2部 第11章 第1話
ミロクが召喚したゼーンを前に動揺する一同。ミロクの傀儡と化し、意識のないゼーンは手加減なしで一同に襲いかかる。その時、突如カリザのスライムが変態し、一同はスライムの洪水に流されてしまう。
movie: 211100001
-------------- situation:
変異
--------------
movie: 211100101
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
──ランドソル王城・玉座の間にて。
ペコリーヌ、キャル、シェフィはエリスの協力者・ミロクと遭遇する。
そこでミロクが呼び寄せた男は──……
voice: vo_adv_2111001_000
???:
【chara 191713 face 1 (normal)】
ァ……ァァァ……
voice: vo_adv_2111001_001
カリザ:
【chara 191611 face 6 (surprised)】
ぐっ……
【chara 191611 face 3 (anger)】
マジでゼーンなのか……ッ?
スライムたち:
【chara 191612 face 1 (normal)】
ぷるぷる……!
voice: vo_adv_2111001_002
シェフィ:
【chara 106415 face 3 (anger)】
兄さん!
兄さんっ……!
voice: vo_adv_2111001_003
ゼーン:
【chara 191713 face 1 (normal)】
ゥゥゥ……
voice: vo_adv_2111001_004
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 4 (sad)】
いったたた……
【chara 105811 face 6 (surprised)】
……あ、あれが……ゼーンさん……?
voice: vo_adv_2111001_005
キャル:
【chara 106011 face 4 (sad)】
なによ、あのカッコ……
あれじゃまるでバケモノじゃないっ!
voice: vo_adv_2111001_006
シェフィ:
【chara 106415 face 3 (anger)】
兄さんってば、ねぇっ!
私、思い出したのよ!
兄さんのこと!
voice: vo_adv_2111001_007
シェフィ:
【chara 106415 face 3 (anger)】
兄さんも、私のこと思い出してくれたんでしょ!?
お願いだから、お願いだから返事をして……!
voice: vo_adv_2111001_008
ゼーン:
【chara 191713 face 1 (normal)】
……グ……グルルル…………
voice: vo_adv_2111001_009
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 3 (anger)】
下がって、シェフィちゃん!
今のゼーンさん、意識が飛んじゃってるみたいです……!
voice: vo_adv_2111001_010
キャル:
【chara 106011 face 3 (anger)】
前の戦いのときみたいな手加減した攻撃じゃないわ、
今度こそ死ぬわよ!
voice: vo_adv_2111001_011
シェフィ:
【chara 106411 face 3 (anger)】
……っ……!
voice: vo_adv_2111001_012
シェフィ:
【chara 106411 face 3 (anger)】
ミロク……!
兄さんに、何をしたのっ……!?
voice: vo_adv_2111001_013
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】
ミソラがやってたみてーに、洗脳でもかけやがったのか!?
オイ!
voice: vo_adv_2111001_014
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
いいえ。
洗脳魔法が効果を及ぼすには、最低限の思考力が必要でしょう。
ですが──
voice: vo_adv_2111001_015
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
エリスさんの攻撃を受けて絶命した彼には。
残念ながら、一片の思考力も残っていませんでした。
voice: vo_adv_2111001_016
シェフィ:
【chara 106411 face 4 (sad)】
……!
voice: vo_adv_2111001_017
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
ですので、魔法にて無理やり傀儡とさせてもらった次第です。
【chara 192611 face 2 (joy)】
屍と化しても、ドラゴン族の優れた肉体は
そのまま消滅させるには惜しいモノでしたから。
voice: vo_adv_2111001_018
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】
傀儡だぁっ……!?
voice: vo_adv_2111001_019
キャル:
【chara 106011 face 4 (sad)】
た、確かに……洗脳魔法じゃなさそうだけど……
voice: vo_adv_2111001_020
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
ネクロマンシー。リアニメイト。クリエイト・ゾンビ──
禁術扱いでも、そうした外法は
『レジェンドオブアストルム』にも実装されているでしょう。
voice: vo_adv_2111001_021
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
魔法の扱いなど、さほど得手というわけではないのですが。
エリスさんから、力の補助をいただきましたので。
voice: vo_adv_2111001_022
カリザ:
【chara 191611 face 6 (surprised)】
ネクロマンシー……!?
