アネモネ（サマー） 第4話
夢の中。{player}はぼたんに頼まれ、彼女を海辺へと連れてきていた。不自由な環境の中で本物の海が観たいと願っていたぼたんは、夕日が照らす美しい海を見つめながら、静かに涙を流すのだった。
-------------- situation:
閉ざされた檻から
--------------
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1354004_000
アネモネ：
【chara 135411 face 1 (normal)】
──……
voice: vo_adv_1354004_001
アネモネ：
【chara 135411 face 1 (normal)】
──……むにゃ……
Choice: (1) ──アネモネちゃん？
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_1354004_002
アネモネ：
【chara 135411 face 1 (normal)】
──…………
Choice: (2) アネモネちゃん、寝てる？
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_1354004_003
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──寝てません。
Choice: (3) 寝てたよね……？
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_1354004_004
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──……
voice: vo_adv_1354004_005
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──はぁ。不覚──です。
近づかれたの、気付けないなんて──……
【chara 135411 face 9 (special_c)】
貴方が敵だったら、今頃──
Choice: (4) 僕は敵じゃないよ？
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_1354004_006
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
……
それは──まぁ。
voice: vo_adv_1354004_007
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──私に、何か用事が……
【chara 135411 face 6 (surprised)】
いえ。
わかり切ってましたね──
voice: vo_adv_1354004_008
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──私を呼びに来たんですね。
ジオ・ゲヘナに帰る日、ですから──
Choice: (5) 急がなくていいよ。
----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_1354004_009
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──そうですか。では──
voice: vo_adv_1354004_010
アネモネ：
【chara 135411 face 1 (normal)】
──…………
Choice: (6) アネモネちゃんが素直だ……
Choice: (7) 名残惜しい？
----- Tag 6 -----
voice: vo_adv_1354004_011
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──別に。
いつも通りです──
Jump to tag 8
----- Tag 7 -----
voice: vo_adv_1354004_012
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──……よく、わかりません──
この場所に、思い入れなんか、特には──
----- Tag 8 -----
voice: vo_adv_1354004_013
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
──？
まぶしい……？
voice: vo_adv_1354004_014
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
この光って──
前にも──……
--- Switch scene ---
still display end
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
…………
Choice: (9) ……あれ？ ここは……海？
----- Tag 9 -----
voice: vo_adv_1354004_015
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
──？
いきなり、立ち止まって──どうかしたんですか。
Choice: (10) ぼたんちゃん？
----- Tag 10 -----
voice: vo_adv_1354004_016
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
なんですか、その顔──
──寝ぼけてます？
voice: vo_adv_1354004_017
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
それとも──現実逃避でも？
【chara 129631 face 1 (normal)】
そんなの、無責任です──自分がしでかしたことなのに。
Choice: (11) ……僕が君を、連れてきたんだっけ。
----- Tag 11 -----
voice: vo_adv_1354004_018
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
そうです──しっかりしてください。
voice: vo_adv_1354004_019
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
私──普段の行動も、厳しく制限されてて。
本当なら、隔離施設から出るだけでも大変なくらい──
voice: vo_adv_1354004_020
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
なのに、貴方が──敷地内を歩くだけ、って嘘ついて。
私を、ここまで連れ出したんですから──
voice: vo_adv_1354004_021
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
そんな態度されると──ちょっと、不安です。
もう、一人じゃ帰れそうにないですし──
Choice: (12) 大丈夫、分かってるよ。
----- Tag 12 -----
voice: vo_adv_1354004_022
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
なら──責任、ちゃんと取ってください。
voice: vo_adv_1354004_023
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
まぁ、そもそも──私が言ったんですけど。
【chara 129631 face 1 (normal)】
──海が見たい、って──
voice: vo_adv_1354004_024
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
でも──あれは、
無理なことがわかってるワガママ──みたいなもので。
本気で、実行されるなんて──
Choice: (13) これから、どうしようか。
----- Tag 13 -----
voice: vo_adv_1354004_025
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
──…………
voice: vo_adv_1354004_026
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──もう少し、散歩したいです。
車椅子、押してください。
voice: vo_adv_1354004_027
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
海鳥の声──
