残響の消える時
幸雨澄花の記憶データを狙った一人の男がたくらみに失敗、逃走していた。そんな男の前に次々と七冠が現れ、肉体的にも精神的にも追い詰められ、破滅を迎える。こうして謎のアメスの一件は幕を下ろしたのだった。
-------------- situation:
残響の消える時
--------------
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
──ある研究室の一室にて。
voice: vo_adv_5201011_000
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
…………
voice: vo_adv_5201011_001
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
……あと少し……あと少しなんだ……
voice: vo_adv_5201011_002
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
くそっ、なぜだ、なぜ最後のデータの抽出がこんなに遅い？
【chara 7531 face 4 (sad)】
いいからさっさと終わってくれ……！
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
ピー──
voice: vo_adv_5201011_003
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
アラート……！？
voice: vo_adv_5201011_004
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
……っ！
voice: vo_adv_5201011_005
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
【chara 7531 face 6 (surprised)】
よい反応だ。
逃亡に躊躇いがない。
voice: vo_adv_5201011_006
宙：
【chara 107231 face 3 (anger)】
──自身がどれだけの危険を冒そうとしているか、
確と理解できているようだ。
voice: vo_adv_5201011_007
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
棗、宙……！
voice: vo_adv_5201011_008
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
『彼女』から奪ったデータを置いていってもらいたい。
【chara 107231 face 3 (anger)】
それは私欲のために使われていいものではないのだ。
voice: vo_adv_5201011_009
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
くっ……！
voice: vo_adv_5201011_010
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
フム。
……そうか、逃走を選ぶか。
voice: vo_adv_5201011_011
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
ここで観念していた方が、幾許かの未来はあっただろうに。
voice: vo_adv_5201011_012
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
ハッ、ハッ、ハァッ……！
voice: vo_adv_5201011_013
晶：
【chara 106831 face 4 (sad)】
あーあー、息が上がっちゃってるじゃない。
voice: vo_adv_5201011_014
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
相当緊張してたんだねぇ。
呼吸がまともにできてないじゃん。
【chara 106831 face 4 (sad)】
まぁ、そりゃそっか。大それた賭けだもんね～これ。
voice: vo_adv_5201011_015
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
模索路晶！？
voice: vo_adv_5201011_016
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
『彼女』のmimiにハッキング。
いや、確かにいい着眼点だったよ。
そこに詰まってる記憶は、値千金……リスクを冒す価値がある。
voice: vo_adv_5201011_017
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
なぜ、お前がここに……！
voice: vo_adv_5201011_018
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
ああ、少し黙ってて。
お話したいわけじゃない。
voice: vo_adv_5201011_019
晶：
【chara 106831 face 4 (sad)】
ミネルヴァの懲役が終わったのはいいけど、
七冠の何人かは自由に動けない状態だもんね。
狙うなら今しかない、か……はぁ。【chara 106831 face 3 (anger)】
それにしたってさ。
voice: vo_adv_5201011_020
晶：
【chara 106831 face 3 (anger)】
──やっちゃいけないことだろ、それは。
voice: vo_adv_5201011_021
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
ひっ……！？
voice: vo_adv_5201011_022
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
よっ、と……命中。
【chara 106831 face 7 (special_a)】
あとは位置情報の共有、と。
voice: vo_adv_5201011_023
晶：
【chara 106831 face 4 (sad)】
……あ～、柄にもなく怒っちゃった。アタシも未熟だなぁ。
でも、そうだね……分かってるさ。
【chara 106831 face 1 (normal)】
ああいうのだけで人間すべてを見た気になったりはしない。
voice: vo_adv_5201011_024
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
だよね、少年。
キミみたいな子もいるんだからさ。
voice: vo_adv_5201011_025
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
くそっ、くそっ、くそぉっ！
