2部 第14章 第2話
『再構築』以前のことについて自身の想いを語り合うレイとヒヨリ。そんな折キャルから通信魔法を受け、ランドソルへ急行することに。そして合流した一同がこの後の作戦を話し合う中、ある人物が姿を見せる。
-------------- situation:
身を斬る如き
--------------
voice: vo_adv_2114002_000
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……私は。
私は、レイ。
【トゥインクルウィッシュ】のレイ。
voice: vo_adv_2114002_001
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『──そして。
現実では……士条家の息女、怜。』
voice: vo_adv_2114002_002
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……私は。
私はいつだって、強くなりたいと。自己を研鑽したいと思っている。
剣技も学力も。そして、心も。
voice: vo_adv_2114002_003
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『──それは、一体なんのためだった?』
voice: vo_adv_2114002_004
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……もちろん、【chara 100311 face 3 (anger)】
仲間を守るためだ。
【chara 100311 face 4 (sad)】
それだけじゃない。困っている人、理不尽な暴力で傷つくひとたちも。
だから私は、誰よりも強くありたいと……
voice: vo_adv_2114002_005
怜:
【chara 100331 face 3 (anger)】
『──それは、半分嘘だ。』
voice: vo_adv_2114002_006
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
っ……
【chara 100311 face 4 (sad)】
そんな、ことは……
voice: vo_adv_2114002_007
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『欺瞞は止そう。
もう、思い出したはずだよ。
自分自身が、本当はどんな人間なのか。』
voice: vo_adv_2114002_008
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『私が強くあろうとした理由……
それは本当に、そんな立派なものだっただろうか?』
voice: vo_adv_2114002_009
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……あぁ。
そう、だ……
私は……
voice: vo_adv_2114002_010
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
家から離れても……
独りでも、うまくやれるようになりたかった。
父親を、見返したかった。……いいや……
voice: vo_adv_2114002_011
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
父親に、自分を認めさせたかった。
家庭を顧みない父に、私を見てほしかった。
【chara 100311 face 4 (sad)】
……それが私の、最初の一歩だ……
voice: vo_adv_2114002_012
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『……ああ、そうだ。
本当の私は……頑固で、狭量で。嫉妬深くて、疑り深くて。
もっと、どうしようもない人間だ。』
voice: vo_adv_2114002_013
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『大切な友達一人すら、助けられない。
それどころか……
あのときだって、嘘をついてしまって……』
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2114002_014
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
二人とも、思い出したはずだろう?
ユイの願いを叶えようとしたあの時、ミネルヴァは正常ではなかった。
覇瞳皇帝に乗っ取られかけ、追いつめられていた。
voice: vo_adv_2114002_015
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
誰かをプリンセスにしなくては、『懲役』どころか
世界が覇瞳皇帝に支配されていたかもしれない。
【chara 100311 face 4 (sad)】
奴の妨害がなければ、願いは正常に叶えられたかもしれない……
voice: vo_adv_2114002_016
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
もしも……あたしが、願いを叶えてもらうなら。
世界中のひとが、笑顔でいられるようにお願いしてたと思う。
それを、ミネルヴァに手伝ってもらいたいって。
voice: vo_adv_2114002_017
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
でも……でも。
ユイちゃんの願いが、歪められちゃったみたいに。
あたしの願いだって、歪められちゃって……
voice: vo_adv_2114002_018
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
みんなが無理やりでも笑顔じゃないといられないような、
そんな世界になっちゃってたかもしれない……
voice: vo_adv_2114002_019
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……ああ。
私だって、きっと同じだよ。
たぶん、だけどね……
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_2114002_020
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『ユイのことを、励ましたくて……私はそう言った。
でも、あの言葉は……嘘だ。』
voice: vo_adv_2114002_021
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『……だって、もし私が……
ユイではなく、
私が{player}に、選んでもらえていたと、したら……』
voice: vo_adv_2114002_022
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『きっとミネルヴァに願うことは、何もなかった。
私の願いはすでに、叶ってしまっていたから』
voice: vo_adv_2114002_023
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
でも……ユイには、それを言えなかった。
私は、嘘をついてしまった。
voice: vo_adv_2114002_024
怜:
【chara 100331 face 4 (sad)】
『もし、ユイがミソラのいう『悪い子』になって。
すべて自分に非があると言ったら。
そして……』
voice: vo_adv_2114002_025
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
今の彼も、前の彼も同じだと……自分が選ばれたのだと。
そう、開き直ってしまっていたら。
そうしたら……私は……
voice: vo_adv_2114002_026
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
──イさん!
レイさ~んっ!
voice: vo_adv_2114002_027
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_2114002_028
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
……ヒヨリ……?
