2部 第3章 第8話
【レイジ・レギオン】のアジトに帰還したアゾールドとカリザ。彼らは自らの目的のため、ランドソルに居留する七冠のメンバーを強襲しようと画策していた。ゼーンは胸中に次なるターゲットを思い浮かべる。


-------------- situation:
狙われる駒
--------------

-------------- place:
玉座の間
--------------

ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】 {player}たちが
ラビリスタのクレープを食べている、ちょうどその頃──

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ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】 ……ゴウシン議長?
昼に渡された、来月の国家予算をまとめた書類ですが。

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ゴウシン:
【chara 191411 face 2 (joy)】 はい。
少々ぶ厚い資料となっておりますが、
明後日までには目を通し、陛下の押印をいただけると……

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ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】 37ページの5行目と54ページの8行目、
それから91ページの3行目、121ページの2行目。
数字が矛盾していますね?

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ゴウシン:
【chara 191411 face 6 (surprised)】 ……!?

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ペコリーヌ:
【chara 105812 face 1 (normal)】 他にも、こことこことか。あと、こちらも。
すみませんがもう一度、提出をお願いします。
【chara 105812 face 6 (surprised)】 ……今のままでは横領と言われてもおかしくないですよ?

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ペコリーヌ:
【chara 105812 face 6 (surprised)】 それと、別件の臨時法案についてですが。
審議中のものは、一部ギルドへの利益誘導になる恐れがあります。
こちらも再提出を。

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ゴウシン:
【chara 191411 face 3 (anger)】 うぬぬ……かしこまりました。
ただちに取り掛からせていただきます。

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ゴウシン:
【chara 191411 face 3 (anger)】 それにしても……
今日はずいぶんと目端が……【chara 191411 face 6 (surprised)】 いえ、【chara 191411 face 2 (joy)】 ご慧眼ですな陛下。
日頃から、そのようになさっていただきたいものです。

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ペコリーヌ?:
【chara 105812 face 6 (surprised)】 ……おっと。
私としたことが、やりすぎてしまいましたね……

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ペコリーヌ?:
【chara 105812 face 2 (joy)】 やだなーゴウシンさん、偶然ですよ偶然♪
【chara 105812 face 1 (normal)】 それよりも、頭を使ったらお腹が空いちゃいました!
お夜食増やしておいてもらえると助かります!

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ゴウシン:
【chara 191411 face 1 (normal)】 ……承知いたしました。
食べ過ぎて、大事なお身体を壊したりなどなさいませんよう。

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ペコリーヌ?:
【chara 105812 face 1 (normal)】 ……
……

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ペコリーヌ?:
【chara 105812 face 6 (surprised)】 ふぅ……

--- Switch scene ---

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ネネカ:
【chara 107011 face 1 (normal)】 ようやく、一人になれましたか……

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ネネカ:
【chara 107011 face 1 (normal)】 この程度の政務など……私としては朝飯前ですが。
影武者として振る舞う以上、
『今の陛下』の能力値に合わせなくてはなりませんね。

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ネネカ:
【chara 107011 face 1 (normal)】 ……それにしても。
ペコリーヌに、貸しを作るつもりで始めた影武者ですが。
【chara 107011 face 2 (joy)】 権力者の芝居……思ったより悪くないのが困りものです。

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ネネカ:
【chara 107011 face 2 (joy)】 この椅子も……
真那がこだわっただけあって、座り心地が良いですし。
ふふ……

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ネネカ:
【chara 107011 face 2 (joy)】 私が本当に、この椅子を欲しくなってしまう前に。
事態が解決するといいですね……『陛下』? 

-------------- place:
ランドソル王城~執務室~
--------------

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クレジッタ:
【chara 191511 face 3 (anger)】 ……
……

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秘書:
【chara 411 face 4 (sad)】 ……
……

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クレジッタ:
【chara 191511 face 3 (anger)】 はあああぁあもうっ!
書いても書いても、終わらないのですがっ!?

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秘書:
【chara 411 face 4 (sad)】 ゴウシン議長も無理を言いますね。
明日の朝までに、このぶ厚い予算資料を修正しろだなんて……

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クレジッタ:
【chara 191511 face 3 (anger)】 まさかあの、ユルそうなお姫さまに
経理計算のトリックが見破れるとは思っていませんでしたわ……
……何者かが、入れ知恵でもしたのかもしれませんわね。

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クレジッタ:
【chara 191511 face 3 (anger)】 というか! そもそも資料作成を民間に丸投げして、
そのうえ予算を誤魔化すように指示してきたのは──
あのクソ議長でしょうがぁ~っ……!

