アネモネ（サマー） 第2話
海の家で過ごすアネモネだが、彼女が植物に詳しいと聞いて集まってきた人々から逃げ出してしまう。だがある少女を助けてお礼を言われたことで、{player}の人助けにも共感を覚えるようになる。
-------------- situation:
蔦を手繰るような
--------------
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
アネモネと{player}はしばらく海遊びに興じた後、
昼食を食べるために海の家を訪れた。
voice: vo_adv_1354002_000
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
いつの間にか──空腹になってましたね。
【chara 135411 face 4 (sad)】
別に、遊びに夢中だったわけじゃないですが──
Choice: (1) 何か食べたいものはある？
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1354002_001
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──特には。
栄養補給できれば、なんでもいいです。
Choice: (2) どうせなら好きなものを食べようよ。
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1354002_002
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──そう言われても。
こちらの世界の食べ物、よくわからないですし──
voice: vo_adv_1354002_003
海の家の店長：
【chara 1413 face 1 (normal)】
いらっしゃい！
【chara 1413 face 2 (joy)】
っと、誰かと思えば君か。ぜひ食べていってくれよ！
voice: vo_adv_1354002_004
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
……？
知り合いですか？
Choice: (3) 何度か手伝いを引き受けてて。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1354002_005
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
本当に──顔が広いですね。
女性以外でも──
voice: vo_adv_1354002_006
アネモネ：
【chara 135411 face 2 (joy)】
──ううん、彼の人付き合いに興味はない──
【chara 135411 face 1 (normal)】
今は、食事ができれば十分──
voice: vo_adv_1354002_007
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
とりあえず、注文は彼に任せよう。
【chara 135411 face 1 (normal)】
別に、毒になるような食べ物もないだろうし──
voice: vo_adv_1354002_008
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──？
そっちのは、木の実ですか──この世界の。
voice: vo_adv_1354002_009
海の家の店長：
【chara 1413 face 6 (surprised)】
おっ、ヤシの実ジュースが気になるかい？
【chara 1413 face 1 (normal)】
穴を開けて中身の果汁をいただくのさ。
どれも値段は一緒だから、好きな実を選んでくれ。
Choice: (4) せっかくだし飲んでみよう。
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1354002_010
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──わかりました。
では──この実をもらいます。
voice: vo_adv_1354002_011
海の家の店長：
【chara 1413 face 2 (joy)】
毎度あり！ そんじゃさっそく穴を開けて……
【chara 1413 face 6 (surprised)】
おぉっ、こ、これはっ！
Choice: (5) すごくいい香り！
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1354002_012
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
同じ値段なら、良質で栄養豊富なものを選ぶ──
【chara 135411 face 6 (surprised)】
それでいいんですよね？
voice: vo_adv_1354002_013
海の家の店長：
【chara 1413 face 1 (normal)】
でもこの実の目利きは、専門家でも難しいんだぞ。
【chara 1413 face 2 (joy)】
一瞬で質を見抜くとは、やるじゃないか嬢ちゃん。
voice: vo_adv_1354002_014
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
別に──
植物のことなら、少し詳しい──それだけです。
voice: vo_adv_1354002_015
アネモネ：
【chara 135411 face 1 (normal)】
──んむ、もぐ──
【chara 135411 face 6 (surprised)】
……なるほど。これが、焼きそばというものですか。
もう少しスパイスが効いててもいいですが──まあ。
Choice: (6) ヤシの実ジュースもおいしいね！
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1354002_016
アネモネ：
【chara 135411 face 1 (normal)】
──そうですね。
こっちの世界の味──【chara 135411 face 2 (joy)】
悪くはないです。
voice: vo_adv_1354002_017
通りすがりのお兄さん：
【chara 312 face 1 (normal)】
ねぇ、そこのお嬢さん！
ちょっといいかな？
voice: vo_adv_1354002_018
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──えっ？
私──ですか……
voice: vo_adv_1354002_019
通りすがりのお兄さん：
【chara 312 face 2 (joy)】
さっきのやつ見てたよ！
僕もヤシの実ジュースが欲しいんだけどさ、
美味しいやつを選んでくれないか？
voice: vo_adv_1354002_020
海の家の店長：
【chara 1413 face 3 (anger)】
こらこら、目利きなら自分でやりな。
【chara 1413 face 1 (normal)】
本当なら、いいのが当たるかのワクワク感も含めての商品なんだぞ。
voice: vo_adv_1354002_021
通りすがりのお兄さん：
【chara 312 face 4 (sad)】
ちぇっ、それなら仕方ないか。
【chara 312 face 1 (normal)】
ごめんねお嬢さん、邪魔したよ！
voice: vo_adv_1354002_022
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
あ、いえ──
【chara 135411 face 7 (special_a)】
……さようなら。
Choice: (7) 大丈夫？
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1354002_023
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
別に──驚いただけです。
話しかけられるとは、思ってなくて──
voice: vo_adv_1354002_024