もう、ランドソルについたの……?
voice: vo_adv_2114002_029
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
ううん。
もうちょっとだけど……
【chara 100111 face 4 (sad)】
レイさん、なんだか寝苦しそうで。
voice: vo_adv_2114002_030
ヒヨリ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
【chara 100111 face 4 (sad)】
それにランドソルに着いたら、戦いになるかもって。
だからその前に、騎士くんたちと街の近くで合流したほうがいいって、
【chara 100111 face 6 (surprised)】
たしか、そういう作戦……【chara 100111 face 1 (normal)】
だったよね?
voice: vo_adv_2114002_031
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】
そうだったね……ありがとう。
voice: vo_adv_2114002_032
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_2114002_033
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
……レイさん?
voice: vo_adv_2114002_034
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
……ああ、【chara 100311 face 4 (sad)】
その……
おかしな夢を、見てしまって。
目を逸らそうとしていたことを、自分自身に指摘されるみたいな……
voice: vo_adv_2114002_035
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……あるいは。
今のは、『再構築』される前の自分の声だったのか……
voice: vo_adv_2114002_036
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
えっ?
えーっと……?
voice: vo_adv_2114002_037
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……ヒヨリ。
ユイが別行動している今、こんなことを話すのは……
その……卑怯かもしれないけど……
voice: vo_adv_2114002_038
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
う、うん。
voice: vo_adv_2114002_039
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
ヒヨリにだけは、聞いてほしい。
私と同じ……
あのときに、選ばれなかった者として……
voice: vo_adv_2114002_040
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
……あ……
voice: vo_adv_2114002_041
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……
voice: vo_adv_2114002_042
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
ユイの願いが歪められて、『懲役』の引き金になってしまったことも。
私たちと冒険した『彼』がもう、どこにもいないことも。
とても胸が痛くなることで……そしてユイだけじゃなくて、我々の咎だ。
voice: vo_adv_2114002_043
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
でも……
本当のことを言えば……ユイが、羨ましかったよ。
それで、世界を歪めてしまったと……苦しむとしても。
voice: vo_adv_2114002_044
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
それに……あの場にいたのが、たまたま私たち3人だけで。
【chara 100311 face 6 (surprised)】
本当は、彼が選びたい他の誰かがいたんじゃないか……【chara 100311 face 4 (sad)】
とか。
『再構築』の後の彼からは、違う答えがきけるんじゃないか、とか……
voice: vo_adv_2114002_045
レイ:
【chara 100311 face 1 (normal)】
……ああ、ダメだな私は。
「誰が選ばれても後悔は無い」、なんて言ってたのにね。
【chara 100311 face 4 (sad)】
軽蔑してくれて構わない。……でも……
voice: vo_adv_2114002_046
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
ユイを、苦しみから救いたいというこの気持ちに……嘘はないとしても。
今の世界の歪みを正そうとする自分の行為が、まるで……
ユイが選ばれた可能性を、否定しようとしているみたいに思えて……
voice: vo_adv_2114002_047
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
レイさん……
voice: vo_adv_2114002_048
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
……すまない。
これから大きな戦いになるというのに、変な話をしてしまって。
【chara 100311 face 6 (surprised)】
ヒヨリは私と違って、こんなくよくよした悩みは……
voice: vo_adv_2114002_049
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
……ううん。
【chara 100111 face 4 (sad)】
あたしも……レイさんほど、うまく言葉にできないだけで。
胸がもやもやしちゃうのは、おんなじだよ。
voice: vo_adv_2114002_050
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
困っている誰かを助けたいって、いつも思うのに。
自分のもやもやは、解決できないなんて……
voice: vo_adv_2114002_051
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
もし、あたしがマンガとか、お芝居の主役だったら。
【chara 100111 face 1 (normal)】
困ってる人は全員助かって、悪い人はどかーんってして……
最後にはきっと願いも叶って、【chara 100111 face 4 (sad)】
ぜーんぶ解決しちゃうけど。
voice: vo_adv_2114002_052
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
でも……きっとそんなに、上手くいかないんだよね。
みんな、自分の人生の主役で。
自分だけの、大事な願いをもっているから……
voice: vo_adv_2114002_053
ヒヨリ:
【chara 100111 face 1 (normal)】
……な、なんだかあたしらしくないこと言っちゃった!
ごめんねレイさん!
voice: vo_adv_2114002_054
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
ヒヨリ……
voice: vo_adv_2114002_055
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
……っ?
なんだ、遠くのほうから騒ぎの声が……
voice: vo_adv_2114002_056
ヒヨリ:
【chara 100111 face 3 (anger)】
そろそろ、ランドソルのお城が見えてくる頃だけど……
【chara 100111 face 6 (surprised)】
って、今度は通信魔法っ!?
voice: vo_adv_2114002_057
キャルの声:
【chara 106012 face 3 (anger)】
レイ!
ヒヨリ!
良かった、結構近くまで来てるわね!?
voice: vo_adv_2114002_058
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
キャルちゃんっ?
どうしたの!?
voice: vo_adv_2114002_059
キャルの声:
【chara 106012 face 3 (anger)】
どうもこうもないわ、緊急事態よ!