普段聞こえる鳥の声とは、響きが違いますね。
voice: vo_adv_1354004_028
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
空には壁も──天井もなくて──
飛ぶのって、どんな気分なのかな──
voice: vo_adv_1354004_029
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
潮風、不思議な感じ──
香りがいくつも重なって、一瞬ごとに印象が違って──
voice: vo_adv_1354004_030
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
どこか安心するような──
不安になるような──
【chara 129631 face 6 (surprised)】
自然を感じるから──？
voice: vo_adv_1354004_031
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
──あの、波打ち際までいけませんか。
【chara 129631 face 1 (normal)】
海──もっと近くで、見たくて。
Choice: (14) 車椅子、大丈夫かな？
----- Tag 14 -----
voice: vo_adv_1354004_032
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
多分──？
【chara 129631 face 6 (surprised)】
最新技術、らしいですし──
voice: vo_adv_1354004_033
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
もし、壊れたら──おんぶ、してください。
責任──なので。
voice: vo_adv_1354004_034
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──ここだと、はっきり聴こえますね。
波の音、泡の音、砂の音──
voice: vo_adv_1354004_035
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
音楽みたいに──ずっと聴いていたくなる。
【chara 129631 face 4 (sad)】
どうして──
voice: vo_adv_1354004_036
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
──？
今、何か光った……？
なんだろう──【chara 129631 face 3 (anger)】
う、ん、しょっ──っ。
Choice: (15) 無理しないで、拾ってあげるよ。
----- Tag 15 -----
voice: vo_adv_1354004_037
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──どうも。
【chara 129631 face 6 (surprised)】
これは──
voice: vo_adv_1354004_038
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
……貝殻──
ちょっときれいですけど──中身は、いないですし。
【chara 129631 face 1 (normal)】
ゴミですよね。
Choice: (16) でも、思い出になるかも。
----- Tag 16 -----
voice: vo_adv_1354004_039
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
そんなものが……？
【chara 129631 face 1 (normal)】
本当──変な人ですね、貴方。
voice: vo_adv_1354004_040
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
──もう、こんな時間──
日が沈んだら──真っ暗になりそう……
Choice: (17) じゃあ、そろそろ帰る？
----- Tag 17 -----
voice: vo_adv_1354004_041
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_1354004_042
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──いえ……まだ、もう少しだけ。
こんな機会、もうないかもしれませんから──
voice: vo_adv_1354004_043
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
……貴方を付き合わせてしまうのは、
ちょっとだけ、心苦しいですけど──
Choice: (18) 構わないよ。
----- Tag 18 -----
voice: vo_adv_1354004_044
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
──いいんですか？
Choice: (19) きれいな景色を見るの、僕も好きだから。
----- Tag 19 -----
voice: vo_adv_1354004_045
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──…………
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1354004_046
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
そうですね。
とても──とてもきれい、です。
voice: vo_adv_1354004_047
ぼたん：
【chara 129631 face 6 (surprised)】
茜色の空、海──
これが、本当の世界なんですね──
voice: vo_adv_1354004_048
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──病室でも、景色は見られます。
写真や映像でなら、いくらでも。
voice: vo_adv_1354004_049
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
貴方の話を聞いて──想像することもありました。
広い世界を冒険する、私の姿を──
voice: vo_adv_1354004_050
ぼたん：
【chara 129631 face 4 (sad)】
でも──違うんです。
どんなに重ねても、想像は想像でしかなくて──
Choice: (20) だから……海が見たかった？
----- Tag 20 -----
voice: vo_adv_1354004_051
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──はい。ずっと知りたかったんです。
波の音とか、潮の香りとか、風の感触とか──
voice: vo_adv_1354004_052
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──あぁ。
外の世界って、こんなにも──
voice: vo_adv_1354004_053
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──……
【chara 129631 face 4 (sad)】
え、と──
voice: vo_adv_1354004_054
ぼたん：
【chara 129631 face 1 (normal)】
──ありがとう、ございます。
私のワガママ、叶えてくれて──
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_1354004_055
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
──はい、お疲れさま。
voice: vo_adv_1354004_056
ティア：
【chara 193211 face 3 (anger)】
……ん～～～～～……
voice: vo_adv_1354004_057
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
ま・ゴーカクってトコ？
ギリで。
voice: vo_adv_1354004_058
ティア：
【chara 193211 face 2 (joy)】
あんたもさー
あーゆーオンナノコの扱い？
まーまーお手の物ってカンジねー