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秘書:
【chara 411 face 3 (anger)】 クレジッタさま。

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クレジッタ:
【chara 191511 face 3 (anger)】 ……
あのお排泄物議長ですわよっ……!

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秘書:
【chara 411 face 1 (normal)】 ……さて。
私そろそろ、お暇しますね。
もう、定時もかなり回っておりますし。

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クレジッタ:
【chara 191511 face 6 (surprised)】 ちょっとちょっと! お待ちあそばせ!
【chara 191511 face 3 (anger)】 我が【リッチモンド商工会】の定時は
ハンコのついてない契約書みたいなものですわよっ?

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クレジッタ:
【chara 191511 face 1 (normal)】 ……それとも。たかが一徹程度の超過勤務に耐えられず、
【chara 191511 face 2 (joy)】 ギルドマスターであるわたくしの社命が聞けないというのなら……
【chara 191511 face 1 (normal)】 あなたのこと、クビにしてしまおうかしら?

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秘書:
【chara 411 face 6 (surprised)】 ふむふむ……【chara 411 face 4 (sad)】 困りましたね。
そうなった場合……この書類の修正作業は、
クレジッタさまがお一人でやることになりますが。

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クレジッタ:
【chara 191511 face 3 (anger)】 ……くぅぅっ~! わかったわよ、わかったわよ!
臨時ボーナス、特別残業手当200%!
これで少しはやる気も出るでしょうっ!?

voice: vo_adv_2103008_031
秘書:
【chara 411 face 6 (surprised)】 さぁさぁクレジッタさま、なにをしてるんですか。
【chara 411 face 1 (normal)】 力を合わせて修正作業の続きと参りましょう。
日の出よりも早く、カンペキな資料を作ってみせますよ!

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クレジッタ:
【chara 191511 face 4 (sad)】 ……はぁ、まったくもう。
うちの社員って、なんでこんなのばっかり……【chara 191511 face 6 (surprised)】 あら?

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クレジッタ:
【chara 191511 face 6 (surprised)】 あらあら?
この補助金申請書は……見覚えがありませんわね。
結構な事業規模のわりに、小額のようですが……

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秘書:
【chara 411 face 6 (surprised)】 ああそれ。新しいギルドからの申請らしいんですけど。
最初に資料を作った後に来たんですよ。
【chara 411 face 4 (sad)】 どうせなら修正するついでに、と思いまして。

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クレジッタ:
【chara 191511 face 6 (surprised)】 ふぅん。
……【アマルガム貿易】、ですか……?

-------------- place:
???
--------------

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アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 ……あむ。
はむ、ふむ……

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アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 ふぅ……やはり、食事は我が召使たちに作らせたものに限りますな。
粗雑な食材、不衛生な厨房での料理など、
ワタクシの舌に対する冒涜といえましょう……【chara 191911 face 2 (joy)】 はぐ、あむ……

voice: vo_adv_2103008_038
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】 食ってんじゃねぇよこのブタ野郎ーっ!!!

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アゾールド:
【chara 191911 face 2 (joy)】 ほっほっほ。
【chara 191911 face 1 (normal)】 カリザ君、そう叫んでは頭に血が上ってしまいますぞ。

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カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】 テメーは胃袋に血が集まりすぎなんだよ!
っつーかアゾールドっ!
オレの足引っ張んなっつったろうが!

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アゾールド:
【chara 191911 face 2 (joy)】 いやはや、面目次第もございません。
よもや大陸一の都市の食文化があの程度とは……【chara 191911 face 1 (normal)】 誠に計算外でした。

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アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 ですが。
ならば惜しむものもありますまい。
あの街すべて、心おきなく廃棄処分にできるというものです。

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カリザ:
【chara 191611 face 4 (sad)】 ……ったく。
やる気になるのが遅ぇっての。

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カリザ:
【chara 191611 face 6 (surprised)】 けどまぁ。『即時再生』っつったか?
【chara 191611 face 1 (normal)】 テメーのチカラが使えるってのはわかったぜ。
【chara 191611 face 4 (sad)】 食い意地は別として、【chara 191611 face 1 (normal)】 そっちは認めてやる。

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アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 お褒めにあずかり、恐悦至極でございます。
【chara 191911 face 2 (joy)】 ふむふむ……良き所はきちんと認め、悪しき所と相殺しない……
実に素晴らしき美徳ですぞカリザ君。

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カリザ:
【chara 191911 face 1 (normal)】 【chara 191611 face 3 (anger)】 うっせーっつーのっ!
それより、またすぐランドソルにカチコミだ!
【chara 191611 face 1 (normal)】 このままじゃ、オレが口先だけのヘタレだと思われちまうからなァ!