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
あんなふうに、馴れ馴れしく話しかけてくるひとがいる。
それがこの世界の常識──なら、覚えておかないと。
【chara 135411 face 4 (sad)】
……今も、反撃しそうになったし──
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
周囲に意識を向けるアネモネ。
しかしその後、状況は彼女の想像を超えるものとなった──
voice: vo_adv_1354002_025
悩めるおじいさん：
【chara 511 face 6 (surprised)】
お嬢さん、少しよろしいかな？
【chara 511 face 2 (joy)】
この老いぼれにちょいとばかり助言をくれんかのう。
voice: vo_adv_1354002_026
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──助言、って──
【chara 135411 face 4 (sad)】
そんなこと、突然言われても──
Choice: (8) ……ウワサが変な広がり方してる……！？
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1354002_027
悩めるおじいさん：
【chara 511 face 2 (joy)】
ワシは農家を営んでおってな、今度作物の品評会に出るんじゃよ。
【chara 511 face 6 (surprised)】
ぜひ優勝をと思っておるんじゃが、
いい作物を作るコツがあれば教えてほしいのじゃ。
voice: vo_adv_1354002_028
家族思いのおばさん：
【chara 1511 face 1 (normal)】
海の家に、すごいお野菜マイスターが来てるって聞いたの！
【chara 1511 face 2 (joy)】
きっとあなたよね、会えてよかったわ～！
voice: vo_adv_1354002_029
アネモネ：
【chara 135411 face 9 (special_c)】
お野菜マイスターって──
【chara 135411 face 4 (sad)】
そんなの、知りません──
voice: vo_adv_1354002_030
家族思いのおばさん：
【chara 1511 face 6 (surprised)】
ほら、最近お野菜の値段が上がってるでしょ？ 【chara 1511 face 1 (normal)】
家計も苦しいけど、
でも家族には少しでもいいものを食べさせてあげたいじゃない？
【chara 1511 face 2 (joy)】
そうそう家族と言えばこの間うちの息子がねぇ……
voice: vo_adv_1354002_031
キザな青年：
【chara 2511 face 1 (normal)】
やぁ、お花に詳しいお嬢さんというのはキミのことかね？
【chara 2511 face 2 (joy)】
実は今度恋人に花束を贈ろうと思っていて、よければアドバイスを──
voice: vo_adv_1354002_032
アネモネ：
【chara 135411 face 3 (anger)】
っ──！
voice: vo_adv_1354002_033
アネモネ：
【chara 1511 face 6 (surprised)】
【chara 135411 face 4 (sad)】
──はぁ……
voice: vo_adv_1354002_034
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
どうしよう──咄嗟に、逃げてきちゃった。
──でも、やっぱり私は、こういうのは──
Choice: (9) アネモネちゃん！
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1354002_035
アネモネ：
【chara 135411 face 3 (anger)】
つ──ついてこないでください……！
──連れ戻そうとしたって、無駄です……！
Choice: (10) 待って、僕は──
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1354002_036
アネモネ：
【chara 135411 face 3 (anger)】
来ないでって、言ってるのに──……！
Choice: (11) これは……アネモネちゃんの蔦！？
----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1354002_037
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
もう──追ってこないでください。
さようなら──
voice: vo_adv_1354002_038
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──ふぅ……
voice: vo_adv_1354002_039
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──着替えとか、海の家に置いてきちゃったけど……
そろそろ、戻っても大丈夫──かな。
【chara 135411 face 4 (sad)】
あのひとたちも、もう諦めて帰って──……
voice: vo_adv_1354002_040
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──……
voice: vo_adv_1354002_041
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──……違う……
そもそも、逃げる必要なんて──
【chara 135411 face 9 (special_c)】
危険なんて、なかったんじゃ──
voice: vo_adv_1354002_042
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
そうだ──旅の途中で会った、村のひとたちと同じ。
悪意なんかなくて、純粋に──私に質問したいだけだったんじゃ。
【chara 135411 face 4 (sad)】
なのに、勝手に警戒して、逃げ出して──
voice: vo_adv_1354002_043
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
きっとみんな──落胆して、幻滅してる。
私の態度が、そうさせてしまった──
voice: vo_adv_1354002_044
アネモネ：
【chara 135411 face 9 (special_c)】
──リアに教わって、わかっていたはずなのに。
誰もが、私を傷つけようとするわけじゃないって──
なのに、体が動いちゃった──……
voice: vo_adv_1354002_045
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
でも──仕方ない。
これが、私なんだから。
これからも、これまでみたいに、静かに生きていくしか──
voice: vo_adv_1354002_046
女の子：
【chara 415 face 6 (surprised)】
……植物博士のお姉さん、もういないの？
どこか行っちゃった？
voice: vo_adv_1354002_047
母親：
【chara 413 face 1 (normal)】
きっと忙しいのよ。
【chara 413 face 2 (joy)】
また今度、会いに行ってみましょう。
voice: vo_adv_1354002_048
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──？
あれって──もしかして、私を捜して？
あの子どもが持っているのって──……
voice: vo_adv_1354002_049
女の子：
【chara 415 face 4 (sad)】
お姉さんなら、助けてくれるって思ったのに……
うぅ、このままじゃ枯れちゃうよぅ……
voice: vo_adv_1354002_050