【chara 191611 face 4 (sad)】
なら、今のゼーンは
【chara 191611 face 3 (anger)】
動く死体みてーなもんだってことかよッ……!
voice: vo_adv_2111001_023
シェフィ:
【chara 106411 face 4 (sad)】
そ、そんな……!
voice: vo_adv_2111001_024
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 3 (anger)】
あなた、どうしてこんなひどいことを!?
voice: vo_adv_2111001_025
ミロク:
【chara 192611 face 6 (surprised)】
……?
voice: vo_adv_2111001_026
ミロク:
【chara 192611 face 6 (surprised)】
ひどい、とは……
【chara 192611 face 1 (normal)】
私はただ、彼が役割を果たす
手伝いをさせていただいただけなのですが。
voice: vo_adv_2111001_027
シェフィ:
【chara 106411 face 6 (surprised)】
役割ですって……!?
voice: vo_adv_2111001_028
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
ミソラさんが言っていたでしょう?
【レイジ・レギオン】は、ユイさんの願いを達成し続けるため
用意した“敵”だと。
voice: vo_adv_2111001_029
カリザ:
【chara 191611 face 1 (normal)】
ぐっ……
【chara 191611 face 3 (anger)】
舐めやがって、クソッ……!
voice: vo_adv_2111001_030
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
【レイジ・レギオン】だけではありません。
以前は覇瞳皇帝が君臨し、あなたがたの“敵”として
この世界を牛耳っていたでしょう。
voice: vo_adv_2111001_031
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
覇瞳皇帝──『彼』の存在は、とてもとても大きなものでした。
まるで運命の濁流を堰き止める、巨大な水門のように。
voice: vo_adv_2111001_032
キャル:
【chara 106011 face 4 (sad)】
……ひょっとして……
あのとき、ホマレの奴が言ってたことって……
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2111001_033
ホマレ:
【chara 106711 face 1 (normal)】
七冠の一人──覇瞳皇帝がいなくなったことによる、世界への影響。
それはキャルちゃんたちが考えているよりも、ず〜っと大きいよ。
まるで世界に見えない穴が開いたみたいにね。
voice: vo_adv_2111001_034
ホマレ:
【chara 106711 face 1 (normal)】
その穴に、落っこちちゃわないように……
【chara 106711 face 2 (joy)】
もっと気を配ったほうがいいと思うな♪
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2111001_035
キャル:
【chara 106011 face 6 (surprised)】
あれって、つまり……
【chara 106011 face 4 (sad)】
エリスとか、他の新しい敵が出てくるって
そういうことだったの……!?
voice: vo_adv_2111001_036
シェフィ:
【chara 106411 face 6 (surprised)】
し、屍を動かす、って……【chara 106411 face 4 (sad)】
そんな……
それじゃあ、どうしたら兄さんを戻せるの……?
洗脳魔法の装置みたいに、何かを壊すとかじゃ、ダメなの……?
voice: vo_adv_2111001_037
ミロク:
【chara 192611 face 6 (surprised)】
戻す……ですか。
【chara 192611 face 1 (normal)】
残念ながら、それは難しいと言わざるを得ませんね。
voice: vo_adv_2111001_038
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
このような強引な蘇生は、彼の強靭な肉体あってのこと。
それに……
voice: vo_adv_2111001_039
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
そもそもの話。特級のハッカーというわけでもない彼が
ドラゴン族のアバターを使用しているのは。
検体としての──……
voice: vo_adv_2111001_040
シェフィ:
【chara 106411 face 6 (surprised)】
……けん、たい……?
voice: vo_adv_2111001_041
ミロク:
【chara 192611 face 2 (joy)】
ふふ。
何でもありません。
【chara 192611 face 1 (normal)】
戻す方法は、そうですね──
voice: vo_adv_2111001_042
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
彼のことを元に戻したいのでしたら。
神に祈ればよろしいのではありませんか?
voice: vo_adv_2111001_043
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
あるいは、叶うかもしれませんよ。
【chara 192611 face 2 (joy)】
【トゥインクルウィッシュ】の、草野優衣さんのように。
voice: vo_adv_2111001_044
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】
祈るだァ!?
