2部 第15章 第1話
{player}の言葉で立ち直ったユイは、責任を感じているラビリスタに対し、七冠たちを責める気はないと話す。ラビリスタはそんなユイに自身の考えを語り、来たる戦いに備えて動き出すのだった。
movie: 211500001
-------------- situation:
雌伏の一時
--------------
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
{player}たちがミロクからアメスを奪還する、少し前──
voice: vo_adv_2115001_000
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
…………
ナレーション:
【chara 0 face 1 (normal)】
どうにか体調を回復したユイは、
ラビリスタとともに地下に隠れ潜んでいた。
voice: vo_adv_2115001_001
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
ごめんねー
こんな即席の隠れ家に二人っきりでさ。
voice: vo_adv_2115001_002
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
い、いえ……
voice: vo_adv_2115001_003
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
でもまあとりあえず、ここなら簡単に居場所がバレちゃう心配もないし?
牧場のみんなからもらった食料もたくさんあるし?
回復に専念しよっか、お互いにさ。
voice: vo_adv_2115001_004
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
……はい……
voice: vo_adv_2115001_005
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
えっと……
ラビリスタさんは……怪我の具合、大丈夫ですか?
voice: vo_adv_2115001_006
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
うん♪
【chara 106815 face 4 (sad)】
クリスティーナにばっさりやられて、実はかなりしんどかったけど。
【chara 106815 face 2 (joy)】
ユイちゃんの回復魔法のおかげで、すっかり元通りだよ。
voice: vo_adv_2115001_007
ユイ:
【chara 100213 face 1 (normal)】
それなら、良かったです。
voice: vo_adv_2115001_008
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
ユイちゃんのほうは──
voice: vo_adv_2115001_009
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
……って、つい聞こうとしちゃったけど。
ごめん。
【chara 106815 face 2 (joy)】
よくない質問だね。
voice: vo_adv_2115001_010
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
わたしは……
そんなに、大したことは……
voice: vo_adv_2115001_011
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
身体のほうは、そうかもしれないけど。
【chara 106815 face 1 (normal)】
でも……
voice: vo_adv_2115001_012
ラビリスタ:
【chara 106815 face 7 (special_a)】
……ごめん。
本当に、ごめんね。
【chara 106815 face 4 (sad)】
この通りだ。
voice: vo_adv_2115001_013
ラビリスタ:
【chara 106815 face 4 (sad)】
謝って済むことじゃないけど、それでも……
voice: vo_adv_2115001_014
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_2115001_015
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
やっぱり……本当、なんですね。
ラビリスタさんたちが、この世界を……
……ううん。
voice: vo_adv_2115001_016
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
このゲームを、創ったってこと。
voice: vo_adv_2115001_017
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
うん。
ほんとだよ。
voice: vo_adv_2115001_018
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
だから、この世界でどんなトラブルが起こっても。
それはアタシたち開発者の設計ミスであって、
【chara 106815 face 7 (special_a)】
決して、キミたちプレイヤーの責任なんかじゃない。
voice: vo_adv_2115001_019
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
ましてや、ユイちゃん。
キミが負い目や罪の意識を持つことなんて、ひとつもないんだよ。
voice: vo_adv_2115001_020
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
……っ……
voice: vo_adv_2115001_021
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
このあいだ……ミソラちゃんに、「本当のこと」を教えてもらってから。
わたし、目の前が真っ暗になっちゃって……
立ち上がることも、できなくなってしまったんですけど。
voice: vo_adv_2115001_022
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
……でも。
騎士クンが、こう言ってくれたんです──
--- Switch scene ---
still display end
voice: vo_adv_2115001_023
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
騎士クン……
ご、ごめんなさい……
voice: vo_adv_2115001_024
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
ごめんなさい……
ごめんなさい、ごめんなさい……!
voice: vo_adv_2115001_025
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
わたしが……わたしの願いが、アストルムを歪ませて……!
それに……き、騎士クンのことも……
変えて、しまって……
voice: vo_adv_2115001_026
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
知らなかったからとか、そんなつもりじゃなかったとか、
言い訳したって……
起きてしまったことは、やっちゃったことは……変わらない……
voice: vo_adv_2115001_027
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
この世界でも、現実のほうでも……
たくさんの人が、悲しんで……苦しんで……っ……
Choice: (1) でも、楽しいことも、たくさんあったよ。
----- Tag 1 -----
voice: vo_adv_2115001_028
ユイ:
【chara 100213 face 9 (special_c)】
…………、ぇ……?
