第10章 第1話
不思議な場所・椿ヶ丘を歩くコッコロと晶。コッコロは、ランドソルでの毎日がレジェンド・オブ・アストルムというゲームの中の出来事であったこと、今いるこの場所が現実であると晶に明かされる。


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-------------- situation:
アストルムという夢の世界
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 不思議な世界に迷いこんだコッコロは、
謎めいた人物・模索路晶と歩きながら会話をしていた。

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晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 ん~、この説明でわかるかなぁ……今のキミは、
本来の肉体から心を抜きだして別のものに入れた状態なわけ。
【chara 106831 face 1 (normal)】 本来のキミの肉体は、病院のベッドで寝てるよ。

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コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】 ふむ。別のもの、と仰いますと?
【chara 105913 face 4 (sad)】 見た感じ、いつものわたくしの肉体なのでございますが……
言われてみれば、ほくろの位置などが微妙に異なるような?

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晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 ん~。生体素材を用いたロボット、って言ってもわかんないかな。
【chara 106831 face 1 (normal)】 精巧につくられたお人形みたいなもんだよ、今のキミの身体はね。

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晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 いちおうすべてのデータを採取して、
そっくり同じに再現したはずだけど。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 生きていくうえでべつに必要じゃない部分、
ほくろとかについてはテキト~なんだろうね。

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コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】 ふむ。
この身体が、お人形……【chara 105913 face 1 (normal)】 あまり実感がございません。
体温もあるようですし、つねると痛みも感じます。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 神経系から毛細血管まで、ほぼ完全に人体を再現してるからね。
義体……義手や義足、義眼のノウハウを応用した、
SFっぽい超技術の産物だよ。

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晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 それひとつでおおきな会社の年間予算ぐらい吹っ飛ぶ金額するから、
なるべく壊さないでね。
【chara 106831 face 1 (normal)】 まぁ、お金を払ったのはアタシじゃないからわりとどうでもいいけど。

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コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】 ふむ。
まぁ、わたくしの身体については今は横に置いておきましょう。
【chara 105913 face 4 (sad)】 詳しく説明していただいても、あまり理解が及びそうにありませんし。

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コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】 それよりも。疑問なのですが……
なぜ、わたくしはこのような状態になっているのでしょう?

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晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 ん~ 、アタシあんまり説明って得意じゃないんだよね。
すべての天才が抱える病だよ。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 そのせいで出会ったころからずっと、
{player}少年にも苦労をかけてるし。

voice: vo_adv_2010001_012
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 つうか、アタシは単なる案内役ってかお迎えって感じだからさ。
詳しいことはこれから顔を見せるはずの、キミのお父さんに聞いてね。

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コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】 わたくしの、父?
【chara 105913 face 4 (sad)】 つまり長老も、えぇっと……
わたくしと同じように、『こっち』の世界にきているのですか?

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 あはは。
そうそう、長老さま。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 【chara 105913 face 1 (normal)】 あのひと『七冠』では最年長だし、
『こっち』でも渾名は長老だったけどさ~
『あっち』でも同じように呼ばれてると知って、お腹を抱えて笑った。

voice: vo_adv_2010001_016
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 ともあれ。正確に表現すると、
キミのお父さんは最初から『あっち』には行ってはいない。
【chara 106831 face 4 (sad)】 もうだいぶ高齢だしね~、楽しくゲームで遊ぶような性格でもないし。

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 今『あっち』にいるのは、
キミのお父さんの人格を再現した単なるNPC。
プログラムどおりにしか動けない、魂の入ってないお人形だよ。

voice: vo_adv_2010001_018
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 キミは、そんなゲームに興味のないお父さんの代理として……
『七冠』としての役目を果たすために、
レジェンド・オブ・アストルムで遊び始めたんだってさ。

voice: vo_adv_2010001_019
コッコロ:
【chara 105913 face 6 (surprised)】 わたくしが、『七冠』……?

voice: vo_adv_2010001_020
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】 あのう。
すみません、先ほどからわからない単語がおおいのですけど……
レジェンド・オブ・アストルム、とは?

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晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 そういうゲームが大流行したんだよ、『こっち』の世界ではね。
【chara 106831 face 6 (surprised)】 ゲームって『あっち』にはあったっけ?
【chara 106831 face 1 (normal)】 まぁ娯楽の一種、お遊びなんだけどね。

voice: vo_adv_2010001_022
晶:
【chara 106831 face 6 (surprised)】 ていうか。コッコロちゃんは、どこまで知ってるんだっけ?
【chara 106831 face 4 (sad)】 {player}少年たちが今、
生きてる『あっち』の世界に隠された真実について。

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コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】 えぇっと……【chara 105913 face 1 (normal)】 ノウェムさまから、
世界の謎については推測も交えて説明していただきました。
わたくしたちはずっと、夢を見ているようなものだと。

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コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】 わたくしたちが本来、
生きるべき本当の現実が余所に存在していて……

voice: vo_adv_2010001_025
コッコロ:
【chara 105913 face 4 (sad)】 わたくしたちはそれを知らず、忘れてしまい、
夢を現実だと思いこんで生きているのだと。

voice: vo_adv_2010001_026
コッコロ:
【chara 105913 face 1 (normal)】 『あっち』は夢で、『こっち』が現実。
【chara 105913 face 4 (sad)】 そして今なぜかわたくしは、わけのわからないまま『こっち』に……
本来の世界に足を踏み入れてしまっている。

voice: vo_adv_2010001_027
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 あぁ、あの子はそういう説明をしたんだ?
難しいことは考えない直情的な子だと思ってたんだけど、
さすがに苦労を重ねて知恵をつけたのかなぁ?

voice: vo_adv_2010001_028
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 ううん、もともと出来の良い子だったのかもね。
わかりやすい説明をしてる。

voice: vo_adv_2010001_029
晶:
【chara 106831 face 1 (normal)】 【chara 105913 face 1 (normal)】 とにかく、おおむねその理解で合ってるよ。
【chara 106831 face 7 (special_a)】 キミたちは本来の現実から離れ、
その存在すら忘れて、夢のなかに囚われてるんだ。

voice: vo_adv_2010001_030
晶:
【chara 106831 face 4 (sad)】 その夢ってのが……
こっちの世界ではレジェンド・オブ・アストルムって呼ばれてる、
ゲームだね。

voice: vo_adv_2010001_031
晶:
【chara 106831 face 7 (special_a)】 ムイミちゃんの説明に乗っかると、
それは強制的に夢を見せるような代物だよ。
楽しくて、面白くて、幸せな夢をね。

voice: vo_adv_2010001_032
晶:
【chara 106831 face 3 (anger)】 その新しくて興味深い娯楽に、たくさんの人々が夢中になった。

voice: vo_adv_2010001_033
晶:
【chara 106831 face 3 (anger)】 つい半年前……
『ミネルヴァの懲役』と呼ばれる異変が発生するまでは。