第6章 第12話
大量破壊魔法から生き残ったクリスティーナは囚われの身となっていた。自身を殺そうとした主君に、復讐をしようとしたと話すクリスティーナ。そんな彼女の元にムイミが現れ、仲間にならないかと誘ってくる。
-------------- situation:
囚われの誓約女君
--------------
-------------- place:
牢屋
--------------
voice: vo_adv_2006012_000
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
ふん。
気に食わないな、何もかもが。
voice: vo_adv_2006012_001
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
あのような凄まじい大量破壊魔法が直撃して、
命があっただけでも儲けものではあるけれど。
voice: vo_adv_2006012_002
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
こんな何もない牢屋に叩きこまれるとはね、
退屈すぎて死にそうだ。
voice: vo_adv_2006012_003
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
しかし……
どうして、ワタシは助かったのだろうな。
voice: vo_adv_2006012_004
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
あの陛下が、本気で殺す気で放った魔法だ。
生半可な方法では、
防御も回避も絶対に不可能だっただろうに。
voice: vo_adv_2006012_005
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
絶対、ね。
ふん……所詮は陛下であっても、
絶対なんてありえないってことか。
voice: vo_adv_2006012_006
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
つまらないな。
やはりこの世には、
絶対などというものは存在しないのか。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2006012_007
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
覚えているかぎりでは……
陛下が放ったのは、
膨大な熱量をもつ戦略級の大量破壊魔法。
voice: vo_adv_2006012_008
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
いくらワタシでも、
当たれば瞬時に蒸発していたはずだ。
voice: vo_adv_2006012_009
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
あの場には他にも、
異様な気配をもつ連中がいたし……
voice: vo_adv_2006012_010
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
あいつらが何らかの手段を用いて、
攻撃を防いだってところか。
voice: vo_adv_2006012_011
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
とくにあの紅い髪の女は、
只者ではなかった……
【chara 107111 face 4 (sad)】
なぜか、無性に気になる。
voice: vo_adv_2006012_012
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
あの真っ赤な女が、
ノウェムとかいう小汚い少女から何かを受け取っていた。
voice: vo_adv_2006012_013
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
王冠のかたちをした、ブローチに見えたが……
【chara 107111 face 6 (surprised)】
あれは、何だったんだろうな。
voice: vo_adv_2006012_014
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
たしかオクトーの坊やが、
自慢げに見せてきたことがあったな。
voice: vo_adv_2006012_015
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
賊に盗まれたので探している、
とか言っていたか。
【chara 107111 face 3 (anger)】
先日のあの出来事が、繋がってくるのか。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2006012_016
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
ちっ、しくじったな……
あのブローチがそんなに重要な代物ならば、
手元に置いておきたかった。
voice: vo_adv_2006012_017
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
まぁそんなことを、
事前に予想できたわけがないが。
voice: vo_adv_2006012_018
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
オクトーの坊やは独自の能力をもつ、
異形の天才ではある。
voice: vo_adv_2006012_019
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
あのブローチはあいつが開発した、
あるいは誰かから譲り受けた秘宝といったところか。
voice: vo_adv_2006012_020
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
この牢屋から出たら、
オクトーの坊やを問い詰めてやらなくちゃな。
voice: vo_adv_2006012_021
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
まぁ先日……陰謀に利用してやったので、
怨まれてるかもしれんが。
voice: vo_adv_2006012_022
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
ともあれ。
【chara 107111 face 3 (anger)】
あのブローチを手にした真っ赤な女が、
戦略級の大量破壊魔法が直撃した瞬間に何かをした。
voice: vo_adv_2006012_023
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
あのラジラジと呼ばれていた色黒の男に、
なぜか手で触れたのだったか。
voice: vo_adv_2006012_024
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
その瞬間、時空がねじれた。
【chara 107111 face 4 (sad)】
そんな、曰く形容しがたい感覚があった……
voice: vo_adv_2006012_025
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
そしてワタシたちの周りは輝きで包まれて、
どこか遠いところに繋がった。
voice: vo_adv_2006012_026
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
そして、誰かの声がした気がする。
ラジラジのものとまったく同じ声と、
老いぼれた男の声……
voice: vo_adv_2006012_027
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
あれは誰だったのだろう、
神さまとかだったりするのか?
voice: vo_adv_2006012_028
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
何だか、
懐かしい気がしたけれど……
わからないな、何もかも夢のようだった。
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_2006012_029
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
……次の瞬間、
ワタシは王宮の自室にいた。
瞬間移動していたようだな。
voice: vo_adv_2006012_030
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
陛下が規制している、
転送ゲートのような魔法が用いられたのだろうか?
