2部 第11章 第4話
ミソラによって結界に閉じ込められた【トゥインクルウィッシュ】の3人は、少しずつ過去の記憶を取り戻す。レイは罪悪感に苛まれて憔悴しきったユイに、自身の想いを込めた励ましの言葉をかけるのだった。
-------------- situation:
過去と悔恨と
--------------
voice: vo_adv_2111004_000
優衣:
【chara 100231 face 1 (normal)】
♪
voice: vo_adv_2111004_001
ひより:
【chara 100131 face 1 (normal)】
……♪
voice: vo_adv_2111004_002
優衣:
【chara 100231 face 6 (surprised)】
あのー……それ、月刊アストルムですか?
【chara 100231 face 1 (normal)】
ひょっとしてここで、誰かと待ち合わせしてます……?
voice: vo_adv_2111004_003
ひより:
【chara 100131 face 1 (normal)】
そうですよ!
【chara 100131 face 6 (surprised)】
……もしかしてユイちゃん……ですか?
voice: vo_adv_2111004_004
優衣:
【chara 100231 face 2 (joy)】
その呼び方、やっぱりヒヨリちゃんだ。
【chara 100231 face 1 (normal)】
良かったー。間違いだったらどうしようかと思ったよー……
voice: vo_adv_2111004_005
ひより:
【chara 100131 face 2 (joy)】
うわー! リアルのユイちゃんだー! 嬉しいなー!
【chara 100131 face 1 (normal)】
あたしは春咲ひよりです。【chara 100131 face 2 (joy)】
今日はよろしくね!
voice: vo_adv_2111004_006
怜:
【chara 100331 face 1 (normal)】
──私が三人目ということは、
最後に来るのは彼に決まりのようですね。
voice: vo_adv_2111004_007
ひより:
【chara 100131 face 6 (surprised)】
レイさん!?
【chara 100131 face 2 (joy)】
すごーい、アストルムとほとんど同じだー!
【chara 100131 face 6 (surprised)】
でもなんか話し方がアストルムと違うような……
voice: vo_adv_2111004_008
怜:
【chara 100331 face 1 (normal)】
申し遅れました。私は士条怜です。
本日はよろしくお願いします。
voice: vo_adv_2111004_009
優衣:
【chara 100231 face 1 (normal)】
草野優衣です。
みんなの呼び方はアストルムの時と同じでいいかな?
voice: vo_adv_2111004_010
ひより:
【chara 100131 face 2 (joy)】
あたしは大丈夫。
優衣ちゃんの呼びたいように呼んでいいよ!
voice: vo_adv_2111004_011
優衣:
【chara 100231 face 2 (joy)】
ありがとう、ひよりちゃん。
【chara 100231 face 1 (normal)】
怜ちゃんも……いいですか?
voice: vo_adv_2111004_012
怜:
【chara 100331 face 2 (joy)】
いいよ。
普段は厳しい学校へ通ってるから、
さっきみたいな硬い話し方をしているんだ。
voice: vo_adv_2111004_013
ひより:
【chara 100131 face 6 (surprised)】
あれ? 先輩は遅刻?
ちゃんと集合時間はこないだ伝えたはずなのに。
voice: vo_adv_2111004_014
優衣:
【chara 100231 face 6 (surprised)】
そうだよね……え? ひよりちゃん、今騎士クンのこと、先輩って……
voice: vo_adv_2111004_015
怜:
【chara 100331 face 6 (surprised)】
……ひより。もしかしてキミ、前にも彼と会ったことがあるの?
voice: vo_adv_2111004_016
ひより:
【chara 100131 face 2 (joy)】
うん!
