (sad)】
突然、お声がけして申し訳ありません。
【chara 211 face 6 (surprised)】
ただ、お姉さまたちのご様子を見ていて……
【chara 211 face 1 (normal)】
少しだけ、おせっかいをしたくなってしまいまして。
voice: vo_adv_1290003_044
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
おせっかい……?
voice: vo_adv_1290003_045
おませな少女:
【chara 211 face 6 (surprised)】
……お姉さま。
あなたは恋をされていますわね?
voice: vo_adv_1290003_046
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……っ?
voice: vo_adv_1290003_047
おませな少女:
【chara 211 face 2 (joy)】
わたくしには分かりますの。
敬愛する祖父から、教えを受けていますので♪
voice: vo_adv_1290003_048
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
……孫に妙なことを吹き込む祖父がいたものね。
voice: vo_adv_1290003_049
おませな少女:
【chara 211 face 6 (surprised)】
妙なことだなんて、とんでもありませんわ!
おじいさま──こほん。【chara 211 face 1 (normal)】
祖父は、ランドソルの愛の使者ですの。
ですから孫のわたくしも、みなさまの愛と恋を応援していますのよ。
voice: vo_adv_1290003_050
おませな少女:
【chara 211 face 6 (surprised)】
それで失礼ながら……
お姉さまたちのご様子を拝見させていただきました。
【chara 211 face 1 (normal)】
そしてはっきりと感じたのです。恋のつぼみの気配を……!
voice: vo_adv_1290003_051
エリス:
【chara 129011 face 4 (sad)】
……ませた子どもね。
他人の関係に口を出すのはやめておきなさい。
【chara 129011 face 7 (special_a)】
向こうでココアでも飲んでおくことね。
voice: vo_adv_1290003_052
おませな少女:
【chara 211 face 4 (sad)】
お気を悪くされたのなら謝りますわ。
【chara 211 face 6 (surprised)】
……ですが、どうしても気になってしまいましたの。
voice: vo_adv_1290003_053
おませな少女:
【chara 211 face 6 (surprised)】
お姉さまからは深い愛と……
【chara 211 face 4 (sad)】
同時に恋を恐れているような。
【chara 211 face 6 (surprised)】
複雑な想いを感じたものですから。
voice: vo_adv_1290003_054
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
…………!
【chara 129011 face 3 (anger)】
知ったようなことを……
voice: vo_adv_1290003_055
おませな少女:
【chara 211 face 1 (normal)】
祖父はこう言っていましたわ──
『瞳を閉じていても、バラの香りは消せない。愛はそれと同じ。
一度咲いた愛の花を、なかったことにはできない』──と。
voice: vo_adv_1290003_056
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
…………
voice: vo_adv_1290003_057
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
……大したことを言うのね。
あなたの祖父は。
voice: vo_adv_1290003_058
おませな少女:
【chara 211 face 2 (joy)】
お褒めの言葉、ありがとうございます♪
きっと祖父も喜びますわ。
voice: vo_adv_1290003_059
エリス:
【chara 211 face 1 (normal)】
【chara 129011 face 7 (special_a)】
……たとえ、過去にどんなことをしていても。
どれほど相手を傷つけてしまったとしても。
その言葉は当てはまると……【chara 129011 face 10 (special_d)】
あなたの祖父は言っていたの?
voice: vo_adv_1290003_060
おませな少女:
【chara 211 face 6 (surprised)】
しょ、少々お待ちくださいまし?