待ち合わせの場所も変更!
あんたたち、今すぐランドソルに来なさい!
voice: vo_adv_2114002_060
キャルの声:
【chara 106012 face 4 (sad)】
たぶん、途中で襲われると思うけど!
【chara 106012 face 3 (anger)】
そこらへんなら{player}の強化も届くし、
気合で突っ切りなさい! いいわね!
voice: vo_adv_2114002_061
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
ええっ!?
襲われる、って一体何に──
voice: vo_adv_2114002_062
シャドウたち:
【chara 1 face 1 (normal)】
──……!
voice: vo_adv_2114002_063
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
くっ……!
エリスの使徒の、シャドウだと……!?
voice: vo_adv_2114002_064
ヒヨリ:
【chara 100111 face 3 (anger)】
キャルちゃんが慌ててたのは、このせいだったんだ……!
voice: vo_adv_2114002_065
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
街にもたくさん向かっている!
急ごう!
voice: vo_adv_2114002_066
ヒヨリ:
【chara 100111 face 3 (anger)】
うん、レイさん!
voice: vo_adv_2114002_067
3人:
【chara 1 face 1 (normal)】
ええーいっ!!
voice: vo_adv_2114002_068
シャドウたち:
【chara 1 face 1 (normal)】
……!!
voice: vo_adv_2114002_069
キャル:
【chara 106011 face 3 (anger)】
っ、ふぅ。
【chara 106011 face 4 (sad)】
とりあえず、このへんにいたのは倒せたけど……
voice: vo_adv_2114002_070
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 6 (surprised)】
でも、壁を飛び越えてどんどん入ってきてます!
【chara 105811 face 4 (sad)】
これじゃ、街の人たちが……!
voice: vo_adv_2114002_071
ヒヨリの声:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
みんなーっ!
voice: vo_adv_2114002_072
コッコロ:
【chara 106011 face 1 (normal)】
【chara 105811 face 6 (surprised)】
【chara 105911 face 6 (surprised)】
主さま、門のほうからいらっしゃるのは……!
Choice: (1) レイ! ヒヨリ!
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_2114002_073
レイ:
【chara 100311 face 4 (sad)】
っ……
voice: vo_adv_2114002_074
ヒヨリ:
【chara 100111 face 4 (sad)】
騎士くん……
voice: vo_adv_2114002_075
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
……みんな、遅くなった。
【chara 100311 face 6 (surprised)】
状況は?
voice: vo_adv_2114002_076
コッコロ:
【chara 105911 face 4 (sad)】
わたくしたちも、たった今到着したばかりなのですが……
voice: vo_adv_2114002_077
キャル:
【chara 106011 face 4 (sad)】
ぶっちゃけヤバイわね。
すごい数のシャドウが、誰彼かまわず襲ってるわ。
voice: vo_adv_2114002_078
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 4 (sad)】
こうしてお喋りしている時間ももったいないです!
【chara 105811 face 3 (anger)】
早く、街のみなさんを助けに行かないと……!
voice: vo_adv_2114002_079
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
う、うん!
【chara 100111 face 3 (anger)】
そうだねペコさんっ──
voice: vo_adv_2114002_080
レイ:
【chara 100311 face 6 (surprised)】
……待って。
それはもちろんだけど、フィオの方はどうする?
voice: vo_adv_2114002_081
コッコロ:
【chara 105911 face 1 (normal)】
人質交換の期限は今日。
【chara 105911 face 4 (sad)】
塔を登るための時間も考えると、猶予はほとんどありません……
voice: vo_adv_2114002_082
ヒヨリ・ペコリーヌ:
【chara 1 face 1 (normal)】
うっ……
Choice: (2) フィオを見捨てるわけには……!
Choice: (3) アメスさまを助けなきゃ……!
----- Tag 2 -----
----- Tag 3 -----
voice: vo_adv_2114002_083
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 4 (sad)】
そ、そうですね。
どうすれば……
voice: vo_adv_2114002_084
キャル:
【chara 106011 face 4 (sad)】
あんまりやりたくないけど。
【chara 106011 face 3 (anger)】
二手に分かれるしかないかもね。
街のシャドウを倒す組と、塔に登る組で。
voice: vo_adv_2114002_085
レイ:
【chara 100311 face 3 (anger)】
敵の思惑に嵌まるようで癪だが。
【chara 100311 face 4 (sad)】
仕方が無いか……
voice: vo_adv_2114002_086
???:
【chara 106011 face 6 (surprised)】
【chara 100311 face 6 (surprised)】
【chara 1 face 1 (normal)】
ン・ン~♪
みんな困ってるカンジ~?
voice: vo_adv_2114002_087
ヒヨリ:
【chara 100111 face 6 (surprised)】
えっ?
だ、だれっ?
voice: vo_adv_2114002_088
ペコリーヌ:
【chara 105811 face 6 (surprised)】
あなたは──
いえ、あなたたちは……!