そんなんで願いが叶うなら苦労しねーだろがボケッ!
voice: vo_adv_2111001_045
シェフィ:
【chara 106411 face 4 (sad)】
……じゃ、じゃあ、兄さんは……戻らないって、こと……?
voice: vo_adv_2111001_046
ゼーン:
【chara 191713 face 1 (normal)】
ァァ……ァァー……
voice: vo_adv_2111001_047
ミロク:
【chara 192611 face 2 (joy)】
フフ。
私が教えて差し上げられるのは、その程度です。
【chara 192611 face 1 (normal)】
そもそも、馴れ合う間柄でもありませんし──
voice: vo_adv_2111001_048
キャル:
【chara 106011 face 3 (anger)】
──シャドウバレットォッ!!
voice: vo_adv_2111001_049
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 6 (surprised)】
キャルちゃん!?
voice: vo_adv_2111001_050
キャル:
【chara 106011 face 3 (anger)】
はんっ、ベラベラしゃべって油断したわね!
【chara 106011 face 1 (normal)】
{player}からの強化抜きでも、
不意打ちだったら少しは──……
voice: vo_adv_2111001_051
ミロク:
【chara 192611 face 6 (surprised)】
──【chara 192611 face 1 (normal)】
残念ですが。
少しも効果はないようです。
voice: vo_adv_2111001_052
キャル:
【chara 106011 face 6 (surprised)】
はあぁっ!?
思いっきり直撃したはずでしょーがっ!!
【chara 106011 face 3 (anger)】
なんでカスリ傷のひとつも無いのよっ!?
voice: vo_adv_2111001_053
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
攻撃魔法の類は、私には通用しません。
これは私の数少ない特技です。
voice: vo_adv_2111001_054
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 3 (anger)】
それなら……!
王家の装備、フルパワーです!
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2111001_055
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 3 (anger)】
ええええーーいっ!
voice: vo_adv_2111001_056
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
……フ。
voice: vo_adv_2111001_057
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 6 (surprised)】
──えっ!?
voice: vo_adv_2111001_058
ゼーン:
【chara 191713 face 3 (anger)】
──ガァッ!!!
voice: vo_adv_2111001_059
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 4 (sad)】
ひゃあああっ!!
voice: vo_adv_2111001_060
キャル:
【chara 106011 face 6 (surprised)】
ペコリーヌッ!
voice: vo_adv_2111001_061
シェフィ:
【chara 106411 face 3 (anger)】
ペコリーヌさん、大丈夫っ!?
voice: vo_adv_2111001_062
ペコリーヌ:
【chara 106011 face 4 (sad)】
【chara 105811 face 4 (sad)】
は、はい!
【chara 105811 face 3 (anger)】
突っ込みすぎる前に、ブレーキがかかっちゃいましたから……
voice: vo_adv_2111001_063
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 6 (surprised)】
っていうか!
王家の装備の効果が、いきなり消えちゃって……!
voice: vo_adv_2111001_064
キャル:
【chara 106011 face 4 (sad)】
こ、これもミロクの能力のせいなワケ……!?
voice: vo_adv_2111001_065
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
──『無手にて祈りを』。
私の領域の内側では、ありとあらゆる魔力や魔法の効果がかき消され。
どのようなマジックアイテムも機能を断たれます。
voice: vo_adv_2111001_066
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
正確には、自身の周囲の『演算の強制停止』ですが。
これは七冠の権能や、プリンセスナイトの能力でも例外はありません。
キイロ:
【chara 191615 face 1 (normal)】
ぷる……!?
voice: vo_adv_2111001_067
シェフィ:
【chara 106411 face 6 (surprised)】
で、でもそれじゃ……【chara 106411 face 3 (anger)】
兄さんは!?
