ランドソルに乾杯
エリスの元に向かう前日、アイラはランドソル最後の夜を飲食店で過ごしていた。街の人々の不安を敏感に感じ取り、心苦しくも思っていた彼女のところへ同じ境遇の相手であるシナツがやってくる。
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ランドソルに乾杯
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ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
シナツとアイラの二人にとってランドソル最後の夜……
アイラはこっそりと宿を抜け出していた。
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アイラ：
【chara 129111 face 6 (surprised)】
…………
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老人１：
【chara 1 face 1 (normal)】
いつまで、こんな空なのかねぇ……
あたしゃ気味が悪いよ。
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老人２：
【chara 1 face 1 (normal)】
ああ、まったくだ。
天変地異の前触れだってんなら
いっそハッキリ分かった方が気が楽だ。
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アイラ：
【chara 129111 face 2 (joy)】
……あははっ。
大丈夫だよ、そっちのおばあちゃんおじいちゃん！
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アイラ：
【chara 129111 face 1 (normal)】
この空、もうすぐ終わるからさ♪
いつも通りの毎日になるよ！
【chara 129111 face 2 (joy)】
ご安心を～！
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老人１：
【chara 1 face 1 (normal)】
……あんた、知り合いかい？
今の子……
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老人２：
【chara 1 face 1 (normal)】
いいや。
だが……妙な説得力を持ってる娘だったな。
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アイラ：
【chara 129111 face 9 (special_c)】
はぁ～～～っ！！
やっぱり麦しゅわはおいしいね～♪
あはははは！
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客１：
【chara 129111 face 1 (normal)】
【chara 1 face 1 (normal)】
いやーいい飲みっぷり！
ほれぼれするねぇ～♪
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客２：
【chara 1 face 1 (normal)】
ちょっと？
ほれぼれするって何よ～？ 浮気するつもり？
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客１：
【chara 129111 face 6 (surprised)】
【chara 1 face 1 (normal)】
そ、そんなつもりで言ったんじゃあね～よぉ～！
今のはこの言葉の……ナンチャラってヤツだ！
オレはオマエ一筋だって！
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客２：
【chara 1 face 1 (normal)】
ふぅ～ん？
…………知ってる♪
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アイラ：
【chara 129111 face 2 (joy)】
あはは！
惚気、ごちそうさま♪
二人とも、そのまま仲良くね～
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シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……やはりここにいたのか。
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アイラ：
【chara 129111 face 6 (surprised)】
シナツちゃん！
【chara 129111 face 2 (joy)】
追いかけてきてくれたの？
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シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
そのようなものだ。
……心配されるぞ。抜け出したのが皆に気づかれたら。
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アイラ：
【chara 129111 face 8 (special_b)】
すぐに戻るって♪
こっちの赤麦しゅわの飲み納めをしたかっただけだよ。
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シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
飲み納めか。
【chara 129211 face 1 (normal)】
……いよいよだな。
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アイラ：
【chara 129111 face 1 (normal)】
いよいよだね。
【chara 129111 face 8 (special_b)】
……っていうか、あんまり長居するのも悪いし。
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アイラ：
【chara 129111 face 1 (normal)】
ランドソルにいる間、シナツちゃんにも聞こえてたでしょ？
街のみんなが話してること。
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シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……赤い夜空のことか。
【chara 129211 face 7 (special_a)】
確かに気味悪がっていたな。
voice: vo_adv_5137066_021
アイラ：
【chara 129111 face 6 (surprised)】
大っぴらに何かが起きてるわけでもない。
【chara 129111 face 4 (sad)】
でも、気は休まらない。
【chara 129111 face 8 (special_b)】
そりゃ楽しくはないよね～
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シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……侵入者への警戒を促す『警告』だ。
異常事態だと知らせる役割は果たせているな。
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アイラ：
【chara 129111 face 1 (normal)】
ま、『誰が侵入者なのか』を隠してもらえたのはよかったね？
おかげでのんびり麦しゅわが飲めるし……
みんなに怒られたりしないしさ。
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シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……それだけセキュリティプログラムに自信があったんだろう。
【chara 129211 face 7 (special_a)】
実際、私たちは追いつめられている。
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アイラ：
【chara 129111 face 8 (special_b)】
……だね。
自信を持っちゃうのもトーゼンだよ。
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シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
『リセットの先』に行く方法を見つけるという目的は果たせなかったな。
……お互いに。
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アイラ：
【chara 129111 face 8 (special_b)】
まあ、最初からすんなりいくわけないよね。
【chara 129111 face 1 (normal)】
気楽に行こっ♪
voice: vo_adv_5137066_028
アイラ：
【chara 129111 face 1 (normal)】
今は、こっちに来られただけで十分。
それに──
voice: vo_adv_5137066_029
シナツ：
【chara 129211 face 2 (joy)】
皆と出会えた。
……だろう？
voice: vo_adv_5137066_030
アイラ：
【chara 129111 face 2 (joy)】
その通り♪
あははは！
voice: vo_adv_5137066_031
店員：
【chara 311 face 4 (sad)】
すいません、注文聞くの遅れちゃって！
【chara 311 face 1 (normal)】
何にします？
voice: vo_adv_5137066_032
シナツ：
【chara 129211 face 1 (normal)】
……赤麦しゅわ。グラスで。
voice: vo_adv_5137066_033
店員：
【chara 311 face 2 (joy)】
かしこまりましたー！
voice: vo_adv_5137066_034
アイラ：
【chara 129111 face 7 (special_a)】
もう二度と飲まないんじゃなかったっけ～♪
voice: vo_adv_5137066_035
シナツ：
【chara 129211 face 6 (surprised)】
……グラスならいいだろう。
【chara 129211 face 4 (sad)】
文句があるのか？
voice: vo_adv_5137066_036
アイラ：
【chara 129111 face 9 (special_c)】
ううん、ぜーんぜんないよ。
【chara 129111 face 2 (joy)】
むしろ付き合ってくれて、ありがとう♪
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
アイラの言葉に気恥ずかしくなった様子のシナツは
無言でマスクを外したのだった……