【chara 7531 face 6 (surprised)】
七冠が二人！？ 【chara 7531 face 3 (anger)】
冗談じゃないっ……！
voice: vo_adv_5201011_026
白衣の男：
【chara 7531 face 1 (normal)】
だが、逃げ切れる……！
【chara 7531 face 2 (joy)】
ははっ、このデータさえあれば、かくまってもらえる……！
そうだ、今のうちに手に入れた分のデータだけでも転送を……！
voice: vo_adv_5201011_027
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
……ん……？
データが転送できない……？ いや、端末がネットワークに繋がらない？
voice: vo_adv_5201011_028
？？？：
【chara 1 face 1 (normal)】
……本当にただの企業スパイなのね。拍子抜けだわ。
晶の小細工にすら気づかないなんて。
voice: vo_adv_5201011_029
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
この声……千里、真那？
voice: vo_adv_5201011_030
真那：
【chara 106931 face 3 (anger)】
振り向かないでもらえるかしら。
三下の汚らしい顔なんて見たくもない。
voice: vo_adv_5201011_031
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
まま、待ってくれ千里真那！
あっ、あなたと交渉がしたい！
voice: vo_adv_5201011_032
真那：
【chara 106931 face 4 (sad)】
交渉。
voice: vo_adv_5201011_033
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
千里真那……私たちにつかないか？
指名手配されていると窮屈だろう！？
私たちがあなたを保護しよう！
voice: vo_adv_5201011_034
真那：
【chara 106931 face 4 (sad)】
保護。
voice: vo_adv_5201011_035
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
かくまう場所もちゃんと提供する、悪い条件じゃないはずだ！
【chara 7531 face 3 (anger)】
あなたにとってはどうでもいいことだろう！？
──名前も知らない実験体のデータなんか！
voice: vo_adv_5201011_036
真那：
【chara 106931 face 4 (sad)】
…………
voice: vo_adv_5201011_037
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
ウィズダムほどではないが、こちらも──
voice: vo_adv_5201011_038
真那：
【chara 106931 face 4 (sad)】
こちら、ね──
voice: vo_adv_5201011_039
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
──？
voice: vo_adv_5201011_040
真那：
【chara 106931 face 6 (surprised)】
あなたがデータを送ろうとしているその組織。
名前は……何だったかしら？
voice: vo_adv_5201011_041
真那：
【chara 106931 face 1 (normal)】
ああ、記憶する必要はないわね。
もうないから。
voice: vo_adv_5201011_042
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
……は？
voice: vo_adv_5201011_043
真那：
【chara 106931 face 1 (normal)】
レジェンドオブアストルムの後釜となる仮想現実コンテンツを
作りたかったんですってね？
アストルムのユーザーをそのまま奪えればシェアトップ、ですものね。
voice: vo_adv_5201011_044
真那：
【chara 106931 face 3 (anger)】
でももうないわ。
voice: vo_adv_5201011_045
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
なん、で……？
voice: vo_adv_5201011_046
真那：
【chara 106931 face 1 (normal)】
馬鹿な羽虫が鬱陶しかった、と言えば理解してもらえる？
【chara 106931 face 2 (joy)】
残るはあと一匹……
voice: vo_adv_5201011_047
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
あっ、ああっ、あぁぁぁぁっ……！
voice: vo_adv_5201011_048
真那：
【chara 106931 face 3 (anger)】
…………
voice: vo_adv_5201011_049
真那：
【chara 106931 face 3 (anger)】
名前くらいは知っているのよ──
voice: vo_adv_5201011_050
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
……あ、あぁ……だめだ……もうだめだ……！
なんでこんなことに……とにかく、逃げないと……！
【chara 7531 face 6 (surprised)】
逃走用の車は……あった……！
voice: vo_adv_5201011_051
クリスティーナ：
【chara 107131 face 1 (normal)】
おっと、危ないな。
ぶつかるところだったぞ。
ちゃんと周りを見て歩きたまえよ。
voice: vo_adv_5201011_052
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
う、うるさ──【chara 7531 face 6 (surprised)】
クッ、クリスティーナ・モーガンッ！？
voice: vo_adv_5201011_053
クリスティーナ：
【chara 107131 face 2 (joy)】
はっはっは☆
そう名前をフルネームで呼ぶものじゃない。
【chara 107131 face 1 (normal)】
人に聞かれたらどうする？ ワタシのファンが殺到してしまうだろう。
voice: vo_adv_5201011_054
クリスティーナ：
【chara 107131 face 3 (anger)】
……人に見られたくないんだ、今は。
voice: vo_adv_5201011_055
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
