voice: 1400920010 あの……正気ですの……? お礼がこんなことでいいだなんて……。

voice: 1400920020 ラモーナ すぐに終わることだ。動かないでくれ。

voice: 1400920030 voice: 1400920031 あ、あまり顔を近づけないでくださいませんこと? 顔がいいんですから、その……。

voice: 1400920040 ラモーナ ならば、まぶたを閉じていればいい。 どうだ? 緊張しなくて済むだろう。

voice: 1400920050 voice: 1400920051 よ、余計緊張しますわ!? ラモーナさん、できればお礼は他のことで……!

voice: 1400920060 ラモーナ 静かに。触れるぞ。

voice: 1400920070 んっ……!

voice: 1400920080 ラモーナ ……うむ。この絹糸のような指触り。 見た目通りのすばらしい黒髪だ。

voice: 1400920090 ラモーナ これほど艶めいている上に長く手入れも行き届いている。 相当の時間を惜しんだ美しさだな……。

voice: 1400920100 も、もう満足なさいましたの?

voice: 1400920110 ラモーナ ……ああ、満足だ。そして理解したよ。 これは、おいそれと触れていいものではないな……。

voice: 1400920120 voice: 1400920121 ほめすぎですわよ……。 それはそれで嬉しいですけれど……。

voice: 1400920130 ラモーナ ほめちぎりたくもなるというものだ。 まさしく憧れの黒髪だよ。私ではこうはいかない。

voice: 1400920140 そんなことありませんわ。 あなたの髪だってキラキラ輝いておりますわ。

voice: 1400920150 ラモーナ そうか? この程度の髪なんて故郷にはいくらでもいるぞ。

voice: 1400920160 ある意味、ないものねだりかもしれませんわね。

voice: 1400920170 voice: 1400920171 ラモーナ ふむ。ならば、暦に問おう。 私の髪を触りたいか? 触りたいだろう? 触っていいぞ。

voice: 1400920180 どこにも逃げ場のない三段活用ですのね……。

voice: 1400920190 ラモーナ 触ってくれないのか?

voice: 1400920200 はあ……。では、堪能させていただきます。

voice: 1400920210 ラモーナ フフ、ずいぶん素直になったじゃないか。 ようやく暦も心を開いてくれたということだな。

voice: 1400920220 あまりに距離を詰めてくるから根負けしただけですわ。

voice: 1400920230 voice: 1400920231 ラモーナ つまり本意ではないと? ならば本心を聞かせてくれないか。

voice: 1400920240 すばらしい手触りですわね~。ラモーナさんの髪の毛。 私にはない柔らかさと軽やかさに満ちていますわ~。

voice: 1400920250 voice: 1400920251 ラモーナ 話を逸らしたな? おっと、今視線も逸らしただろう?

voice: 1400920260 気のせいですわよ。ふふ……。

voice: 1400920270 緋花里 あんなに嬉しそうな暦さんの顔、珍しいね!

voice: 1400920280 確かにな。いい顔するじゃん。

voice: 1400920290 リリヤ この光景そのものが、美……。

voice: 1400920300 倫子 ラモーナ、よかったね……。