エキドナ(サマー) 第4話
{player}が気に入ったからと契約を持ち掛けるエキドナ。しかし全貌を明かしていないその契約をアメスに止められ、エキドナは「一旦引いておくとしよう」と不敵にその場を去るのであった。
-------------- situation:
魔女との契約
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
覇瞳皇帝との茶会を果たしたエキドナ。
好奇心を満たすため異世界を観察する彼女は、再び海を訪れていた。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1320004_000
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
やあ。来ると思っていたよ。
Choice: (1) どうしてまた海に?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1320004_001
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
君を待っていたのさ。
どうやら君はこの時期、海辺でのアルバイトが多いようだったからね。
voice: vo_adv_1320004_002
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
その様子からすると、アルバイトはもう終わっているようだ。
【chara 132011 face 2 (joy)】
もちろん、終わりを見計らって声を掛けているよ。
【chara 132011 face 4 (sad)】
もう肉体労働はごめんだからね。
voice: vo_adv_1320004_003
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
自分に何かまだ用事があるのかと疑問に思っている顔だね。
それも無理はないが。
voice: vo_adv_1320004_004
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
お察しの通り、用事があるんだ。
【chara 132011 face 1 (normal)】
前回はアルバイトに時間を費やしてしまったからね。
voice: vo_adv_1320004_005
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
今度は、娯楽としての海を知りたい。
voice: vo_adv_1320004_006
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
簡単に言うと──【chara 132011 face 2 (joy)】
君と一緒に過ごしたいのさ。
Choice: (2) 任せて。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1320004_007
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
相変わらず躊躇がない返答だ。
【chara 132011 face 2 (joy)】
では、よろしく頼むよ。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1320004_008
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
……まずは準備体操、か。
voice: vo_adv_1320004_009
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
動く前に体の可動域を広げるわけだね。
【chara 132011 face 4 (sad)】
理屈はわかる。
voice: vo_adv_1320004_010
エキドナ:
【chara 132011 face 4 (sad)】
でもこの、ラジオ体操とやら……
運動量が、多すぎないかな……
voice: vo_adv_1320004_011
エキドナ:
【chara 132011 face 4 (sad)】
ちゃんとやらないとダメ?
思ったより形にこだわるんだな、君は……
voice: vo_adv_1320004_012
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
なるほど。【chara 132011 face 1 (normal)】
海での娯楽の基本は、海に入ることになるのか。
voice: vo_adv_1320004_013
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
運動そのものの快感と、熱気を和らげる水中の清涼感。
【chara 132011 face 2 (joy)】
この二つを同時に得るというのは確かに海という場所での最善の娯楽だ。
【chara 132011 face 1 (normal)】
ボクのいた世界でもそれ自体はあるしね。
voice: vo_adv_1320004_014
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
問題はこのソルテを含んだ水だ。
【chara 132011 face 4 (sad)】
これがどのような影響を与えるのかが
予測できない部分だけど……
voice: vo_adv_1320004_015
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
…………
voice: vo_adv_1320004_016
エキドナ:
【chara 132011 face 4 (sad)】
……ぶくぶく……
voice: vo_adv_1320004_017
エキドナ:
【chara 132011 face 4 (sad)】
浮力が高まることで浮くのは容易になる反面、
波による影響も考慮にいれないとさっきのボクみたいに
あえなく沈んでしまう結果となるのか。助けてくれて礼を言うよ。
voice: vo_adv_1320004_018
エキドナ:
【chara 132011 face 4 (sad)】
それに、思ったよりも疲労感があるね。
どうやら泳ぐというのはボク向きではないようだ。
voice: vo_adv_1320004_019
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
この砂浜では何をするんだい?
君が汗をかきながらここのごみを拾っていたのも、
誰か利用する者がいるからのはずだ。
voice: vo_adv_1320004_020
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
ビーチベースボール、ビーチバレー、ビーチフラッグス……
どれも初めて聞く言葉だ。
voice: vo_adv_1320004_021
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
興味は尽きないが、
どれも二人だと難しいということであれば仕方ないね。
【chara 132011 face 2 (joy)】
あとで誰かがやっているのを見せてもらうことにしよう。
voice: vo_adv_1320004_022
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
他にも……砂遊びも海特有のものがあるのかい?