ッ！ ち、近寄るな！
voice: vo_adv_5201011_056
クリスティーナ：
【chara 107131 face 6 (surprised)】
銃……ああ、テーザー銃か。
音を立てず無力化するには十分だものな。
【chara 107131 face 4 (sad)】
賢しい外道の選びそうな得物だ。
voice: vo_adv_5201011_057
白衣の男：
【chara 7531 face 3 (anger)】
いいか、動くなよ！
動けば──
voice: vo_adv_5201011_058
クリスティーナ：
【chara 107131 face 1 (normal)】
──どうなるんだ？ ほら、やってみせろ。
voice: vo_adv_5201011_059
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
ちっ、近寄るなぁっ！
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_5201011_060
クリスティーナ：
【chara 107131 face 6 (surprised)】
【chara 107131 face 4 (sad)】
おやおや、姿勢も狙いも甘い。
【chara 107131 face 3 (anger)】
引き金を引くときに目を閉じるな馬鹿者。
【chara 107131 face 1 (normal)】
それじゃあ当たらんぞ。絶対に。
voice: vo_adv_5201011_061
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
くそっ、なんでだっ！
【chara 7531 face 3 (anger)】
もういいっ、とにかく車にさえ乗ってしまえば……！
voice: vo_adv_5201011_062
クリスティーナ：
【chara 107131 face 6 (surprised)】
逃走用の車か？
【chara 107131 face 1 (normal)】
しかし、今乗るのはお勧めしないぞ。
voice: vo_adv_5201011_063
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
は？ 何を言って……
voice: vo_adv_5201011_064
ラジニカーント：
【chara 107331 face 3 (anger)】
ふん。
voice: vo_adv_5201011_065
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
な、なっ……車が……？
ひしゃげて……？
voice: vo_adv_5201011_066
ラジニカーント：
【chara 107331 face 4 (sad)】
随分とやわな車ですね。壊しがいのない。
これで逃走を図ろうなどと正気を疑います。
強化装甲の一つも使っていないとは……
voice: vo_adv_5201011_067
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
ラジクマール……ラジニカーントだと……ッ！？
【chara 7531 face 4 (sad)】
あいつはマズい……っ、相手にしては──ッ！
voice: vo_adv_5201011_068
ラジニカーント：
【chara 107331 face 3 (anger)】
相手になるわけないでしょう。
voice: vo_adv_5201011_069
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
ぐあっ！？
あ、あぁっ……腕が、腕がぁ……っ！？
voice: vo_adv_5201011_070
ラジニカーント：
【chara 107331 face 6 (surprised)】
あれで折れてしまうとは。
【chara 107331 face 4 (sad)】
鍛錬が足りませんね。
voice: vo_adv_5201011_071
クリスティーナ：
【chara 107131 face 1 (normal)】
そう言ってやるな。
逃げ足だけは目を見張るものがあったぞ？
voice: vo_adv_5201011_072
ラジニカーント：
【chara 107331 face 1 (normal)】
ならば、その足の強度も試してみましょう。
【chara 107331 face 2 (joy)】
クリス、一緒にやりますか？ 二本あることですし。
voice: vo_adv_5201011_073
クリスティーナ：
【chara 107131 face 1 (normal)】
お誘いに感謝しよう。
開発時代のモンスター耐久テストを思い出すなぁ。
地味で好きではなかったが、【chara 107131 face 2 (joy)】
ここにきて初めて愉しめそうだ。
voice: vo_adv_5201011_074
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
ひっ、ひぃぃっ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！
voice: vo_adv_5201011_075
似々花：
【chara 107031 face 4 (sad)】
……二人とも。
悪乗りしすぎですよ。
voice: vo_adv_5201011_076
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
う、現士実、似々花……ま、で……
voice: vo_adv_5201011_077
ラジニカーント：
【chara 107331 face 4 (sad)】
悪乗りのつもりなどないのですがね。
【chara 107331 face 1 (normal)】
まだ五体が動くことに感謝していただきたいくらいですよ。
voice: vo_adv_5201011_078
クリスティーナ：
【chara 107131 face 4 (sad)】
まったくだな。
晶の連絡でわざわざ仕事を放り出してきてやったんだ。
【chara 107131 face 1 (normal)】
多少張り切りすぎても仕方あるまい？
voice: vo_adv_5201011_079
似々花：
【chara 107031 face 4 (sad)】
貴方たちが張り切りすぎると、
話もできなくなってしまうでしょう。
voice: vo_adv_5201011_080
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
っ！？
voice: vo_adv_5201011_081
似々花：
【chara 107031 face 1 (normal)】
あとのことは、こちらに任せてください。
【chara 107031 face 2 (joy)】
こういったことは私の担当でしょう。
voice: vo_adv_5201011_082
ラジニカーント：
【chara 107331 face 4 (sad)】
……いいでしょう。