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_2115001_029
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
レイちゃんが、
「ひとりで罪を背負い込まないで」って言ってくれたように。
わたしもラビリスタさんたちを、責める気なんておきません。
voice: vo_adv_2115001_030
ユイ:
【chara 100213 face 3 (anger)】
だって……騎士クンが、わたしに気づかせてくれたとおり。
【chara 100213 face 1 (normal)】
この世界では楽しいことも、たくさんあって……
voice: vo_adv_2115001_031
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
「こんなゲームを創ったあなたたちが悪い」なんて言ってしまったら。
その大事な、楽しい思い出も、【chara 100213 face 3 (anger)】
否定することになってしまいますから。
voice: vo_adv_2115001_032
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
……あはは。
ありがとう。
voice: vo_adv_2115001_033
ラビリスタ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
【chara 106815 face 2 (joy)】
アタシも前に、少年に似たようなことを言われて、励まされちゃったな。
「罪滅ぼしなんて考えないで」、
「あなたのおかげで、みんなと会えたから」ってさ。
voice: vo_adv_2115001_034
ユイ:
【chara 100213 face 2 (joy)】
……ふふ。
【chara 100213 face 1 (normal)】
騎士クンらしい。
voice: vo_adv_2115001_035
ユイ:
【chara 100213 face 3 (anger)】
……でも、だからこそ……
この世界が、何度もリセットされてしまっていて。
【chara 100213 face 4 (sad)】
その度に楽しい記憶も、辛い記憶も、何もかも消えてしまっているなら。
voice: vo_adv_2115001_036
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
ミソラちゃんが言っていたとおり。
それは確かに、すごく残酷なことだと思います……
voice: vo_adv_2115001_037
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
……そうだね。
【chara 106815 face 4 (sad)】
現実に戻れないってだけじゃない。
自覚のない、賽の河原みたいなものなんだからね。
voice: vo_adv_2115001_038
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
はい……
voice: vo_adv_2115001_039
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
みんなを助けるために、みんなに心配をかけないために。
それに『今』の、大切な記憶を守るために。
【chara 100213 face 3 (anger)】
どんなに苦しくても立って、戦おうって、わたしはそう決めたんです。
voice: vo_adv_2115001_040
ユイ:
【chara 100213 face 3 (anger)】
だから、本当は今すぐ。
【chara 100213 face 4 (sad)】
レイちゃんやヒヨリちゃんと一緒に、
フィオちゃんを、取り戻しに行きたくて……
voice: vo_adv_2115001_041
ラビリスタ:
【chara 106815 face 7 (special_a)】
安全な場所でじっとしていることは、最前線で戦うよりつらい時もある。
【chara 106815 face 4 (sad)】
アタシも少年たちの窮地を、見ていることしかできない時があったから。
【chara 106815 face 1 (normal)】
ユイちゃんの気持ちは、わかるつもりだよ。【chara 106815 face 2 (joy)】
それこそ痛いくらいにね。
voice: vo_adv_2115001_042
ユイ:
【chara 100213 face 4 (sad)】
……はい。
エリスさんやミソラちゃんにわたしが捕まっちゃダメだってことは、
頭ではわかっているんですけれど。それでも……
voice: vo_adv_2115001_043
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
……大丈夫。
あっちだって、そんなに余裕があるわけじゃない。
【chara 106815 face 2 (joy)】
戦力はともかく、気持ちの面ではね。
voice: vo_adv_2115001_044
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
……そうなんですか?