【chara 132011 face 4 (sad)】
……え? 横たわった人間の体に砂を掛けて埋める?
voice: vo_adv_1320004_023
エキドナ:
【chara 132011 face 4 (sad)】
……拷問と遊びを混同してない?
voice: vo_adv_1320004_024
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
あっという間に夜になってしまった。
【chara 132011 face 1 (normal)】
時間は有限だとつくづく思い知らされるね。
voice: vo_adv_1320004_025
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
色々と案内してくれてありがとう。
voice: vo_adv_1320004_026
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
海……ただの大量の水が集まっているだけではない、
様々な側面を見せてくれる場所だ。
【chara 132011 face 1 (normal)】
それというのも君という案内人がいたからかもしれないね。
Choice: (3) 僕も楽しかった。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1320004_027
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
それはよかった。
【chara 132011 face 1 (normal)】
ボクといることが楽しいと言ってくれる人物は貴重だよ。
voice: vo_adv_1320004_028
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
ボクも少しは君と歩み寄れた気がするよ。
そうだね、以前君が言っていた友達というやつかな。
voice: vo_adv_1320004_029
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
それで……
voice: vo_adv_1320004_030
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
ボクからひとつ、提案があるんだ。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1320004_031
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
──ボクと、契約を交わしてくれないだろうか?
Choice: (4) 契約?
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1320004_032
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
そう、契約だ。協力関係を結ぶと言い換えてもいい。
【chara 132011 face 1 (normal)】
知っての通りボクは己が知識の探求に関してはおよそ欲望の上限がない。
それ故、君が知らないこと、知り得ないことも多く識っている。
voice: vo_adv_1320004_033
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
ボクと契約してくれれば、ボクはこの知識全てをもって
君の望むことに答えを与えよう。
【chara 132011 face 2 (joy)】
記憶喪失である君の助けになれると断言しよう。
voice: vo_adv_1320004_034
エキドナ:
【chara 132011 face 6 (surprised)】
なぜそんな契約が必要なのか、疑問に思うこともあるかもしれない。
【chara 132011 face 4 (sad)】
しかし考えてもみてくれ。
ボクは本来はこの世界の住人じゃないんだ。
voice: vo_adv_1320004_035
エキドナ:
【chara 132011 face 4 (sad)】
いつ、どの時点でこの貴重な繋がりが途切れ、
この世界から退去することになるかはわからない。
voice: vo_adv_1320004_036
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
だからこそこの出会いを、確かなものとして残しておきたいんだ。
voice: vo_adv_1320004_037
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
それは絆と呼んでもいいかもしれない。
君とボクとがこの出会いを通じて、夏の海で、育んできた絆を、
契約という形に残して永遠のものとしたいんだよ。
voice: vo_adv_1320004_038
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
これはかなり勇気を持って発言してるんだぜ──
【chara 132011 face 1 (normal)】
ボクだって女の子なんだ。
voice: vo_adv_1320004_039
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
ボクは君が気に入った。君の可能性に魅了されてしまった。
【chara 132011 face 2 (joy)】
恥ずかしげもなく運命という言葉を使うよ。
ずっと君を視ていたい。君の見るものを、特等席で視ていたい。
voice: vo_adv_1320004_040
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
君がボクを友達と呼んでくれたこと。
本当に嬉しく思っている。
voice: vo_adv_1320004_041
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
君はこの世界において『未知』の塊だ。
ボクの好奇心を満たす甘い果実だ。
voice: vo_adv_1320004_042
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
ボクは君を視ている。
君という『未知』を一時だけのものにしておきたくない。
その代わりに、君を導く標となる。
voice: vo_adv_1320004_043
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
どうかな……?
Choice: (7) いいよ──
Choice: (8) えっと……
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1320004_044
エキドナ:
【chara 132011 face 1 (normal)】
君は今までもボクの願いを何度も聞き入れてくれたよね?
その結果、君に不利益を与えたことはないはずだ。
今回も同様に考えてくれればいいんだ──
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1320004_045
アメス:
【chara 190011 face 3 (anger)】
──その契約、待ちなさい。
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_1320004_046
エキドナ:
【chara 132011 face 2 (joy)】
おや。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1320004_047
アメス:
【chara 190011 face 3 (anger)】
繰り返すけど、待ったをかけるわ。
その契約、あたしは認めない。
voice: vo_adv_1320004_048
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
あんたも、何でもかんでも頷くんじゃないわよ。
【chara 190011 face 3 (anger)】
どう考えたって怪しさ満点じゃないの。
voice: vo_adv_1320004_049
エキドナ:
【chara 132012 face 1 (normal)】
……思ったよりも早い介入だ。
どうやらボクが思っていたよりもアメスは彼に執心しているようだ。
見かけによらず色男だね、君は。
voice: vo_adv_1320004_050
アメス:
【chara 190011 face 3 (anger)】
勝手なことしてんじゃないわよ、エキドナ。
多少の動きなら許すけど、
{player}に手を出すというなら黙っておけないわ。
voice: vo_adv_1320004_051
エキドナ:
【chara 132012 face 2 (joy)】
手を出す、とは誤解を招く言い回しだね。
【chara 132012 face 1 (normal)】
ボクはただ、彼に契約を持ち掛けただけだよ?
