voice: 1305220010 知冴 そういうことだから、ここなも付き合ってくれる?

voice: 1305220020 ここな へっ? 何に……?

voice: 1305220030 知冴 え、説明したのに。

voice: 1305220040 ここな ご、ごめん!

voice: 1305220050 ここな 流石ちゃんが急に渋くなったことが気になって、 なんにも頭に入ってこなかった……。

voice: 1305220060 ここな できたら、もう一度説明してくれる……?

voice: 1305220070 知冴 即興劇やアドリブ力を鍛えるために、練習したいんだ。

voice: 1305220080 知冴 演じるキャラクターを決めて、 その通りの演技をしながら過ごしてみよっかなって。

voice: 1305220090 ここな そういうことかぁ……確かに面白そう!

voice: 1305220100 知冴 ここなも乗り気で嬉しい。 私ひとりでやるのは寂しかったから。

voice: 1305220110 ここな もちろん、私も一緒にやるよ!  流石ちゃんが相手なら、私にとってもいい勉強になると思うし。

voice: 1305220120 ここな ふたりで腕を磨いて、みんなを驚かせちゃお!

voice: 1305220130 知冴 おー。

voice: 1305220140 ここな でも、設定はどうしようか?  流石ちゃんは渋いキャラを続けるの? 

voice: 1305220150 知冴 うん。渋いキャラやってみたい。

voice: 1305220160 ここな だったら、私もそれに合わせたほうがいいかも。

voice: 1305220170 知冴 なら、私が探偵で、ここながその助手の女の子。 キャラクター設定はこんな感じでどう? 

voice: 1305220180 voice: 1305220181 ここな いいと思う!  でも、ただの女の子だといつも通りになっちゃいそうだなぁ。

voice: 1305220190 voice: 1305220191 ここな どうせなら、大人の女性にしてみようかな?  私に出来るかわからないけど……。

voice: 1305220200 知冴 『フッ……お前はいつだって魅力的だぜ、ここな』

voice: 1305220210 voice: 1305220211 ここな (流石ちゃん、いきなり演技を始めてきた!?   でも、これくらいで焦っちゃダメだよね……!)

voice: 1305220220 ここな 『そ、そうかしら? おほめに預かり光栄だわ』

voice: 1305220230 知冴 『ほめたつもりはねぇ。当たり前のことを言ったまでさ』

voice: 1305220240 知冴 『そういえば、覚えてるか? この前の事件……』

voice: 1305220250 voice: 1305220251 ここな (な、なんの事件だろう……?   とりあえず、展開が生まれるように話を促して……)

voice: 1305220260 ここな 『えぇ……酷い事件だったわね』

voice: 1305220270 知冴 『ああ……思い出しただけでも虫唾が走るぜ。  まさか、被害者の麺つゆがコーラにすり替えられていたなんてな』

voice: 1305220280 ここな (なにそれ!?)

voice: 1305220290 知冴 『ここな、お前がコーラのシュワシュワ音に気づいてくれなかったら、  あの事件は迷宮入りだったかもしれねえ……』

voice: 1305220300 ここな 『そ、それは言いすぎよ。  解決したのは、探偵のあなただったんだし』

voice: 1305220310 知冴 『フフッ。そういう奥ゆかしいところも嫌いじゃないぜ』

voice: 1305220320 ここな 『あ、ありがとう……』

voice: 1305220330 知冴 『……さて、コーヒーも飲み終わった。  そろそろ次の依頼をこなしに行くか』

voice: 1305220340 ここな 『えっ……? どこかに行くの?』

voice: 1305220350 知冴 『当然だろ? 捜査は現場に行かなきゃできねえ。  行くぞ』

voice: 1305220360 ここな 『え、ええ……わかったわ……』

voice: 1305220370 ここな (流石ちゃん、どこに行くつもりなんだろ……)

