第8章 第10話
世界を変貌させたのはユースティアナであり、この歪な世界を元に戻さなければならないと語るムイミ。ペコリーヌとコッコロは徐々にムイミの話を理解していく。そんな中、拠点内に警報が鳴り響くのだった。
-------------- situation:
バッドエンドのその先で
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voice: vo_adv_2008010_000
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
ともかく。
現実と夢が入れ替わるような、大変な出来事があったんだ。
その瞬間から、世界はがらっと変貌した。
voice: vo_adv_2008010_001
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
地形も何もかも、記憶や心のなかみすら書き換えられて……
改変されて、世界は再構築された。
夢が現実になり、現実は夢になって、その状態がずっとつづいてる。
voice: vo_adv_2008010_002
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
だけど本来、これは有り得ない状態なんだ。
voice: vo_adv_2008010_003
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
あちこち不具合も出てるらしくてさ。
『ロスト』や『シャドウ』といった怪現象も、
そのせいで生じたバグみたいなもんだ。
voice: vo_adv_2008010_004
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】
ばぐ……?
虫、ですか?
voice: vo_adv_2008010_005
ムイミ:
【chara 106112 face 6 (surprised)】
あぁ、この言いかただと通じないか。
【chara 106112 face 1 (normal)】
まぁ何か世界の法則が乱れたっていうか、ぶっ壊れかけてるんだよ。
このまま放置すれば、何がどうなるかわからない。
voice: vo_adv_2008010_006
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
だから、元に戻さなきゃいけない。
この世界を、在るべき姿に戻して、正さなくちゃいけない。
voice: vo_adv_2008010_007
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
そして、アタシたちは本当の現実に帰るべきなんだ。
【chara 106112 face 3 (anger)】
アタシは、そう思ってる。
voice: vo_adv_2008010_008
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
ラビリスタとかも手伝ってくれてるけど、
オマエらにまでは強制はしないよ。
ひとによっては、つらい現実が待ってるかもしれないしな。
voice: vo_adv_2008010_009
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
でも。
いつまでも、夢を見ているわけにもいかないだろ。
voice: vo_adv_2008010_010
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
ふむ……
【chara 105913 face 1 (normal)】
難解で奇妙な話で、すんなりとは受け入れられませんが。
【chara 105913 face 4 (sad)】
事実だとしたら大変なことですし、ゆっくり考慮したいと思います。
voice: vo_adv_2008010_011
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
しかし、なぜそのような事態になったのでしょう?
大変な出来事があったと仰いますが、いったい何が……?
voice: vo_adv_2008010_012
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
世界を反転させるような、
神のような所業を、いったい誰が何のために?
それとも、天災のようなものだったのでしょうか?
voice: vo_adv_2008010_013
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
ううん。
この事態は、ある悪意のある人物が望んだ結果だと思う。
voice: vo_adv_2008010_014
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
それこそ神さまみたいな、
どんな願いでも叶えられる存在がいたんだけどな。
そいつに、ある人物がおぞましい願いを叶えてもらったんだろう。
voice: vo_adv_2008010_015
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
その結果として、夢と現実が反転したんだ。
【chara 106112 face 1 (normal)】
アタシはその夢が叶った現場に、その瞬間にいたわけじゃないから、
ある程度は推測で話してるけど。
voice: vo_adv_2008010_016
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
たぶん、そうなんだ。
輝かしい、善意ある夢や希望を抱えて戦ったものたちは、
ちから及ばず無惨に敗れて……【chara 106112 face 3 (anger)】
反吐がでるような悪人が勝利した。
voice: vo_adv_2008010_017
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
そして願いを叶え、己の欲望を満たすために、世界をつくり変えた。
【chara 106112 face 1 (normal)】
いまアタシたちが生きてるのは、
そんなバッドエンドの先につづいてる醜悪な蛇足の世界だ。
voice: vo_adv_2008010_018
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
もしやと思いますが……その悪人とは、
現在ユースティアナを名乗っているあの人物なのではありませんか?
【chara 105812 face 3 (anger)】
わたしから、すべてを奪ったあの極悪人。
voice: vo_adv_2008010_019
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 3 (anger)】
今の、つくり変えられたという世界でいちばん得をして、
権益を貪っているのはまちがいなくあの人物です。
【chara 105812 face 4 (sad)】
ここは、あのひとの願いが叶った世界なんでしょうか?
voice: vo_adv_2008010_020
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
その推測は正しいと思う。
現在ユースティアナと名乗ってるあいつの本名は、千里真那。
【chara 106112 face 3 (anger)】
『七冠』のひとり、『覇瞳皇帝』として悪逆の限りを尽くした存在だ。
voice: vo_adv_2008010_021
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
{player}。
オマエやその仲間たち、
そしてアタシたちはあいつの野望を食い止めるために戦っていたんだ。
voice: vo_adv_2008010_022
ムイミ:
【chara 106112 face 4 (sad)】
そしてたぶん、ちから及ばずに敗れたんだろうな。
voice: vo_adv_2008010_023
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】
{player}くん、が……?
