ファンの目は針の穴も通す
ランドソル観光中のレイとシナツ。二人が少し離れたタイミングで、ツムギがシナツに飛びついてくる。シナツとレイを間違えたのだ。遠い親戚という説明に納得しつつも引っかかりを覚えるツムギなのだった。
-------------- situation:
ファンの目は針の穴も通す
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ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
普段と変わらぬ賑わいを見せるランドソル。
レイとシナツは、そんな街並みを眺めながら歩いていた。
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シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
……確かに、私が知っているランドソルともよく似た風景だ。
【chara 129211 face 1 (normal)】
建物も住人の雰囲気も、大きな差はない。
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レイ：
【chara 100311 face 1 (normal)】
それはよかった。
異世界とはいえ勝手が分かるなら、いくらか気が休まるだろう。
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女性：
【chara 1511 face 2 (joy)】
あらレイちゃん！ ちょうどよかったわ。
【chara 1511 face 1 (normal)】
この間頼まれた薬草なんだけど、いい伝手が見つかったのよ。
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レイ：
【chara 100311 face 2 (joy)】
本当か！ 詳しく聞かせてほしい。
【chara 100311 face 1 (normal)】
すまないシナツ、ちょっと向こうで話してくるよ。
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シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……気が休まる、か。
【chara 129211 face 7 (special_a)】
そう思いたいのは山々だが……
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シナツ：
【chara 129211 face 4 (sad)】
人が…………多いな……
voice: vo_adv_5136062_006
シナツ：
【chara 129211 face 4 (sad)】
……正直。
他人との付き合いは、レイの方がうまいようだ。
あんなふうに街の人と親しく話すなんて、私にはとても……
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シナツ：
【chara 129211 face 4 (sad)】
……はぁ……
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？？？：
【chara 1 face 1 (normal)】
レイ様ぁーっ！！
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シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
うんっ！？
だ……誰だっ？
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ツムギ：
【chara 105411 face 2 (joy)】
私です、ツムギです！
偶然レイ様に会えるなんて、なんて幸せな日なんでしょう！
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シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
いや、待ってくれ……
【chara 129211 face 4 (sad)】
す、すまない、まずは離れてくれないか？
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ツムギ：
【chara 105411 face 6 (surprised)】
あれれっ？
今日のレイ様、いつもと雰囲気がだいぶ違いますね。
服も装備も見たことないものですし。大胆なイメチェン？
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シナツ：
【chara 129211 face 4 (sad)】
ち……違う。私はレイではなくて──
voice: vo_adv_5136062_014
レイ：
【chara 100311 face 6 (surprised)】
ツムギ、何をしているんだ。
私ならここにいるよ。
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ツムギ：
【chara 105411 face 6 (surprised)】
へっ！？ そ、【chara 105411 face 4 (sad)】
そっちにもレイ様が！？
【chara 105411 face 6 (surprised)】
じゃあこの人は誰なんですか？
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レイ：
【chara 100311 face 1 (normal)】
彼女はシナツといって、【chara 100311 face 6 (surprised)】
私の……
【chara 100311 face 1 (normal)】
遠い親戚なんだ。
ランドソルに来るのは初めてらしいから、ツムギとは初対面だね。
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ツムギ：
【chara 105411 face 6 (surprised)】
レイ様のご親戚！？
voice: vo_adv_5136062_018
シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
そうか、そう誤魔化せばいいのか……
【chara 129211 face 2 (joy)】
やるな、レイ……！
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ツムギ：
【chara 105411 face 4 (sad)】
すみません、驚かせてしまって！