voice: 1305220380 知冴 『懐かしいな……この公園に来るのは数年ぶりだ』

voice: 1305220390 ここな 『思い出の場所なの……?』

voice: 1305220400 知冴 『そんな生ぬるいもんじゃねえ。  お前には、まだ話してなかったな……』

voice: 1305220410 知冴 『子どもの頃……ここで俺は、  今でも続く因縁と出会っちまったんだ』

voice: 1305220420 知冴 『この辺りを牛耳るマフィア『大熊猫』のボス……。  冷酷な大悪党、ドン・パンダにな……!』

voice: 1305220430 voice: 1305220431 ここな (ぱんだちゃんが出てきた!?   って、驚いてる場合じゃない……演技を合わせないと……!)

voice: 1305220440 ここな 『そんな……あなたとドン・パンダが幼馴染だったなんて……!?』

voice: 1305220450 知冴 『腐れ縁ってやつさ。  あのすべり台の階段で、夢を語り合ったもんだ……』

voice: 1305220460 ここな (微妙に本当の話っぽい……)

voice: 1305220470 知冴 『だが、奴は悪の道に堕ちた……。  マフィアという巨大な力に囚われちまったのさ』

voice: 1305220480 ここな 『悲しいわね……どこかの運命が違っていたら、  今でもあなたの隣にいたかもしれないのに……』

voice: 1305220490 知冴 『そんな甘い夢は、もう見飽きたさ。  俺もあいつも、もう昔には戻れねえ……』

voice: 1305220500 知冴 『それに、ドン・パンダは俺の宿敵と繋がっている。  その事実がある限り、俺はパンダを許すことは出来ねえ』

voice: 1305220510 ここな (探偵の宿敵かぁ……だったらやっぱり……)

voice: 1305220520 ここな 『あなたの宿敵……あの怪盗のことね。  いまだに行方を追っていたとは思わなかったわ』

voice: 1305220530 知冴 『奴は俺のボス……名探偵、柊の魂を奪った。  酒瓶が散らばったあの犯行現場……忘れたことはねえ』

voice: 1305220540 知冴 『待ってやがれ、怪盗八十面相。  この俺が、必ず捕まえてやる……!』

voice: 1305220550 ここな (怪盗の名前が八十……ってことは、八恵ちゃん?)

voice: 1305220560 ここな (八恵ちゃんが怪盗かぁ……。  持ち前の演技力で変装したりするだろうから……)

voice: 1305220570 ここな 『でも、八十面相の変装技術は相当なものよ?   この前だって、あいつの変装に騙されて……!』

voice: 1305220580 voice: 1305220581 知冴 『ああ、カワウソに化けた奴にまんまと逃げられちまった……。  だが、次こそは……!』

voice: 1305220590 ここな (カ、カワウソ!? どんな状況だったの!?)

voice: 1305220600 ここな (でも、キュウキュウ鳴きながら逃げる八恵ちゃんか……。  可愛いけど、なんだかシュールで……)

voice: 1305220610 ここな ブフッ……!

voice: 1305220620 ここな あっ!? ご、ごめん! つい笑っちゃった……!

voice: 1305220630 知冴 ふっ……私の勝ちだね。

voice: 1305220640 voice: 1305220641 ここな いつの間にか勝負になってた!?  で、でも、カワウソに化けた八恵ちゃんはズルいよ! 

voice: 1305220650 知冴 ズルくない。知り合いをキャスティングするのもテクニック。

voice: 1305220660 ここな そういうもの?

voice: 1305220670 知冴 そういうもの。

voice: 1305220680 ここな ……あはっ、あはははははは!

voice: 1305220690 知冴 おっ、新しい演技?

voice: 1305220700 voice: 1305220701 ここな ふふふっ、違うの。 流石ちゃんとふたりで遊ぶの、楽しいなって思って。

voice: 1305220710 知冴 『ここなのその笑顔、魅力的だぜ』

voice: 1305220720 ここな えへへ、ありがとね。探偵さん。