そんな、物語に登場する勇者みたいな存在だったんですか?
voice: vo_adv_2008010_024
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
ふふ。ちょっと納得しちゃいます。
何かいつでも運命の中心にいるっていうか、
【chara 105812 face 2 (joy)】
たまにすごく格好良いですもんね……{player}くんって。
voice: vo_adv_2008010_025
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
えへへ。
わたしも{player}くんと一緒に戦った、
仲間だったりするんですか?
voice: vo_adv_2008010_026
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
だって今の、
改変されたっていうこの世界ではこんなに仲良しですし……♪
voice: vo_adv_2008010_027
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
いや……
ごめん、残念だけどオマエのことは知らないんだ。
すくなくともアタシは、世界が変貌してから初めて会った。
voice: vo_adv_2008010_028
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
そっちの、コッコロっていう子も同じだ。
{player}は主に、
他の女の子たちやフィオっていう妖精みたいなのと一緒に戦ってたよ。
voice: vo_adv_2008010_029
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
何で今、その子たちじゃなくて……
オマエらと行動をともにしてるのか、わかんないぐらいだ。
【chara 106112 face 2 (joy)】
そのぐらい、{player}と仲間たちは強い絆で結ばれてたよ。
voice: vo_adv_2008010_030
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
えっ……
あっ、そうなんですか。
ちょっと、ううん、すごく残念です。
voice: vo_adv_2008010_031
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
いやでも、うん、仕方ないですね……
【chara 105812 face 1 (normal)】
書き換えられたっていう世界で、
こうして巡り逢えたことを幸運と思いましょう。
voice: vo_adv_2008010_032
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
その{player}くんの大事な仲間たちにとっては、
わたしたち、お邪魔虫なのかもしれませんけど……
voice: vo_adv_2008010_033
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
{player}くんを、
横から奪ったようなものなのかもしれませんけど。
voice: vo_adv_2008010_034
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 4 (sad)】
そう思うと、やるせないですね……
何か、しょんぼりしちゃいます。
voice: vo_adv_2008010_035
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
……この世界はおかしくなってるけど。
こうして出会ってオマエたちが紡いだ絆が、
嘘だったってことにはならないよ。
voice: vo_adv_2008010_036
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
そんなふうに、気休めを言ってやることしかできない。
voice: vo_adv_2008010_037
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
ふふ。
いえ、すみません話の腰を折っちゃって。
voice: vo_adv_2008010_038
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】
ぜんぶ忘れて世界が変貌しても、
また巡り逢えて仲良くなれたなら運命的だなって……
御伽噺みたいだなって、ちょっと思っただけです。
voice: vo_adv_2008010_039
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 2 (joy)】
そういうの、憧れだったんですけどね。
えへへ……♪
voice: vo_adv_2008010_040
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】
ペコリーヌさま……
【chara 105913 face 6 (surprised)】
うん?
voice: vo_adv_2008010_041
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】
【chara 105913 face 4 (sad)】
あの、すみません。
今、ぐらっと揺れませんでした?
voice: vo_adv_2008010_042
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
……たしかに。
それに、アジトの外に仕掛けてる警報が作動してるな。
【chara 106112 face 1 (normal)】
迂闊だった~、いろいろ話すのに夢中で気づくのが遅れた。
voice: vo_adv_2008010_043
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
ラジラジ、ちょっと空間跳躍して外の様子を見てきてくれるか?
voice: vo_adv_2008010_044
ラジラジ:
【chara 107311 face 1 (normal)】
承知しました。
……少々お待ちください。
voice: vo_adv_2008010_045
ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】
な、何事ですか?
voice: vo_adv_2008010_046
ムイミ:
【chara 106112 face 1 (normal)】
わからん。警報の誤作動とか、勘違いだったらいいんだけど……
アタシたちの場合、
そんな平和な展開が待ってるって期待しちゃ駄目な気もする。
voice: vo_adv_2008010_047
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
みんな、何があっても大丈夫なように身構えておいてくれ。
【chara 106112 face 1 (normal)】
まだまだ話すべきことはたくさんあったんだけど、
悠長にしてられない事態かもしれないしな。
voice: vo_adv_2008010_048
ムイミ:
【chara 106112 face 3 (anger)】
シズルとリノも、皿洗いとかは後にしてこっちにこい!
全員集合~!
やばそうだったらすぐ逃げられるように、準備だけはしておこう!