グレイス 第3話
心に動揺を感じるグレイスは、魔物討伐を装い{player}を連れ出す。けじめのためと槍を抜き襲い掛かるグレイス。だが{player}は、グレイスに敵意はなく、ふざけているだけと気付いた。
-------------- situation:
戦慄！ 襲い来る暗黒幽霊
--------------
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
ある夜、屋敷のホールにて。
物憂げに何かを考えるグレイスの姿があった。
voice: vo_adv_1330003_000
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
…………
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1330003_001
デュラン：
【chara 52612 face 1 (normal)】
……噂では、騎士の少年と懇意にしているとか。
どうなんだグレイス？
voice: vo_adv_1330003_002
デュラン：
【chara 52612 face 1 (normal)】
ヴァイオレット姫を守る。
その職責に影響を及ぼすようであれば、
浮ついた男女交際など断じて認める訳にはいかん。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1330003_003
グレイス：
【chara 133012 face 4 (sad)】
……言われるまでもない。
voice: vo_adv_1330003_004
グレイス：
【chara 133012 face 3 (anger)】
っ。
voice: vo_adv_1330003_005
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
どうどう。ご苦労さま、ブロッケン。
ブロッケン：
【chara 52511 face 1 (normal)】
ヒヒーン！
voice: vo_adv_1330003_006
グレイス：
【chara 133012 face 6 (surprised)】
さて、騎士氏。
【chara 133012 face 1 (normal)】
遠方までお付き合い感謝します。
Choice: (1) この辺りですか？
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1330003_007
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
はい。ここがスケルトンワイバーンの根城──
砂漠に迷い込んだ者を狩る獰猛な魔物で、
今回の討伐対象です。
voice: vo_adv_1330003_008
グレイス：
【chara 133012 face 6 (surprised)】
騎士氏。かなり危険な相手ですが大丈夫ですか？
Choice: (2) グレイスさんとなら勝てます。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1330003_009
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
……そうですか。
voice: vo_adv_1330003_010
グレイス：
【chara 133012 face 3 (anger)】
……っ。
現れましたよ。
Choice: (3) ……っ！！
----- Tag 3 -----
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
…………
……
Choice: (4) あれ？ グレイスさんが消えた……？
Choice: (5) あれ？ 魔物なんかいませんけど……？
----- Tag 4 -----
----- Tag 5 -----
Choice: (6) こんな時にふざけないでください！
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1330003_011
グレイス：
【chara 133013 face 1 (normal)】
不山戯る。
……ならば、どれほど良かったことか。
voice: vo_adv_1330003_012
グレイス：
【chara 133013 face 3 (anger)】
これも、けじめ。
……騎士氏。
voice: vo_adv_1330003_013
グレイス：
【chara 133013 face 3 (anger)】
貴方を屠ります。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1330003_014
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
はああっ！
Choice: (7) グレイスさん！？
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1330003_015
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
やはり貴方は簡単に騙されてくれましたね。
甘いにもほどがあります。
voice: vo_adv_1330003_016
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
……さ、剣を抜きなさい。
Choice: (8) どういうことですか！？
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1330003_017
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
そのままの意味ですよ。
剣を抜いて私と戦いなさいと言っているんです。
voice: vo_adv_1330003_018
グレイス：
【chara 133011 face 2 (joy)】
フフ。今までで一番驚いた顔が見られましたね。
【chara 133011 face 1 (normal)】
もう思い残すことはありません。
voice: vo_adv_1330003_019
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
さあ、早く剣を。
でなくば、私の槍に貫かれるでしょう──
voice: vo_adv_1330003_020
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
はっ！
Choice: (9) 訳を話してください！
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1330003_021
グレイス：
【chara 133011 face 6 (surprised)】
……訳。
【chara 133011 face 1 (normal)】
では、冥土の土産に教えてあげましょう。
voice: vo_adv_1330003_022
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
私の今の最優先事項は、スミレ──ヴァイオレット姫を守ること。
守護騎士として、その決意は槍のように鋭く
揺らぐことなどあってはならない。