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──……別に、このまま立ち去ってもいい。
これまでみたいに。
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──でも、もしかしたら──
voice: vo_adv_1354002_051
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──あの……
voice: vo_adv_1354002_052
女の子：
【chara 415 face 6 (surprised)】
あっ……も、もしかして、植物博士のお姉さん？
【chara 415 face 1 (normal)】
よ、よかったぁ、やっと会えたぁ……
voice: vo_adv_1354002_053
女の子：
【chara 415 face 4 (sad)】
あのね、私の鉢植え……元気がないの。
ちゃんとお日様に当てて、お水もあげてるのに……
voice: vo_adv_1354002_054
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──……わかりました。
少し、見せてください──
voice: vo_adv_1354002_055
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──この葉……日に当てすぎなのかも。
【chara 135411 face 7 (special_a)】
強すぎる日差し、苦手な子もいるので──
しばらく日陰にいれば、元気になるかと。──だから……
voice: vo_adv_1354002_056
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
それまでに──枯れてしまったりしないように。
おまじない、かけておきます──
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1354002_057
女の子：
【chara 415 face 6 (surprised)】
あっ……！？
【chara 415 face 1 (normal)】
葉っぱ、ちょっと元気になったみたい！
【chara 415 face 2 (joy)】
お姉さん、ありがとう！ 鉢植え、ちゃんと大事にするからねっ！
voice: vo_adv_1354002_058
母親：
【chara 413 face 2 (joy)】
ありがとうございます……！
本当に助かりました……
voice: vo_adv_1354002_059
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──い、いえ──
【chara 135411 face 1 (normal)】
助けになれたなら──よかった、です。
voice: vo_adv_1354002_060
アネモネ：
【chara 135411 face 1 (normal)】
──私の言葉が、能力が、
あの親子の助けになった──
voice: vo_adv_1354002_061
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──なんだろう。
別に、何かをもらったわけでもないのに──
【chara 135411 face 1 (normal)】
胸の奥が温かくて──うれしいと、感じてる……
voice: vo_adv_1354002_062
アネモネ：
【chara 135411 face 2 (joy)】
「ありがとう」……
【chara 135411 face 1 (normal)】
言われたことは、今まで何度もあったはずなのに──
ちゃんと受け止めてなかった──
voice: vo_adv_1354002_063
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
ちゃんと受け止めて、向き合ったら──
少しくらいは、変われるのかな。
【chara 135411 face 1 (normal)】
いつもお人よしな、あのひとみたいには、なれなくても──
voice: vo_adv_1354002_064
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──あ。
騎士のひと──
--- Switch scene ---
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
{player}のところへ戻ってきたアネモネ。
蔦をほどき、縛られていた体を解放した。
voice: vo_adv_1354002_065
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──……あの。
えっと──
voice: vo_adv_1354002_066
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──貴方は、悪くないのに……その。
こんな仕打ち──すみませ──
Choice: (12) ごめんね、アネモネちゃん。
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1354002_067
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
っ──
どうして──貴方が謝るんですか。
【chara 135411 face 4 (sad)】
──悪いのは、私の方なのに……
Choice: (13) アネモネちゃん、困ってたから。
----- Tag 13 -----
voice: vo_adv_1354002_068
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──……
【chara 135411 face 4 (sad)】
そう、ですね──その通りです。
voice: vo_adv_1354002_069
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──みんな、私を頼ってくれてただけ。
それはわかってたのに──
私が勝手に恐れて、遠ざけてしまって──
voice: vo_adv_1354002_070
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
悪意を持って、私を利用しようとして──
近づこうとしてるのかもって、思っちゃって──
昔──アルラウネの力を狙ってきた、妖魔人たちみたいに──
Choice: (14) そうだったんだね……
----- Tag 14 -----
voice: vo_adv_1354002_071
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──そんな顔、しないでください。
【chara 135411 face 1 (normal)】
今は──大丈夫ですから。
Choice: (15) ……？ 何か、いいことあった？
----- Tag 15 -----
voice: vo_adv_1354002_072
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
それは──……【chara 135411 face 10 (special_d)】
秘密です。
貴方に知られるのは──なんだか少し、癪なので。
voice: vo_adv_1354002_073
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──人助けをして、「ありがとう」と言ってもらえて。
【chara 135411 face 1 (normal)】
それが、うれしくて──
voice: vo_adv_1354002_074
アネモネ：
【chara 135411 face 10 (special_d)】
貴方のお人よしさ、少しわかったかもしれない──
そう思ってしまった──
【chara 135411 face 1 (normal)】
でも──そんなの。気の迷いに、決まってますから──……