Choice: (21) あーゆー？
----- Tag 21 -----
voice: vo_adv_1354004_059
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
……【chara 193211 face 3 (anger)】
うえぇぇぇ～……
また鈍感主人公ムーブっすか？
アネモネちゃん──ぼたんちゃんの話に決まってんでしょ？
voice: vo_adv_1354004_060
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
忘れたの？ 前の話。
あの子はすごーく特殊なサンプルみたいなもんで
現実じゃ、施設の外に出らんないって。
voice: vo_adv_1354004_061
ティア：
【chara 193211 face 4 (sad)】
クールなカオして、フラストレーション溜めてるワケで。
【chara 193211 face 6 (surprised)】
だからとーぜん、理想のシチュは今みたいになるワケで。
voice: vo_adv_1354004_062
ティア：
【chara 193211 face 1 (normal)】
……良かったわね。
海見れて──
【chara 193211 face 6 (surprised)】
夢だけど。
Choice: (22) なら、現実でも海に連れてくよ。
----- Tag 22 -----
voice: vo_adv_1354004_063
ティア：
【chara 193211 face 2 (joy)】
……はぁん？
voice: vo_adv_1354004_064
ティア：
【chara 193211 face 1 (normal)】
彼女の境遇考えたら、それこそ夢物語ってカンジだけど。
ま──がんばんなさいな。
voice: vo_adv_1354004_065
ティア：
【chara 193211 face 1 (normal)】
その気合に免じて
ギリゴーカクだったの、ゴーカクくらいにしたげてもいーわ。
【chara 193211 face 2 (joy)】
きゃはっ、あたしもアマいわねー♪
Choice: (23) ……前から思ってたけど──
----- Tag 23 -----
voice: vo_adv_1354004_066
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
ぁん？
Choice: (24) ティアは、閉じ込められてる子に甘いよね。
----- Tag 24 -----
voice: vo_adv_1354004_067
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
…………………………
voice: vo_adv_1354004_068
ティア：
【chara 193211 face 3 (anger)】
っ……
──はぁ。
voice: vo_adv_1354004_069
ティア：
【chara 193211 face 3 (anger)】
ばかねーばか。
ばか。
【chara 193211 face 6 (surprised)】
ンなワケねーってのー
voice: vo_adv_1354004_070
ティア：
【chara 193211 face 2 (joy)】
いつもゆってんでしょ、あたしは中立で平等なんだから。
【chara 193211 face 3 (anger)】
中立で平等。
中立で平等。
voice: vo_adv_1354004_071
ティア：
【chara 193211 face 3 (anger)】
中立で平等。
中立で平等──はい復唱。
Choice: (25) ティアは中立で平等。
Choice: (26) ほんとかなぁ……
----- Tag 25 -----
voice: vo_adv_1354004_072
ティア：
【chara 193211 face 4 (sad)】
──フンッ。
ま、よろしい。
voice: vo_adv_1354004_073
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
いい？
これから寝る前に一万回唱えるコト。
【chara 193211 face 2 (joy)】
『ティアさまは中立で平等』【chara 193211 face 3 (anger)】
ってね。
Jump to tag 27
----- Tag 26 -----
voice: vo_adv_1354004_074
ティア：
【chara 193211 face 3 (anger)】
このっ……！
{player}のクセに、ナマイキな……
voice: vo_adv_1354004_075
ティア：
【chara 193211 face 2 (joy)】
……はぁ、しょーがないわね。
こーなったらサブリミナルで再教育だわ。
あんたの枕元で毎晩【chara 193211 face 3 (anger)】
『ティアさまは中立で平等』【chara 193211 face 2 (joy)】
って囁いてやるわ。
----- Tag 27 -----
voice: vo_adv_1354004_076
ティア：
【chara 193211 face 6 (surprised)】
んじゃ。
【chara 193211 face 3 (anger)】
今日はこのへんでカンベンしたげるわ──
またねー
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1354004_077
ティア：
【chara 193211 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_1354004_078
ティア：
【chara 193211 face 4 (sad)】
……ふぅ。
voice: vo_adv_1354004_079
ティア：
【chara 193211 face 4 (sad)】
「閉じ込められてる子に甘い」か……
言われてみりゃ、そーかもね……
voice: vo_adv_1354004_080
ティア：
【chara 193211 face 4 (sad)】
ケド。
そんなの、認められるかってーの。
特に{player}の前で……
voice: vo_adv_1354004_081
ティア：
【chara 193211 face 3 (anger)】
だって、そんなの。
あたしにも甘くしてほしいって、
ゆってるよーなもんだし──……
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_1354004_082
アネモネ：
【chara 135411 face 4 (sad)】
──う、ん──
私──寝てましたか？
Choice: (28) ……何か、変な夢を見たような……
----- Tag 28 -----
voice: vo_adv_1354004_083
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
そういえば──前にも同じようなこと、ありましたっけ。
【chara 135411 face 4 (sad)】
なんなんだろう──
voice: vo_adv_1354004_084
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
あ──いつの間にか、日が暮れて──？
そんなに寝てたなんて──
Choice: (29) みんなを待たせてる？
----- Tag 29 -----
voice: vo_adv_1354004_085
アネモネ：
【chara 135411 face 7 (special_a)】
──いえ、その心配はないみたいです。
書き置きがありました──媛から。
voice: vo_adv_1354004_086
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
『ばかんす』を味わい足らぬ故、出発は明朝に──と。
【chara 135411 face 4 (sad)】
──はぁ……
Choice: (30) まだゆっくりできるなら、よかった。
----- Tag 30 -----
voice: vo_adv_1354004_087
アネモネ：
【chara 135411 face 6 (surprised)】
よかった──ですか。
【chara 135411 face 10 (special_d)】
まぁ──そうかも、ですね。
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
いつも通り、淡白な態度のアネモネ。
だがその声音に、少しだけうれしそうな響きが含まれているのを
{player}は感じていた……