学校で飼ってるオウムのピッキーちゃんが逃げた時に、
捕まえるのを手伝ってくれたんだ!
voice: vo_adv_2111004_017
優衣:
【chara 100131 face 1 (normal)】
【chara 100231 face 5 (shy)】
……あの、実はわたしも、
騎士クンとは会ったことがあるっていうか、
会ってるというか……
voice: vo_adv_2111004_018
ひより:
【chara 100131 face 2 (joy)】
そういえば優衣ちゃんの制服って椿ヶ丘のだ。
じゃあ先輩と同じ学校なんだね! すっごい偶然!
voice: vo_adv_2111004_019
怜:
【chara 100131 face 1 (normal)】
【chara 100331 face 6 (surprised)】
……まさか私たち一人一人と既に会ってたとは。
だからひよりは彼が住んでる場所を聞かなかったのか。
voice: vo_adv_2111004_020
優衣:
【chara 100231 face 6 (surprised)】
わたしたち……
【chara 100231 face 1 (normal)】
じゃあ怜ちゃんも騎士クンとはもうこっちで会ったんだね。
voice: vo_adv_2111004_021
怜:
【chara 100331 face 1 (normal)】
まあね。
【chara 100331 face 3 (anger)】
……それにしても、遅刻は良くないな。
私を待たせるなんてどういうつもりなんだ彼は──
Choice: (1) おーいみんなー!
----- Tag 1 -----
--- Switch scene ---
ナレーション:
【chara 100131 face 2 (joy)】
【chara 100331 face 2 (joy)】
【chara 100231 face 5 (shy)】
【chara 0 face 1 (normal)】
…………
……
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
──エリスの力を借りたミソラにより、結界の中に閉じ込められた
【トゥインクルウィッシュ】の3人。
彼女たちは次第に、過去の記憶を取り戻しつつあった……
voice: vo_adv_2111004_022
3人:
【chara 1 face 1 (normal)】
…………
voice: vo_adv_2111004_023
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
少しずつ……
少しずつだけど……
voice: vo_adv_2111004_024
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
……ああ。
思い出せてきている……
voice: vo_adv_2111004_025
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
そうだ……
私たちは……
レジェンドオブアストルムというゲームの中で出会って……
voice: vo_adv_2111004_026
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
あたしとユイちゃん、レイさん、それに騎士くん……
4人で、たくさん冒険したよね。
voice: vo_adv_2111004_027
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
それに……
『あっち』の……現実のほうで、
一緒に過ごした、おんなじ思い出がある、ってことは……
voice: vo_adv_2111004_028
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
もしこれが、捏造された記憶などでないのなら。
私たちは、【chara 100311 face 6 (surprised)】
ずっと前から知り合い……【chara 100311 face 4 (sad)】
いや。
仲間で、友達だったんだね。
voice: vo_adv_2111004_029
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
でも……どうしてかなぁ。
これまで、『認識の修正』? っていうののせいで、
現実のこと、なかなか思い出せなかったのに……
voice: vo_adv_2111004_030
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
結界の内側は、修正とやらが届きにくいのか。
【chara 100311 face 4 (sad)】
あるいは……私たちが、隠し事をやめて。
ユイと、話をしようとしているから……?
voice: vo_adv_2111004_031
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
…………
voice: vo_adv_2111004_032
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
……うん、それに……
voice: vo_adv_2111004_033
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
きっと、あの子のおかげかなって……思うんだ。
【chara 100111 face 4 (sad)】
あたしたちの、もう一人のお友だち……フィオの。
voice: vo_adv_2111004_034
ヒヨリ:
【chara 100111 face 3 (anger)】
フィオが、何度も何度も、
夢で『あっち』の景色を見せてくれたから……
voice: vo_adv_2111004_035
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
……フィオ、ちゃん……
voice: vo_adv_2111004_036
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
……そうだね。
きっとそうだ。【chara 100311 face 1 (normal)】
フィオのおかげだ……
voice: vo_adv_2111004_037
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
…………
voice: vo_adv_2111004_038
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
で、でも……
フィオちゃんはっ……
voice: vo_adv_2111004_039
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……ああ。
覇瞳皇帝との戦いのときに、破壊されてしまった……
voice: vo_adv_2111004_040
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
……っ、ぅ……
voice: vo_adv_2111004_041
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
……ミネルヴァが、覇瞳皇帝さんに乗っ取られちゃいそうになって。
ああ、そうだ、そうだったよね。
それに、あのときは……
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_2111004_042
ヒヨリ:
【chara 100111 face 3 (anger)】
はぁ、はぁ……
voice: vo_adv_2111004_043
ユイ:
【chara 100211 face 6 (surprised)】
覇瞳皇帝さん、やっつけられたのかな……?
