voice: 1414010010 voice: 1414010011 リリヤ ……んぅ。ふあぁああ……。 いま何時……? ラモ……? 

voice: 1414010020 リリヤ ……いないの?

voice: 1414010030 リリヤ ……誰もいない。寝過ぎて置いてかれた?

voice: 1414010040 リリヤ (うん? 枕元に何かある……)

voice: 1414010050 リリヤ ――あまりに美しい寝顔だったから起こさなかった。 集合時間までは自由行動だから、リリヤも好きに過ごしてくれ。

voice: 1414010060 リリヤ ……ラモの字。 置いて帰ったんじゃないなら、いいけど……。

voice: 1414010070 リリヤ ……まあ、いいや。

voice: 1414010080 緋花里 あっ、リリヤさん起きたんだ!  フィンランド語のおはようは……ふぉ……フォカッチャ? 

voice: 1414010090 リリヤ ふぉめんた。

voice: 1414010100 緋花里 そうそれ。ふぉめんたー!  見て見て、どうぶつ温泉キーホルダー! 5種類コンプリート! 

voice: 1414010110 リリヤ そう。緋花里は買い物してたの。みんなは?

voice: 1414010120 緋花里 えっと、ラモさんは後輩ちゃんたちとお出かけでしょ?  暦さんは美術館に知り合いの作品を見に行ってて。

voice: 1414010130 緋花里 雪とは買い物してたんだけど……。 温泉グルメに夢中になってたら、迷子になっちゃって。

voice: 1414010140 リリヤ ひとりだったのね。

voice: 1414010150 緋花里 うん……あ、でもね? ひとりで散歩するのも楽しかったよ!  食べ物屋さんの他もね、射的とかゲームとかレトロかわいくてね。

voice: 1414010160 緋花里 さっきのキーホルダーはゲームの景品!  あとでみんなにプレゼントするね! 

voice: 1414010170 リリヤ ……この、シロクマが温泉に入ってるキーホルダーがいい。 いい感じに、力が抜けてるところが可愛い。

voice: 1414010180 緋花里 だよねだよね、リリヤさんが好きそうって思ってたさ!  このシロクマね、他にもぬいぐるみとかもあって……。

voice: 1414010190 緋花里 そうだ。まだ時間もあるし、おみやげ見に行く?  バッチリ案内できるよ! アテンションプリーズ! 

voice: 1414010200 リリヤ 楽しそうだけど……せっかく来たから温泉に入ってくる。 好きに過ごしていいみたいだから。

voice: 1414010210 緋花里 あ、じゃあ……あの、私もついてっていい?  ひとりも楽しいけど、一緒だともっと楽しいもんね。

voice: 1414010220 リリヤ 緋花里がそうしたいなら、構わない。

voice: 1414010230 緋花里 やったー! 私、走って汗かいてくる!  じゃあリリヤさんは先に温泉入ってて! 

voice: 1414010240 リリヤ 温泉に入れば汗かくのに。緋花里はマイペース。

voice: 1414010250 ……読み通りだ。 連中が観光に出るように仕向けた甲斐があったなぁ? 

voice: 1414010260 緋花里に温泉名物を教えれば、大声で他の団員にも伝わる。 あとは途中でアイツをまけば迷子になって帰って来ない! 

voice: 1414010270 ククク……! これで露天風呂はワタシのものだ!  故郷の温泉じゃあり得ない、静かで贅沢な時間だぞ! 

voice: 1414010280 リリヤ わかる。独り占めは贅沢。

voice: 1414010290 うおい!? なんで起きてんだよ!?  あんなにすやすや寝息立ててただろうが! 

voice: 1414010300 リリヤ 目が覚めたから起きた。朝はシャワーを浴びる。 そんなに不思議? 

voice: 1414010310 旅先でも好き放題ルーティーンを守りやがって……!  くそぅ、あと30分早ければ確実に独占できたのに……。

voice: 1414010320 リリヤ 雪も温泉、気に入った?  美しくなれて嬉しいって顔に書いてある。

voice: 1414010330 voice: 1414010331 別に気に入ってなんて―― って顔が近いぞ!?

voice: 1414010340 リリヤ ……肌艶がいい。きめも細やかになってる。 雪は磨けば光る、いい美しさを持ってる。

voice: 1414010350 voice: 1414010351 ふ、フン。よく分かってるじゃないか……!  ……ヒヒヒ。

voice: 1414010360 リリヤ 温泉、気に入ったのね?

voice: 1414010370 だ、だから気に入った訳じゃない。違うからな?  タダなんだから入ってるだけだ! 

voice: 1414010380 リリヤ 頑固……。

voice: 1414010390 お前が言うな!

voice: 1414010400 リリヤ でも、温泉が美容にいいのは事実。 ここは四大美人泉質のひとつ、アルカリ泉だから。

voice: 1414010410 ……やけに詳しいな。どういう効果があるんだよ?

voice: 1414010420 リリヤ 油分や老廃物を分解して、皮膚を清潔に保ってくれる。 温浴だから血の巡りもよくなって代謝も上がるらしい。

voice: 1414010430 リリヤ 諸説あり。

voice: 1414010440 まあ、風呂に入ってばっかのお前が言うと説得力はある。 しっかし、独り占めできてれば……。

voice: 1414010450 リリヤ 独り占めはできないと思う。もうひとり来るから。

voice: 1414010460 もうひとりだって? 勘弁してくれ!  静かに入るためにワタシがどれだけ――

voice: 1414010470 緋花里 リリヤさんお待たせ! 汗かいて準備バッチリ!  エンジョイ! スパ! 

voice: 1414010480 緋花里 ……あれ、雪? 迷子になったんじゃなかったの?

voice: 1414010490 うぐ。

voice: 1414010500 リリヤ 雪は温泉好きになった。独り占めしたくなるくらい。

voice: 1414010510 違う! タダだからだ!  余すところなく味わわなきゃ損だろ! 

voice: 1414010520 リリヤ 余すところなく……。

voice: 1414010530 緋花里 リリヤさん、もう出ちゃうの? のぼせちゃった?

voice: 1414010540 リリヤ 余すところなく味わいたいなら、露天だけじゃだめ。 こっちに来て。

voice: 1414010550 はあ? 露天風呂以外に何があるって……。

voice: 1414010560 緋花里 ……あ、そっか!  お湯に浸かるだけがお風呂じゃないもんね。

voice: 1414010570 リリヤ そう。ここには、故郷のお風呂もあるから。