私に弱者をいたぶる趣味はありません。
voice: vo_adv_5201011_083
クリスティーナ：
【chara 107131 face 4 (sad)】
……そうだな。
これ以上は退屈な作業になりそうだ。
voice: vo_adv_5201011_084
ラジニカーント：
【chara 107331 face 1 (normal)】
『色々と忙しい』のにわざわざ出向いてきた似々花に免じて、
ここは譲ってやるとしましょう。
voice: vo_adv_5201011_085
似々花：
【chara 107031 face 2 (joy)】
ふふ。ありがとうございます、教授。
まぁ……ここで貴方たちも諸共に捕まえてしまう、
というのも面白いかもしれませんが。
voice: vo_adv_5201011_086
クリスティーナ：
【chara 107131 face 1 (normal)】
おお怖い怖い。
こういう時はさっさと退散するに限るな。
……じゃあまたな、似々花。
voice: vo_adv_5201011_087
ラジニカーント：
【chara 107331 face 4 (sad)】
またな、ですか。
【chara 107331 face 1 (normal)】
再会を示唆するとは変わっていますね、クリスティーナは。
voice: vo_adv_5201011_088
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
……ふぅ……
voice: vo_adv_5201011_089
似々花：
【chara 107031 face 6 (surprised)】
勘違いをなさっているかもしれませんが。
voice: vo_adv_5201011_090
白衣の男：
【chara 7531 face 6 (surprised)】
……へ？
voice: vo_adv_5201011_091
似々花：
【chara 107031 face 1 (normal)】
私は必要であるならば、
弱者をいたぶることも厭いません。
退屈であることに苦も感じません。
voice: vo_adv_5201011_092
似々花：
【chara 107031 face 1 (normal)】
貴方にはこれから、すべての情報を吐き出していただきます。
【chara 107031 face 2 (joy)】
ええ、貴方の持つすべてを、知って、理解して、否定します。
voice: vo_adv_5201011_093
似々花：
【chara 107031 face 1 (normal)】
命だけは助かった……【chara 107031 face 3 (anger)】
などと。
勘違いだけは、しないように。
voice: vo_adv_5201011_094
似々花：
【chara 107031 face 1 (normal)】
貴方の行った犯行の重さと、貴方の命の重さ。
voice: vo_adv_5201011_095
似々花：
【chara 107031 face 2 (joy)】
天秤がどちらに傾くか。
とても楽しみですね……？
voice: vo_adv_5201011_096
白衣の男：
【chara 7531 face 4 (sad)】
……──
voice: vo_adv_5201011_097
似々花：
【chara 107031 face 6 (surprised)】
おや、失神してしまいましたか。
脅かしすぎたでしょうか？
……【chara 107031 face 2 (joy)】
まぁ、これくらいなら構わないでしょう。
voice: vo_adv_5201011_098
似々花：
【chara 107031 face 6 (surprised)】
それにしても、七冠がこれだけ揃うとは意外でしたね。
まぁ、義憤に駆られていたのは晶だけでしょうけれど。
……【chara 107031 face 2 (joy)】
珍しいこともあったものです。
voice: vo_adv_5201011_099
似々花：
【chara 107031 face 2 (joy)】
ふふっ。
『七冠専用グループチャット』。
開発時代に晶が勝手に作ったんでしたね。
voice: vo_adv_5201011_100
似々花：
【chara 107031 face 2 (joy)】
晶もまた、懐かしいもので連絡してきたものです。
voice: vo_adv_5201011_101
晶：
【chara 106831 face 4 (sad)】
失礼しまーっす。
--- Switch scene ---
voice: vo_adv_5201011_102
宙：
【chara 107231 face 4 (sad)】
晶か。
声を潜めるとはらしくないな。
voice: vo_adv_5201011_103
晶：
【chara 106831 face 4 (sad)】
いやぁ、一応アタシ指名手配中だからさー
警備に見つかったら大変だし。
voice: vo_adv_5201011_104
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
見咎められぬよう、根回しは済んでいるのだろう。
【chara 107231 face 2 (joy)】
昔より悪戯の手並みは成長していると見える。
voice: vo_adv_5201011_105
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
あはは～♪
長老にはかなわないなぁ。
voice: vo_adv_5201011_106
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
『彼女』は……どう？
voice: vo_adv_5201011_107
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
……変化はない。
voice: vo_adv_5201011_108
晶：
【chara 106831 face 4 (sad)】
やっぱり、変わらないか。
voice: vo_adv_5201011_109
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
ウム。
レジェンドオブアストルムが完成したあの日。
最初の一人としてダイブしたあの日より、『まったく変化していない』。
voice: vo_adv_5201011_110
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
……ありえない、よね。
彼女の身体機能は、確実に限界を迎えていた。
【chara 106831 face 4 (sad)】
アタシと長老がどれだけ抗っても……どうしようもなかった。
voice: vo_adv_5201011_111
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
これってやっぱり……
voice: vo_adv_5201011_112
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