voice: vo_adv_1320004_052
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
その契約とやら、
ちゃんとした説明がなされていないように見えたけど?
voice: vo_adv_1320004_053
エキドナ:
【chara 132012 face 1 (normal)】
ボクが契約を持ちかけた経緯と、
その結果ボクたちが得るものに関しては十分に説明をしたつもりだよ。
【chara 132012 face 2 (joy)】
魔女の契約は大切なものだ。嘘は吐かない。
voice: vo_adv_1320004_054
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
あんたは、確かに何を得るかは話した。
【chara 190011 face 3 (anger)】
けど──失う可能性があるものについては説明してないわ。
voice: vo_adv_1320004_055
アメス:
【chara 190011 face 3 (anger)】
デメリットの説明がない契約なんて、見過ごすわけにいかない。
voice: vo_adv_1320004_056
エキドナ:
【chara 132012 face 1 (normal)】
……目的を達成するためには、何かを失うこともある。
それはボクの契約の結果なのかな?
どのような道を通っても、そのようにしか辿り着けない場合もある。
voice: vo_adv_1320004_057
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
具体性のない言葉で誤魔化すのはやめなさい。
【chara 190011 face 1 (normal)】
あんたはこの世界を観測するための『目』が欲しいだけでしょ?
voice: vo_adv_1320004_058
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
都合良く自分の助言に従ってくれる、
あんたの実験に付き合ってくれる『目』が。
voice: vo_adv_1320004_059
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
それにね、約束事をする時になって初めて、
絆なんてものを持ち出すやつのことを信用しちゃだめよ。
【chara 190011 face 1 (normal)】
あんたも覚えておきなさい。
voice: vo_adv_1320004_060
エキドナ:
【chara 132012 face 4 (sad)】
……やれやれ、
こうも楔を打ち込まれてしまったら仕方ないかな。
【chara 132012 face 1 (normal)】
アメス──君もなかなか興味深いね。
voice: vo_adv_1320004_061
アメス:
【chara 190011 face 1 (normal)】
それはどうも。でも契約はお断りよ。
【chara 190011 face 2 (joy)】
悪いけど──
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1320004_062
アメス:
【chara 190011 face 2 (joy)】
──こいつを導くのも見守るのも、あたしの役目よ。
voice: vo_adv_1320004_063
エキドナ:
【chara 132012 face 6 (surprised)】
……そういうことか。
voice: vo_adv_1320004_064
エキドナ:
【chara 132012 face 2 (joy)】
残念だけど、ここは退散するしかなさそうだね。
【chara 132012 face 1 (normal)】
今日のところは。
voice: vo_adv_1320004_065
アメス:
【chara 190011 face 4 (sad)】
エキドナ。
あんた……何を企んでいるの?
voice: vo_adv_1320004_066
エキドナ:
【chara 132012 face 2 (joy)】
──ボクは『強欲の魔女』なんだよ?
ボクの欲する全てを手に入れるための勤勉は惜しまないのさ。
voice: vo_adv_1320004_067
エキドナ:
【chara 132012 face 1 (normal)】
というわけだ。
ボクは立ち去るとしよう。
【chara 132012 face 4 (sad)】
君に疑念を抱かれたままなのは残念だけど……
Choice: (9) またどこかで。
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1320004_068
アメス:
【chara 132012 face 6 (surprised)】
【chara 190011 face 4 (sad)】
あんたってやつは……
voice: vo_adv_1320004_069
エキドナ:
【chara 132012 face 2 (joy)】
──ふふ。疑念など、心配する必要なかったみたいだね。
voice: vo_adv_1320004_070
エキドナ:
【chara 132012 face 2 (joy)】
悪い魔女も君の前では形無しだ。
voice: vo_adv_1320004_071
エキドナ:
【chara 132012 face 1 (normal)】
それじゃあまたいつか会いに来ることにしよう。
今度は君を、ボクの茶会にお招きしたいものだね。
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
気が付くと、その場に彼女の姿はなかった。
初めからそこには何もなかったかのように。
『強欲の魔女』エキドナは、去っていったのであった。