思い出しますわ……【chara 211 face 4 (sad)】
ええと……
voice: vo_adv_1290003_061
おませな少女:
【chara 211 face 1 (normal)】
ああ、思い出しましたわ! 祖父はこう言っていました──
『赤いバラも黒いバラも、バラはバラ。そして愛は愛。
互いを思いやる気持ちがあれば、バラは必ず咲き誇る』──と。
voice: vo_adv_1290003_062
おませな少女:
【chara 211 face 1 (normal)】
ですから……つぼみが花開くかどうかは、お姉さまの心次第かと。
【chara 211 face 2 (joy)】
お役に立てましたかしら♪
voice: vo_adv_1290003_063
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……わたしの心次第……そう……
voice: vo_adv_1290003_064
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
……悪くはなかったわ。
voice: vo_adv_1290003_065
おませな少女:
【chara 211 face 2 (joy)】
うふふ、それはなによりです──
【chara 211 face 6 (surprised)】
あら? 今、入口に人影が……あれは……!
voice: vo_adv_1290003_066
少女の祖父:
【chara 1 face 1 (normal)】
我が麗しの孫娘。
お迎えに参りましたよ。
voice: vo_adv_1290003_067
おませな少女:
【chara 211 face 1 (normal)】
おじいさま!
【chara 211 face 2 (joy)】
すぐに参りますわっ!
voice: vo_adv_1290003_068
おませな少女:
【chara 211 face 1 (normal)】
……お姉さま、あなたの恋が実ることをお祈りしています。
【chara 211 face 2 (joy)】
ごきげんようっ!
voice: vo_adv_1290003_069
少女の祖父:
【chara 1 face 1 (normal)】
随分と待たせてしまいましたね。
用事が手間取ってしまって……
寂しくはありませんでしたか?
voice: vo_adv_1290003_070
おませな少女:
【chara 211 face 2 (joy)】
ちっとも!
わたくしも、おじいさまのように愛の使者をしていましたから♪
voice: vo_adv_1290003_071
少女の祖父:
【chara 1 face 1 (normal)】
ふふふ、それは素晴らしいことをしましたね。
では、まずバラを求めにいきましょうか。
あなたの行動と、未来の恋人たちのために……
voice: vo_adv_1290003_072
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
あの男……いつかの記録の中で見たような……
Choice: (4) お待たせ。
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1290003_073
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
騎士クン……
【chara 129011 face 1 (normal)】
ううん、待ってないよ。
Choice: (5) 誰か、知り合いがいたの?
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1290003_074
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
……知り合いじゃないよ。
【chara 129011 face 10 (special_d)】
事情も知らないただの第三者。
Choice: (6) ?
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1290003_075
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
ふふ、なんでもないよ。
気にしないで。
voice: vo_adv_1290003_076
エリス:
【chara 129011 face 1 (normal)】
……ね、騎士クン。
この後のことだけれど……
voice: vo_adv_1290003_077
エリス:
【chara 129011 face 6 (surprised)】
わたしが行きたいところに、行ってみても……いいかな?
【chara 129011 face 1 (normal)】
実は、気になっている店がランドソルにはいくつかあって。
Choice: (7) もちろん。
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1290003_078
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
……ありがとう。
voice: vo_adv_1290003_079
エリス:
【chara 129011 face 10 (special_d)】
別にあの子どもの言葉に影響されたわけではないけれど。
【chara 129011 face 1 (normal)】
騎士クンは、わたしと過ごす時間を求めてくれている。
思い出を増やそうとしてくれている。
voice: vo_adv_1290003_080
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
騎士クンは……わたしたちの未来を、見てくれている。
voice: vo_adv_1290003_081
エリス:
【chara 129011 face 7 (special_a)】
……それなら。
わたしも同じように、踏み出さないと。
voice: vo_adv_1290003_082
エリス:
【chara 129011 face 10 (special_d)】
騎士クンのことを知るには……
自分たちで増やしていくしかないのだから。
【chara 129011 face 1 (normal)】
……そう。二人の、思い出を……
voice: vo_adv_1290003_083
エリス:
【chara 129011 face 1 (normal)】
それじゃあ……
行こうか。
voice: vo_adv_1290003_084
エリス:
【chara 129011 face 2 (joy)】
ついてきて、騎士クン。
ふふっ。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
こうして、二人の時間はゆっくりと過ぎていくのだった……