voice: vo_adv_1330003_023
グレイス：
【chara 133011 face 4 (sad)】
……なのに……
voice: vo_adv_1330003_024
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
騎士氏のその、とぼけた顔を見ていると……
槍の穂先が、ブレるのです。
voice: vo_adv_1330003_025
グレイス：
【chara 133011 face 4 (sad)】
……ふぅ。
voice: vo_adv_1330003_026
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
話はここまで。
【chara 133011 face 3 (anger)】
さっさと剣を抜きなさい。
さもなくば──
voice: vo_adv_1330003_027
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
はあぁっ……！
Choice: (10) できません！
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1330003_028
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
抜きなさい。
Choice: (11) できません！
----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1330003_029
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
抜きなさい！
Choice: (12) できません！！ というかグレイスさん！
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1330003_030
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
はああっ！！
Choice: (13) さっきから当てる気ありませんよね！？
----- Tag 13 -----
voice: vo_adv_1330003_031
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
…………
voice: vo_adv_1330003_032
グレイス：
【chara 133011 face 6 (surprised)】
……ほう。
どや顔で空中に浮かんで、ブンブンしてるだけだと？
voice: vo_adv_1330003_033
グレイス：
【chara 133011 face 3 (anger)】
なんですか騎士氏。
言いたいことがあるならおっしゃってください。
voice: vo_adv_1330003_034
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
「ここ数日、グレイスさんと一緒にいて分かってきました」？
【chara 133011 face 3 (anger)】
ほう？ 何を？
Choice: (14) グレイスさん、ふざけるの好きですよね？
----- Tag 14 -----
voice: vo_adv_1330003_035
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
…………
……
voice: vo_adv_1330003_036
グレイス：
【chara 133011 face 7 (special_a)】
フ……フフフ。
voice: vo_adv_1330003_037
グレイス：
【chara 133011 face 7 (special_a)】
ハハハ！ 私が不山戯るのが好きと！
この暗くじめじめした死者の世界に生きるレイスの私が！
不山戯るのが好きと！！ ハハハ！！
voice: vo_adv_1330003_038
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
正解です。
Choice: (15) やっぱり！！
----- Tag 15 -----
voice: vo_adv_1330003_039
グレイス：
【chara 133011 face 7 (special_a)】
慧眼ですね騎士氏。
めっちゃ好きです。不山戯るの。
voice: vo_adv_1330003_040
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
ですが、私も貴方のことをわかってきました。
天然で純真無垢な顔しておいて、実はツッコミできる人だと。
voice: vo_adv_1330003_041
グレイス：
【chara 133011 face 2 (joy)】
いいですよ騎士氏。
この際、何でもツッコんじゃってください。
voice: vo_adv_1330003_042
グレイス：
【chara 133011 face 6 (surprised)】
ツッコミとかわからない？
【chara 133011 face 1 (normal)】
まあ、ちょっとおかしなところを指摘してくれればいいんですよ。
voice: vo_adv_1330003_043
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
遠慮なさらず。
ふむ……【chara 133011 face 6 (surprised)】
「それじゃあ前から気になってたんですけど」？
Choice: (16) なんで……
----- Tag 16 -----
Choice: (17) なんで片足だけ素足なんですか……？
----- Tag 17 -----
voice: vo_adv_1330003_044
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
──…………
voice: vo_adv_1330003_045
グレイス：
【chara 133011 face 4 (sad)】
……何でも、と言ったのは私ですが……
【chara 133011 face 1 (normal)】
さすがにそれは踏み込んできすぎでは……？
【chara 133011 face 4 (sad)】
……しかし……話しましょう……
voice: vo_adv_1330003_046
グレイス：
【chara 133011 face 4 (sad)】
なぜ私の片足だけが素足なのか。
それには、聞くも涙、語るも涙の、悲劇の物語……
voice: vo_adv_1330003_047
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
なんてありません。
答えは──
『ツッコミ待ち』です。
Choice: (18) そうなんですか！？
----- Tag 18 -----
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1330003_048
グレイス：
【chara 133011 face 7 (special_a)】
ああ……騎士氏。
今まで誰も彼も遠回しに【chara 133011 face 6 (surprised)】
