第6章 第4話
自らがランドソルの王女、ユースティアナ・フォン・アストライアであることを打ち明けたペコリーヌ。現在のユースティアナは偽物であり、自分は全てを失ったのだと話す。
-------------- situation:
奪われた『プリンセス』
--------------
voice: vo_adv_2006004_000
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
う~ん、そうですね……
あなたたちをわたしの事情に巻きこむのはどうかと思って、
内緒にしてましたけど。
voice: vo_adv_2006004_001
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
すでに、がっつり深入りしちゃってますもんね。
それでも黙りを決めこむのは、
不誠実ですよね。
voice: vo_adv_2006004_002
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
わかりました。
わたしが話せる範囲で、ご説明しますよ。
食べながらで構いませんので、聞いてくださいね。
voice: vo_adv_2006004_003
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
わたしの本名は、
ユースティアナ・フォン・アストライアといいます。
このランドソルを統べる王族の、長女として出生しました。
still display end
Choice: (1) 綺麗な名前だね。
Choice: (2) ゆぅてぃふぉあす……?
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_2006004_004
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
わっ、ありがとうございます。
{player}くんって、よく褒めてくれますよね。
voice: vo_adv_2006004_005
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 5 (shy)】
嬉しいけど、真顔で不意に褒められるとドキッとしちゃいます。
やばいですね……♪
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----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_2006004_006
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】
あっ、すみません聞き取れなかったですか?
【chara 105812 face 1 (normal)】
ユースティアナ・フォン・アストライアです。
voice: vo_adv_2006004_007
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
んもう、ややこしくて小難しい名前ですよね!
【chara 105812 face 1 (normal)】
わたしも子供のころは、
フルネームをちゃんと言えませんでしたよ~?
voice: vo_adv_2006004_008
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
覚えにくいようでしたら、
これまでどおりペコリーヌちゃんって呼んでくださいね。
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_2006004_009
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
えっ、えっ?
王族の長女って、つまりこの国のお姫さま……?
voice: vo_adv_2006004_010
スズメ:
【chara 102511 face 6 (surprised)】
ひぇえっ?
それはまた、あのうそのう?
voice: vo_adv_2006004_011
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
ず、ずいぶん不躾な態度をとっておりました! ひらにご容赦を……!
voice: vo_adv_2006004_012
アヤネ:
【chara 102311 face 2 (joy)】
あはは。
スズメ、何をテンパってるの?
面白~い♪
voice: vo_adv_2006004_013
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
いやいやっ?
恐れ入るしかないじゃないですか!
voice: vo_adv_2006004_014
スズメ:
【chara 102511 face 3 (anger)】
この国では、伝統的にお姫さまが君主になるから……
つまりこのおかたが、
我が国でいちばん偉いひとなんですよっ?
voice: vo_adv_2006004_015
スズメ:
【chara 102511 face 6 (surprised)】
そ、そんなひとに、
朝っぱらから料理をさせちゃって……!?
voice: vo_adv_2006004_016
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
あはは。
あんまり畏まらないでくださいね。
わたし自身は、いたって普通の女の子ですから。
voice: vo_adv_2006004_017
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
今までどおり、
流れもののペコリーヌとして接してくれたら嬉しいです。
still display end
voice: vo_adv_2006004_018
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
んん?
【chara 105913 face 1 (normal)】
しかしペコリーヌさま……とお呼びしますね、
そちらの名前のほうが馴染み深いので。
voice: vo_adv_2006004_019
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
疑問なのですが、
なぜそんな貴い身分のかたが流浪の身に?
voice: vo_adv_2006004_020
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
というか……
うちのお嬢さまも王宮勤めだったので、
私も貴族名鑑に目を通したことがあるんですけど。
voice: vo_adv_2006004_021
スズメ:
【chara 102511 face 3 (anger)】
だからお姫さまなら、
一目見たらわかるはずなんですよ。
voice: vo_adv_2006004_022
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
貴族名鑑には、
王族を含めた高貴な身分のかたの顔写真や、
詳細なプロフィールが掲載されてますから……
voice: vo_adv_2006004_023
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
でも、
すぐにそうだと気づけなかったです。
voice: vo_adv_2006004_024
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
えっと。
もしかして、
魔法で顔を変えたりされてます?
voice: vo_adv_2006004_025
スズメ:
【chara 102511 face 4 (sad)】
そういう、高等魔法があったはずです。
要人警護の現場なんかで、
限定的に使われるんですけど……?
voice: vo_adv_2006004_026
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
いえ、これがわたしの素顔ですよ。
【chara 105812 face 4 (sad)】
何と言いますか、
ややこしい事情があるんですよね。
voice: vo_adv_2006004_027
アヤネ:
【chara 102311 face 6 (surprised)】
んん、待って?
私のおうちも貴族だから知ってるけど、
この国の王さまって獣人じゃなかった?
voice: vo_adv_2006004_028
アヤネ:
【chara 102311 face 1 (normal)】
代々、獣人を弾圧してるのに君主も獣人で……
パパとママがそんな話をしてたから、
変だな~って思ったんだけど。
voice: vo_adv_2006004_029
アヤネ:
【chara 102311 face 6 (surprised)】
だって、
同じ種族なのに差別してるんでしょ?