【chara 105411 face 6 (surprised)】
それにしても……ふむふむ、なるほどなるほど……
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シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
な……なんだ？
何か、おかしなところでも…………
voice: vo_adv_5136062_021
シナツ：
【chara 129211 face 8 (special_b)】
……あるんだろうな…………はぁ……
voice: vo_adv_5136062_022
レイ：
【chara 100311 face 6 (surprised)】
落ち込んだ！？
流れるように！
voice: vo_adv_5136062_023
ツムギ：
【chara 105411 face 6 (surprised)】
いえ、おかしいところはないんですけど……
シナツさんの服がちょっと気になりまして。
【chara 105411 face 1 (normal)】
触ってみてもいいですか？ いいですよね？
voice: vo_adv_5136062_024
シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
えっ、あっ……
か、構わないが……
【chara 129211 face 4 (sad)】
見ていて面白いものでもないだろう？
voice: vo_adv_5136062_025
ツムギ：
【chara 105411 face 2 (joy)】
いえ謙遜なさらず！ 【chara 105411 face 1 (normal)】
一見大胆なデザインの中にある、確かな品格……
人を寄せ付けないような強さと、それでも目を引いてしまうような
美しさを感じますよ。【chara 105411 face 3 (anger)】
断言します……【chara 105411 face 2 (joy)】
これはいいものです！
voice: vo_adv_5136062_026
ツムギ：
【chara 105411 face 2 (joy)】
もちろん服だけじゃありませんね。シナツさん本人が美人でスタイルも
いいから、相乗的に魅力が高まってるんです。新しい衣装デザインの
参考にするためにも、もっとじっくりたっぷり観察を……！
voice: vo_adv_5136062_027
シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
び、美人……？ スタイルがいい……？
わ……私のことを言っているのか？
voice: vo_adv_5136062_028
レイ：
【chara 100311 face 6 (surprised)】
あー……【chara 100311 face 1 (normal)】
ごめんツムギ、それくらいにしておいてもらえるかな。
シナツが困っているからね。
voice: vo_adv_5136062_029
ツムギ：
【chara 105411 face 4 (sad)】
す、すみません！
別に目移りしたとかじゃなくて、一番はレイ様だけど
シナツさんも負けず劣らず美しいというだけですよ！？
voice: vo_adv_5136062_030
レイ：
【chara 100311 face 1 (normal)】
じゃあ、私たちはそろそろ行くよ。【chara 100311 face 2 (joy)】
ツムギも元気で。
voice: vo_adv_5136062_031
ツムギ：
【chara 105411 face 2 (joy)】
はい、レイ様！
新作の衣装ができたらまた持っていきますね！
voice: vo_adv_5136062_032
ツムギ：
【chara 105411 face 1 (normal)】
レイ様の親戚かぁ……
【chara 105411 face 6 (surprised)】
それにしてもよく似てるなぁ。
ほとんどレイ様本人みたいだけど……うーん……【chara 105411 face 1 (normal)】
気のせいだよね。
voice: vo_adv_5136062_033
シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
……彼女がツムギか。
【chara 129211 face 4 (sad)】
まさか、あれほどまでに押しが強いとは……
voice: vo_adv_5136062_034
レイ：
【chara 100311 face 6 (surprised)】
彼女とは初対面なのか？
シナツの世界にもツムギはいるのかと思ったけど。
voice: vo_adv_5136062_035
シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……いるにはいる。
だが、直接会ったことはなかったんだ。
ソルの塔から出る機会は限られていたからな。
voice: vo_adv_5136062_036
レイ：
【chara 100311 face 6 (surprised)】
そうなのか。
【chara 100311 face 1 (normal)】
まぁ見ての通り、彼女はいつもあんな調子だよ。
voice: vo_adv_5136062_037
シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……私は……
【chara 129211 face 4 (sad)】
本当に人と話すのが得意じゃないんだ……
向こうからぐいぐい来るような相手だと特に……
voice: vo_adv_5136062_038
レイ：
【chara 100311 face 2 (joy)】
……ふふっ。
voice: vo_adv_5136062_039
シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
……どうした？
何か面白がるようなことでもあったか？
voice: vo_adv_5136062_040
レイ：
【chara 100311 face 2 (joy)】
いや、シナツがあそこまで慌てるとは思わなかったよ。
【chara 100311 face 1 (normal)】
少し意外な一面が見られて、何と言うか、楽しかった。
voice: vo_adv_5136062_041
シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
……そういうものなのか。
【chara 129211 face 4 (sad)】
やはり人付き合いはよくわからないな……
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
真剣に考えこむシナツを、レイは微笑を浮かべながら
温かい目で見守るのだった……