voice: vo_adv_2115001_045
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
うん。
なにせ、クリスティーナとネネカを取り返したおかげで
七冠が4人まで揃って、手を組んでるわけだし。
voice: vo_adv_2115001_046
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
向こうにしてみれば、こっちが何か強引な手段を編み出して
現実に帰られちゃうかもしれないわけだから。
そりゃあ、焦ってもしょうがないと思うんだよね。
voice: vo_adv_2115001_047
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
だから不完全な状態で、
少年だけを捕えて『新しい世界の創造』に臨む可能性は
【chara 106815 face 2 (joy)】
アタシは結構低くないと予想してる。
voice: vo_adv_2115001_048
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
ユイちゃんを手元に押さえていなくても。
【chara 106815 face 1 (normal)】
たとえば『今のアストルム』をユイちゃんごと
圧縮することで、リセットの発動を回避したり【chara 106815 face 2 (joy)】
とかね。
voice: vo_adv_2115001_049
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
そ、そんな方法が……?
voice: vo_adv_2115001_050
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
もちろん、巨大なアストルムのデータを丸ごと圧縮するなんて
旅行カバンにタンスまるごとの服を詰め込むようなものだから。
横槍を入れて計画を崩すことは、不可能ってわけじゃない。
voice: vo_adv_2115001_051
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
キミに残ってもらったのは、
エリスの側に、そういう余裕のない選択をさせるって狙いもあったんだ。
voice: vo_adv_2115001_052
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
な、なるほど……
voice: vo_adv_2115001_053
ラビリスタ:
【chara 106815 face 4 (sad)】
もちろんケガを治さなきゃっていうのも、
アタシがユイちゃんに謝りたいっていうのもあったけど。
voice: vo_adv_2115001_054
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
なーに。
少年たちだって、無策で行ったわけじゃない。
フィオのことは、きっと無事に取り返してくれるはずだよ。
voice: vo_adv_2115001_055
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
……そうですよね。
【chara 100213 face 3 (anger)】
今は、騎士クンたちを信じて待たなくちゃ……
voice: vo_adv_2115001_056
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
うん♪
【chara 106815 face 4 (sad)】
……ただ……
voice: vo_adv_2115001_057
ラビリスタ:
【chara 106815 face 4 (sad)】
……フィオ。
フィオかぁ……
うーん……
voice: vo_adv_2115001_058
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
……?
どうしたんですか、ラビリスタさん?
フィオちゃんが、何か……?
voice: vo_adv_2115001_059
ラビリスタ:
【chara 106815 face 6 (surprised)】
ああいや。
フィオそのものが、ってワケじゃなくて。
【chara 106815 face 4 (sad)】
それに、『今』の話でもないんだけど……
voice: vo_adv_2115001_060
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
……フィオにはさ。
セーフティ・プログラム……
【chara 106815 face 7 (special_a)】
いわゆる安全装置が仕込んであったんだよね。
voice: vo_adv_2115001_061
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
安全装置……
voice: vo_adv_2115001_062
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
うん。『前』のアストルムでは仕組み上、
ガイド妖精は攻撃対象にならず、
ダメージによる破壊もされない設定だったんだけど。
voice: vo_adv_2115001_063
ラビリスタ:
【chara 106815 face 7 (special_a)】
そんなガイド妖精が壊れるような、例外的処理が発生した場合。
中枢にエラーの影響が伝播しないよう、インタラプトするはずで……
【chara 106815 face 4 (sad)】
ほんと、なんで作動しなかったのかな~。あの時あれさえ動いてたら……
voice: vo_adv_2115001_064
ユイ:
【chara 100213 face 6 (surprised)】
え、えーっと……?
voice: vo_adv_2115001_065
ラビリスタ:
【chara 106815 face 6 (surprised)】
んっ、ごめんごめん。
【chara 106815 face 2 (joy)】
『今』は、そんなこと考えてる場合じゃなかったね。
【chara 106815 face 1 (normal)】
……『前』のログも手元にないから、解析できないし……
voice: vo_adv_2115001_066
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
てなワケだからさ。
少年たちが頑張ってくれてるこの時間を無駄にしないために、
アタシたちも色々と仕込みをしておこっか。
voice: vo_adv_2115001_067
ラビリスタ:
【chara 106815 face 1 (normal)】
『エリスさま』がこっちの動きを予想して、焦ってくれるのはいいけど。
【chara 106815 face 2 (joy)】
あまり大人しくしてたら、そのうち見透かされちゃうし。
それなら──
voice: vo_adv_2115001_068
ラビリスタ:
【chara 106815 face 2 (joy)】
ご期待に、添うようにしておかなきゃね。