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カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】 おいアゾールド、テメーもとっとと準備しやがれ!

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アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 かしこまりました。
【chara 191911 face 2 (joy)】 ……では、少々お待ちを。
あむ、あむあむ。

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カリザ:
【chara 191611 face 6 (surprised)】 あァ?
【chara 191611 face 3 (anger)】 ってか何また食いだしてんだよ。

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カリザ:
【chara 191611 face 1 (normal)】 ……おいまさか。
テメーあれっぱかしの往復で魔力を使い切った
とか言わねぇだろーな?

voice: vo_adv_2103008_051
アゾールド:
【chara 191911 face 6 (surprised)】 まさかまさか。【chara 191911 face 4 (sad)】 とはいえ……
汚されてしまったワタクシの舌を慰めるには、
【chara 191911 face 1 (normal)】 この百倍は舌鼓を打たねばなりませんので! 【chara 191911 face 2 (joy)】 はむ、もぐもぐ……

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カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】 さっさと食えブタ野郎ーっ!!!

voice: vo_adv_2103008_053
アゾールド:
【chara 191911 face 2 (joy)】 はむ。あむ……うむ。
【chara 191911 face 1 (normal)】 このフォンダン・オ・ショコラのとろける味わい、
素晴らしいですな……

voice: vo_adv_2103008_054
ゼーン:
【chara 191711 face 1 (normal)】 アゾールド。
苦労を掛ける。

voice: vo_adv_2103008_055
アゾールド:
【chara 191911 face 2 (joy)】 ほっほっほ。何ほどのこともありません。
【chara 191911 face 1 (normal)】 子供の面倒は、年長者の義務といえましょう。
……カリザ君では、『迷宮女王』に挑むには時期尚早ですからな。

voice: vo_adv_2103008_056
アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 少し遅い時間ですが……
ゼーン君も、食事をいかがですかな?
遠慮はご無用ですぞ。

voice: vo_adv_2103008_057
ゼーン:
【chara 191711 face 1 (normal)】 では、少しだけ。

voice: vo_adv_2103008_058
ゼーン:
【chara 191711 face 1 (normal)】 それより……首尾は?

voice: vo_adv_2103008_059
アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 はい、滞りなく。
ランドソル宮殿内部の構造は、あらかた観測を終えています。
幽閉中とされる覇瞳皇帝の位置も、もはや詳らかに明らかですぞ。

voice: vo_adv_2103008_060
ゼーン:
【chara 191711 face 1 (normal)】 流石だ、アゾールド。

voice: vo_adv_2103008_061
アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 ……ですが。
宮殿の周辺には、転移魔法を妨害する術式が施されている模様。
【chara 191911 face 6 (surprised)】 すぐに乗り込んで寝首をいただく、という手段は叶いませんな。

voice: vo_adv_2103008_062
ゼーン:
【chara 191911 face 1 (normal)】 【chara 191711 face 1 (normal)】 向こうもこちらに気づいている。
警戒されるのは当然だ。

voice: vo_adv_2103008_063
アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 ランドソル全域まで転移妨害がされていないのは、
僥倖というべきですかな。
広大な街ですがゆえ、手が足りぬといったところでしょうが。

voice: vo_adv_2103008_064
アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 また、カリザ君からの情報提供のおかげで、
もう1人の七冠の所在もおおよそ掴めております。
ゆえに。

voice: vo_adv_2103008_065
アゾールド:
【chara 191911 face 7 (special_a)】 現在、あの街にいる七冠は──3名。
覇瞳皇帝。変貌大妃。
そして……

voice: vo_adv_2103008_066
ゼーン:
【chara 191711 face 1 (normal)】 ……迷宮女王、か。

voice: vo_adv_2103008_067
ゼーン:
【chara 191711 face 1 (normal)】 できるなら、一網打尽といきたいところだが……

voice: vo_adv_2103008_068
アゾールド:
【chara 191911 face 1 (normal)】 焦りは禁物ですぞ、ゼーン君。
相手はこのゲームの創造者たち。
どのような奥の手を隠しているかもわかりませんからな。

voice: vo_adv_2103008_069
ゼーン:
【chara 191711 face 1 (normal)】 ……ああ。
ならば、まず先に獲るべき駒は──