voice: 10104130010 ぱんだ (はあ。まだ中途半端なんだから。 ぱんだはぱんだのことだけ考えてろ)
voice: 10104130020 ぱんだ (……けど、モヤモヤ抱えたまんまじゃ、 やっぱりすっきりしないし)
voice: 10104130030 ぱんだ ――よし!
voice: 10104130040 望有 はい、どうぞ。
voice: 10104130050 ぱんだ ……失礼します。
voice: 10104130060 望有 ぱんだ……?
voice: 10104130070 ぱんだ お忙しいところ、すみません。 ちょーっとお尋ねしたいことがありまして。
voice: 10104130080 シャモ あら、稽古終わりで疲れているでしょうに、どうしたのかしらね。
voice: 10104130090 ぱんだ あー!いえいえ、お構いなく! さっき水分補給はしてきたんで大丈夫です!
voice: 10104130100 望有 それで、話って?
voice: 10104130110 ぱんだ えっと、さっすーのことなんですけど。 柊さん達から見て……どうだったりしますか?
voice: 10104130120 望有 歯切れが悪いわね。何が言いたいの?
voice: 10104130130 ぱんだ す、すみません!
voice: 10104130140 ぱんだ ……舞台に集中はしてるんですけど。 いつものさっすーらしくないのが、やっぱり気になってしまって……。
voice: 10104130150 望有 ああ、ずっと一緒のぱんだなら、不安に思うのも仕方ないか。
voice: 10104130160 シャモ エポニーヌじゃ、ジャン・バルジャンと絡めないもの。 一緒に立たないと分からないこともあるわよね。
voice: 10104130170 ぱんだ ああ、はい。まあ……そんなところです。
voice: 10104130180 望有 前にも言ったけれど、珍しくないことよ。
voice: 10104130190 望有 答えのない答えを、自分の中から探し出さないといけない。 これだと思っても次の瞬間には否定されてしまうかもしれない。
voice: 10104130200 望有 そんな恐怖と向き合い続けていると、次第に人間性が失われることもあるわ。 ぱんだにも経験があるんじゃないかしら。
voice: 10104130210 ぱんだ ……あそこまでじゃないですけど、はい。
voice: 10104130220 望有 ぱんだの前だから忌憚なく言うけど、あの子は天才よ。
voice: 10104130230 ぱんだ ……ですよねー。昔っから、 何でもかんでもすぐにできるようになるんですよ、さっすーは。
voice: 10104130240 望有 でも、演劇とはなかなか向き合ってくれなかったわ。
voice: 10104130250 望有 幸運の大入袋による評価の底上げもあって舞台の評判は悪くないけど、 とびぬけることもなかった。
voice: 10104130260 望有 ただシリウスの舞台に立つ以上、いつまでもそれを許すわけにはいかないの。 ダイスターを目指しているぱんだなら、わかるわよね。
voice: 10104130270 ぱんだ ……はい。
voice: 10104130280 望有 天才である流石が全力で役と向き合ってくれれば、 間違いなく世界に注目される存在となる。――でもね。
voice: 10104130290 望有 今回私たちは、あの子にはただジャン・バルジャンを演じるだけでなく。 皆と鎬を削る関係になってほしいと期待していたわ。
voice: 10104130300 望有 そして期待通り、今のシリウスではこれまでにないほどに、 原石たちが磨かれていっている。
voice: 10104130310 望有 それはぱんだ、あなたもよ。 自覚はあるわよね?
voice: 10104130320 ぱんだ はい。ありがとうございます。
voice: 10104130330 望有 流石自身が辛いと口にしたら、私達も考えを改める。 けれど役者が持つ産みの苦しみを一方的に取り上げるつもりはないわ。
voice: 10104130340 望有 それで答えになるかしら?
voice: 10104130350 ぱんだ わかりました。柊さんたちを信じます。
voice: 10104130360 ぱんだ 失礼します。
voice: 10104130370 ぱんだ ……ふぅ。
voice: 10104130380 ぱんだ (結局、ぱんだにできることは何もないんだよな)
voice: 10104130390 ぱんだ (さっすーからきてくれれば……)
voice: 10104130400 ぱんだ (……無力すぎ)