voice: 1407510010 暦 あの、ラモーナさん。 その……私の家に……稽古場がありますの。
voice: 1407510020 ラモーナ …………ん……。
voice: 1407510030 ラモーナ ……ああ、やはりダメだ。眠れん! それもこれも……!
voice: 1407510040 ラモーナ ……楽しみすぎるだろう、皆での合宿なんて!
voice: 1407510050 voice: 1407510051 ラモーナ 気心知れた団員との合宿! ああ、何度夢に見たことだろう!
voice: 1407510060 ラモーナ しかも場所は千寿家だ、朝まで暦と演劇論をぶつけ合える! これほど嬉しいことがあろうか、いやない!
voice: 1407510070 ラモーナ 明日はきっと、我々5人の歴史的な思い出になる……。 ならば完璧な下準備とともに、合宿に臨まなければ。
voice: 1407510080 ラモーナ 着替え、日用品は充電器と……よし。リストに漏れはない。 念のための防災サバイバルキットも揃っている。そして。
voice: 1407510090 ラモーナ これだ、母国ドイツ製のボードゲーム! 暦が気にいるかは分からんが、親睦は深められるぞ!
voice: 1407510100 ラモーナ あとは服装だが……やはり正装にすべきか? 実家への挨拶の際は清潔感が第一だと以前雑誌で……。
voice: 1407510110 ラモーナ ……そう言えば、他にも作法があると書いてあったな。 たしか客人はオモタセと呼ばれる手土産を持参して……。
voice: 1407510120 ラモーナ いかん、私としたことがオモタセを忘れていた! 己の無作法で、暦に恥をかかせる訳にはいかない!
voice: 1407510130 ラモーナ しかし、気の利いた手土産か……。 何を持参すれば暦は喜んでくれるだろう……ううむ……。
voice: 1407510140 緋花里 お持たせ、知ってるよ! ちょっと高級なお菓子だったりするよね!
voice: 1407510150 ラモーナ ほう、やはりオモタセとはお菓子が多いのか。 緋花里に聞いてようやく確信が持てた。
voice: 1407510160 ラモーナ こんなことのためにすまなかったな。 寝ていたところだったろうに。
voice: 1407510170 緋花里 なんくるないさー! ラモさんの気持ちわかるよ! 楽しい合宿にしたいもんね!
voice: 1407510180 ラモーナ ああ、銀河座の歴史に刻まれるものにするぞ!
voice: 1407510190 voice: 1407510191 緋花里 お菓子の話なら食べながら考えよーう! えへへ、ラモさんと秘密のお茶会〜。
voice: 1407510200 ラモーナ ……となると、恥じないオモタセを選ばねばならん。 考え始めると、これが存外難しい。
voice: 1407510210 ラモーナ 暦に喜んでもらうことはもちろんのこと、 皆が共に同じ時間に過ごせるお菓子となると……。
voice: 1407510220 緋花里 大丈夫! ラモさんの贈り物なら喜んでくれるさ! だってラモさんは、いつもみんなのこと考えてくれているから。
voice: 1407510230 ラモーナ 緋花里……。
voice: 1407510240 ラモーナ ……ありがたいが、逆にハードルが上がっているぞ?
voice: 1407510250 voice: 1407510251 緋花里 う! だってドーナツもお饅頭も食べたくて決められない! みんなと食べたらどんなお菓子だって美味しいさー!
voice: 1407510260 ラモーナ ……たしかに、そうだな。考えすぎていたかもしれん。 大事なことはどんなお菓子を贈るかではないのだな……。
voice: 1407510270 リリヤ こんな夜更けに訪ねてくるなんて積極的。
voice: 1407510280 ラモーナ すまない、眠れないんだ。 手土産……いや、オモタセをハズす訳にはいかなくなってな。
voice: 1407510290 リリヤ そう? 暦なら何を渡しても喜ぶと思うけれど。
voice: 1407510300 ラモーナ それだけでは不十分なんだ。 この合宿を心の底から楽しんでもらいたい。暦にも、皆にも。
voice: 1407510310 ラモーナ そのためのオモタセは何がいいのか……。 クッキー、ケーキ。饅頭に金鍔……悩ましいな……。
voice: 1407510320 リリヤ それだけ悩んでいるなら充分。
voice: 1407510330 ラモーナ まったく決めきれていないのだぞ?