あなたが兄さんにかけた魔法も、その能力で解けるんじゃ……
voice: vo_adv_2111001_068
ゼーン:
【chara 191713 face 1 (normal)】
グ、ウゥゥゥ……
voice: vo_adv_2111001_069
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
いいえ、あくまで効果の消去ですから。結果を戻すことは不可能です。
たとえば攻撃魔法で負った傷を消し去ったり、
召喚魔法で出現した魔物を還したりすることは叶いません。
voice: vo_adv_2111001_070
ミロク:
【chara 192611 face 6 (surprised)】
ああ、前回はあくまでも、身を守る範囲に領域を抑えていましたよ。
【chara 192611 face 1 (normal)】
でなくば誓約女君や変貌大妃に掛けられた
ミソラさんの洗脳魔法まで解除されてしまいますからね。
voice: vo_adv_2111001_071
キャル:
【chara 106011 face 3 (anger)】
なるほどね……あんたはそれで、ゼーンを手駒にしたってワケか。
魔法とか{player}の強化抜きなら、
白兵戦でそいつに敵う奴なんてほとんどいないし……
voice: vo_adv_2111001_072
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
そういうことです。
【chara 192611 face 2 (joy)】
千里真那の血族だけあって聡明ですね。
【chara 192611 face 1 (normal)】
希留耶さん。
voice: vo_adv_2111001_073
キャル:
【chara 106011 face 6 (surprised)】
へっ……!?
voice: vo_adv_2111001_074
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
さて。
こちらはこれ以上、手札を切る必要もないでしょう。
voice: vo_adv_2111001_075
ミロク:
【chara 192611 face 1 (normal)】
『敵』として。
因果に纏わる者として。
あなた方のお相手をさせていただきますよ。
voice: vo_adv_2111001_076
ゼーン:
【chara 191713 face 1 (normal)】
……ヴォオォォォオ……!
voice: vo_adv_2111001_077
シェフィ:
【chara 106415 face 3 (anger)】
に、兄さんっ……!
voice: vo_adv_2111001_078
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】
チッ!
奴の領域ってやつの内側じゃ、
転移のアイテムも使えねェのか……!
voice: vo_adv_2111001_079
カリザ:
【chara 191611 face 1 (normal)】
お、おい【美食殿】!
【chara 191611 face 3 (anger)】
何か手はねェのかよっ……!?
voice: vo_adv_2111001_080
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 4 (sad)】
魔法は効かない、強化は消される、
しかも相手はあのゼーンさんじゃ……や、やばいですね。
絶体絶命ってやつです……!
voice: vo_adv_2111001_081
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】
クソッ、役に立たねえなオイ……!
voice: vo_adv_2111001_082
キャル:
【chara 106011 face 3 (anger)】
はあ!?
そりゃあんたも同じでしょクソチビ!
voice: vo_adv_2111001_083
キャル:
【chara 106011 face 1 (normal)】
そーだわイイコト思いついたわあんたあたしたちの盾になりなさいよ!
そのあいだにあたしたち逃げるから!
voice: vo_adv_2111001_084
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】
あァッ!?
ふざっけんじゃねーよテメーが盾になれクソ猫が!!
voice: vo_adv_2111001_085
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 6 (surprised)】
ふっ、二人とも!
【chara 105811 face 4 (sad)】
今は口げんかしてる場合じゃ……!
キイロ:
【chara 191615 face 1 (normal)】
ぷる、ぷるぷるっ……!
voice: vo_adv_2111001_086
カリザ:
【chara 191611 face 6 (surprised)】
!?
キイロっ!?
voice: vo_adv_2111001_087
カリザ:
【chara 191611 face 3 (anger)】
なにやってんだ下がってろバカ!
ありゃあいつものゼーンじゃねえ──!
movie: 211100102