「変な格好だな」【chara 133011 face 7 (special_a)】
という目をするだけだったのに
……遂に触れてくれる人が現れた。
voice: vo_adv_1330003_049
グレイス：
【chara 133011 face 4 (sad)】
雨の日も風の日も。
いつか誰かにツッコんでもらいたくて貫いてきた、
この片足素足スタイルを。
voice: vo_adv_1330003_050
グレイス：
【chara 133013 face 4 (sad)】
これで思い残すことなく成仏できます。
Choice: (19) 成仏しないでください！
----- Tag 19 -----
voice: vo_adv_1330003_051
グレイス：
【chara 133011 face 2 (joy)】
すばらしい。
ツッコミが覚醒してますね。
voice: vo_adv_1330003_052
グレイス：
【chara 133011 face 1 (normal)】
さて、そろそろ剣を抜きますか。
Choice: (20) もういいです！
----- Tag 20 -----
voice: vo_adv_1330003_053
グレイス：
【chara 133011 face 6 (surprised)】
いえ。これは冗談ではありませんよ。
【chara 133011 face 1 (normal)】
マジです。マジ。
voice: vo_adv_1330003_054
グレイス：
【chara 133011 face 6 (surprised)】
ほら、上。
スケルトンワイバーン：
【chara 1611 face 1 (normal)】
──グオオオオオッ！
voice: vo_adv_1330003_055
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
出ましたね、スケルトンワイバーン。
Choice: (21) 魔物は本当だったんですか！？
----- Tag 21 -----
voice: vo_adv_1330003_056
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
ええ。
ずいぶんたくさんの骨が集まったようで……
私一人では対処が難しい魔物です。
voice: vo_adv_1330003_057
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
ここまで来て断る余地もないかと思いますが。
【chara 133012 face 7 (special_a)】
一緒に戦ってくれますか？
Choice: (22) もちろんです！
----- Tag 22 -----
voice: vo_adv_1330003_058
グレイス：
【chara 133012 face 6 (surprised)】
……！
力が溢れてくる……
【chara 133012 face 2 (joy)】
やはり騎士氏の強化は、忘れていた鼓動を思い出すみたい……
voice: vo_adv_1330003_059
グレイス：
【chara 133012 face 2 (joy)】
これならば。
槍の鋭さ、５割増しです。
voice: vo_adv_1330003_060
グレイス：
【chara 133012 face 3 (anger)】
はああっ！！
スケルトンワイバーン：
【chara 1611 face 1 (normal)】
──ギャオオオオオッ！
voice: vo_adv_1330003_061
ゾンビ１：
【chara 314 face 2 (joy)】
おお……！
グレイス様がお戻りになられたぞ！
voice: vo_adv_1330003_062
ゾンビ２：
【chara 917 face 2 (joy)】
すげえ、あのスケルトンワイバーンを討伐したってよ！
さすがヴァイオレット姫の守護騎士、グレイス様だ！
voice: vo_adv_1330003_063
ゾンビたち：
【chara 1 face 1 (normal)】
オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛！！
voice: vo_adv_1330003_064
デュラン：
【chara 52612 face 1 (normal)】
グレイス、よくぞ戻った。
巨大化したスケルトンワイバーンの討伐、
わしも祖父として鼻が高い。
voice: vo_adv_1330003_065
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
鼻ないですけどね。
voice: vo_adv_1330003_066
デュラン：
【chara 52612 face 1 (normal)】
……そろそろ本格的に落ち込むぞ。まあいい。
異国の騎士殿。そなたにも礼を。
貴公の尽力に感謝する。
Choice: (23) お力になれてよかったです。
----- Tag 23 -----
voice: vo_adv_1330003_067
デュラン：
【chara 52612 face 1 (normal)】
グレイス、職責が果たせぬなどと妄言だったようだ。
すまなかったな。
voice: vo_adv_1330003_068
グレイス：
【chara 133012 face 6 (surprised)】
いいですよ、わかってくだされば。
voice: vo_adv_1330003_069
グレイス：
【chara 133012 face 6 (surprised)】
……はい？
何ですか、騎士氏。
voice: vo_adv_1330003_070
グレイス：
【chara 133012 face 6 (surprised)】
「ここ数日、一緒にいてくれてありがとう……？」
【chara 133012 face 1 (normal)】
いいえ、お客人をもてなしただけなので。
Choice: (24) グレイスさんのことたくさん知れました！
----- Tag 24 -----
voice: vo_adv_1330003_071
グレイス：
【chara 133012 face 5 (shy)】
………………
Choice: (25) どうしました？
----- Tag 25 -----
voice: vo_adv_1330003_072
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
──いえ。
なんでもありません。
voice: vo_adv_1330003_073
グレイス：
【chara 133012 face 1 (normal)】
ただ少し……
強化をもらったときのような感覚に、なっただけで。
voice: vo_adv_1330003_074
グレイス：
【chara 133012 face 6 (surprised)】
──意味がわからない？
【chara 133012 face 1 (normal)】
ふむ……解説するのも野暮ですし、また今度にしましょうか。
voice: vo_adv_1330003_075
グレイス：
【chara 133012 face 7 (special_a)】
騎士氏が死ぬときの、冥土の土産にでも。
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
そう言って微笑んだグレイスは、
優しく手を振り、屋敷の奥へと消えていった──