第13章 第3話
王宮付近に辿り着いたムイミとクリスティーナの前に覇瞳皇帝が現れる。相手にせず立ち去ろうとする覇瞳皇帝と、臨戦態勢の二人。一触即発の雰囲気の中、王宮から黒い箱が浮上し、ムイミらの方へ飛来する。


-------------- situation:
冷戦の七冠
--------------

-------------- place:
王宮周辺
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 誰もが一生懸命、異変に対処しているなか……
ムイミとクリスティーナは、
無惨に変わり果てた『王宮』の近くに辿りついていた。

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ムイミ:
【chara 106113 face 6 (surprised)】 あれは……?
【chara 106113 face 3 (anger)】 いったい、何があったんだ?

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ムイミ:
【chara 106113 face 6 (surprised)】 『王宮』が半壊してる……!
瓦礫の山みたいになっちゃってるぞ!

voice: vo_adv_2013003_002
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 おまけに『王宮』の建物は、
大部分が黒い泥のなかに水没しているようだな。

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クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】 あんな不快などろどろのなかを泳ぎたくないし、
足場もないし、これ以上は近づけんか。

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ムイミ:
【chara 106113 face 3 (anger)】 で、でも! {player}たちは『王宮』に突入したんだろ、
【chara 106113 face 6 (surprised)】 この黒い泥みたいなもののなかで溺れてるかも!
【chara 106113 face 3 (anger)】 だったら助けなくちゃ!

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クリスティーナ:
【chara 107111 face 4 (sad)】 気が進まないな……
服が汚れるのは好かん。

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ムイミ:
【chara 106113 face 4 (sad)】 ううっ、【chara 106113 face 3 (anger)】 そういうところは変わらないなオマエは!
じゃあいいよっ、アタシだけで行くから!

voice: vo_adv_2013003_007
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】 待て待て。短気な女はモテないぞ。
【chara 107111 face 3 (anger)】 ……身構えろノウェム、緊急事態だ。

voice: vo_adv_2013003_008
ムイミ:
【chara 106113 face 6 (surprised)】 ほぁ?
ど、どういうこと?

voice: vo_adv_2013003_009
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 上を見ろ。
……我らと因縁のある存在が、神さま気取りで宙に浮かんでいるぞ。

voice: vo_adv_2013003_010
ムイミ:
【chara 106113 face 6 (surprised)】 んっと……?
【chara 106113 face 3 (anger)】 うげっ、あれは!?

voice: vo_adv_2013003_011
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 …………

voice: vo_adv_2013003_012
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 6 (surprised)】 ……あら。
あなたたち、まだ生きてたのね。

voice: vo_adv_2013003_013
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 お陰さまでね。【chara 107111 face 1 (normal)】 ワタシという世界の宝が失われてしまったら、
俗物どもが哀しむだろう?
【chara 107111 face 3 (anger)】 だから仕方なく、こうして生きていてやっているのさ。

voice: vo_adv_2013003_014
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 ……『陛下』。
ひとつ聞きたい、アナタの目的はなんだ?

voice: vo_adv_2013003_015
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】 そっちのほうが愉しそうならば……
ともに地獄の果てまでも、
ワタシだけは付きあってやっても良いのだけど。

voice: vo_adv_2013003_016
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 有り難い申し出だけど。残念だわ、クリス……
今のあなたに説明しても理解できないと思うし、
もう私は誰にも期待しないし頼らないって決めたから。

voice: vo_adv_2013003_017
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 あとはぜんぶ、独りで、自分のちからだけでやるわ。

voice: vo_adv_2013003_018
クリスティーナ:
【chara 107111 face 1 (normal)】 フラれてしまったか、残念……
わりと本気だったんだがな。

voice: vo_adv_2013003_019
ムイミ:
【chara 106113 face 3 (anger)】 真那! ほんとに何を企んでるのか知らないけど、
オマエの好きにはさせないからな!

voice: vo_adv_2013003_020
ムイミ:
【chara 106113 face 3 (anger)】 見てろよ!
絶対にオマエの陰謀を阻止して、元通りの世界を取り戻す!

voice: vo_adv_2013003_021
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 2 (joy)】 ふふ、あっはは……あなたも変わらないわね。
かわいいノウェム、可哀想なノウェム。
【chara 106914 face 1 (normal)】 あなたは所詮、主人公の器じゃないのよ。

voice: vo_adv_2013003_022
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 己の価値を理解せず、何も見えず何も聞こえず……
状況に振り回され、ドジを踏んで失敗してばかり。
それでも諦めずに、反省もせずに、しつこく同じことを繰り返す。

voice: vo_adv_2013003_023
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 4 (sad)】 救えないわね。
あなた、【chara 106914 face 1 (normal)】 オクトーがそばで支えていないと何もできないの?

voice: vo_adv_2013003_024
ムイミ:
【chara 106113 face 3 (anger)】 …………

voice: vo_adv_2013003_025
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 でも、そんな道化者(トリックスター)も物語には必要かしら。
【chara 106914 face 4 (sad)】 主役や悪役の、私たちの邪魔をしないでいてくれるなら、
今は始末しないであげてもいいわ。

voice: vo_adv_2013003_026
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 誰も観客がいないというのも、寂しいものだしね……
つらいだろうけど、あなただけは最後まで見届けて、
ずうっと覚えていなさい。【chara 106914 face 6 (surprised)】 私たちの物語を。

voice: vo_adv_2013003_027
ムイミ:
【chara 106113 face 6 (surprised)】 ……? ど、どういうことだ?
【chara 106113 face 3 (anger)】 何を言ってるのかわかんないぞ~!