voice: vo_adv_2111004_044
レイ:
【chara 100312 face 3 (anger)】
いや、まだみたいだ……!
voice: vo_adv_2111004_045
ミネルヴァ:
【chara 191111 face 1 (normal)】
うっ……!
voice: vo_adv_2111004_046
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
ミネルヴァ!?
voice: vo_adv_2111004_047
ミネルヴァ:
【chara 191111 face 1 (normal)】
なんてこと……!
彼はあなたの仲間を取り込んで、
自分の願いを代わりに叶えさせるつもりです。
Choice: (2) なんだって!? だったら……
----- Tag 2 -----
voice: vo_adv_2111004_048
ミネルヴァ:
【chara 191111 face 1 (normal)】
誰かがプリンセスになり、私と一つになれば……
私も完全な存在になり、真那に取り込まれることもなくなります。
Choice: (3) それなら話は早い!
----- Tag 3 -----
Choice: (4) でも、誰がプリンセスになるんだ……?
----- Tag 4 -----
voice: vo_adv_2111004_049
レイ:
【chara 100312 face 2 (joy)】
それはキミが選んで。私はキミが誰を選んでも後悔はしないよ。
voice: vo_adv_2111004_050
ユイ:
【chara 100211 face 1 (normal)】
わたしも……
わたしたちの中からプリンセスが選ばれるなら、悔やんだりしない。
voice: vo_adv_2111004_051
ヒヨリ:
【chara 100111 face 1 (normal)】
あたしも二人と同じ気持ちだよ!
だから騎士くんに選んでもらいたい。
【chara 100111 face 7 (special_a)】
大事な仲間に決めて欲しいんだ!
Choice: (5) ……分かった。それじゃあ、僕が選ぶのは──
----- Tag 5 -----
--- Switch scene ---
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
…………
……
voice: vo_adv_2111004_052
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
ミネルヴァを、覇瞳皇帝さんに乗っ取られそうになっちゃって。
それで……対抗するために……
voice: vo_adv_2111004_053
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
{player}に、プリンセスを、選んでもらった。
voice: vo_adv_2111004_054
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
……っ……
voice: vo_adv_2111004_055
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
そ、それで……
わ……わたしの、願いの……その、せいで……
voice: vo_adv_2111004_056
ユイ:
【chara 100213 face 10 (special_d)】
『ミネルヴァの懲役』が、起きちゃって……
数え切れないひとたちが、閉じ込められて……
現実では、残されたひとたちが、たくさん悲しんで……
voice: vo_adv_2111004_057
ユイ:
【chara 100213 face 10 (special_d)】
ぅ、ぅぅぅっ……!
voice: vo_adv_2111004_058
ユイ:
【chara 100213 face 10 (special_d)】
ぁ……、ああぁ……
voice: vo_adv_2111004_059
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
ユ、ユイちゃんっ! 【chara 100111 face 3 (anger)】
ユイちゃんのせいじゃないよ……
みんなを閉じ込めちゃうなんて、
ユイちゃんは願わなかったはずだもん!