voice: vo_adv_2006012_031
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
どういう理屈で瞬間移動したのか、
なぜワタシは王宮の自室に飛ばされたのか。
他の連中はどこへ行ったのか、すべては謎だ。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2006012_032
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
ワタシは、短絡的に……
ワタシを殺そうとした陛下に、
仕返ししてやろうと思って玉座の間へと進撃した。
voice: vo_adv_2006012_033
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
そして警護の【王宮騎士団(NIGHTMARE)】と、
激突することになった。
voice: vo_adv_2006012_034
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
結局。団長とその率いる精鋭によって、
ワタシは力及ばず取り押さえられて……
こうして、牢屋にぶちこまれたわけだ。
voice: vo_adv_2006012_035
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
王宮に秘密裏に存在するこの牢獄は、
危険な政治犯などが収監される場所だ。
voice: vo_adv_2006012_036
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
ご丁寧にも何重にも脱獄を防ぐ仕組みがあり、
さすがのワタシも脱出できん。
voice: vo_adv_2006012_037
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
ワタシの『絶対攻撃』でも破れんな、これは。
ワタシの能力を熟知する陛下が特別に防御策を施している、
ワタシ専用の監獄だろう。
voice: vo_adv_2006012_038
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
実際、どうにもならん。
voice: vo_adv_2006012_039
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
誰かが都合良く助けてくれるのを期待するほど、
交友関係には恵まれていないしな。
こういうとき、悪役はつらいね。
voice: vo_adv_2006012_040
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
ふん、いいさ。
色々あってくたびれたし、
すこし休もう……
voice: vo_adv_2006012_041
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
この世に『絶対』はない。
ワタシがその気になれば、
こんな牢獄はいつでも脱出できるだろうよ。
voice: vo_adv_2006012_042
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
……陛下。
voice: vo_adv_2006012_043
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
どうして、
ワタシを殺そうとしたの……?
voice: vo_adv_2006012_044
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_2006012_045
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
おい。
voice: vo_adv_2006012_046
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
……!?
貴様、たしかノウェム……だったか?
【chara 107111 face 3 (anger)】
どこから、入ってきた?
voice: vo_adv_2006012_047
ムイミ:
【chara 106112 face 2 (joy)】
ふふん。
ちょっと裏技っぽいけど、
うちのラジラジは『空間跳躍』って技が使えるからさ。
voice: vo_adv_2006012_048
ムイミ:
【chara 106112 face 2 (joy)】
どんな場所にでも、
自分とあとひとりぐらいは送りこめるんだ。
voice: vo_adv_2006012_049
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
あいつは今、ちからを使い果たしかけてるから……
アタシをここに送りこむだけで、
もうだいぶ限界だったみたいだけど。
voice: vo_adv_2006012_050
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】
ふむ……
その『空間跳躍』とやらで、
ワタシたちは陛下の大量破壊魔法も回避したのかもな。
voice: vo_adv_2006012_051
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
陛下がそんな回避策を、
予想していなかったわけがないだろうに。
voice: vo_adv_2006012_052
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
ん~、そういう難しいことは知らん。
あの赤いやつ……ラビリスタってのが、
何かしてラジラジを強化したっぽいけどな。
voice: vo_adv_2006012_053
ムイミ:
【chara 106112 face 2 (joy)】
まぁ、要するに。
こっちが、一枚上手だったってわけだ。
voice: vo_adv_2006012_054
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
とにかく。
アタシ今ちょっと訳があって、
【ラビリンス】の連中と行動してるんだけど。
voice: vo_adv_2006012_055
ムイミ:
【chara 106112 face 2 (joy)】
オマエも、
良かったら合流しないか?
voice: vo_adv_2006012_056
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
は?
もしかしてオマエ、
ワタシを仲間として勧誘しにきたのか?
voice: vo_adv_2006012_057
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
そのために。
わざわざ奇跡みたいな方法で、
この牢屋のなかに忍びこんだと?
voice: vo_adv_2006012_058
クリスティーナ:
【chara 107111 face 2 (joy)】
このクリスティーナを仲間にしたいと見こんだ、
その慧眼は褒めてやろう。
voice: vo_adv_2006012_059
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】
だが、理解できんな。
ワタシは自分で言うのも何だが、
首輪のつけられない狂犬だぞ。
voice: vo_adv_2006012_060
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
わかってる。
こっちとしてもオマエみたいな危険人物は、
仲間にしたくないんだけど……
voice: vo_adv_2006012_061
ムイミ:
【chara 106112 face 2 (joy)】
アタシはオマエに、
けっこう世話になったからな。
voice: vo_adv_2006012_062
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
? 初対面のときから、
そういう口ぶりだったが……
ワタシはオマエと、むかし会ったことがあるのか?
voice: vo_adv_2006012_063
クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】
正直。
オマエのような小娘を、
世話した覚えがないのだが?
voice: vo_adv_2006012_064
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
忘れちゃってるんだよ、オマエも。
昔のことを、
【ラウンドテーブル】のことをさ……
voice: vo_adv_2006012_065
ムイミ:
【chara 106112 face 2 (joy)】
今のオマエに言っても仕方ないけど、
昔アタシたちは仲間だったんだ。
voice: vo_adv_2006012_066
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】
…………