voice: vo_adv_2013003_028
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 6 (surprised)】 ええ。でしょうね。
べつに良いわよ、単なる独り言だから。
【chara 106914 face 1 (normal)】 ふふ。さすがの私も疲れ切って、心が弱ってるのかしら……

voice: vo_adv_2013003_029
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 2 (joy)】 ……じゃあね。
【chara 106914 face 1 (normal)】 私は急ぐから、もう行くわね。

voice: vo_adv_2013003_030
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 待て。
逃がすと思っているのか。

voice: vo_adv_2013003_031
クリスティーナ:
【chara 106914 face 1 (normal)】 【chara 107111 face 3 (anger)】 あれだけ忠実に
愛して仕えていたワタシを【chara 107111 face 4 (sad)】 切り捨てようとしたこと……
虫けらのように殺そうとしたこと、【chara 107111 face 3 (anger)】 決して許しはしないぞ。

voice: vo_adv_2013003_032
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 一度は心から愛した相手だ、命までは望まん。
だが、腕か足の一本ぐらいは置いていけ。

voice: vo_adv_2013003_033
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 2 (joy)】 あら怖い。
でも残念ね、【chara 106914 face 1 (normal)】 あなたと遊んでる暇はないのよ。

voice: vo_adv_2013003_034
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 あなたは『七冠』、膨大なちからを有しているから……
非常に魅力的な『餌』ではあるけど。

voice: vo_adv_2013003_035
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 4 (sad)】 食べようとすれば死ぬほど抵抗されそうだしね。
【chara 106914 face 1 (normal)】 それで消耗するのも馬鹿らしいし、
もっと食べやすそうな『餌』を探したいのよ。

voice: vo_adv_2013003_036
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】 『餌』? 食べる?
何を言っている……?
【chara 107111 face 3 (anger)】 ちゃんと納得できる説明をしろ!

voice: vo_adv_2013003_037
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 そんな義理はないわ。
まぁ、どうしても邪魔をしたいなら……
面倒だけど、殺さない程度に痛めつけてあげてもいいのよ?

voice: vo_adv_2013003_038
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】 ほう、【chara 107111 face 1 (normal)】 殺さないでくれるのか。
お優しいことで。

voice: vo_adv_2013003_039
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 だが一度でも命を奪われそうになった手前、
その言葉を信じてやる理由はないな。

voice: vo_adv_2013003_040
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 6 (surprised)】 あらそう。【chara 106914 face 1 (normal)】 別にいいわよ、
口先だけで信じてるとか言う連中にはうんざりだから。
神さまも大変なのよ……【chara 106914 face 2 (joy)】 ねぇクリス、私の気持ちをわかってくれる?

voice: vo_adv_2013003_041
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】 ……? 何を言っている?
【chara 107111 face 3 (anger)】 寝惚けているのか、『陛下』?

voice: vo_adv_2013003_042
ムイミ:
【chara 106113 face 6 (surprised)】 クリスティーナ!

voice: vo_adv_2013003_043
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 む? どうしたノウェム、余所見をするな。
『陛下』ならその隙を突いて、我らに致命的な一撃を放ってくるぞ。

voice: vo_adv_2013003_044
ムイミ:
【chara 106113 face 3 (anger)】 いやでも、ほら見ろ!
【chara 106113 face 6 (surprised)】 あれ、あれを……!

voice: vo_adv_2013003_045
クリスティーナ:
【chara 107111 face 6 (surprised)】 むう……?
おぉっ、『王宮』を覆った黒い泥のなかから何かが浮かんでくる!
あれは何だ、黒い箱のように見えるが?

voice: vo_adv_2013003_046
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 6 (surprised)】 ……急がないと駄目なようね。

voice: vo_adv_2013003_047
ムイミ:
【chara 106113 face 6 (surprised)】 あっ待て、真那!
【chara 106113 face 3 (anger)】 どこへ行くっ、まだ話は終わってないぞ! 逃げるな!

voice: vo_adv_2013003_048
覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 6 (surprised)】 逃げる? 【chara 106914 face 1 (normal)】 ちがうわね、逃がしてあげるのよ……
あなたたちには『前世』でけっこう役に立ってもらったし、
それに免じて今回は見逃してあげるわ。

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覇瞳皇帝:
【chara 106914 face 1 (normal)】 それじゃあね。
縁があったら、また逢いましょう。

voice: vo_adv_2013003_050
ムイミ:
【chara 106113 face 3 (anger)】 あぁっ、こら~! 待て!
言いたいことだけ言って消えるなっ、オマエはいつもそうだよ!

voice: vo_adv_2013003_051
クリスティーナ:
【chara 107111 face 3 (anger)】 下がれ、ノウェム!
黒い箱のようなものが接近してくる……!
かなりの質量がありそうだし、跳ね飛ばされたら大怪我をするぞ!

voice: vo_adv_2013003_052
ムイミ:
【chara 106113 face 4 (sad)】 うう~っ、【chara 106113 face 3 (anger)】 何なんだ次から次へと!
わけがわからんっ、誰か説明しろ!