voice: vo_adv_2111004_060
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
でも……でも……
voice: vo_adv_2111004_061
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
わたしじゃなくて、レイちゃんや……
ヒヨリちゃんが、願いを叶えてもらったら……
こんな、ことにはっ……
voice: vo_adv_2111004_062
レイ・ヒヨリ:
【chara 1 face 1 (normal)】
…………
voice: vo_adv_2111004_063
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
……だから。
だから、そう……わたしがぜんぶ悪いんだ……
【chara 100213 face 10 (special_d)】
ぜんぶ、ぜんぶ……
voice: vo_adv_2111004_064
ユイ:
【chara 100213 face 10 (special_d)】
ぅぅっ……
voice: vo_adv_2111004_065
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……ユイ。
voice: vo_adv_2111004_066
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
確かに……
キミには……、罪がある。
voice: vo_adv_2111004_067
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
レイさんっ……?
voice: vo_adv_2111004_068
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
けれど。
その罪を、キミだけで独り占めしないでくれ。
voice: vo_adv_2111004_069
ユイ:
【chara 100213 face 10 (special_d)】
……ぇ……
voice: vo_adv_2111004_070
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
二人とも、思い出したはずだろう?
ユイの願いを叶えようとしたあの時、ミネルヴァは正常ではなかった。
覇瞳皇帝に乗っ取られかけ、追いつめられていた。
voice: vo_adv_2111004_071
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
誰かをプリンセスにしなくては、『懲役』どころか
世界が覇瞳皇帝に支配されていたかもしれない。
【chara 100311 face 4 (sad)】
奴の妨害がなければ、願いは正常に叶えられたかもしれない……
voice: vo_adv_2111004_072
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
そうだ……私たちにも、この世界を。
アストルムを歪めてしまった罪がある。
他にも……
voice: vo_adv_2111004_073
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
フィオを守れなかったこと。
確証がなかったとはいえ、
ユイに『現実』についての知識を隠していたこともだ。
voice: vo_adv_2111004_074
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
レイ、ちゃん……
voice: vo_adv_2111004_075
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
レイさん……
【chara 100111 face 4 (sad)】
うん。そうだね……
voice: vo_adv_2111004_076
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
もしも……あたしが、願いを叶えてもらうなら。
世界中のひとが、笑顔でいられるようにお願いしてたと思う。
それを、ミネルヴァに手伝ってもらいたいって。
voice: vo_adv_2111004_077
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
でも……でも。
ユイちゃんの願いが、歪められちゃったみたいに。
あたしの願いだって、歪められちゃって……
voice: vo_adv_2111004_078
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
みんなが無理やりでも笑顔じゃないといられないような、
そんな世界になっちゃってたかもしれない……
voice: vo_adv_2111004_079
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……ああ。
私だって、きっと同じだよ。
たぶん、だけどね……
voice: vo_adv_2111004_080
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
少し考えただけで、これだけの罪が思い当たるというのに。
ユイが独りで背負い込んでしまったら……私は、
私たちは、友達に罪を押し付ける最低な人間になってしまうよ。
voice: vo_adv_2111004_081
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
……うん。
あたしたちも……ユイちゃんと、おんなじだよ。
【chara 100111 face 3 (anger)】
だから……「わたしのせい」なんて、言わないで。
voice: vo_adv_2111004_082
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】
さあ、顔をあげようユイ。
立とう、ヒヨリ。
voice: vo_adv_2111004_083
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
こんな場所で、うずくまっている前に……
私たちには、すべきことがきっとあるはずだ。
voice: vo_adv_2111004_084
ヒヨリ:
【chara 100111 face 3 (anger)】
うん、レイさん……!
voice: vo_adv_2111004_085
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
…………
still display end
voice: vo_adv_2111004_086
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
あぁ……
voice: vo_adv_2111004_087
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
強い、なぁ……
レイちゃんも……ヒヨリちゃんも……
voice: vo_adv_2111004_088
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
……でも……
voice: vo_adv_2111004_089
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
こんなに、励ましてもらっても……わたしは。
まだ……
ぜんぜん、足に力が入らない……
voice: vo_adv_2111004_090
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
ああ……わたし。
どうしようもない……
voice: vo_adv_2111004_091
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
わたし、こんなに……
こんなに……
弱かったんだ……