あの日『彼女』は、ミネルヴァと接触したのだろう。
voice: vo_adv_5201011_113
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
レジェンドオブアストルムのマスターアップした日。
なぜかアタシたちはログインした彼女のモニタリングができなかった。
【chara 106831 face 6 (surprised)】
あれは、ミネルヴァが……？
voice: vo_adv_5201011_114
宙：
【chara 107231 face 4 (sad)】
恐らくその時──
voice: vo_adv_5201011_115
晶：
【chara 106831 face 3 (anger)】
──『彼女』の願いを、ミネルヴァが叶えた？
voice: vo_adv_5201011_116
宙：
【chara 107231 face 6 (surprised)】
願いを叶えた、か。【chara 107231 face 4 (sad)】
それは考えにくい。
それは当時のミネルヴァにとって、ルールに反することだろう。
voice: vo_adv_5201011_117
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
だよね。
あの頃のミネルヴァに、そんな融通が利いたとは思えない。
voice: vo_adv_5201011_118
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
考えられるとするならば、だ。
おそらくは我々と同じことをしたのだろう。
voice: vo_adv_5201011_119
晶：
【chara 106831 face 6 (surprised)】
同じことって……あ～、そういうこと？
voice: vo_adv_5201011_120
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
リリース前のゲームでやることとなれば、答えは一つしかあるまい。
voice: vo_adv_5201011_121
晶：
【chara 106831 face 6 (surprised)】
──テストプレイ。
voice: vo_adv_5201011_122
晶：
【chara 106831 face 6 (surprised)】
願いを叶えるテストを、『彼女』で行ったわけだ。
【chara 106831 face 7 (special_a)】
なるほどね、それなら納得できる。
voice: vo_adv_5201011_123
宙：
【chara 107231 face 6 (surprised)】
どんな願いかは知る由もないが、
今もミネルヴァのテストは続いているのだろう。
【chara 107231 face 1 (normal)】
『彼女』の変わらぬ状態が、それを証明している。
voice: vo_adv_5201011_124
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
……だったら今のうちに、アタシたちも進化しないとね。
【chara 106831 face 7 (special_a)】
この子を、起こしてあげられるように。
voice: vo_adv_5201011_125
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
晶。
かつてお前が言っていた夢に、まだ変わりはないか？
voice: vo_adv_5201011_126
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
もちろんだよ、長老。
アタシは医学じゃあ不可能な、人の心を救うゲームを作る。
voice: vo_adv_5201011_127
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
そうか。
ならば我々七冠の道もまた、交わることもあろう。
敵としてでも、輩としてでも。
voice: vo_adv_5201011_128
晶：
【chara 106831 face 4 (sad)】
できれば初めから仲良く手を取り合えればいいんだけどねぇ。
いや……う～ん、【chara 106831 face 1 (normal)】
想像できないな。
voice: vo_adv_5201011_129
宙：
【chara 107231 face 6 (surprised)】
さしもの迷宮女王も、出口を見出せずか。
voice: vo_adv_5201011_130
晶：
【chara 106831 face 7 (special_a)】
……いいや。
ゴールがないわけじゃあない。
【chara 106831 face 1 (normal)】
アタシはそう信じてるよ。
voice: vo_adv_5201011_131
宙：
【chara 107231 face 1 (normal)】
ウム。
ならば信じた道を行くがいい。
voice: vo_adv_5201011_132
宙：
【chara 107231 face 2 (joy)】
導きはもう、必要あるまい。
voice: vo_adv_5201011_133
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
うん。アタシも誰かを導けるくらいには成長したからね。
んじゃまったね～、長老。
voice: vo_adv_5201011_134
晶：
【chara 106831 face 1 (normal)】
またね……澄花ちゃん。
--- Switch scene ---
still display end
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
ある一人の実験体の少女にまつわる出来事は、
七冠の手によって幕を下ろした。
その道はいまだ違えたまま──
voice: vo_adv_5201011_135
幻境竜后：
【chara 1 face 1 (normal)】
…………
voice: vo_adv_5201011_136
幻境竜后：
【chara 1 face 1 (normal)】
幸雨澄花。
あなたに感謝を。
voice: vo_adv_5201011_137
幻境竜后：
【chara 1 face 1 (normal)】
あなたのおかげで、私は『試す』ことができる。
私の願いに、近づける。
そう……
voice: vo_adv_5201011_138
幻境竜后：
【chara 1 face 1 (normal)】
あなたの命のおかげで。
voice: vo_adv_5201011_139
幻境竜后：
【chara 1 face 1 (normal)】
──あなたの魂に、太陽と星の祝福があらんことを。
--- Switch scene ---
still display end
ナレーション：
【chara 0 face 1 (normal)】
七冠──幻境竜后。
冠を戴く最後の一人は、わずかな言葉を響かせる。
秘められし願いの深淵を、誰にも覗かせぬまま。