自分の首を絞めてるよね、おかしいよ。
voice: vo_adv_2006004_030
アヤネ:
【chara 102311 face 1 (normal)】
なぜかパパとママは、
何の疑問も抱いてなかったみたいなんだけど。
voice: vo_adv_2006004_031
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
はい。
それについては不思議なもので、
あまり誰も疑問を抱いてないみたいです。
voice: vo_adv_2006004_032
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
たぶん何らかの魔法とかによって、
みんなの思考が逸らされてるんだと思いますよ。
voice: vo_adv_2006004_033
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
率直に言います。
今この国の君主とされている人物は、
王族を騙る『偽者』です。
voice: vo_adv_2006004_034
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
わたしはその人物に名前を、
立場を、
すべてを奪われてしまったんです。
voice: vo_adv_2006004_035
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
奪われる、というと?
そんなこと、
可能なのでございますか?
voice: vo_adv_2006004_036
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
あのう……
べつにペコリーヌさまの言い分を、
疑うわけではないのですけど。
voice: vo_adv_2006004_037
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
いえ、
当然の疑問だと思います。
voice: vo_adv_2006004_038
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
わたしにも、
理屈はよくわからないんですけど。
ある日、突然そういうことになってたんです。
voice: vo_adv_2006004_039
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
わたしは王族の伝統として、
全国各地で武者修行をしていました。
それが、王位を継承するために必須の儀式なんです。
voice: vo_adv_2006004_040
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
けれど。
無事に武者修行を終えて王宮に戻ってきたら、
みんながわたしのことを忘れていたんです。
voice: vo_adv_2006004_041
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
父上も母上も、
長く仕えてくれた家臣も使用人も……
みんな、わたしが誰だかわからないみたいでした。
voice: vo_adv_2006004_042
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
そして、わたしの代わりに……
ユースティアナと名乗る謎の人物を、
お姫さまとして扱っていたんです。
Choice: (4) ユースティアナって……
----- Tag 4 -----
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----- Tag 5 -----
voice: vo_adv_2006004_043
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】
ん?
そうですよ、{player}くん。
voice: vo_adv_2006004_044
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
わたしたちに戦略級の大量破壊魔法を放ってきた、
あの白い狐っぽい獣人……
voice: vo_adv_2006004_045
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
あれがわたしからすべてを奪った、
『偽者のプリンセス』です。
voice: vo_adv_2006004_046
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
あいつは、わたしに成り代わって……
入れ替わって、
お姫さまぶって堂々と君臨してるんです。
voice: vo_adv_2006004_047
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
正体も、
その目的も何もかもわかりません。
voice: vo_adv_2006004_048
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
{player}くんは、
あいつと何か喋ったんですよね?
あとで、詳しく内容を教えてください。
voice: vo_adv_2006004_049
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
もしかしたら、
あいつはわたしたちの共通の……
最悪の敵かもしれないです。
voice: vo_adv_2006004_050
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
最初は、
悪い冗談だと思ったんですよ。
voice: vo_adv_2006004_051
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
あるいは。
わたしの武者修行がまだ足りなくて、
みんなはお姫さまだと認めてくれないのかなって。
voice: vo_adv_2006004_052
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
でも。
やっぱり、変です。
おかしいんです、こんなのは……
voice: vo_adv_2006004_053
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
もうそのうち、
わたしは自分のほうが変なんじゃないかって疑い始めて。
頭が、どうにかなっちゃいそうでしたよ。
voice: vo_adv_2006004_054
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
ユースティアナは、わたしの名前です。
父上と母上が愛情をこめて、
異国の旧い女神の名前をつけてくれたんです。
voice: vo_adv_2006004_055
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 5 (shy)】
そんなことを語りながら頭を撫でてくれた、
父上の手のひらの感触を覚えています。
母上の、優しい笑顔も……
voice: vo_adv_2006004_056
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
でも。
それもぜんぶ、
奪われちゃったんです。
voice: vo_adv_2006004_057
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
父上も母上も、
みんなみんな、
わたしのことを忘れて……
voice: vo_adv_2006004_058
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
むしろ、わたしを偽者だって言って……
衛兵に取り押さえさせようとして、
指名手配までして。
voice: vo_adv_2006004_059
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
つらかった……
こんなの嘘だって、
冗談だって、悪夢だって。
voice: vo_adv_2006004_060
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
そう思いたかったし、
ひとに打ち明けたこともありますけど。
みんな、誰ひとり信じてくれなくって。
voice: vo_adv_2006004_061
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
追われながら……
まだわたしを覚えていたころの両親に言われて始めた、
武者修行を惰性でつづけて。
voice: vo_adv_2006004_062
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
今度こそはって期待して、
ランドソルに戻ってきて。
voice: vo_adv_2006004_063
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
その途中で、
{player}くんやコッコロちゃんと出会ったんです。
voice: vo_adv_2006004_064
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
嬉しかった、
幸せでした……
voice: vo_adv_2006004_065
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
笑顔で会話して、
一緒に食卓を囲んで、
そんなのは久しぶりでしたから。
voice: vo_adv_2006004_066
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
でも。
もう、終わりにしなくちゃ駄目ですよね。
voice: vo_adv_2006004_067
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
あのユースティアナの偽者は、
明確にわたしを狙っています。
voice: vo_adv_2006004_068
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
たぶん『本物』であるわたしの存在は、
あいつにとっては目障りなんでしょう。
voice: vo_adv_2006004_069
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
だから。
わたしのせいで危険な出来事に巻きこんじゃう前に、
さよならしなくちゃ駄目なんです。
voice: vo_adv_2006004_070
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
あなたたちと過ごす日常が、
キラキラ輝いていて幸せだったからこそ。
voice: vo_adv_2006004_071
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
わたしは、
あなたたちまで奪われて、
失ってしまうことに耐えられない。