voice: 1407510340 リリヤ 悩むのは、それだけ大切に想っているから。 選び抜かれた贈り物には、愛が幾重にも重なるもの。
voice: 1407510350 リリヤ サンタクロースだっていつも悩んでいるから。 誰かを喜ばせたいと思う気持ち。それが大事。
voice: 1407510360 ラモーナ なぜオモタセを贈るか、ということか……。
voice: 1407510370 リリヤ 思い悩むほどに、想いは重なる。 ラモの選ぶお土産がなんであれ、私は嬉しい。
voice: 1407510380 雪 シケた面して何の用だ。 時間外料金を取るところだぞ。
voice: 1407510390 ラモーナ ああいや、大した話ではないんだ。 忙しいなら構わない。おやすみ。
voice: 1407510400 雪 あーもう! 寝る前にそんな顔見せるな、このド三流が! どうせ明日の合宿の話だろ!?
voice: 1407510410 ラモーナ 今後のためにも絶対に成功させなければならない。 だからオモタセ……手土産について雪の見解を聞きたくてな。
voice: 1407510420 voice: 1407510421 雪 はあ!? そんなモン要るか! くだらないことで悩むなよ……。
voice: 1407510430 ラモーナ 真剣なんだ! 練習の他、余暇も充実させねば成功はない! だからこそマナーでもあるオモタセを選ぼうにも正解が……。
voice: 1407510440 雪 マナー云々の前に、お持たせってのはそもそも 手土産を受け取った側の表現だろうが……。
voice: 1407510450 ラモーナ そうだったのか……!?
voice: 1407510460 雪 そんなことも知らずに悩んでたのか……。
voice: 1407510470 雪 いいか。一応言っておく。 ワタシたちの間に気遣いなんて余計なものは要らない。
voice: 1407510480 雪 合宿だって暦サンが招いた。ワタシたちは客だ。 無駄にヘコヘコせず、ふんぞり返ってていいんだよ。
voice: 1407510490 ラモーナ だが、それでも私は皆にオモタセを贈りたい。 力を貸してほしい! この通りだ!
voice: 1407510500 雪 人の話を聞けよ!?
voice: 1407510510 ラモーナ 気づいたんだ。私が感謝したいのは暦たちだけじゃない。 快く迎え入れてくれる千寿家の人々にも謝意を伝えたい。
voice: 1407510520 ラモーナ 思い悩んで選んだオモタセで、これまでの縁に感謝する。 菓子を囲んで、輪になって語らうことができればと……。
voice: 1407510530 雪 どこまでお前はお花畑なんだよ。 芝居と無関係な使用人どもと仲良くなったって意味はな――
voice: 1407510540 雪 ……いや待て。使用人に恩を売っておくのはアリだ。 なんせ暦サンの実家だ、門外不出の演技理論のひとつやふたつ……ヒヒ。
voice: 1407510550 ラモーナ だが、雪にも一理ある。 確かに余計な気遣いは迷惑かもしれないな……。
voice: 1407510560 雪 よし、ドイツは手土産を買え。折半だ。
voice: 1407510570 ラモーナ いいのか? ありがたいが、しかし雪は先ほど……。
voice: 1407510580 雪 感謝したいのはドイツだ、何を贈るかは任せる。 ちゃんとワタシもカネを出したって言え、以上。
voice: 1407510590 ラモーナ あ、ああ……。
voice: 1407510600 ラモーナ ……オモタセの意義。それは、縁に感謝するためのもの。 暦や皆に感謝を伝え、最高の合宿とするためにあるもの……。
voice: 1407510610 ラモーナ こんな簡単なことにも気付けないとは、愚かだったな。 私もまだまだということか。
voice: 1407510620 ラモーナ ……いいだろう。選んでみせるぞ、最高のオモタセ! 後は明日に備えて……眠る!